不器用な恋
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※【ディーノside】
マリアが部屋を出ようとしたその瞬間、ディーノは考えるよりも先に体が動いた。
『………ディーノ?』
マリアに何時もの様に名前を呼ばれるが、ディーノは返事をしなかった。
否、出来なかったが正しい。
どうしてか分からないが咄嗟にマリアの手首を掴んでしまったのだ。
だが分からないなりに何故かこの手を離してしまえばマリアが二度と戻ってこないような…そんな感覚にディーノは襲われる。
ツナの様に超直感があるわけでもないのに何故そう思ったのかディーノ自身分からなければ理解も出来ずに、ただただマリアを見つめる事しか出来ない。
『ディーノ?』
再びマリアがディーノの名を呼ぶ。
流石におかしいと思ったのかロマーリオやアベーレ、リボーンまでもがディーノへと視線を向ける。
皆の視線がディーノに集まるが、ディーノ自身はそれどころではなかった。
視線よりもマリアに行かないでくれと言葉を紡ぎたいのに紡ぐことが出来ない。
ディーノが代わりにお茶を取ってくると言ったところで、マリアは『それくらい自分で出来るわよ』っと言われるのがオチなのだ。
『どうしたの、ディーノ?』
「あ、わりぃー…」
三回目のマリアの呼びかけに、ようやくディーノは言葉を紡ぐことが出来慌てて掴んでいたマリアの手首を離した。
『?言いたい事が有るならちゃんと言いなさいよ?』
「否、…別に。わりぃーな…マリア」
『?別にいいけど?』
「…階段で転ぶなよ?」
『ディーノじゃないんだからそんなヘマしないわよ!』
そう言ってディーノは笑ったつもりだが上手く笑えてるかすら自分自身で怪しく感じてしまう。
(何でだ?何でこんな嫌な予感がするんだ…?)
どうしようもない嫌な予感に、ディーノは心の中で戸惑う。
マリアは一階に降り奈々からお茶を貰いに行くだけなのだ。
それだけのはずなのにどうしてこんなにも嫌な予感がするのかディーノ自身分からない。
ただどうしてか、マリアが戻ってこないような…そんな気がしてしてならないのだ。
『じゃ、お茶貰いに行ってくるね』
そう言い残してマリアはツナの部屋の扉をゆっくりと閉めていった。
マリアが階段を下りる音が遠ざかって行けば、リボーンはひょいっとディーノの肩に乗る。
「どうしたんだディーノ?お前さっきから変だぞ?」
「リボーンさんの言うとおりだ、ボスどうしちまったんだ?」
先程の行動はやはりリボーンやロマーリオ、アベーレが見てもおかしかったのだろう。
上手く言葉に出来ず、仮に言葉にしてもディーノの予感は予感でしかないのだ。
何故そう思ったのかも言えずに、ディーノは「寝ぼけてたのかも、な」と、そう言ってディーノはリボーンとロマーリオ、アベーレに何時もの様に笑顔を見せた。
先程のマリアに向けたぎこちない笑顔ではない。
普段のディーノらしい笑顔を向けるが、それでも内心ディーノは嫌な予感が止まらなかった。
(気のせい…だよな)
自分にそう言い聞かせながら嫌な予感を自分の中から消し去ろうとする。
後になってマリアの手首を離してしまった事を…ディーノは後悔する事になるなんて…この場にいる誰もが思わなかったーーー…
2024/10/07
マリアが部屋を出ようとしたその瞬間、ディーノは考えるよりも先に体が動いた。
『………ディーノ?』
マリアに何時もの様に名前を呼ばれるが、ディーノは返事をしなかった。
否、出来なかったが正しい。
どうしてか分からないが咄嗟にマリアの手首を掴んでしまったのだ。
だが分からないなりに何故かこの手を離してしまえばマリアが二度と戻ってこないような…そんな感覚にディーノは襲われる。
ツナの様に超直感があるわけでもないのに何故そう思ったのかディーノ自身分からなければ理解も出来ずに、ただただマリアを見つめる事しか出来ない。
『ディーノ?』
再びマリアがディーノの名を呼ぶ。
流石におかしいと思ったのかロマーリオやアベーレ、リボーンまでもがディーノへと視線を向ける。
皆の視線がディーノに集まるが、ディーノ自身はそれどころではなかった。
視線よりもマリアに行かないでくれと言葉を紡ぎたいのに紡ぐことが出来ない。
ディーノが代わりにお茶を取ってくると言ったところで、マリアは『それくらい自分で出来るわよ』っと言われるのがオチなのだ。
『どうしたの、ディーノ?』
「あ、わりぃー…」
三回目のマリアの呼びかけに、ようやくディーノは言葉を紡ぐことが出来慌てて掴んでいたマリアの手首を離した。
『?言いたい事が有るならちゃんと言いなさいよ?』
「否、…別に。わりぃーな…マリア」
『?別にいいけど?』
「…階段で転ぶなよ?」
『ディーノじゃないんだからそんなヘマしないわよ!』
そう言ってディーノは笑ったつもりだが上手く笑えてるかすら自分自身で怪しく感じてしまう。
(何でだ?何でこんな嫌な予感がするんだ…?)
どうしようもない嫌な予感に、ディーノは心の中で戸惑う。
マリアは一階に降り奈々からお茶を貰いに行くだけなのだ。
それだけのはずなのにどうしてこんなにも嫌な予感がするのかディーノ自身分からない。
ただどうしてか、マリアが戻ってこないような…そんな気がしてしてならないのだ。
『じゃ、お茶貰いに行ってくるね』
そう言い残してマリアはツナの部屋の扉をゆっくりと閉めていった。
マリアが階段を下りる音が遠ざかって行けば、リボーンはひょいっとディーノの肩に乗る。
「どうしたんだディーノ?お前さっきから変だぞ?」
「リボーンさんの言うとおりだ、ボスどうしちまったんだ?」
先程の行動はやはりリボーンやロマーリオ、アベーレが見てもおかしかったのだろう。
上手く言葉に出来ず、仮に言葉にしてもディーノの予感は予感でしかないのだ。
何故そう思ったのかも言えずに、ディーノは「寝ぼけてたのかも、な」と、そう言ってディーノはリボーンとロマーリオ、アベーレに何時もの様に笑顔を見せた。
先程のマリアに向けたぎこちない笑顔ではない。
普段のディーノらしい笑顔を向けるが、それでも内心ディーノは嫌な予感が止まらなかった。
(気のせい…だよな)
自分にそう言い聞かせながら嫌な予感を自分の中から消し去ろうとする。
後になってマリアの手首を離してしまった事を…ディーノは後悔する事になるなんて…この場にいる誰もが思わなかったーーー…
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