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夢小説設定
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「でも」
でも?
「それは建前で、僕やマリューさんは少佐だと思っている」
少佐…
「だってあの人はあの時、撃たれているでしょう?」
「うん」
「その少佐が生きていたって言うこと?」
「そういう事になるね。だからカガリはアカツキを少佐に預けたんだと思うよ」
「そう、カガリが容認してしまっているのならあたしは何も言えない。ただ搭乗する人間を書き換えなくちゃいけない面倒臭さはあるけれど」
「それでも何とかしてしまうのが君だろう?ユキ」
「アスランまでそんな事を言って来るとは思いもしなかったわ」
「想像はしていただろう」
「まぁね」
アークエンジェルから降りてきたザフトの軍服を着ている女の子はあたしを警戒しているようでアスランの傍から離れようとはしていなくて
「警戒心の強い子みたいね」
「それはそうだろ、どう考えたって彼女からしたら一般人だと思われている可能性が非常に高い」
「まぁそうなるわね。御挨拶をしておきましょうか」
「え?」
「初めまして。オーブ軍日本基地所属のユキ・リリー・アスハです」
「あ、メイリンです。メイリン・ホーク」
「メイリンね。カガリから空に上がったら何処に行くか」
「いえ、特には」
あ、なるほど。そう言った事をあたしに丸投げしたのね
「ユキ」
「大丈夫よ。メイリンには空に上がってザフトと対峙する時にラクスやキラ達と一緒にエターナルに乗り込んでもらおうと思ってね」
「おい!」
「あらいいじゃない。カガリからは優秀なザフトの管制官がいると来ているのだから、だったらエターナルに乗ってもらおうって考えるに決まって居るでしょ。だからあたしは今回エターナルじゃなくてアークエンジェルのCICのつもりだったのだけれど」
「へぇ、そうなんだ」
「そうよ?そう言えば発進までまだ時間があるわね」
マリューさんは「えぇ」と答えてくれたので
「ラクス」
「はい?」
「あたしと久々にデートでもしない?空に上がったらこんな事滅多にできないもの」
「あ、いいですわね」
「なら決定。着替えてきて」
「メイリンはどうするつもりだ」
「一緒に行きたいのはやまやまだけれど、彼女があたしに気を許していない状態で行った所で余計に警戒されるでしょ」
「あ…」
「という事でラクスと出かけてくる。そうそう、付いてこないでよ?」
バレてるな、みたいな顔をしたキラに
「たまには女2人で、出かけたって罰は当たらないわよ。ましてやラクスは散々海の中でだったり、宇宙でだったりで外に出ての息抜きなんて出来てないんだから」
「それもそうだけど」
「大丈夫よ。ちょっとショッピングしてお茶して帰って来るだけだもの」
「あら楽しそうですわね」
「ラクスが気に入るかどうかは別問題だけどね」
ラクスが着替えるのに見送ると
「だけどいいのか」
「え?」
「仮にも女2人でなんて危険すぎる」
「あら、あたしの心配までしてくれるの?珍しいのね」
「俺はラクスの為を思って!」
「はいはい。でもこの国はむやみやたらに銃を持ったり刃物を持ち歩くって言う事は禁止されているんですって」
「それはそれで厳しいんだな」
「っていうことで、女2人でも全く問題ないの」
「そうかよ」
着替えて来たラクスと一緒に歩いて基地を出ると
「本当に平気なのか」
「しつこい男は嫌われるわよ、アスラン」
そのままショッピングをした後、お茶をしようという話になりラクスと一緒に入った喫茶店はポアロで
「いらっしゃいませ」
「あ、降谷さん」
「今日は誰か一緒なんですね」
「えぇ」
なんて話しているからか不安になったのだろう
「大丈夫よ。彼女たちはあたしと同じ年だもの。安心していいわ」
「ですが」
「そんなに不安なら別の場所に変える?
「あ、いえ…」
あたし達が話をしている一方で
「ねぇ今の聞いた?」
「あぁ、今『ラクス』って彼女言ったな」
「大丈夫よ。フードをとっても。別にオーブやプラントじゃあるまいし、ましてや宇宙でもないんだからそう簡単にラクスが狙われないわよ」
「じゃあ…お言葉に甘えて」
ラクスは被っていたフードを外すと見慣れている綺麗なピンク色の髪が現れていて
「え?」
「嘘だろ」
「マジでラクス・クラインだ」
「だけどプラントにいるよね、ラクス・クライン」
「あ…」
「大丈夫よラクス。ここにあたしと一緒にいるラクスが本物のラクスだから」
「え?」
「2年前の戦争もこの子は経験してる。その戦争でこの子だって父親を亡くしているの」
「「え?」」
「きっと今、ザフトにいるあのラクスはそんな経験もないし、このこのような辛い経験だってしてきていない」
「あ…」
「でもそうね。今日あたしと一緒にここに来たことはあなたたちだけの秘密にしてあげて」
「え?」
「ラクスは、表立ってあまり騒ぎ立てられるのは好きじゃないの」
「そうですわね」
2人で紅茶とスイーツを頼むと
「きっとラクスも好きになりそうな味よ」
「それは楽しみですわ」
お茶を終わらせて喫茶店を出ると
「夢姫」そう呼ばれた気がして振り向くと安室さんが出て来ていて
「お知り合いなのですか?」
「話したでしょう?あたしの例の兄だって言っていた人」
「そう言えば…でも苗字が違っていたような」
「訳があって安室と名乗っているんですが、正真正銘夢姫は俺の妹だ」
「そうでしたか」
なんて話していれば緋色さんやら萩原さんも来ていて
「随分とまた人がいっぱいですのね」
「諦めなさいラクス」
「え?」
「彼等はこの国の警察官なんですって。オーブで言う軍人とほぼ変わらないわよ」
「あらあら」
ほぼと言ったのは間違いない。だって軍人は時には戦場に出なくてはいけないもので、警察官はそれがないと言う所だけだろう。違う所は
「そうだったのですね。ではプラントともそう言った感じでしょうか」
「そういう事になるわね」
「どこかに行くのか」
「え?」
「今まで誰ともそんな会話をしてこなかっただろう」
「そうですね?でもそれはこういった会話をす必要性が無かったのではなく、こう言った会話を出来る人間がいなかっただけですよ。ラクスだって元々は戦場の歌姫と言われているくらいですし、あたしなんかよりも戦場に出ている機会は多い子ですけどでも今回の戦場にも出ているくらいには動いているので、今日くらい束の間の休息にさせてあげようって考えですよ」
「へぇ」
あたしの腕を掴んで来たラクスは
「じゃあウチのラクスが怖がっているのでこの変で失礼しますね」
あたしとラクスが離れようとした時だ
「だから待てと言っている」
そうあたしの腕を掴んできたのは安室さんだ
「なんです?」
「お前は一体どこに行くつもりだ」
「明日には
「「は?」」
「何言って」
「軍人って言うのは時にはこう言った戦場にも出されるものです。そしてあたしもラクスも一種の軍人と同じ。日本だけじゃない。オーブで平和に暮らしている人たちのための暮らしを守るのだって軍人の役割。その為の戦争だと言うのならあたしはその中にだって行かなくちゃいけないし、躊躇なく行きます」
「な!?」
「あたしにとっての父親はただ1人、オーブの前国家元首。ウズミ・ナラ・アスハだけ。何も知らない土地で拾い上げてくれた人もただ1人、トダカ一佐だけ」
「「!!」」
「でも」
「でも?」
「あなたがあたしの兄だと言うのなら、あたしにはキョウダイが2人いるという事になると言うだけ。ただそれだけのことです」
「そうか」
腕を振り払って3人の傍から離れようとしたときに
「気を付けて行ってこい。それでちゃんと帰って来い」
そう言ってくれたのは安室さんだ
「行ってきます」とだけ伝えて基地に戻ってくると
「なんだか雰囲気が」
「ユキさんのお兄さんにお会いしました。ユキさんにそっくりなお兄さんに」
「へぇ」
「きっとずっと離れて生活をしていたから余計に心配なのかもしれないですが、面と向かって言われていたので」
「ユキからしたらどうすればいいのか分からなくなった。っていう所か」
「恐らくは」
「別に彼らがあの場にいると知って居たら行かなかったんだけど、一緒にいたタイミングであの場に彼らもいたって言うだけの話よ?」
「だけどお前の兄だってそう言っているんだろう?」
「えぇ」
きっとこの戦場で会えなくなるかもしれないって言う事だけだけど
「でもちゃんと帰って来いって言われてしまいましたものね」
「言われたけど、無理な時はどうしたって無理じゃない」
「無理やりにでも連れて帰るさ」
「嫌がらせにしか聞こえないのはあたしだけかしら」
「本当の事だ」
さいってー…
「ユキさん、出発は」
「明後日にしましょうか。明日クルー全員休ませます。その間にメイリン・ホークの情報をアークエンジェルにもオーブにも入れておきたいので」
「わかりました」
その話を聞いていたのはメイリンも一緒の様で
「で、でも…!私がザフトに戻るかもって、思わないんですか?」
「この戦争が終戦すればそれも可能でしょう。アスランがザフトに副隊していたとはいえ、結局こちら側に戻って来ている。エターナルにもあなたの情報を入れてさえ置けば、あなたはザフトの軍人のままという事にもなる」
「え?」
「エターナルはもともとザフトの戦艦だもの。ただ乗っている人間があたしたちオーブ軍の人間と一緒に居るって言うだけで。大丈夫よ。ザフトの除籍にはさせるつもりは無いから」
「あ、はい」
「お前らしい答えの出し方だな」
「それはどうも。優秀な管制官ならあたしたちも欲しいけど、彼女はきっとザフトに何かあるのでしょう?だから、どうしてもそれをぬぐえない」
「あぁ。メイリン・ホークにはザフトのあのミネルバに実姉である、ルナマリア・ホークがパイロットとして乗っているからな」
なるほど。それで
「一緒にいたかったんだろう。姉妹思いだからな2人揃って」
「そう。まぁそれはその時考えるわ」
「あぁ」
今はこの戦争が終わる時の事まで考えていられないわ
