家庭教師ヒットマンREBORN!
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※一人称
(あぁ…落ち着く…)
休日の昼下がり。
私はディーノさんのお屋敷の書斎でディーノさんの座る椅子の背後からディーノさんに抱き着いていた。
それなりに深い椅子と言っても、本来であれば1人掛けの椅子に無理やり座っているのでディーノさんからしたらきっと迷惑極まりないだろう。
邪魔にならないように配慮していると言っても、はたから見れば後でじゃれ付きなさいと言われても仕方ない。
それでも拒むこともなく書類仕事をしているのだからセーフ判定なんだろうなぁと勝手に思っては背中に頬を擦り寄せる。
アンバリーノートの香水の香り。
まろやかで温かみのある甘い香りが、私の鼻孔を擽る。
『良い匂い』
『落ち着く…』
と、無意識に零しては猫吸いならぬディーノさん吸いをしては私は心の底から癒される。
好きな人の香りというのはどうしてこう落ち着くし安心するのだろうか?と不思議でならない。
ディーノさんは書類仕事をしているけれど、邪魔にならないようにディーノさんに抱き着いてはその背中にほほを摺り寄せる。
書斎には私とディーノさん…だけではなく、ディーノさんの部下の人も数名いるというのに私は言葉を漏らしていた。
ディーノさんの体質上、部下がいる方が作業効率が居ない時よりも数段上がる。
究極のボス体質であり、出来上がった書類の整理、招かねざる来客に備えているのも理由の1つだ。
ディーノさんの右腕であるロマーリオさんは苦笑を浮かべているけれどそれでも面白がっているだけまだましだろう。
傍で待機しているリコさんに至っては無言ではあるもののまるで変態を見るような視線を向けているが、私はそれをフル無視している。
私だって仕事の邪魔だって事は分かっている。
自分がされる立場であれば『仕事中だから~』って間違いなく言ってるだろう。
邪魔をしている自覚はあるけれど、邪魔をしたいわけじゃない。
けれど待てなかったのだ、許してほしいと言いたいけど“普通”であれば許される事はないだろう。
我慢できていれば今頃書斎の中にあるソファーの上で大人しく紅茶の1杯や2杯飲んでいる。
私だって社会人だ。
否、社会人なんてそんな立派な言葉を使っていいのか謎ではあるけれど、暗殺部隊ヴァリアーの一員だ。
その繋がりでディーノさんと知り合い付き合っている。
多忙な仕事、終わらない書類に無茶ぶりばかり吹っ掛けてくる上司達。
身体がいくつあっても足りないと思うほどこき使われまくっているうえにストレスだって溜まっているのだ。
ストレスの発散も美味しいものを食べたりショッピングをして発散させたりするけれど、それだけじゃこのストレスは癒せなかった。
だからこそ久々にディーノさんの元を唐突に訪れた。
俗にいう恋人に甘えてきただけなのだ。
忙しいのは分かっているからこそ、迷惑をかけないようにとストレスの発散だって美味しいものを食べたりと一人で発散出来るものを選んだけれどどうにも発散されない。
けれどディーノさんの顔をみれば一発だった。
あれだけお金をかけてのストレス発散をしたのに、恋人の存在だけで満たされるのだ。
見るだけじゃ足りない、触れたい、傍にいたい。
我慢できずに欲張って今の状況に陥っているのは言うまでもないけれど…。
無意識にゴロゴロと猫のように喉を鳴らしては頬ずりをする。
苦笑を浮かべながらも「熱いなぁ~、嬢ちゃん」とロマーリオさんは揶揄い、リコさんに至っては「そう言うのはディーノ様と二人きりの時にしてください」なんて言葉にはしていないけれど目が言っている。
「なぁ、名無し」
そんな私に。ポツリと聞こえたディーノさんの声。
大好きな声に私の身体はピクリと反応する。
かれこれ2時間ほどディーノさんの座っている背後から抱き着いているのだ。
『…邪魔、でした…?』
流石に邪魔と思い始めただろうかと自分から言葉にした。
本当は10分だけ…とも思ったけれど、ディーノさんがあまりにも何も言わず私もそれに便乗しすぎて甘えていたのが悪いのだけれど…。
「邪魔ってわけじゃねえけど…」
『けど?』
「ちょっと…離れてほしいなって思ってな」
『それは俗にいう邪魔だからどいてほしいのでは…?』
「ちげえよ馬鹿」
私の言葉にディーノさんは苦笑する。
声色からして怒っているわけでも、呆れてるわけでもないことが簡単に読み取れた。
ディーノさんの背中にいるせいか表情を見ることはできないけれど、それでも優しい声色なのだ。
「ちょっと…あー、否、1時間でいいから俺に時間くれねえか?」
ぽつりと言葉にするディーノさんに私は思わず首を傾げた。
どうして1時間なのだろうと不思議に思う私に、ディーノさんは続けて言葉にする。
「1時間で書類片付けてやるから…背中じゃなくて俺の腕の中で甘えとけ」
顔は見えないけれどニカッと笑って私に言ってくれているのがわかってしまう。
(あぁ…ずるいなぁ…)
なんて、私は思ってしまう。
そんな風に言われてしまえば…私は素直に頷くことしかできないのをディーノさんは知っているのだから。
『…うん』
ディーノさんの言葉に、私はまた救われる―――…
貴方の香りで落ち着く私
2025/08/01
(あぁ…落ち着く…)
休日の昼下がり。
私はディーノさんのお屋敷の書斎でディーノさんの座る椅子の背後からディーノさんに抱き着いていた。
それなりに深い椅子と言っても、本来であれば1人掛けの椅子に無理やり座っているのでディーノさんからしたらきっと迷惑極まりないだろう。
邪魔にならないように配慮していると言っても、はたから見れば後でじゃれ付きなさいと言われても仕方ない。
それでも拒むこともなく書類仕事をしているのだからセーフ判定なんだろうなぁと勝手に思っては背中に頬を擦り寄せる。
アンバリーノートの香水の香り。
まろやかで温かみのある甘い香りが、私の鼻孔を擽る。
『良い匂い』
『落ち着く…』
と、無意識に零しては猫吸いならぬディーノさん吸いをしては私は心の底から癒される。
好きな人の香りというのはどうしてこう落ち着くし安心するのだろうか?と不思議でならない。
ディーノさんは書類仕事をしているけれど、邪魔にならないようにディーノさんに抱き着いてはその背中にほほを摺り寄せる。
書斎には私とディーノさん…だけではなく、ディーノさんの部下の人も数名いるというのに私は言葉を漏らしていた。
ディーノさんの体質上、部下がいる方が作業効率が居ない時よりも数段上がる。
究極のボス体質であり、出来上がった書類の整理、招かねざる来客に備えているのも理由の1つだ。
ディーノさんの右腕であるロマーリオさんは苦笑を浮かべているけれどそれでも面白がっているだけまだましだろう。
傍で待機しているリコさんに至っては無言ではあるもののまるで変態を見るような視線を向けているが、私はそれをフル無視している。
私だって仕事の邪魔だって事は分かっている。
自分がされる立場であれば『仕事中だから~』って間違いなく言ってるだろう。
邪魔をしている自覚はあるけれど、邪魔をしたいわけじゃない。
けれど待てなかったのだ、許してほしいと言いたいけど“普通”であれば許される事はないだろう。
我慢できていれば今頃書斎の中にあるソファーの上で大人しく紅茶の1杯や2杯飲んでいる。
私だって社会人だ。
否、社会人なんてそんな立派な言葉を使っていいのか謎ではあるけれど、暗殺部隊ヴァリアーの一員だ。
その繋がりでディーノさんと知り合い付き合っている。
多忙な仕事、終わらない書類に無茶ぶりばかり吹っ掛けてくる上司達。
身体がいくつあっても足りないと思うほどこき使われまくっているうえにストレスだって溜まっているのだ。
ストレスの発散も美味しいものを食べたりショッピングをして発散させたりするけれど、それだけじゃこのストレスは癒せなかった。
だからこそ久々にディーノさんの元を唐突に訪れた。
俗にいう恋人に甘えてきただけなのだ。
忙しいのは分かっているからこそ、迷惑をかけないようにとストレスの発散だって美味しいものを食べたりと一人で発散出来るものを選んだけれどどうにも発散されない。
けれどディーノさんの顔をみれば一発だった。
あれだけお金をかけてのストレス発散をしたのに、恋人の存在だけで満たされるのだ。
見るだけじゃ足りない、触れたい、傍にいたい。
我慢できずに欲張って今の状況に陥っているのは言うまでもないけれど…。
無意識にゴロゴロと猫のように喉を鳴らしては頬ずりをする。
苦笑を浮かべながらも「熱いなぁ~、嬢ちゃん」とロマーリオさんは揶揄い、リコさんに至っては「そう言うのはディーノ様と二人きりの時にしてください」なんて言葉にはしていないけれど目が言っている。
「なぁ、名無し」
そんな私に。ポツリと聞こえたディーノさんの声。
大好きな声に私の身体はピクリと反応する。
かれこれ2時間ほどディーノさんの座っている背後から抱き着いているのだ。
『…邪魔、でした…?』
流石に邪魔と思い始めただろうかと自分から言葉にした。
本当は10分だけ…とも思ったけれど、ディーノさんがあまりにも何も言わず私もそれに便乗しすぎて甘えていたのが悪いのだけれど…。
「邪魔ってわけじゃねえけど…」
『けど?』
「ちょっと…離れてほしいなって思ってな」
『それは俗にいう邪魔だからどいてほしいのでは…?』
「ちげえよ馬鹿」
私の言葉にディーノさんは苦笑する。
声色からして怒っているわけでも、呆れてるわけでもないことが簡単に読み取れた。
ディーノさんの背中にいるせいか表情を見ることはできないけれど、それでも優しい声色なのだ。
「ちょっと…あー、否、1時間でいいから俺に時間くれねえか?」
ぽつりと言葉にするディーノさんに私は思わず首を傾げた。
どうして1時間なのだろうと不思議に思う私に、ディーノさんは続けて言葉にする。
「1時間で書類片付けてやるから…背中じゃなくて俺の腕の中で甘えとけ」
顔は見えないけれどニカッと笑って私に言ってくれているのがわかってしまう。
(あぁ…ずるいなぁ…)
なんて、私は思ってしまう。
そんな風に言われてしまえば…私は素直に頷くことしかできないのをディーノさんは知っているのだから。
『…うん』
ディーノさんの言葉に、私はまた救われる―――…
貴方の香りで落ち着く私
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