SSまとめ
それは『英知の書庫』での出来事から数日。ベルタが『第14小隊』の拠点で暮らし始めた頃の話──……
「一つ聞いていいか?」
合流してから今までの間。ずっと抱いていた疑問をベルタは三人にぶつけた。
「何だよ改まって」
「金銭の管理は誰がしているんだ」
“金銭”。
食費や光熱費や家賃などの出費。誰がしていると問われ、三人の頭に疑問符が浮かび上がる。
「……誰もしていないのか」
「適当に持ち寄って払ってた気がするわ」
「あと光熱費や家賃は
そうなのか、と頷く。
「じゃあ幾ら出したか記録は?」
「してない」
ベルタは頭を抱えた。
「悪い……そういう細かい部分はまだ決めていなかったんだ」
「そう謝られると困るが……」
原因は自分にもあるので、謝られると負い目を感じてしまう。ベルタはわざとらしく咳払いすると、話を続けて。
「なら私に任せてはくれないか」
「いいのか? ハッキリ言って面倒な気がするが……」
「それぐらいなら構わない」
本人が言うならと誰も反論せず、ベルタに会計を一任することとなった。
──そして現在……
「そうだったんだ」
宿舎一階。一足先にシャワーを浴びた女子組は、一階に集まり雑談をしていた。レベッカに髪を梳かしてもらいながら、ヴァニラは経緯を聞いた。
そのベルタは今、本日の出費の記録作業に勤しんでいる。
「ベルタって数字に強いのよね。後々聞いたら、バラバスさんの影響だって言ってたわ」
「一緒に買い出し行くとお会計が楽。レジに並んでいるときに合計が分かる」
「すごいわよね! アランといい勝負じゃないかしら」
話していると作業が終わったのか、ベルタが大きく背筋を伸ばした。
「お疲れ」
「ああ。……ところで、今日の買い出し当番って誰だった?」
「え? たしかブレイドだった気がするけど……」
「またあいつか……全く、何度報告しろって言ったら分かるんだ。手間が増える……」
溜め息混じりに眉間を指で抑える。
「まあ、奴には後でキツく言っておくとして。さっき私の話をしていなかったか? あまり聞こえなかったが……」
レベッカは小さく笑みを溢すと。
「ベルタはスゴイって話してたのよ」
「何だそれは……」
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ベルタ(とバラバス)は数字に強いです。逆にアランは記憶科目が強いです。本編や番外編の所々でベルタがお金について言っていたのはこう言った経緯だったりします。
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