スマブラDiary for Refrain(夢小説)
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「あっ、おっはよー! リヨンちゃん!」
白のジャケットに黒のプリーツスカート。茶色のローファーに群青色のネクタイを締めたリヨンは、『スマブラ学園』の正門を堂々とくぐる。
そんな彼女を迎えたのは、先日も顔合わせしたテールを始めとする内部関係者。ピンク髪のツインテールをぴょんと揺らし、リヨンを手招く。
「おはようございます、リヨンさん」
「おはようございますっ」
『おはよう』
ユーピルとレイナとも口々に挨拶を交わし、最後にアルクスが告げる。
「じゃあ揃ったところで、教室に行こうか」
「レッツゴー!」
元気なテールに一同は笑みをこぼしつつ、校舎内へと足を踏み入れた。
『スマブラ学園』は主に戦士を育成するための施設。座学も学びつつ、個人に合った戦い方で実戦さながらの訓練もカリキュラムに組み込まれている。
これはのちに世界を襲う脅威から身を守るためでありながらも、学園が保持する『コア』を学園を守るという名目で部外者に渡さないためでもあるらしい。
教室に向かいながら軽く説明を受けたリヨンは、なるほどと点頭。説明の途中途中ですれ違う生徒が、剣や魔導書を手にしているのはそのためかと得心いく。
『君達四人もその訓練を受けているのか?』
「はい。僕達はこの《祈りの羅針盤》の力を借りています」
そうユーピルが触れたネックレスには、円盤の羅針盤が吊るされていた。四人とも見た目に差はあれど同じ形状のネックレスを首から下げており、朝陽を浴びてキラリと輝く。
『連作とは珍しい品だな』
「う、うん。そうなんだよ」
何故か狼狽えるテールの言動をフォローするかの如く「それより」とレイナが慌てて口を挟む。
「リヨンさんの武器はそちらの剣ですか?」
『ああ』
と、帯剣していた剣を鞘から半分ほど抜く。ハンドベルのような持ち手から伸びるのは純白の羽の刃。自身の正体を知るきっかけとなった『あの事件』以降に、マスターから賜った一品である。マスター曰く“模造品”だそうが、リヨンは壊れなければなんでもいいと思う。
会話に花を咲かせているうちに、教室に到着。どうやらクレエ王の計らいで、テール達四人と同じクラスになった。聞けば、今後補佐に来てくれるであろうファイター達も同じクラスに配属されるそうだ。
一番後ろの席についたリヨン。するとすぐ側を、茶髪の男子生徒が通り過ぎる。男子生徒はそのまま自分の席につくや否や、鞄からゲーム機とヘッドホンを取り出し弄り始める。
「彼がどうかしたの?」
じっと凝視するリヨンを不思議に思ったのか、アルクスが話しかける。
リヨンは男子生徒から目を逸らさずに答えた。
『……底が見えない実力者だと、騎士の勘が告げている』
飄々としているが、リヨンには男子生徒がただならぬ実力を持つ戦士だと感じていた。その言葉にアルクスは「凄いね」と賛辞を述べて。
「彼の名前は『
『やはりか』
学園生活を続けていれば、いつか彼とも……いや、この学園の生徒達と手合わせが出来るのか。
そう考えるとワクワクが止まらない。疼く闘争心に瞳を輝かせるリヨンを前に、アルクスは苦笑した。
リヨンが真面目に授業を受けている頃──。
マスターとクレイジーは『バグ』処理に奔走していた。
「よいしょっと! これでおーわりっ!」
パパッと異次元の歪みを直してしまった
「……確かに。お前のいう通り、『バグ』が増殖しているな」
「だよねだよねっ」
マスターの報告をこの目で確かめるためだ。腕を組み頷くクレイジーに、すかさず賛同するマスター。
「誰かが裏で手を引いてるとしか思えないな……」
「うーん、でも誰だろうね?」
「──流石は創造神マスターハンド。この世界を創っただけはありますね」
「「⁉︎」」
上空から響くテノールの声。揃ってそちらを見上げれば、長杖に座り浮上する男の姿が。腰まである髪を揺らし、こちらを見下す瞳に光はない。
「はじめまして。僕のことは気軽にエリライア『様』とお呼びください」
「呼ぶわけないだろ」
「エリライア様! 君は何者なの⁉︎」
「素直かッ」
エリライアと名乗る男は微笑を湛え、マスターを指差した。
「貴方が作った箱庭を破壊する一味のひとりです」
「つまりは敵ってことだな」
「ええ、まあ、そうなりますね」
「じゃあ──さっさと消えろ」
唸るような低い声を放ち睥睨したクレイジーは即座に破壊の力を発動。エリライアの体は木っ端微塵に──なるかと思いきや、陽炎の如く掻き消えた。
舌を弾いたクレイジーに、マスターは「ちょっと!」と声を張り上げる。
「今のでもっと『バグ』が増えるじゃないか〜!」
「……気にするところ違うだろ」
呆れがちに返したのち、「でも」と先日の出来事を振り返る。
「この前お前、『バグ』に関しては考えがあるって言っただろうが」
「あっ。そういえばそうだ」
今の今まで忘れていたのだろう。ポンっと手のひらを叩く兄に、再び呆れざるおえない。
「で。その考えとやらは?」
問うクレイジーにマスターは満面の笑みを浮かべたのだった。
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