テニスの王子様
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※12月・1月拍手お礼文
※【跡部side】
※跡部氷帝学園2年生設定
放課後、コツコツと靴を鳴らしながら跡部は自身が生徒会長を務める生徒会室へと足を運んでいた。
水曜日故に部活動もなく、本日は生徒会室で書類仕事の予定をしている。
12月も既に後半に差し掛かっており、言う程生徒会の仕事はないがそれでも今朝訪れた時に机の上に書類が置かれていたのだ。
ガラリと扉を開け、いつものように跡部専用のソファーに座り書類をしようと思ったが…ふと跡部の視線に何かが映り込む。
氷帝学園指定の茶色のブレザーにグラフチェック・ウインドウペン柄のスカートを見ればそれは氷帝学園の生徒である事を指している。
一体誰だ、と思いながら顔を覗き込めば…それは跡部の知る人物だった。
「アーン…何で名無しがこんな所に居るんだ」
跡部と同じく生徒会メンバーであり、男子テニス部マネージャーである名無しの姿生徒会室中央に置かれている机の隣に備えられたソファーの上にあった。
スー…スー…っと、規則正しい寝息を立てては猫の様に身を丸めて眠っている。
名無しは生徒会会計ではあるものの、本日生徒会会計の仕事はない。
あるのは生徒会長である跡部が目を通す書類しかないはずなのに、何故名無しがこんな所に居るのかと跡部は不思議に思う。
同じく生徒会メンバーなのだから生徒会室に居るのはおかしくないのだが、居たとしても何故生徒会室で規則正しい寝息を立ててこんな所で寝ているのはどう考えてもおかしいのだ。
「おい名無し…」
幾ら空調が効いていると言えど、この時期に何もかけずにこんな所で寝てしまえば誰だって風邪をひいてしまう。
冬休みも近く生徒会としての業務は確かに少なくなってきていると言えど、名無しは男子テニス部マネージャーなのだ。
今年は無念に終わってしまったが来年こそは全国大会で見事優勝を掴み取りたいと跡部は思うし、名無しだって同じ気持ちだ。
冬休み期間にはテニス部合宿でグァムに行く。
マネージャーである名無しのサポートも無ければ、合宿に行った所で意味がないのだ。
勿論それだけではない。
テニス部マネージャーでもあり、跡部自身の彼女でもあるのだ。
こんな事で体調を崩されては困ると名無しを起こそうと跡部はそっと名無しに近づき手を伸ばした。
だが名無しを起こそうと顔を見れば、ほんの少し眉間に皺をよせ何処か苦しそうな表情を浮かべている。
体調が悪いのか、はたまた夢見が悪いのか…そう考えじっと名無しの顔を見ているとようやく跡部は名無しが何故苦しそうな表情を浮かべているのかその理由に気が付く。
(あぁ…アレか)
何故生徒会室のソファーで名無しが眠っているのかと言う理由に気づけば、名無しを起こそうとした手を引っ込める。
恐らく今日の名無しは生理痛が酷いのだろう。
クラスは違う為、名無しが授業に参加していたかどうかは跡部には分からないが皆勤賞を狙っている名無しの事だ。
当然朝は出席したに違いない。
時々生理痛に効く薬を飲んでいるのを思い出すが、それは処方されているものではなく一般の市販薬だ。
だが今現在苦痛な表情を浮かべているのは恐らく名無しが薬を飲んでいないからだろう。
薬を飲めば数時間すれば苦痛な表情から解放されていたのだ。
それが何故苦痛な表情を浮かべているのかと言えば、薬が効いていないというのは考えずらくそうすれば自ずと薬を飲んでいないという結論に至ってしまう。
先月『薬買わなきゃな~』と名無しがこぼしていたのを跡部は聞いているのだ。
期末考査に生徒会の仕事、その上部活でのマネージャー業もこなし目まぐるしい日々を行っていたのを思い出せば薬を買う暇がなかったのだと安易に想像が付く。
ならばこんな生徒会室ではなく保健室で休めばいいのにと思うものの、名無しの事だ。
そこまでの体調不良ではないと勝手に自分で決めつけ、少し休んでから授業に出ようとでも考えていたのだろう。
名無しは自分の事に関しては無頓着なのだ。
そのくせ自分以外の人間に関してはよく周りを見ている。
跡部ほどではないもののそれなりに眼力や、ほんの少しの仕草、顔色を見ては気にかけるのだ。
ほんの些細な事でも、名無しはすぐ気づき気づいては声をかけ体調を伺う流れは跡部ですら感心してしまう。
だがその気配りをほんの少しは名無し自身に向けろと跡部は思うものの、それが出来ないのが名無しである。
「少しは自分の事優先して労わってやれ名無し…」
そう言いながら名無しの顔にかかる髪を払いじっと名無しを見つめる。
男である跡部には、名無しの生理痛の痛みは分からない。
否、仮に跡部が名無しと同じ女だったとしてもその痛みを分かち合う事はできないかもしれないのだ。
生理痛の痛みは個人差があり、痛みを感じない人も居れば名無しの様に痛みを伴う人も居る。
その痛みの度合いも同じ女だったとても個人差があるのだ。
分かち合う事は跡部にとっては難しい。
だが痛みは分からなくとも…早く良くなって欲しいと跡部は願う。
「ったく、無茶しやがるな…うちのお姫様は」
そう呟けば跡部は羽織っていたブレザーを脱ぎ、眠っている名無しにそっとかけた。
風邪を引かないようにと言う思いと、何もかけずにいるよりかは少しはましだろう思うからだ。
皺になったところで、跡部からしてみれば新しく買うかクリーニングに出せば済む話でしかない。
(…ブランケットでも置いとくか)
薬は流石に常備出来ないため、跡部は名無しのために出来る限りの事を考える。
この先もきっと名無しは保健室などには行かず、生徒会室で休むことは目に見えて分かるのだ。
だからこそ跡部は名無しの為に手を尽くす。
言った所で名無しは無理をするのだ、それなら周りの人間が…彼氏である跡部が名無しの為に動けばいい話なのだから。
名無しの顔を見ては「早く良くなれよ名無し」っと、名無しの頭を撫でれば跡部は自分がするべき書類仕事をしに跡部専用のソファーに腰掛けては書類に目を通し始めた―――…
お前の為に出来る事
(んー、良く寝た…あれ?何で跡景吾が此処に…?)
(アーン、ここは俺様の生徒会室だぞ名無し。俺様が此処に居ても何らおかしくないだろ)
(…そうかもだけど…って、え、何で景吾のブレザー私被ってんの?皺になっちゃうよ?!)
(別に気にするもんでもねぇーよ)
2024/12/20
※【跡部side】
※跡部氷帝学園2年生設定
放課後、コツコツと靴を鳴らしながら跡部は自身が生徒会長を務める生徒会室へと足を運んでいた。
水曜日故に部活動もなく、本日は生徒会室で書類仕事の予定をしている。
12月も既に後半に差し掛かっており、言う程生徒会の仕事はないがそれでも今朝訪れた時に机の上に書類が置かれていたのだ。
ガラリと扉を開け、いつものように跡部専用のソファーに座り書類をしようと思ったが…ふと跡部の視線に何かが映り込む。
氷帝学園指定の茶色のブレザーにグラフチェック・ウインドウペン柄のスカートを見ればそれは氷帝学園の生徒である事を指している。
一体誰だ、と思いながら顔を覗き込めば…それは跡部の知る人物だった。
「アーン…何で名無しがこんな所に居るんだ」
跡部と同じく生徒会メンバーであり、男子テニス部マネージャーである名無しの姿生徒会室中央に置かれている机の隣に備えられたソファーの上にあった。
スー…スー…っと、規則正しい寝息を立てては猫の様に身を丸めて眠っている。
名無しは生徒会会計ではあるものの、本日生徒会会計の仕事はない。
あるのは生徒会長である跡部が目を通す書類しかないはずなのに、何故名無しがこんな所に居るのかと跡部は不思議に思う。
同じく生徒会メンバーなのだから生徒会室に居るのはおかしくないのだが、居たとしても何故生徒会室で規則正しい寝息を立ててこんな所で寝ているのはどう考えてもおかしいのだ。
「おい名無し…」
幾ら空調が効いていると言えど、この時期に何もかけずにこんな所で寝てしまえば誰だって風邪をひいてしまう。
冬休みも近く生徒会としての業務は確かに少なくなってきていると言えど、名無しは男子テニス部マネージャーなのだ。
今年は無念に終わってしまったが来年こそは全国大会で見事優勝を掴み取りたいと跡部は思うし、名無しだって同じ気持ちだ。
冬休み期間にはテニス部合宿でグァムに行く。
マネージャーである名無しのサポートも無ければ、合宿に行った所で意味がないのだ。
勿論それだけではない。
テニス部マネージャーでもあり、跡部自身の彼女でもあるのだ。
こんな事で体調を崩されては困ると名無しを起こそうと跡部はそっと名無しに近づき手を伸ばした。
だが名無しを起こそうと顔を見れば、ほんの少し眉間に皺をよせ何処か苦しそうな表情を浮かべている。
体調が悪いのか、はたまた夢見が悪いのか…そう考えじっと名無しの顔を見ているとようやく跡部は名無しが何故苦しそうな表情を浮かべているのかその理由に気が付く。
(あぁ…アレか)
何故生徒会室のソファーで名無しが眠っているのかと言う理由に気づけば、名無しを起こそうとした手を引っ込める。
恐らく今日の名無しは生理痛が酷いのだろう。
クラスは違う為、名無しが授業に参加していたかどうかは跡部には分からないが皆勤賞を狙っている名無しの事だ。
当然朝は出席したに違いない。
時々生理痛に効く薬を飲んでいるのを思い出すが、それは処方されているものではなく一般の市販薬だ。
だが今現在苦痛な表情を浮かべているのは恐らく名無しが薬を飲んでいないからだろう。
薬を飲めば数時間すれば苦痛な表情から解放されていたのだ。
それが何故苦痛な表情を浮かべているのかと言えば、薬が効いていないというのは考えずらくそうすれば自ずと薬を飲んでいないという結論に至ってしまう。
先月『薬買わなきゃな~』と名無しがこぼしていたのを跡部は聞いているのだ。
期末考査に生徒会の仕事、その上部活でのマネージャー業もこなし目まぐるしい日々を行っていたのを思い出せば薬を買う暇がなかったのだと安易に想像が付く。
ならばこんな生徒会室ではなく保健室で休めばいいのにと思うものの、名無しの事だ。
そこまでの体調不良ではないと勝手に自分で決めつけ、少し休んでから授業に出ようとでも考えていたのだろう。
名無しは自分の事に関しては無頓着なのだ。
そのくせ自分以外の人間に関してはよく周りを見ている。
跡部ほどではないもののそれなりに眼力や、ほんの少しの仕草、顔色を見ては気にかけるのだ。
ほんの些細な事でも、名無しはすぐ気づき気づいては声をかけ体調を伺う流れは跡部ですら感心してしまう。
だがその気配りをほんの少しは名無し自身に向けろと跡部は思うものの、それが出来ないのが名無しである。
「少しは自分の事優先して労わってやれ名無し…」
そう言いながら名無しの顔にかかる髪を払いじっと名無しを見つめる。
男である跡部には、名無しの生理痛の痛みは分からない。
否、仮に跡部が名無しと同じ女だったとしてもその痛みを分かち合う事はできないかもしれないのだ。
生理痛の痛みは個人差があり、痛みを感じない人も居れば名無しの様に痛みを伴う人も居る。
その痛みの度合いも同じ女だったとても個人差があるのだ。
分かち合う事は跡部にとっては難しい。
だが痛みは分からなくとも…早く良くなって欲しいと跡部は願う。
「ったく、無茶しやがるな…うちのお姫様は」
そう呟けば跡部は羽織っていたブレザーを脱ぎ、眠っている名無しにそっとかけた。
風邪を引かないようにと言う思いと、何もかけずにいるよりかは少しはましだろう思うからだ。
皺になったところで、跡部からしてみれば新しく買うかクリーニングに出せば済む話でしかない。
(…ブランケットでも置いとくか)
薬は流石に常備出来ないため、跡部は名無しのために出来る限りの事を考える。
この先もきっと名無しは保健室などには行かず、生徒会室で休むことは目に見えて分かるのだ。
だからこそ跡部は名無しの為に手を尽くす。
言った所で名無しは無理をするのだ、それなら周りの人間が…彼氏である跡部が名無しの為に動けばいい話なのだから。
名無しの顔を見ては「早く良くなれよ名無し」っと、名無しの頭を撫でれば跡部は自分がするべき書類仕事をしに跡部専用のソファーに腰掛けては書類に目を通し始めた―――…
お前の為に出来る事
(んー、良く寝た…あれ?何で跡景吾が此処に…?)
(アーン、ここは俺様の生徒会室だぞ名無し。俺様が此処に居ても何らおかしくないだろ)
(…そうかもだけど…って、え、何で景吾のブレザー私被ってんの?皺になっちゃうよ?!)
(別に気にするもんでもねぇーよ)
2024/12/20
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