降谷妹松田嫁(別小説夢主)は未来への扉の夢主設定となりますので予めご了承ください
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ママが学校に突撃してきて早数カ月。明日から
「なっつやすみー」
「アンタ、随分と嬉しそうね?」
あ、分かっちゃうんだ?
「「分かりやすいんだって」」
そんなに分かりやすいかな
「で?明日からの夏休み何があるのよ?」
「バイト!」
「「バイト!?何処で!?」」
「え?警視庁の食堂」
零さんにも「たまには警察庁にもおいで」って言われています
「あんでアンタはそんな場所で急にバイトなんて」
「将来摂りたい資格の為だよ」
「え?」
「そういう所でバイトと化してると、調理師の資格が取りやすくなるよってヒロ君が教えてくれたから」
「分かった!警視庁にはその『ヒロ君』がいるのね?」
「いるけど」
ヒロ君は滅多に食堂に顔を出しに来たりはしないよ?だって自分で家事も出来ちゃうんだもん
実はここ最近で変わったのは、ヒロ君が自分の休みに合わせてあたしをヒロ君のマンションに泊めてくれるのだけれど…
なんだろう?さすがはお巡りさん?というか公安と言うべきなのだろうか。オートロックでセキュリティがしっかりした場所に住んでてこあい…
「それだけじゃないんでしょ?」
「例のヒロ君と何かあった訳?」
「へ!?な…何もないよ!?」
そう、何もないのだ。怖いくらいに。ただあたしの好きだけが大きくなっていく一方で
ママもこの期間に1度アメリカに帰ると言っていたし
「あたしもアメリカに1回帰ろっかな」
「そんな風に言えるのはアンタくらいよ」
「えへっ」
「『えへ』じゃないのよ」
「冗談だよ、冗談」
「アンタの冗談は冗談に聞こえないのよ」
「でもヒロ君に泣かされたらアメリカに帰るのは確実だよ?」
「あのさ?『泣かされたら』ってどういうこと?」
「警察官だって話はしたでしょ?」
「言ってたわね」
「
「そんな現場を見せられたら泣くと?」
「泣く。絶対に泣く」
なんて話をしながら先生に出された課題を貰って「うげ…」って声が出たのは言うまでもない
「変な声出さないでよ」
「課題やだ」
「それは私たちも同じよ」
れーさん…家庭教師してくれるかな…
「うぅ…」
後で連絡してみよ…
「気を付けろよー」という先生の言葉で解散となった学校の直後に、零さんに課題の件で見て欲しいと伝えると
「問題ない」と来ていて、そう言ってくれる当たり課題を見てくれるのだろう
そう言えば、ここ最近ヒロ君から連絡来てないや。少し前なら必ず1日1通くらいのメッセージはくれてたのに
「どうかした?望月」
「あ、ううん。なんでもない」
この時なんでヒロ君がメッセージを貰えなかったのかも、家を出なければ良かったと思う事になることに気が付かなかった
家に帰って着替えてから課題をもっていつも通りの道を歩いているときだった。
「え…?」
ヒロ君が、綺麗な人と腕を組んで歩いている所を見つけてしまった。というか、見てしまったあたし
「望月」そう言ってくれるヒロ君はきっともういないんだろう。泣きそうになるのを堪えながら警察庁に入ると
「望月さん!?」
「あ…風見…さん」
ちょくちょくここに来る事もあって公安の人たちとも顔見知りだ。特に風見さんは零さんとヒ…諸伏さんの直属の部下という事もあって、かなりの頻度で顔を見合わせるのだ
「どうかなさったのですか?」」
「あー…ちょっと」
「ん?」と言った顔をしながら首をかしげていた風見さんに
「そうだ。零さんいますか?」
「え?あぁ。いますよ」
あ、いるんだね?
「ありがとうございます」それだけ伝えて、部屋の中に入ると
「珍しく遅かっ…たな?」
「れ…さん…」
「なにがあった」
零さんの顔を見たら、泣くのをこらえきれなくなってしまったあたしに驚いていて
「あの人が綺麗な人と腕組んで…歩いてて…」
それだけ言えばなんとなく零さんは分かってしまったようだ。しかもあたしが彼を「あの人」と言ったのは組織で初めて会った時以来だ
「そうか。まぁ取り合えず今日はここで課題を済ませてしまえばいい」
「はい」
「いいんですか?降谷さん」
「問題ない。佐久間の家庭教師なんて慣れている」
あ、慣れちゃってるんだね?
「俺の仕事をしながらでも面倒は見られる。ただ」
「「ただ?」」
「諸伏には『今日は警察庁に来庁するな』と伝えておけ」
「いいんですか?」
「あぁ」
風見さんも出て行ってあたしと零さんだけの空間で
「課題をする前に」
「はい?」
「ヒロとどこで会った?」
「会ったわけじゃなくて、ここに来る途中で見つけたと言うか見かけてしまったんです」
「なるほどな。そう言えばアイツ今日は外だったしな」
今日は外…だった…?だからあの女の人と一緒にいたんだろう
「ヒロから連絡はなかったのか」
「ここ最近は無かったんです。少し前だったら1日1通くらいはくれていたのに」
「そうだったのか」
課題を始めたあたしは零さんに見て貰いながら日付がまたぐ前に全て終わらせて
「佐久間」
「はい?」
「ヴィンヤードもアメリカに戻るんだったな」
「そうですね。アメリカでの仕事もあるって言ってましたけど」
「なら、1度ヴィンヤードと一緒にアメリカに戻ったらどうだ」
ママと一緒にアメリカに…?
「でも…」
「こっちでの学校が始まる前に戻ってくればいいだけだろう?」
「そうしてみます」
「あぁ。気を付けて行って、戻ってくればいい」
「はいっ」
家に送ってもらっている途中でママに「一緒に帰る」と送ると、それだけで何かを分かってくれたらしい
「さすがはママ」
「その娘のお前も中々だけどな」
へへ
「明日帰るんですって」
「なら気を付けていくんだぞ」
「はーい」
家の中に入ってスマホを見てもメッセージは入って無くて
「結局はそういう事だった…んだよ」
こんな思いするなら再会なんてしたくなんてなかった…っ
==
翌朝。昨日帰って来てから済ませておいたパッキングした荷物を持って家を出ると
「随分と早いな?望月」
「おはようございます、おじ様。実はママと一緒にアメリカの方に夏休みの間だけ帰ろうと思ってて」
「そうか。気を付けて行って来るんだぞ」
「はい」
ママのいるホテルに入ると、そこでも見かけてしまった緋色さんと女の人の姿
を見て見ぬふりをしてママのいる部屋に入ると
「随分と早かったのね?」
「楽しみで早く起きちゃった」
「あらら」
飛行機の時間まではもう少しだけ時間があるらしいが
「少し早いけど出ましょ」
「え?」
「気づいていないとでも?ヒロミツもこのホテルにいるようだし」
流石はママ。そこまで気が付いてたんだ…
ママと一緒にホテルを出るときだった
「はにゃ!?」
後ろからいきなり腕を引っ張られたのだ。まぁ後ろから抱きしめて来て居るこの腕も、匂いも知って居る
「何処に行くつもりだ」
「夏休みなのでその間だけアメリカに…」
「なんで俺に言わない」
「言う…必要はないでしょう?」
「緋色さん」
久々にその名字で呼んだあたしに驚いたのか力が抜けていて、その隙に彼の腕から抜け出すと
「夏休みが終わるころには戻ってきますよ」
ただ、帰国の連絡をするのはきっとあたしじゃない。ママが零さんに送るのだろうから
「ならその時には俺に連絡しろ」
「する必要ないでしょう?お幸せに」
キャリーケースを引いてママの所に行くと
「そんな顔をするくらいなら日本に残ったって」
「良いんだもん。あの人には他にいるみたいだし」
「は?」
だから今の夏休みの間に距離を置いて、この恋心に蓋をするって決めたの。
「本当にそれでいいのね?」
「良いも何も、その人の方がお似合いだったんだもの。あたしが身を引くしかないじゃない」
空港についてアメリカ行きの飛行機に乗り込むのに、ゲートに並んでいるときだった
「望月!」
「!?」
聞くはずのない声を聞いてしまえば身体はそこから止まってしまい
堂々と抱きしめられると思わなくて、固まっていると
「お前が帰って来る日、やっぱゼロじゃなくて俺にして」
なんで…
「帰って来たお前を誰よりも先に見たいの俺は」
「意味わかんない」
「そこまでになさいヒロミツ」
「ヴィンヤード」
「帰国の時には降谷に知らせるわ」
「だったら!」
「泣かせるなと言ったはずよ?それでも現にこの子は泣いていた。その答えでしょう」
「確かに、お仕事で出来ない事もあると思ってますけど、流石に…ちょっと…」
だからこの恋心に蓋をして、次に進むためにアメリカに戻るの
案内でアメリカ行きの放送が入ると
「それじゃ行きましょ」
ママの言葉で飛行機の中に乗り込むと
「本当に良かったの?」
「いい」
これで会うのも最後にする。この恋心に蓋をして帰って来た時にはもう他人だ
2週間後
日本に帰って来たあたしはママが零さんに伝えているという事で零さんが迎えに来る手はずになっている
「随分と早かったな?」
「少しはリフレッシュしましたよ?」
「それが良いんだろう。ヒロにも会ったんだろ?」
「アメリカに行く当日にですけど」
「そうか」
RX-7に乗り込むと
「でも少しずつ思い出にしようと思って」
「は?」
「あの人にはあたしじゃない人がお似合いだから。この恋に終止符を打とうと思って」
「そうか。佐久間がそう決めたんなら俺は何も言わない」
家に戻って来ると
「アイツはまだアメリカなんだろ?」
「まだお仕事が残ってるって言ってましたよ」
「そうか」
RX-7から降りると
「佐久間」
「はい?」
「いや、なんでもない」
「そうですか?」
「あぁ。ゆっくりと休めよ」
「ありがとうございます。お休みなさい」
「あぁお休み」
家の中に入ると、キャリーケースから持って来た荷物を整理して、咲姫ちゃんとみっちゃんのお土産も用意している。その中には別個にもう1つ。ママと一緒に買ってもらったお酒もあって
「会わないって決めた筈なのに、結局買っちゃったなぁ…スコッチウイスキー」
あたしは無理だし(絶対に引っ掛かる)
「零さんに渡しちゃえばよかった」
洗濯物を洗濯機の中に入れて回している間に寝てしまったあたしはチャイムの音で起こされる羽目になって
「はぁーい…」
インターホンの画面を見ると彼の姿で
「会いたくない…」
居留守使っちゃお。どうせ裏口から出ても見つかるのがおちだろうし、まぁ咲姫ちゃんの家にもそう遠くないけど
いつまでたっても動く気配のない彼を放って、洗濯物を出して2階で干すのに窓を開けると
「こっから…」
「それは勘弁してくれ望月」
!?
「ど…やって…」
「合鍵」
あ…そうだった。この人に合いカギ渡してたんだっけ…
「なら返して貰えます?あたしのも…」
「受け取るつもりは無いし、この鍵を返す気もない」
「え?」
洗濯物を干し終わったあたしの腕を引っ張ってリビングに行くと
「やっと望月に触れられる」
「は…離して!離してください!」
「悪いけど、それだけは出来ない相談だな」
え?
「どんだけ俺が我慢してると思ってるんだ」
我慢?
「潜入捜査で望月に連絡取れないって言うのにヴィンヤードのいるホテルにキャリーケース引っ張って来るわ。一緒にアメリカに行くわ。潜入捜査が終わってもお前がいないって言うだけで俺が落ち着かない」
それこそ意味が分からない
「ってことで。今日から望月は学校が始まるまで俺の家な」
「なんで?」
「俺に心配かけさせたバツ」
「やだ」
「やだは聞かないし、一緒に生活することはアイツらも知ってることだからな」
あいつ等。という事はママは最初から知って居たという事だ
「それに」
「それに?」
「俺は望月の前で『緋色』に戻るつもりは無いぞ」
なぁ!?
「近い将来、自分の好きな女にも偽名を使わせるつもりは無い」
「!?」
「まぁゼロにも言って来たが」
零さん…?
「警視庁には俺とお前の交際届出してあるからな」
「なんで!」
だって別に付き合って居るわけじゃないのに…
「決まってんだろ?俺がお前を手放す気がないからな。望月が俺の傍から逃げ出さないための手を打たせてもらったんだよ」
「逃げ出さないって…」
「ゼロから聞いてる。終止符を打つって。そんな事を俺がさせる筈がないだろ?」
「ならそうさせてください」
「俺が無理」
なんであたしにはそれも拒否をするくせに、自分は使って来るの
「因みに学校の課題も終わらせてることくらいゼロから聞いて知ってるからな」
零さんはやっぱり意地悪なのかもしれない
「でもあれか。明日から警視庁の食堂でバイトなんだっけか」
「そうです…けど」
「んー」と悩んだ挙句
「俺も今日は此処に泊る」
「は?勘弁して?絶対に」
「無理。俺の事、名前呼びに戻すまではな」
名前呼び…きっとそれは、あたしが苗字に戻してしまったからだろう
「ひい…」
「ヒロ」
「え?」
「『緋色』なんて偽名、お前には呼ばせるつもりはもうない。近い将来『諸伏』にさせるのに、諸伏だなんて言わせるつもりもない」
「な!」
「言っただろ?終止符なんて撃たせるつもりは無いって。当然、思い出にさせるつもりも全くない」
「それと今日は洗濯物があるから仕方がないが」
「うん?」
「明日には俺のマンションな?荷物を運び出すには少し量が多そうだが」
「あの…?」
「ん?」
「なんで…ひ…ヒロさんの家に行くの?」
「なんでって決まってるだろ?もう俺の傍から離れようって思わせないくらいに一緒にいてやらないと望月はすぐに逃げ出すだろ?」
「…っ」
「逃がさない方法を選ぶことも出来る」
もしそれで、また同じような事が起きればすぐにこの家に帰ってくればいい。ただそれだけの話だ
いつまでもヒロさんの膝の上に座らせられている状態でいるあたしに
「あの…」
「ん?」
「恥ずかしい…降りたい」
「降ろしてなんかやらない」
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