降谷妹松田嫁(別小説夢主)は未来への扉の夢主設定となりますので予めご了承ください
2
夢小説設定
この小説の夢小説設定
降谷妹松田嫁(別小説夢主)は未来への扉の夢主設定となりますので予めご了承ください
降谷妹松田嫁(別小説夢主)は未来への扉の夢主設定となりますので予めご了承ください
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ウエイターさんにお水を頼んでからソファーに行くと見慣れた姿があって、固まっているとグイッと引っ張られて
「え?」
ソファーに座らされたあたしと目の前には何とも言えない表情の諸伏さん
「あの…」
この表情知ってる…この表情はスコッチモードの時の顔だ。黙っているのに、威圧感の表情が怖くて離れようとすると
「離れるな」
「え?」
「お前がこんな格好で歩いてる、そんな姿を他の奴に見せるわけがないだろ」
「!?」
驚きと恥ずかしさで下を向くと
「ったく」呆れられた声がしたかと思えば諸伏さんは持っていた上着をあたしに羽織らせてくれるとあたしの隣に座ってくれて
「!?」
「ちゃんとお前とも話さなくちゃいけないんだけどな」
でもきっとまだまだあたしも抜け出せそうにない。もたれかかるようにさせてくれた諸伏さんと同じくらいのタイミングで
「お待たせいたしました。お水をお持ちしました」
そう渡されたグラスを貰うと、お水ではなくアルコール独特の匂いがちゃんとしている
「望月?どうした」
「お酒…」
「マジか」
お水を頼んだはずなんだけど…なんて思っていると丁度よく戻ってきたのは零さんで
「どうした?水を頼んだんだろう?」
「これ、お酒で…」
「飲まなかったな?」
「飲んでないです」
「ならいい」
でも零さんは運転だ。諸伏さんはどうか分からないけど
「ゼロ、ちょっと水、買ってくる。望月を頼めるか」
「あぁ」
諸伏さんがあたしを避けると直ぐに立ち上がって
「あ…」
上着もと羽織っていたのを脱ぐと同じものをまた羽織らされて
「え?」
「すぐに戻るからそれは羽織ってろ」
走って行ってしまった諸伏さんを見届けるしか出来なくて
「不安な顔をするくらいならしがみつけばいいものを」
「いえ…あの人にはあの時見たような綺麗な女の人がお似合いなんですよ。昼間のラブホテルに入るくらいには親密な方なのでしょうしね」
「お雨…」
暫くたっても戻ってこない諸伏さん
「抜け出せるかヴィンヤードに聞いてみるから少し待ってろ」
「あ、はい」
ママの所に行った零さんはすぐに戻って来て
「抜け出してもいいがあまり遠くには行くなと」
「そう…ですか」
ソファーから立ち上がると
「零さん」
「なんだ」
「ちょっとだけ散策して来ますね」
「一緒にいなくても平気か?」
「はい」
「気を付けて行ってこい」
「ありがとうございます」
羽織っていた上着をソファーに畳んで置いた後そのまま外に出て散策を始めたあたしは当てもなくただ歩いていた時だ
「望月ー!」
!?
「どこに居る!?」「返事をしてくれ!」「頼むから出てないでくれよ」
なんていう諸伏さんの声が聞こえてきているのに諸伏さんの所に行く勇気なんてなくて
「望月!」
グッと急に抱きしめられたかと思えば懐かしい香りに包まれていて
「見つけた」
「も…ろふし…さん…?」
あたしの背中に羽織らせてくれた上着はさっきソファーに畳んで置いてきたものだ
「ようやく、抱きしめられる」
「え?」
あの時と何も変わらない言い方に戸惑っていると
「俺の傍から勝手に消えるな」
「でもあの時あたし言いましたよ?次同じことがあった時には黙って消えると」
「そうだな。だけど、やっぱりそれは撤回する」
撤回する?
「黙って消えるな。心配になる」
「!?」
「ゼロからも聞いた。学校もやめてアメリカの学校に戻るって」
「はい」
そう、小学校の時に通っていた学校に戻るだけの話だ。そうすれば今みたくこんな接点もなくなるし、諸伏さんだってあの人ともしかしたらもっと綺麗な女の人と一緒になれる
「俺が」
「はい?」
「俺が戻らせるつもりがないと言ってもか」
「どういう…」
「さっきゼロからこれを渡された」
それはあたしが持っていた諸伏さんの家のカードキーだ
「もう、あたしには必要がないので」
下を向いたあたしはどうせアメリカに行けば大学に行く行かないにしろ高校卒業までは帰って来るつもりはない。それはきっとアメリカでは、高校卒業までが義務教育だからだ
「ふざけるなよ」
「!?」
グッと顔をあげさせられると
「俺が…」
俺が?
「俺がどれだけ望月の事を思ってるか、分かってないだろ」
「?」
「勝手に消えた挙句、カードキーは渡されるし、アメリカの学校に編入しようとして、これから学校に行くつもりなんだろうが、俺がそんな事させるわけがないだろ?」
なんで…
「なんでそんな事を言うんですか…」
「何?」
「あたしが見ていたのを聞いているのなら、もうあたしのことなんて放っておいてくれてもいいじゃないですか。あなたにはあたしよりももっと素敵な大人な女性がお似合いですよ」
「そんな風に思ってたのか?」
「ずっと…再会した時からずっとそう思っていた事です」
諸伏さんの顔を見ると悲しそうな顔をしてあたしに充てていた手を離したかと思えば
「なら、もう俺は何も言わない。この鍵もお前に返そう」
そう渡されたのはあたしのあの家の鍵だ
「…っ」
羽織っていた上着も諸伏さんは取っていて
「お前にこれ以上干渉はしない。お前も俺の事なんて忘れろ。じゃあな」
元来た道を引き返している諸伏さんは4年前と同じ格好で
本当は引き返してきてほしい。あたしの傍にいて欲しい。でもそう思っていたのもあたし自身で、諸伏さんから逃げたのもあたしだ
==
Side Rei
「いいのか?」
「アイツが自分で決めたことだ」
「俺が佐久間望月を貰ってもお前は文句は言えないぞ」
戻ってきたヒロは、4年前と同じで。隣には佐久間がいない所を見ると何かあったんだろう
「あらルナはどうしたわけ?」
「まだ外にいる」
「外?」
「あぁ」
羽織らせていた上着をヒロが持っているという事はあの格好のまま外にいるという事だ。男に免疫のない佐久間が1人でいればどうなるか、分からない俺達じゃない
「やだっちょっとあの子だけ置いて戻って来たって言うの!?」
「俺にはもう関係のない事だ」
ヒロのその言葉と口調は本当に何かを諦めた時だ
「いいんだな?アイツとの接点が本当に無くなっても」
「アイツが…望月がそれを望んでるからな」
俺の車で見た佐久間の表情は本当はそんな事望んでないって顔だった
本当は自分をしっかりと見て欲しい。他の奴じゃなくて、アイツ自身を見て欲しいっていう顔だ
「何かあっても文句は言うなよ!」
俺が走って外に出るとヴィンヤードがヒロに何かを話しているようで
でも、そんな事よりもまずは佐久間だ。走って探し出した場所にはアイツに水だと言って酒を渡していたウエイターがいる
「お嬢様に何か御用ですか」
「お前は…」
「れ…さんっ」
慌てたように俺の後ろに隠れて来た佐久間を見ると余程怖かったんだろう
「大丈夫か?」
「こわかった…手にお酒持ってて…他にもなんか持ってて…」
酒の他に何かを持ってる?ソイツの体を見ればロープのようなヒモ状のものが見えている
「ほぉ。未成年のお嬢様に酒を飲ませて誘拐でもしようとした訳か」
「み、未成年…!?」
「そうだ。ここには母親でもあるクリス・ヴィンヤードもいると言うのにな?」
[そんなはずはない!クリス・ヴィンヤードだってまだ」
「そう思うだろうな。だがお嬢様は正式に、正当な手順を踏んでクリス・ヴィンヤードの娘として生活をしている。その娘が未成年だと知って居て酒を飲ませれば犯罪だぞ」
まぁ、誘拐でも犯罪は犯罪に変わりはないのだが
「ママは?」
「室内でヒロと何か話してる」
「まだ、いる…?」
『ヒロ君』小さくそう呟いた声はしっかりと俺の耳には届いていて
「あぁ、まだいる。ヴィンヤードと一緒に何かを話していたようだからな」
「そっか」
それでもさっき何かを言われた後だからだろう。俺の後ろから離れようとしない所を見ると怖いのかもしれない
「少しだけ我慢できるか」
「え?」
俺がウエイターを投げると
「わー…」
「お前、こんな所バーボンだった時に見てないだろ?」
「見て無いです…」
「そうだよな」
ロープで縛りあげている零さんを見て本当にお巡りさんなんだなぁとつくづく思ってしまう
そのまま、どこかに連絡をしている零さんはそのまま男の人を放置していて
「あのままでいいんですか?」
「あぁ、回収に来るからな」
あ、来てくれるんだ
零さんと一緒に室内に入ると
「アイツは」
「帰ったわよ」
帰った?あのヒロが佐久間を待たずに…?
「ルナの事も諦めるんですって。ただそれしか言わなかったから何があったのかまでは私にも分からないのだけれど、編入させるにしても暫くはかかるでしょうから、暫くはこっちにいることにするわ」
「仕事は」
「その時は帰るのだけれど。ルナだって帰り方を知らないわけじゃないから1人でだって帰って来られるわ」
「そうか」
寂しそうにしている佐久間を見ていると、本当に何かあったんだろうな
「ルナ?」「佐久間?」
「あたしが…」
「ん?」
「あたしが諸伏さんに酷い事を言っちゃったから…」
この佐久間がヒロに酷い事?そんな風には全く見えない
「どうしよう…本当に嫌われちゃったかもしれない…」
「なら」
なら。そう言ったヴィンヤードは
「少し学校を休学してみればいいじゃない」
「きゅーがく?」
「そうだな。精神面が怪しい今の状態でなら貰えるかもしれないな」
「え?」
「暫くはこっちで1人で生活をしてみろ」
「散々してる…」
「そういう意味じゃないわ」
「?」
「まぁ時期に分かるだろうからな」
そうさ、時期に分かる事だ
==
次期に分かると言われて早1カ月。ママからは12月までに動きが無ければそのままアメリカに編入させると言われている
なので、それまでは学校に通って居ろと零さんとママに言われて通い続けている。
もう1カ月、あの人にあって無い。
ヒロ君に返されたあの嗅ぎも玄関につるしたままにされている。あの例のカードキーと一緒に
『俺がどれだけ望月の事を思ってるか、分かってないだろ』
『勝手に消えた挙句、カードキーは渡されるし、アメリカの学校に編入しようとして、これから学校に行くつもりなんだろうが、俺がそんな事させるわけがないだろ?』
そんな事を言っていたくせに。あたしがきっと弱いままだから
『なら、もう俺は何も言わない。』
『お前にこれ以上干渉はしない。お前も俺の事なんて忘れろ』
そう言われたのに、会えない時間が増えていくにつれてきっとあの人よりもあたしの方が会いたい気持ちがどんどん膨れ上がって行ってる気がする
『じゃあな』その言葉があたしを立ち止まらせたままにしているのだ
「望月?」
「咲姫ちゃ…」
家に来てくれた咲姫ちゃんに泣きついたあたしに
「なるほどね。ヒロ君ってあの顎鬚の人だったんだ?」
「うん」
「でもそっか。望月の性格とかを理解していたらそうなっちゃうのも理解できるわね」
「え?」
「でも、今の望月は?」
今のあたし…?
「今の望月はどうなの?まだそのヒロ君が好きなら会いに行かなくちゃ何も変わらないでしょう?」
そうかも知れないけど…会いに行ってもしも
『干渉しないと言った』と言われてしまえば其れで終わってしまう気がして…まぁ今だってそんな状態なのだから仕方が無いけれど
「あんたってこういう時天邪鬼よね」
「え?」
「肝心な時には弱気になって行動が出来なくなる。望月の悪い癖じゃない?」
悪い…癖…
次の日。休みの日にしかも夜になると言う時間帯にショッピングモールで買い物をしていたときだった
「ヒロ…くん…」
少し離れた所に居たのがヒロ君といつか見たラブホテルに入った女の人と一緒にいて
「そう…だよね…あたしがそう言ったんだもん。あたしが未練がましくしてちゃ…駄目だよね」
だけど止まりそうにない涙をそのままにショッピングモールを後にして歩いて帰っているときだった
こんな暗くてもどうせ誰も心配してくれる人なんてあたしにはいない。ママはもうアメリカに帰国してるし、いつまでも零さんに頼っているわけにもいかないのも事実だ
ドンッとぶつかった表紙に倒れこんだあたし
「ごめんごめん」
「あ、ごめんなさい…」
「いや、こっちこそ…立てる?」
手を差し伸べてくれた男の人は優しそうな感じの人で、どことなくヒロ君にも似てる気がする。男の人の手を取って立ち上がると
「ありがとうございました」
「いいえ。大丈夫怪我してない?」
「あ、してないです…」
「なら良かった」
あたしの事をまじまじと見ている男の人は
「もしかして、佐久間望月ちゃん?」
?
「そうですけど…」
なんであたしの名前を知って居るんだろう?
「俺さ萩原け…」
グイッと後ろから引っ張られたかと思えば
「悪いなハギ。コイツは俺が貰ってくから」
あたしの手を引いて歩きだして向かった先は車の中で
「あの…」
「不用心すぎるだろう
「…っ」
「なんでそんな顔をする。干渉するつもりは無いが、お前は組織にいた人間で監視対象の人間の1人だ」
なんで…
「俺の事は忘れろと言ったが」
「だって…」
「なんだ」
「だって忘れられなかったんですもん」
「何言って」
「会えなくなって1カ月で、どんどん寂しくなって…会いたい気持ちはあるのに」
忘れろと言ったあなたの言葉が今も胸につっかえたままこの場所に居るのも事実で
「会いに行っても『来るな』ってそう言われるのが分かってたから会いにも行けな…」
そう言われた瞬間、ヒロ君に抱きしめられていて
「やっと素直になったな」
「え?」
「あの日、ヴィンヤードには話はしておいたんだ。その上で12月まで待って貰っていた」
じゃあ12月って言ったのはこういう事だったの…?
「望月が素直になってないだけだから距離だけ開けてくれと言って来たのもヴィンヤードだ。12月までに望月の心を俺の所に戻すには荒治療だったかもしれないが、そやすやすと俺もお前をアメリカに帰すはずがないだろう?」
あたしの涙をぬぐってくれたヒロ君に
「もし…」
「ん?」
「もしそれで本当にアメリカに戻ってた時はどうするつもりで…」
「その時は理由を付けて俺の所に戻すな。もしくはまた日本の学校に編入させる」
んなぁ?!
静かに走り出した車はヒロ君の住んでいるマンションではなくあたしの家で
「もろ…」
「ショッピングモールで言っていた様には言わないのか?」
「きこえて…」
「聞こえてた」
うぅ…
「アイツも車は持ってるからな。俺はそのまま望月を探して連れ戻そうとしただけだ」
連れ戻されてますけどね…
「でもまぁこんな早くにお前が素直になってくれるとは思いもしなかったけどな」
「え?」
「ヴィンヤードには伝えてあるが」
「うん?」
「『もし、望月が素直になって俺の所に来た時は、その時は望月と一緒に暮らす』ってな」
「…っ」
「『ちゃんとした報告を聞くときは、その時亜アメリカで聞くわ』って言ってたぞ」
「ママ…」
ヒロ君は、あたしの家の鍵を持って
「あ、カード!」
玄関に隠しておいたヒロ君の家のカードキーは
「それはお前がちゃんとに持ってて」
ん?持ってて?
「それはお前がちゃんとに持ってて。あの家を解約する時にそのカードキーも戻すことになってるから」
「へ!?」
「今日はこの家の鍵だけ。今から俺の家に戻るから」
俺の家に戻るから…?
「学校の支度だけしてきて」
一応制服と明日の支度だけ済ませると
「じゃあ帰ろうか」
「あ」と思いだしたのはヒロ君の家からあたしの物を全部出してしまったという事は何もない訳で
「何もないという事は知って居るけどな」
「え?」
「当り前だろ?でも1回咲姫ちゃんにも会ったぞ」
咲姫ちゃんに?
「その時に望月から預かった荷物があるって食器だけ俺が受け取ってる」
そうなんだ…
「服は仕方がないだろ?いつでもって訳にも行かないけどこっちで調達できる」
それは食器も同じなのでは?
「まぁ食器だってなければまた一緒に選んでもいいと俺は思ってたけどな」
「へ?」
「一緒に選んで、同じ食器を使ったりするのもありだろ?」
別に変な事を言われたわけじゃないのにボンッと顔が赤くなるのが自分でも分かって
「頼むからそんな顔、他の奴にも見せるなよ」
「他の…?」
「そう、ゼロにもな」
「なんで零さん…?」
「アイツがお前と接点が1番多いからな」
あ…
「確かに接点はありますけど…」
そりゃママとよく組んでいたし、あたしの家庭教師も引き受けてくれていたのもあるけど
「零さんは、お兄ちゃんとしてしか見て無いですよ?」
だからいつだか零さんに「妹だ」と言ってくれたのがうれしかったのも事実だ
「お前はな?でもゼロは違うかもしれないだろ?」
「そんなことはないと思いますけど」
「どうしてそう言い切れる」
「だってヒロ君よりも先に会ってるのに、未だにあたしの事を『妹だ』って言ってますよ」
「アイツがな…」
「なのでそういう対象に見たことは無いんです」
「そうか」
ヒロ君の家に入ると、あの時と何も変わってない。「家でまで仕事はしたくない」というヒロ君のスタンスらしい。だからあたしが泊まりに来ていた金曜日までにはある程度の仕事を片付けていたらしい。当然絵平日の月曜日は徹夜になっていることが多いともヒロ君は言ってるけど
「大丈夫…ですか」
「あぁ。お前の顔と声が聞ければ頑張れるさ」
「!?」
「嘘だと思ってるだろ」
「正直…」
「嘘じゃないからな」
嘘じゃない…?
「組織にいた頃だってお前がいると思えばいつでも頑張れた。NOCだとバレそうになった時に俺に連絡を寄こしてくれたのが『ネグローニ』だった。バーボンとして潜入していたゼロですら知らない組織のコードネームの持ち主が俺を助けてくれたんだと今でも思ってる」
じゃあもしかして…
「もしかして、そのコードネームの持ち主が見付かったら?」
ネグローニと言うコードネームの持ち主を見つけた時、ヒロ君はどうするんだろ
「その時はその時だろ」
「え?」
「事実、名前しか知らないんだ。声も顔も素性の知れないコードネームの持ち主だからな」
あ…
確かに、あたしがヒロ君にNOCじゃないと言う伝達分を贈ってはいるけど、そうだ。素性をさらけ出してないんだから分かるはずがない
「だからその時はその時なんだ」
「そう…なんですね」
「今は」
今は?
あたしの手を引いてソファーに座らせてくれたヒロ君は
「今は、目の前にちゃんといる、俺の所に帰ってきてくれた望月自身を大切にしたいんだ」
「…っ」
「それが俺の答えだ」
そっか…
いつか、いつかちゃんと言うから…
その『ネグローニ』の正体があたしだってちゃんと言うから…それまで待ってて
