3:補佐ファイター
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一方、部室を退室したルフレとメタナイト。
いつ、誰が、聞き耳を立てているか油断ならない回廊を離れ、城壁近くで話し合う。
「――して、会ってみた感想はいかほどに。ルフレ殿」
自身と同じ高さまで浮遊するメタナイトに、ルフレは「そうですね」と思案する。
「……率直な感想は、普通の女の子だった、ところでしょうか。マスターが警戒するほどには思えませんでした。メタナイトさんは?」
「私も軍師殿と同じ意見だ。所作も民間人そのもの、不穏な気配すら感じない」
同調したメタナイトは「ルフレ殿」と名を呼び、話を続ける。
「貴殿が持つ『かの力』の反応はいかようであったか」
『かの力』――それを語るに、少々お時間を頂こう。
時は、宰相マスターに招集されたところまで遡る。
「――『この世界』が、根本から覆されようとしている。……その原因を突き止めるため」
執務机に肘を立てるマスターの目つきはいつになく鋭い。ハイライトを失った灰色の瞳にルフレとメタナイトは色を正す。
「つまりマスターは、彼女に何かしらの原因があると考えているんだね」
「その通りだ、ルフレ。私も彼女自身と接触して、言いしれぬ異様さを感じた」
それまで黙していたメタナイトは軽く頷き、発言。
「貴殿の意図は理解した。しかし不可解なのは、その人選に我ら二人を選んだこと」
冷静沈着、情に揺らがない確固たる意志を持ち、適切かつ柔軟な対応を行うという点において、両者共に共通している。
だが、それだけであれば他のファイターにも当てはまる。初期から在籍しているサムスなど、候補は多々あったはずだ。
これに関してはマスターも誠実に応える。
「君達が不思議に思うのも無理はない。私が二人を選んだのは、『元の世界』においての能力の点だ」
「『元の世界』というと、僕たちが本来生きていた場所のことだよね」
『この世界』と称される『アルスハイル王国』に具現化されたファイター諸君は、もともと暮らしていた世界が存在する。
王国にも彼らの故郷を思い出すエリアが存在するが、それはあくまでも模倣に過ぎない。
そして、ファイターは具現化された際、元来所持していた能力をある者は失い、ある者は新たに手に入れた。
「君達が失った能力、それは今回の件において非常に有効な力だ。
よって、一時的にその能力を『復活』させる」
『!』
マスターの言葉に二人は軽く目を見張る。
「ルフレは相手のステータスを数値化する力、メタナイトはギャラクシアの能力。それぞれが失った力を持ってして、今回の依頼を遂行してもらいたい」
どうだろうか、という視線に両者は互いに視線を交わしては――了承した。
「ありがとう。どうかよろしく頼む。それと、能力解放についての話もここだけの秘密にしておくれ。……危ない橋であることに間違いはないから」
場面は戻り、現在のルフレとメタナイト。
『その力』――相手のステータスを『視る力』を取り戻したルフレだったが、メタナイトの問いに首を横に振る。
「まだ視てはいません。なにせ、ヴィルの視線が痛くて……」
「警戒されるのも無理はない組み合わせだからな。致し方ない。彼女がひとりの時にでも確認してくれ」
「そうですね」
リンドォン、と鐘楼の鐘が時刻を告げる。そろそろ戻らなければならない。
無言で食堂へと向かうメタナイトの背をルフレも追従していく。