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「しっかし、あんたら変わりもんだぁなぁ!キャンプだか何だか知らねぇけんど、あんな何もねぇ島にわざわざ渡ろうなんてよぉ。
まぁ、昔の島民の家がきれーに残っとるっちゅう話だから、泊まるんには困らねぇだろうけんどよ!

ほれ、見えてきたぞぉ。あれがアカツキ島だ。……っと、そうだな、せっかくだから言っとくけんど、あん島にゃおっそろしい言い伝えがあんのよ。

むかぁしむかし、ある晩のことだ。突然、お月さんが真っ赤になったんだとさ。血みてぇな赤い月が空に浮かんで、どこからともなく遠吠えが響いてきた。
島民たちはこえぇこえぇって震え上がったんだと。で、朝になって、その奇妙な月の話題でもちきりだったんだが……話好きの1人が、どうにも起きてこねぇ。

おかしいと思った島民が、そいつの家を見に行ってみたら……腹を引き裂かれた無残な死体が横たわっとったんだと。

そんとき、島に住んでた呪術師の婆ぁが、死体を見るなりこう言ったんだあ。
『狼憑きの仕業じゃ。古い伝承にある通り、紅き月が昇る時、村人の1人に狼が取り憑き、人狼となる。夜ごとに1人ずつ喰い殺し、この村は無人となるじゃろう』ってな。

島民たちはもう大騒ぎさぁ。
だが、運悪くその晩から海は大荒れで、船も出せねぇ状況よ。だから島民たちは、どうにかして下手人を捕まえようって決めたんだ。

で、どうしたかっつうと……1日に1人ずつ、怪しいやつを処刑していったのよ。
……なんて言うと乱暴に聞こえるけどよ、ただの当てずっぽうじゃねぇんだ。呪術師の婆ぁが狼憑きを見抜く力を持っとったし、狩人が夜な夜な島民を守ったらしい。まぁ、なかには狼憑きに味方するやつもおったっつう話だが……。

何とか全滅は防げたけんど、島民は半分になっちまった。で、『また月が赤くなったらどうすんべぇ』って話になって、生き残った島民はみーんな島を出ちまった……そういう話だぁよ。

……なに、行くのが怖くなったか?
がっはっは!心配すんなぁ。こんな話、眉唾もいいとこだぁよ。まぁ気ぃつけるに越したことはねぇけどな。

ほれ、ついたぞ。じゃ、オレぁそこの掘立小屋で待ってるからよ。帰る時は声かけてくんな!」

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ボクはニキドラ!おいしい魚がたくさんとれる無人島があると聞いて、友達と一緒に遊びに来たっす!

なんか船長さんが変なこと言ってたけど、月が赤くなるなんてありえないし!気にせずお魚捕りにいっちゃいましょー!


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ふぃ〜、美味しかった!お腹いっぱいになったら眠くなってきたっすねー!
今日は早めに寝て、明日になったらまたたくさんお魚を…って、あれ?






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……めっっちゃ赤くなってるんですけどーっ!!!




村村占狩狂狼
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