SSまとめ
大陸各地に点在する部隊。
その総本部であるミラージュ・タワー。その近くには、高性能な設備が揃う訓練場がある。部隊に所属しているものなら誰でも使える……のだが、使用するには予約を取らなければならず、その予約ですら取るのは難しい。
「……で、何かと思って来てみれば」
「じゃあ、『訓練場行くぞ』って言ったら来たか?」
「いいや」
げんなりとした様子で返すブレイド。隣を歩くアランの手にはカードキーが握られている。この先にある広間を開ける鍵だ。
奇跡的に予約することが出来たアランは、ブレイドを誘って訓練場にやって来た。
広間と言っても個別に使うことができるので、変に気を遣う必要もない。
カードキーを差し込み解除。更衣室を抜けた先、特殊な結界で守られたフィールドが二人をお迎え。この結界内であれば、思う存分スキルを行使出来る。
「アラン。何が目的だ」
腕を組み、一歩前に立つアランに鋭い支線を送る。アランは肩に掛けていた鞄を下ろすと、腰に片手を当て。
「前々から考えていた。オレとオマエ、どちらが上か」
意図を察したブレイドは、ほう……? と口角を上げ、アランもブレイドを尻目にニヤリ。
「お前にしては珍しく、俺だけを誘ったと思ったが……成る程な。彼奴らは絶対止めるな」
「そういうことだ。ハッキリさせといたほうがいいと思ってなぁ?」
「いいぜ? 乗ってやるよ、その勝負。ルールは?」
「『相手の動きを制した方が負け』っていうのはどうだ?」
「それでいい。制限時間は……三時間ってことにしとくか」
「それで行こう」
「よっしゃあ! 本気で行くぜ? アラン!」
「オレも本気でいかせてもらう! ブレイド!」
「ねぇベルタ、ヴァニラ。アランとブレイド知らない?」
「二人なら出掛けて行ったわよ」
「夕方には帰って来ると言ってな」
「そう。……一緒に?」
「ええ。それがどうかしたの?」
「いや……嫌な予感がして……」
「レベッカもか? 実は私もしている」
「ベルタも? なら当たっているかもしれないわね」
三時間経過──……
「ぐっ……」
「っつ……」
アランとブレイドの勝負は──所謂ドロー。どちらも勝利条件を満たすことなく三時間が経過。今は生まれたての子鹿のように、反動でガクガク震えている。
無理……と同時に呟き、地面に仰向けで寝転ぶ。
「くっそ、手数多過ぎだろ。剣作んな」
「オマエこそ速すぎ。遅くしろ」
「全部防いでおいて何言ってんだ」
「全部避けといてなに言ってんだ」
二人の間に流れる沈黙。
ふと、ブレイドが吹き出して笑い始めると、アランも釣られて笑い出し。
少しして気持ちを落ち着かせると、黄昏時の空を見つめ。
「……楽しかったな」
「……ああ」
お互いを讃えあうかのように、拳を突き合わせた。
合技【
「……なあ、アラン」
「なんだ」
「どう帰るか……」
「……体、一歩も動かせない」
「……だな」
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この後ちゃんと怒られました☆
よくRPGで見かける表示ですよね。技名が漢字だらけだと「なんて?」ってなりますね。
合技の候補はまだまだあったんですけどね。これで落ち着きましたね。