SSまとめ

※普通に????が出てきます。


(……そろそろ焼けた頃か?)

 目の前に揺らめく炎。空高く煙が上がっていく様子を見つめる。

 俺は地面にあぐらをかきながら、落ち葉の山に適当に拾ってきた長い木の枝を突っ込んだ。

(よく分からねぇな……ま、食べてみればいいか)

 枝の先に力を込めて、落ち葉の中に投げ込んだサツマイモを貫く。

「おお〜……」

 落ち葉の中から取り出したサツマイモは、ホカホカと湯気と共にいい匂いまでしていた。これは間違いなく成功だな。めんどくさい掃き掃除を受けた甲斐あったな。

 用意した軍手を布のように使い、焼き芋を枝から抜く。誰も居ないし……食べるか。

「ブレイド」
「おっ、ヴァニラ。おかえ……」

 凛とした声が後ろから放たれる。すぐに出掛けていたヴァニラだと分かり、顔だけ振り向くも……その後ろに続く人物を固まってしまった。

「なんだ。私がいるとなにか問題でもあるのか? ヴァニラの兄よ」

 そうアッシュは俺を揶揄うように含み笑いを浮かべる。

 問題はないし、別に嫌いって言うわけでもねぇけど……。俺を揶揄っているようにしか見えないからな……。

「アッシュとは街で会ったの。ブレイドはなにをしているの?」
「焼き芋を作ってたんだ」
「焼き芋……わたしにもくれる?」

 ヴァニラとは小さい頃に、ミリアムも加えて三人でよく焼き芋を作っていた。もちろんと答えて、俺は手に持っていた焼き芋を軍手と一緒に差し出した。

「ありがとう。アッシュにも半分あげる」
「ヴァニラ。そもそも焼き芋とはなんだ」
「焼いた芋」
「……」

 助けを求めるような視線が背中に突き刺さる。まぁ……焼いた芋であるのは間違いじゃないしな。事実だし、訂正しづらい。

 少ししてアッシュはヴァニラから焼き芋(半分)受け取ると、なにやら鬼のような顔で焼き芋を見つめた。森林の地以外じゃ作れないだろうし知らないのも無理はないが……大丈夫か? 食い物じゃないと思ってないか?

「皮も食べれるよ。中は甘くて美味しいんだから」
「……そうか」

 ヴァニラに言われ、恐る恐るといった感じで一口。あいつちょろいな。

 もぐもぐと噛み締めているアッシュを、ヴァニラは自分の焼き芋を食べながらじーっと見つめていた。

 そんなに見つめてたら食べづらいだろ、とは思ったが、あまり見たことない表情に見つめたくなるのも頷ける。

 くだらないことを考えていると、アッシュが口を開いた。

「……甘くて、熱いな」
「冷たい方が好き?」
「いや、熱い方がいいな」

 流石だな。ヴァニラの扱いに慣れきってやがる。

「……これは芋と葉だけあれば作れるのか」
「枯れ葉とか、紙とかでも作れると思うぞ」

 多分だけど。

 アッシュはそうかと短く返すと、二口目に突入。さっきより表情が柔らかくなった気がする。気に入った……のか? 分からん。

「ブレイドは食べないの?」
「ん? あ、そうだな。半分食べるか?」
「……いいの?」
「夕飯もちゃんと食えよ」
「わかった」

(……なるほど。この焼き芋は簡単且つ安く作れるものということか。旅に出る前に幾つか買っておくとしよう)


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 皆様は焼き芋を作ったことがありますか? 私はありますね。多分サツマイモじゃない芋で作りました“焼き芋”を。

 今回はキャラ目線で(久しぶりに)書いてみました。
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