スマブラDiary for Refrain(夢小説)
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昔々、ゆめデレラと呼ばれる美しい心を持つ娘がおりました。ある日父と暮らす家に継母と義理の姉が現れ、父の目を掻い潜りまるで召使のように扱うのでした。
『ゆめデレラって……語呂が悪いな』
「じゃあリヨンにしましょ! リヨン、わたくしのお洋服を選んでちょうだい♪」
「リヨン姉様、私にはぜひ剣の指導を!」
「リヨン! 掃除洗濯はやっておきましたからね!」
一番上の姉、ピーチはドレスを見せびらかすようにゆめデレラに詰め寄り、一番下の妹、ルキナは裏剣ファルリオンを手にゆめデレラに詰め寄り、継母のリンクはデッキブラシを手に叫びます。
『ナレーションに悪意がないか?』
そんな日々の中、お城から舞踏会の招待状が届きました。どうやら王子様の婚約者を決めるようです。
『合コンか? なら興味ないな。皆で行ってくるといい』
「そう? なら行ってくるわね」
「ゆっくりしてくださいね、お姉様」
これっっっぽちも興味がないゆめデレラは三人で行くように告げ、隅までピカピカの屋敷で剣の素振りをすることに。
『はあっ! せいッッ!』
自慢の愛剣で素振りをしていたゆめデレラは、ふとこちらに向けられる視線に気付きます。
『何者だ‼︎』
叫び声に驚いた犯人はその場から逃走し、ゆめデレラは家族に仇なす者だと考えて後を追います。
『くっ……逃げられたか……!』
しかし途中で見失ってしまいます。
改めて冷静になったゆめデレラは、ここが城の近くであることに気づきます。
『ここが城か……なかなか立派だな』
「──そこのお嬢さん」
そこに声を掛けたのは、目深くフードを被る謎の人物。声音からして男性のようです。
「中に入りたいのかい? ならこの軍師である僕が知恵を授けよう」
『結構だ。じゃあな』
「待て待て待て待て」
くるりと踵を返したゆめデレラに回り込んだ男、軍師ルフレは慌てて引き留めた。
「さっき君は何かを追っていた。その者は城の中に入った可能性が高くはないかい?」
『確かにそうだな……。よし、では知恵を授けてくれ』
「分かったよ」
軍師ルフレから警備隊として潜入することを勧められ、ゆめデレラはお城の中へと入りました。
((あれが王子様か……そっくりだな))
そこでは本パーティーの主役である二人の王子、マスター王子とクレイジー王子があらゆる女性と対話しておりました。が、ゆめデレラは一切目もくれず、犯人の姿を探します。
「ねえ、君」
そんなゆめデレラに話しかけたのはなんと二人の王子様。
それぞれがゆめデレラの手を取ると、輝く瞳を見つめこう言ったのです。
「君の剣捌きには惚れ惚れしたよ!」
「……よ、良ければ俺らの」
「「婚約者になって!/……くれ」」
なんと、ゆめデレラの素振りを目撃していたのは王子様だったのです。
彼らの言葉にゆめデレラは──。
『いや、丁重にお断りする』
「え?」「は?」
『姫希望ではないんでな』
こうしてゆめデレラは、家族と仲睦まじく幸せに暮らしたのでした。
めでたしめでたし。
「……って言うお話を今度子供達に読み聞かせようと思うんだけど、どうかなクレイジー」
「ぜっっったいやめろ。虚しいだけだ」