3:補佐ファイター
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「──アルス城古株の君ならともかく、新参者のエレナが『乱闘部署』に所属したというのは……些か不安だ。君のことだから勿論それも含めて採用したのだろうが、ひとりでも多いほうが心強いはず」
昨晩の夕食後。マスター様に呼び出された僕は、開口一番、『補佐ファイター』の任を申しつけられた。
「ファイターは私が選別した。メタナイト、ルフレ。この二人に頼るつもりだ」
「承知いたしました。明日よりお二人のスケジュールを調整いたします」
「ああ、それはしなくていい。彼らにも事情があるし、折をみて手伝ってほしいと伝えたからな。ヴィルにはいつも通り動いてもらいたい」
──生じた違和感を押し殺しつつ平静を装い、「分かりました」と頷き返す。
この話には裏がある。伊達に長い付き合いをしていない。
そう確信するも、その『何か』を掴めない限りマスター様を問い詰めることは難しいだろう……。ならば、やはり彼女の動向を見逃さないようにしなければ。
「それじゃあ気を取り直して、朝会で話す内容を詰めようか」
「はいっ」
一目見た瞬間から、彼女に感じている言いしれぬ“不快感”。
『あの話』の人物と確定するには些か早計だが、こうして接触すればいずれかはボロを出すと思っている。
「今日も頑張ろうか」
そうして僕は『上司』として立ち振る舞う。
『部下』として雇った以上、部下の失態を真っ先に請け負うのは僕だと思うから。
「午前の部お疲れ様。……随分と疲れたみたいだね」
苦笑をこぼすヴィルヘルムに、笑みで返す元気もない。
初めてとなる裏方の作業。頭では理解していても実際にしてみるとちんぷんかんぷんだ。午前だけで朝に摂取したカロリーを使い切った気分。
「今日は午後の部ないからゆっくりしておいで。仕事はまた明日教えるよ」
「え、でも……」
「いいから。急に叩き込んでも混乱するだけだよ」
申し訳なさげに「はい……」と頷いたエレナ。そこに、補佐ファイターに任命されたメタナイトとルフレが訪ねてくる。
「やあ、お疲れ様。今いいかな」
「はい、ルフレ様。いかがされましたか?」
ヴィルヘルムが対応すると、ルフレは「実は」ととある提案をした。
「エレナに『アルス城』を案内しようと思って」
「どうせなら私達が案内役を務めようと思ったのだ」
ルフレとメタナイトの言葉に、ヴィルヘルムもまた思案するそぶりを見せる。
やがて、顔を上げた彼は「そうですね」と同調。
「エレナ、君はどうかな?」
「私は……寧ろお願いしたいですっ」
散策する願ってもないチャンスにうんうんと満足げなルフレ。
「ヴィルヘルム殿は大丈夫だろうか」
「問題ありません。ぜひやっていただきたいです」
改めて確認したメタナイトも、そうかと頷き返す。
「では参ろうか、エレナ殿」
「よろしくお願いいたします」
ヴィルヘルムに軽く会釈したあと、エレナはルフレとメタナイトと共に部署室を後にした。