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翌日学校帰りに家の前に泊まっていたのは白のRX-7。そう零さんの愛車だ
「零さん?」
でも来るだなんて聞いてないし、あたしも話をしていない。気にも留めないで家の中に入ろうとした時だ
「五十嵐」
「零…さん?それに緋色さん?」
緋色さんと言ってしまった事で、そっぽを向いた緋色さん、もとい諸伏さん
「少しだけヒロの事で話をしようと思ってな」
「緋色さんのですか」
「あぁ」
取り合えず家の中に入ってもらうと、お茶を出したあたしはなぜか目の前に零さんと緋色さんを相手にしている状態で
「え…っと?」
「五十嵐、昨日ヒロから本名を聞かされただろ?」
「諸伏さんだと聞いています」
「フルネームを教えただろ」
聞いてますよー…聞いてるけど
「いきなり名前で呼ぶなんか無理です」
「へぇいきなり名前で呼べと?」
「ゼロだけ名前で呼んでもらえるなんて理不尽!」
「理不尽じゃない。五十嵐に選ばせたんだ」
「選ばせた?」
「そうですね?零さんは選ばせてくれましたね」
ガクッと項垂れてしまったのは
「も、諸伏さん?」
「なんでそれでもゼロは名前で呼べるのに」
「コイツの事は放っておいて、ちょっとな」
「はい」
「ヒロにお前本名をまだ教えていないのは」
「本当ですよ」
「諸伏が本名尾を教えたのにか?」
「その後、名前で呼べと言われたんですけど無理だと言っていたらなんかその攻防戦になってあたしの本名を教える余裕がなかっただけです」
「そういう事か」
「はい」
「馬鹿だろ」そう言ったのは零さんだ
「馬鹿言うな」
「馬鹿に馬鹿と言って何が悪い」
あ、今諸伏さんに何か刺さった音が聞こえた気がする
「五十嵐、コイツの事は俺の様に景光かヒロって呼びやすいように呼べるか?」
「ヒロ、君なら」
「ならそう呼んでやってくれ」
「はい」
「ヒロ君か」
「駄目…?」
「「駄目じゃない」」
2人でそう言ってくれているから大丈夫なんだろう
「じゃああたしも本当の名前を」
「うん?お前は五十嵐じゃないのか?」
「いいえ。あたしの本名は佐久間望月と言います」
「そうか」
「なぁ」
「ひあ」
「なんで偽名を使う羽目になった?」
「あたしがママの娘になった経緯は話をしたでしょう?」
「そうだな」
「その時、アメリカで生活をして異端ですけどアメリカの記者というかパパラッチがあまりにもしつこくてそれをママに相談したんです」
「へぇ」
「で、アメリカで生活をする時には『ルナ・ヴィンヤード』として。日本でも『五十嵐水柚』として生活を始めました。それこそアメリカから日本に戻ってきた時には小田切家の人たちにもあたしは五十嵐と名乗っていました」
「な!?」
「なんで」
「いつ、どこで聞かれているか分からないのと。ママからは『初めて会う人たちは全員警戒しておきなさい』ってそう言われました」
「組織で俺達に警戒医すらしなかったのは」
「組織の中でも危険人物にはママは会わせてはくれなかったので」
「そのわりに赤井には接触させたな?」
「それはきっと零さんたちも一緒にいたからでしょう。あたしがアメリカの学校になじめなかったのも知って居て日本人学校に入れてもいいと言ってくれたけど、それはそれでまた色々と大変なのでそのまま高校までの一貫学校に入っていたんです。でもある時どうしても学校になじめないあたしにママが紹介をしてくれたのが零さんです」
「そうだったのか」
「確かにヴィンヤードは『娘が学校になじめないからなかなか行ける日が少ない』とは言っていたが、そうだったのか」
「はい。その後は零さんも知って居るでしょう?ママが零さんにあたしの勉強を見て欲しいと言っていたことに」
「あぁ。そんな話が前置きとしてあるとは思ってなかったが」
でしょうね
「まぁ日本はアメリカ程追いかけて来なかったので安心していますけど」
「どういう意味だ」
「アメリカだとママと一緒に生活をしているのでよく車に乗って居ても、バイクに乗って居てもパパラッチに追われていましたけど、日本だと余程調べなければあたしが娘だなんて気づかないでしょうね?一緒に居ても娘じゃなくてマネージャーだと思ってくれていることが多いので助かっていますよ」
「なるほどな」
「でも零さんがママに言ってくれたんでしょう?アメリカの学校じゃなくて日本の学校に行かせたらって」
「あぁ」
「あの後のママの行動早かったんですよ?アメリカの学校に休学届出して、日本のこの家から通える小学校探して、咲姫ちゃんと同じ小学校に通う事になったんです」
「そうだったのか」
「はい。なのでお仕事でアメリカに戻る事はあるけど大体が日本にいることが多くなってるんですよ?ママも」
「それはそれで複雑だが」
ふふ、と笑うと
「でも一体どこでサキちゃんに本名を」
「ママがお仕事でアメリカに戻っている1カ月くらいは咲姫ちゃんの家でご飯を食べてお風呂に入っていたから。小学校4年制とか5年生くらいですね」
「確かにそれ位の時に勉強も見ていたし、ヴィンヤードに提言をしたから、その後すぐに動いていればそれ位で日本に居ても可笑しくはないのか」
「そういう事です。で、咲姫ちゃん家族には小学校の卒業と同時にカミングアウトしました」
「安心だと思ったんだな?」
「それもあります。中学校に上がるのに五十嵐じゃ通えなくて本名に戻る羽目になっていたのでカミングアウトするのにはちょうど良かったんです」
「そうか」
「その年ですね。おじ様に『お前の父親は世界に1人しかいないのだから私の事は父親の代わりと思えばいい』ってそう言われてからです。おじ様が父親の代わりにもなってくれているのは」
「じゃあ高校も彼女と一緒なのは」
「そこは自分で選びましたよ?」
「そうか」
自分の実力で通いきれる範囲の学校を選ぶのだって苦労するものだ
「そう言えば中学に入ってすぐに組織にも顔を見せなくなったな?」
「「部活に入らなくちゃ行けなくて、そこで組織に行っている余裕がなかったって言うだけです。でも定期試験?の時には零さんに勉強観て貰ってた」
「それは、まぁ、うん。なんとなくそんな気はしてたけど」
「受験勉強も見てたからな」
「ゼロ?それは俺も初耳」
「だってほら、潜入捜査していてポアロでバイトしてた時だからな」
「あたしがポアロに行って勉強をして分からない所を零さんに教えてもらうっていうスタイルで勉強をしてた」
「成程な」
そのおかげもあって無事に高校生になったわけですけど
「中学3年生の時に組織が壊滅したってママから言われたの」
「じゃあその場に本当にお前は居なかったんだな?」
「いないですよ」
「そうか」
「そして、この間零さんに声をかけて貰うまで気づいていなかったんです」
「そうだったのか」
「はい」
これは嘘じゃない。本当の事だ
「そうだな、俺も知って居るしヒロも知って居るからこれからは佐久間って呼ぶことにする」
「あ、はい」
なんて話を終わらせた後、帰り際に
「望月」なんてヒロ君に言われるとは思わなくてびっくりしていると
「あまり遅くなるなよ」
「あぁ」
零さんだけが先に家を出てヒロ君だけが家の中に残っていると
「あの…?」
あたしを抱きしめてくれたヒロ君に動揺したあたしに
「やっと、本当の名前を教えて貰ったんだ。もう俺も遠慮しない」
俺も遠慮しない?今までは遠慮していたの?
==
side Hiromitsu
散々望月を抱きしめてようやく手中に収められるかと思っていたがまだ仕事が残っている俺は警視庁に戻らなくちゃ行けなくて
「そろそろ時間だ」
「あ、はい」
「随分とあっさりだな」
「だって外に零さんが待って居るんでしょう?」
「あぁ」
「待たせちゃ駄目ですよ」なんて言われたら戻るしかないじゃないか
家から一緒に出て来てくれた望月は、車の方まで来てくれていて
「望月?」
「頑張ってくださいね?」
「あぁ」
「なぁ」
「はい」
「ヴィンヤードから今連絡が入ったんだが」
「ママから…ですか」
「あぁ。『私を捕まえた途端に望月が姿を消す』と来たがどういう意味だ」
それは俺の前からも黙って消えるという事だろうか
「そうですね、ママを捕まえればきっと零さんやヒロ君の目の前から黙って姿を消すでしょう。組織も関係していなかった国に」
「な!?」
「そして例えそこで見つけたとしてもどちらかがそこに来たタイミングよりも前にまた別の場所に姿を消すことになる。その居場所はきっと咲姫ちゃんたちにも言わないでいることになるでしょうから」
「なんだってまた」
「ジンに組織に連れて行かされて、ママの娘になった時からそれはずっと決めていた事なので」
「それで君の友人を傷つけることになってもか」
「はい」
「そうか」
「零さん?」
「それは俺達公安だけの問題じゃなくなる。CIAや組織に関わっていた他の組織の連中にも同じことなのか」
「はい」
「分かった」
佐久間の家の前から車を走らせたゼロは
「ヒロ、組織に関わっていた連中を全員明日警察庁に呼んでくれ」
「何?」
「今後の事で話がしたい」
「今後の事?」
「ベルモットの事だ」
「組織にいたんだ。捕まえるべきだろ」
「俺達の考えはな。だがそれをした時点で」
ベルモットを捕まえれば望月が姿を消す。
姿を消した望月を探し出すなんて事は容易じゃないだろうがアイツの事だ。簡単に偽名を名乗ることも可能だろう
「クソッ」
「それも踏まえて話をするしかないだろう」
警視庁に残っている仕事を警察庁でやることも出来るために、警察庁で一斉に明日会いたい話をすると許諾してくれていて
明日の早朝にジンに聞くべきことが出来た俺とゼロは確実に望月に関しての話をすることになるだろう
「なぁゼロ」
「なんだ」
「なんで望月はヴィンヤードを捕まえたら黙って姿を消すって言ったんだろうな」
「さぁな。ジンやウォッカあたりならそこら辺の何かを知って居るんだろうが、俺にはそこまでは分からない」
「だよな」
徹夜をしたまま取り調べを行うために公安部の方を出ると
「あ、降谷さん、諸伏さん」
「なんだ風見」
「お2人にお会いしたいと言う方をお連れしたのですが」
「俺達にか」
「はい」
風見の後ろから出て来たのは昨日の夜にも会っていた女子高生
「望月!?」
「早朝からご迷惑でしたか…?」
「いや!迷惑なんかじゃない!」
そう言った俺にため息をついたゼロ
「珍しいな。朝は弱かっただろう」
「まだ、眠いんですけどね?」
そうは見せない所は流石はヴィンヤードの娘と言った所だろう
「お仕事だったんだろうと思って良かったら」
そう持ってきてくれていたのは弁当箱だ
「これは?」
「朝ごはんです。無理ならそのまま捨てて貰っても構わないので」
そうは言っていたが俺は望月から弁当を受け取ると
「助かる。この後すぐに取り調べがあるんだ。その前に食べてから行くとするよ」
「それは良かったです」
「だがお前が弁当を作り陽が来るとはな」
「本格的に作り始めているのは中学生の時からですよ。中学でもお弁当だったので」
「そうだったのか」
「でも人に食べさせるっていう事は何か将来的な事も考えているのか」
「将来…ですか」
後ろに立っていた風見も下がらせて望月を中に入れ込むと
「そうですね。将来は特に決めていないですけど資格を取れたらいいかなと思ってはいますよ」
「「資格?」」
「調理関係の資格を」
「そうか」
==
「後は、あたしの作ったものを食べて欲しい人がいるので」
それを言ったあたしの言葉にお弁当を食べていた手が止まったのはヒロ君の方だ
「はぁ…」
「え?」
椅子から立ち上がったヒロ君はあたしの手を取って、別室に連れて行かされると
「あの…?」
ドアを閉めたと思ったら鍵を閉められてドアとヒロ君の間に挟まれてしまったあたし
「食べさせたい人って誰?」
「す、好きな人…」
「好きな奴がいたのか」
目の前にいるあなたですとは言えなくて
「ふーん」
ん?
「そんな男じゃなくて俺に絶対に振り向かせて見せるから」
「振り向いてほしいと思うのはあたしの方です」
「は?」
「彼はきっとあたしを見てくれて履いてもきっとあたし自身じゃない。年下の妹としてのあたししか見てくれていないので」
「は?」
時計を見ると学校に行くにはそろそろここを出ないといけない時間になっていて
後ろ手でドアのかぎを開けると
「望月」
「はい?」
「明後日時間を空けておけ」
明後日?
「今の話の続きをするからな」
「無理です」
「なら俺が時間を見つけて学校まで迎えに行く。そうすると組織にいたNOCやら関係者がもっといるけどな」
それはもっとヤダ
「お前にも話を聞きたい関係者だっているだろうからな」
「それはそれで嫌だけど」
「だろ?だったら家で待ってろ」
「ヒロ君はいいんですか」
「え?」
「ヒロ君だってその関係者の1人ですよね?零さんだって」
「仕方ないだろう?ベルモット…つまりはヴィンヤードを捕まえるとお前がどこかに消えるって言うんだ。そうさせないための手段としてアイツを捕まえないんだからな。本当は俺達だけじゃない。あいつ等だってベルモットも捕まえたいんだ」
!!
「だけどそれをすることでお前が消えると言う考えを俺達は阻止したい。だから俺達公安はヴィンヤードを捕まえないという判断をするが他の組織は分からない。捕まえない代わりにお前からも話を聞きたいと言う所も出てくるだろう」
捕まえない代わりに話をしたい…
「その時は協力は出来るか」
「まぁ、話くらいなら」
「分かった。で?弁当を作りたい相手って誰だ」
「い、言えませんっ」
ガチャリと開いたドアから逃げ出すように部屋から出ると、丁度よく歩いてきたのは零さんで、慌てて零さんの方に行くと
「どうした」
「ヒロ君が意地悪!」
「あーそう言う事か」
なんて話をしていると
「だが、お前学校はいいのか?」
「あ、ヤバい!」
一緒に歩いていた眼鏡の男性(風見さん)に
「諸伏が来たら先に取り調べをしていろと伝えておけ」
「え?降谷さんは」
「佐久間を学校まで送ってくる」
「いいんですか」
「問題ない。俺の妹のようなものだ」
「そうでしたか」
車の鍵も持っている所は流石だけど
「荷物取ってきます」
「あぁ。待って居てやろう」
「ありがとうございます」
ちょっとだけ離れて荷物を取って零さんの所に行くと
「あれ?降谷さんの知り合いにこんな子いたっけ?」
そう言って来た男の人
「あぁ。工藤君よりも先に知り合っている子でね。俺の妹のような存在だよ」
「「妹!?」」
「のような存在な?」
「へぇ」
なんてジロジロとみてくる男の人は零さんに工藤君と言われているし、来ているのも学校の制服だろう
「帝丹高校?」
「あぁ。帝丹高校の2年だ」
じゃあ、あたしの1つ上だ
「お前名前は」
「五十嵐です。五十嵐水柚」
「へー。五十嵐ね」
「所で工藤君は学校はいいのか?」
「今日は休みなんですよ。それでもって捜査一課からも呼ばれていて、これから行って戻ってきたらこっちに合流する形ですね」
「そうか」
「零さん、零さん」
「あぁそうだな」
学校に行くのに零さんの車に乗り込んで連れて行ってもらうと、思っていたよりも早く着いて
「そう言えばさっきヒロに連れて行かれただろう」
「そうですね」
「あの言っていた『食べさせたい人』って言うのはヒロのことなんだろ?」
「そうです。でもヒロ君気づいてくれていなかったので」
「ふーん…」
「やっぱりあたしじゃ…」
「いや?そうでもないさ」
「そうでもない?」
「アイツに家で待ってろって言われたんだろ?」
「明後日ですけど」
「明後日…そうかアイツ休みだったな」
あ、休みなんだ?
「ま、明後日アイツから逃げられない覚悟だけしておけよ佐久間」
「そうします」
うぅ…
学校を終わらせて帰ろうと言うところで入り口に来ていたのは零さんで
「なんで?」
「それは私たちの方が聞きたい」
「だよねぇ?」
「悪いね。望月と一緒に帰ろうと思っている所に来ちゃって」
「いやいや、いいんですけど」
「あの子、ビックリして固まっちゃってますけど」
「大丈夫。車に乗ったらいつも通りになるから」
「あ、そうですか?」
「あぁ」
あたしの手を引いてRX-7に乗せた零さんは
「これからも望月と仲良くしてもらえると助かるよ」
「それはもう」
「これからも仲良くはしますよ」
なんて言っている会話も聞こえて来ていて、ドアを閉めた零さんはそのまま警察庁へと向かっていて
「あの?」
「なんだ」
「なんで警察庁なんです?」
「ベルモットの件の話し合いがあってな」
「ママの?」
「そうだ」
そうだって言われても…中に入るとヒロ君は当然なんだけど、赤井さんや今朝会った工藤君と言われていた人にその他もろもろ
「あ、今朝の」
「「今朝?」」
「彼女と今朝ここで会ったんですよ」
「へぇ」
「やっぱり帰っちゃ駄目?」
「駄目」
そう言ったのは零さんじゃなくてヒロ君だ
「なんで」
「ベルモットの件だ」
零さんとヒロ君以外は皆固まってるけど…
「なんでそんなにママの情報が知りたいの」
工藤君ともう1人別の茶色の髪の毛の人は目を見合わせていて
「「ママ!?」」
「あのベルモットがママ…」
「想像つかねぇな」
「年齢も不祥なうえに私たちと大差のない娘がいるとなればそれなりの年齢になっているはずだけれど」
「あぁ」
「あぁ。って赤井はベルモットと一緒にいたコイツを見ているだろうが」
「そうなの?」
「あの子供がこの子なのか」
あ、やっぱり気づいてなかった感じだなぁ
「そうですよ。ライ…いいえ赤井秀一さん」
「その話し方は本当にベルモットの娘の様だな」
だからそう言っているじゃない。まぁきっとママだったら『何度も言わせないで頂戴』って絶対に言っているであろうけど
「で?なんでそんなにママの情報が欲しいんですか」
「ベルモットを捕まえればお前が姿を消すという連絡が入ったと言っていた」
そうですね?
「でもそれだと自分たちが困るからと降谷さんや諸伏さんはそう言って来たのよ」
へー…
「零さんは困らなそうですけど、あたしが困るのは確かかも知れないですね?」
「どういう意味よ?」
「まぁお前はそうなるよな?」
「どういう事?私たちにもわかるように説明して頂戴」
「俺はベルモットから頼まれて家庭教師をしていたからな」
「は?」
「本当ですよ。最近だと受験勉強を見て貰ってました」
「ほう」
「それは諸伏君は」
「知って居る」
「知って居たのか」
「あぁ。でも聞いたのもつい最近だ」
「「は?」」
「つい最近ってどういう事だ」
「最近は最近だ。4年もあって無かったんだぞ、こっちは。なのに組織に潜入している時期にしかもポアロにも潜入していた時に、望月の受験勉強を見る時間亜なんてどこにあったんだよ」
「それもそうだ」
「受験勉強もベルモットからの依頼だからな『娘の受験勉強を見てやって』ってな。そもそもがベルモットから望月の家庭教師は小学生の頃から頼まれているからなんの違和感もなかったが」
「「小学生?」」
「彼女は一体何採から組織に居るって言うの」
「何歳でしょうね?ちなみに組織に連れて行ったのはママじゃなくてジンよ?」
「嘘だろ」
「それを『はい、そうですか』と簡単に俺達が信じるとでも思っているのか」
「ならジンにでも確認をすればいいじゃないですか。ジンが話してくれるかどうかは別ですけど。ママの娘になったのもそれ位の時だし」
「娘になった?」
あー、そこも知らない感じか
「あたしはクリス・ヴィンヤードの養女ですよ?一時ニュースにもなっていましたけど。クリス・ヴィンヤードの隠し子発覚のニュースが」
「そう言えば、そんな事もあったが」
「その隠し子があたしという訳です。クリスがあたしの母親だという事はアメリカでも有名な話ですけど」
「どういう事」
「あたしはアメリカの国籍も持っているので」
ただこの2人とママ以外は知らないだろうけどなぁ。あたしがアメリカではヴィンヤードを名乗っていることに
「あたしは組織壊滅の時に何故かママによって組織から名前を消され、コードネームも消されていた女ですよ」
「は?」
「なので組織が壊滅した時もママから組織が壊滅をしたことメッセージで教えて貰いましたし、高校に上がって本当につい最近降谷さんと再会をしました」
「受験勉強を見て貰っていたんだろう?」
「見て貰っていましたよ?けど受験が終わったころには潜入をしていたポアロには既にいなかったので、それ位から全く会えていなかったんですよ」
「ほう」
「じゃあ本題のママについての話にしましょうか」
「そうだな」
「貴方、どうやってクリスの娘に」
「あたしが望んでなったわけじゃないですよ」
「「え?」」
「だって『クリス・ヴィンヤードの娘になりたい』なんて子供はアメリカにだって大勢いるでしょう?アメリカの大女優の娘になれたら凄い事だって」
「まぁ、そうね。でもそうはいかないのがあの女よ」
「そうでしょうね。でもジンによって組織に連れて行かれた時、よく泣いていたあたしに優しくしてくれたのは紛れもなくママですよ」
「そもそもあの女が母親だと言うことが信じられないが」
「でも本当の事です。だから降谷さんのスマホに連絡が入ってきているんでしょう?ママを捕まえればあたしが姿を消すと」
「そうだな」
「流石はあたしのママと言った所でしょうね」
「どういう事だ」
「仮にママを捕まえたとしましょう。 あたしはママを捕まえた組織にもきっと目を付けられる。その前にその組織の人たちにもここにいる誰にも連絡さえせず、組織に関係のない国に行くでしょう」
「だが見つけられたときはどうするつもりだ」
「見つかって、その場所に借りに来た時には既にあたしはその国にはいない。別の場所に居場所を探しに行くだけの話になります」
「なんだと」
「それがクリスの言っている、捕まえたら逃げられるという話の答えになります」
「嘘だろ」
「本当です」
それに、あたしを『チェリー』としてでも『佐久間望月』として捕まえて欲しいと思っている人はこの世でたった1人だけだから
「ベルモットは何故それを降谷君たちにしか言わなかったのかしら」
「あー、それはあたしがママに『零さんたちに遭遇した』っていう連絡はちゃんとしたから」
「「遭遇…」」
「だって組織にいた頃からあたしは零さんのもヒロ君の連絡先をまぁ今もですが知らないので。まぁママに嘘を言う理由もないし、遭遇したことは嘘ではないので」
「それで『遭遇した』なんだな」
「そうです」
ピピピと入ったママからの連絡
「うーん?なんでママはあたしがここにいること知ってるんだ?」
「は?」
「どういう事だ」
「だって今、ママから警察から離れて早く帰って来いって連絡が来てるから」
「お前ベルモットに行って来てるんじゃないのか」
「言ってないですよ。そもそも学校帰りに零さんが迎えに来ている時点で連絡皆無なので」
「そうか」
「そうです」
「というか、お前たちは彼女の通っている学校を知って居るのか」
「あぁ。帝丹高校よりもレベルは低いがな」
「へ?」
「ていたんはレベルが高すぎて通えない。咲姫ちゃんと離れるの無理。絶対にママや零さんに心配される未来が見えるから無理」
「なんか一気に話したな?」
自分で言って悲しくなった
「だがアメリカでも」
「一応、在学はしてましたよ。ただ馴染めなくて通えなかったので零さんに勉強を見て貰っていましたけど。実際あたしがいた学校は高校まで一貫の全寮制の学校ですしね」
「そうか」
