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ポットで降りて来たあたしはアークエンジェルの中に入って来ていて
「ユキ!」
「ユキさん!?」
「久しぶり」
直後にオーブ本当に銃弾が直撃をしていて
「何が起こって居るわけ?」
「狙われたのはセイラン家のようですが」
「いい気味ね」
「ユキ」
「あら本当の事よ?あたしはセイランにも牽制をかけたと話をしたでしょう?」
「はい」
「あの時にセイランはどうでもいいけど、タケミカヅチに乗っているクルーは逃げるように指示をしたのはあたし。だけどトダカは逆だった」
「え?」
「あたしのその願いは聞けないとトダカに言われたわ」
「な!?」
「じゃあ」
「あの時トダカと最後に会話をしていたのはあたし。トダカはユウナにこう言っていたわ。『これでオーブの勇猛も世界中にとどろく事でありましょう』ってね。あたしにはユウナの下手な式の元行ったこの戦闘、戦争はオーブが馬鹿な事をしたと世界中に認めるようなものだと言っているようなものだ。そう言っているように聞こえたの」
「実際そうだろ」
「そうね。でもあの時全員脱出する前に最後の親子の会話をした気がする」
「「最後?」」
きっとこれはタケミカヅチに乗っていたクルーも、アークエンジェルのクルーたちも知らない話だ。
そう、この話をすでに知って居るのはあたし本人とカガリだけなのだから
「まぁ直ぐに話すことにはなると思うけど、まずはそれよりも先にこの現状をどうにかしましょうか」
画面越しに映し出されているオーブでの戦場
「本艦はまだ出られないの?」
「無理ですよ。まだエンジンが終わってねぇんですから!」
「アマギムラサメ隊は出られるな?」
「え?はい」
「なら行こう」
「カガリ?何を」
「艦長、スカイグラスパーを私に貸してくれ」
「え?」
「カガリ様!?」
「我々だけでも発進する」
「そんな無茶よ!スカイグラスパーでなんて!」
「あたしも反対」
「ユキ」
「もし、万が一の事があった時どうするつもり?あたしは行政府の権限は何も持ってないのよ?」
「分かってる!」
「だったら!」
「オーブが再び焼かれようとしているんだ!」
「…っ」
分かる、それはこの現状を見ていれば分かるけど!
「オーブよりも!この船よりも!今!今大事なのは代表であるカガリなのよ!?」
「それでも!もう何も待ってなどいられない!」
走り出したカガリにぶつかったのはキサカと一緒にいたエリカで
「カガリ」
「ありがとうキサカ」
「ユキもいたのか」
「今ちょっと前にね?ポットでの合流よ」
「そうか」
「キサカ一佐」
「エリカさん」
「行くぞアマギ。機体はお借りする」
「キサカ!カガリを止めて」
「待てカガリ」
「もう待たんと言っている。離せ!」
キサカもあたしたちの幼少の頃を知って居るからこそ、加減をしているのだろうけど
「いいから一緒に包んだ」
「イヤだ!このままここで見ているくらいなら国と一緒にこの身も焼かれた方がマシだ!」
そう言ったカガリの言葉にあたしが固まってしまった
「ユキ!」
「…の?」
「ユキさん!?」
「何でそんな事を言うのよ!?この国と一緒にこの身も焼かれてお父様がそれで喜ぶとでも!?」
「だが!」
「それでは困るから来いと言っているんだ。ユキも一緒に来るといい」
あたしも?
「うるさい!離せ!」
「はいはいはい。だから行くのはいいけど、その前にウズミ様の言葉を聞いてと言いたいの」
「「お父様の?」」
「そう。遺言を」
お父様の…遺言…
ある場所に連れて来られると
「そこに言葉が彫ってあるでしょう?読んで」
誇りがかぶってしまっている場所に来るとは思わなくて2人でほこりを払うと
「この扉開かれる日の来ぬことを切に願う?」
扉が開いたと思ったら
「この扉が開かれる日…それはこのオーブが再び炎に包まれる日が来るかもしれないとそう言う事よ」
中に入ると
「そしてこれが封印されていたウズミ様の遺言よ」
急な明りにともされたMSは黄金に輝いていて
「黄金のモビルスーツ…?」
「しかも暁と書かれているわ」
「『カガリよ』」
「「お父様…?」」
「『もしも、お前が力を欲する日来ればその希求に応えて私はこれを贈ろう。教えられなかったことは多くある。…が、お前が学ぼうとさえすればそれは必ずやお前を愛し支えてくれる人々から受け取ることが出来るだろう。故に私はただひとつこれのみを贈る。力はただ力。多く望むのも愚かなれど無暗といとうのもまた愚か。守るための剣。今必要ならばこれを取れ。道のままお前とユキが定めたなすべきことをなすためならば』」
お父様…
「『…が、真に願うはカガリとユキがこれを聞く日の来ぬことだ。今、この扉を開けしお前たちには届かぬ願いかも知れないが、どうか幸せに…幸せに生きよ。カガリ、ユキ』」
お父様のこの言葉に泣き崩れたあたし
「お父様…お父様…っ」
「カガリ、アカツキに乗るか?」
「アカツキ?」
すぐに「うん」と言ったカガリの声が聞こえてきて
「ユキ」
「エリカ…」
「カガリの為の発進シークエンス」
「やるわ。あたし達しかいないもの。お父様の娘は」
「そうだな」
「ORB-01アカツキシステム起動、発進どうぞ」
「カガリ・ユラ・アスハ。アカツキ発進する!」
それと同時にあたしはアークエンジェルへ戻ると
「お帰りなさい。そして、また泣いたのね」
「遺言だと言うのに久々にお父様の声を聞いてお父様からの愛を感じたの」
「そう。良かったわね。こんな形でもウズミ様の声が聞けるだなんて」
「えぇ。次会う時は日本基地ね」
「え?」
「こんな状況で申し訳ないけど、カガリやキラ達が戻ってきたらこう伝えて。『日本基地に帰った』と」
「いいのね?」
「えぇ」
アークエンジェルを出て、戦場のさなか、スカイグラスパーに乗せて貰い日本には最短ルートでその日のうちに戻ってきたあたし
「お帰りなさい」
「えぇ…」
「大丈夫ですか?なんだか大分…」
「オーブに寄って来たわ」
「そう、ですか」
「今も戦闘中なのは同じだけど、ちょっとね…」
「そうですか。では少しお休みになって下さい」
「ありがとう」
少しだけ休んだ後、オーブは夜だけど、こっちは昼間で、学校もある訳で
「今日くらいは…!」
「大丈夫よ。カガリも頑張ってるんだからあたしがこんな所で休んでる訳にはいかないでしょう?だったらあたしもここで出来ることをしなくちゃ」
「そうですね」
学校に入ると
「あ、降谷ちゃん!」
「おはよう」
「おはよう。だけどだいぶ学校に来てなかったから」
「あー…まぁ仕方ないよね。ちょっと仕事がらみでこっちにいなかったし」
「あ、そうなんだ」
「うん」
午前中の授業も終わりテレビを付けているとカガリから「国防本部に入る」と連絡が入っている
「カガリが指揮系統に戻る訳ね」
「え?」
「まぁ、あのバカが指揮を執るよりはよっぽどいいか」
「一体」
「皆はどういった人が指揮をとったらいいと思う?」
「発言が出来る人とか、行動が取れる人かしら」
「そうね。それも大事な事」
「え?『それも』って言うのはどういう事だ?」
「オーブでは発言力がある人もそうだし、行動がある人でもそう。でもそれだけじゃ指揮を執ることは出来ない」
「え?」
「戦争経験、戦闘経験もある人が指揮を執る方がいい。なぜならその人はその現場を見て、その経験もあるから」
「あ」
「カガリもあたしもその経験をしてる。でもカガリの前に行っていた男は発現権力も無ければ行動力もない。そして戦争の経験も戦闘の経験もないような男が指揮を執った所で国の人間が動くはずがない」
「へぇ」
「そんな男の所為でなくなった人だって大勢いる。あたしもカガリも、この戦争でまた亡くしたわ」
その言葉に衝撃を受けたのだろう。誰もが口を閉ざしていて
「そんな男を見捨ててでも生きていてほしかったそんな人をあたしは亡くしたの」
「そんな…」
「そんな男が指揮をしていても耳を傾ける?貴方達は」
「いや、無理だな」
「でしょう?その指揮権をその男から、カガリ…つまりはオーブの現代表が取るの」
「へ?」
「でもさ、戦争、戦闘の経験があるって」
「あるわよ?2年前に大きな戦争をね。その時にあたしはお父様を亡くしたのだから」
まさか2年もたってお父様の遺言を聞くことになるとは思いもしなかったけど
電文には他にもあって「ジャスティスとフリーダムが先に日本基地に着く」と書かれている
「まじかぁ」
「え?」
「なんでもない」
フリーダムという事はキラだろう。でもジャスティスという事はアスランが来るという事だ
「全く面倒な」
「そんなのが来るんだ」
「まぁ…ね」
「さて、オーブの代表が声明を出すわよ」
「え?」
「声明?」
「そう、声明。どのチャンネルでも映るみたいだから気にしなくていいけど」
「そうなんだ」
テレビに映ったのは内閣府のカガリの執務室だ
「オーブ連合首長国代表首長カガリ・ユラ・アスハです。今日私は全世界のメディアを通じ先日、ロードジブリールの身柄引き渡し要求とともに我が国侵攻したプラント最高評議会議長ギルバート・デュランダル氏にメッセージを送りたいと思います。過日さまざまな情報と共に我々に送られたロゴスに関するデュランダル議長のメッセージは確かに衝撃的なものでした」
あの議長からのメッセージ?あたしが
「『ロゴスを討つ』そして『戦争のない世界に』という議長の言葉は、今のこの混迷の世界で政治に携わる者としても、また生きる一個人としても確かに魅力を感じざるを得ません。ですが、それが…」
その直後にノイズと共に出て来たのは議長と共にザフトにいるラクスだ
「私はラクス・クラインです」
「「え?」」
「ん…」
「ラクス様だ」
「あぁ」
「はぁ…」
「降谷ちゃん?」
「この子、まだこんな茶番をしていたのね」
「「茶番って!」」
「だって本当の事だもの。確かにラクスとは面識もあるし一緒に戦争にも戦闘にもでているわ」
「!?」
「だけど、あたしはこの子のことを何も知らない。このラクスの声明に芯がないのよ」
「「え?」」
「あたしの知って居るラクスは芯があるから強いわよ。戦艦にも乗るくらいにね」
「『ブルーコスモスの盟主。プラントに核を放つことも巨大兵器で町を焼くことも子供たちをただ戦いの道具とすることもいとわぬ人間を、なぜオーブは戦ってまで守るのでしょうか』」
何も見て無い小娘が、言ってくれるじゃない
「『オーブに守られた彼を私たちはまた捕らえることが出来ませんでした。私たちの世界に誘惑は数多くあります。よりよきものを、多くのものをと望むことは無論、悪い事ではありません。ですが、ロゴスは別です。あれはあってはならないもの。この人の世に不要で邪悪なものです。私たちはそれを…』」
「まー感情向きだしねぇ。表情が豊かだこと」
「え?」
なんて言った矢先、再びノイズ音が聞こえてきて
「『その方の姿に惑わされないでください』」
「「え?」」
「どういうことだ?」
「他人の空似?」
フッって笑ったあたしに
「何か」
「彼女が本物のラクス・クラインだからよ」
「え?」
「ま、プラントもザフトも動揺するでしょうね」
オーブにラクスがいるだなんて知ったら
「『わたくしは、ラクス・クラインです。わたくしと同じ顔、同じ声、同じ名の方がデュランダル議長と共にいらっしゃることは知って居ます』」
そうラクスが話しているときにザフトにいるラクスはカンペを持っていて、きっとこんな予定じゃなかったのだろう
「『あ…えっ…』」
「『ですが、わたくしシーゲル・クラインの娘であり先の大戦ではアークエンジェルと共に戦いましたわたくしは、今もあの時と同じかの船とオーブのアスハ代表のもとにおります。彼女とわたくしは違う者であり、その思いも違うという事をまずは申し上げたいと思います』」
「『わ、私は…』」
「『わたくしはデュランダル議長の言葉と行動を支持しておりません』」
そう言ったラクスの言葉にもう1人の彼女は動揺を隠しきれていない様子で
「『戦う者は悪くない。戦わない者も悪くない。悪いのは全て戦わせようとする者。死の証人『ロゴス』議長のおっしゃるそれは本当でしょうか?それが真実なのでしょうか?ナチュラルでもない、コーディネーターでもない。悪いのは彼ら世界。あなたではないのだと語られる言葉の罠にどうか陥らないでください。無論わたくしは、ジブリール氏を庇う者ではありません』」
「全く、ようやくなのね」
「え?」
漸く、宣戦布告するわけね?
「いつだってヒヤヒヤさせるんだから、ウチのお姫様達は」
「え?」
「『ですが、デュランダル議長を信じるものでもありません。我々はもっとよく知らねばなりません。デュランダル議長の真の目的を』」
