10
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
翌日、学校に行くと
「夢姫平気!?」
「へ?」
「昨日、あんたが誘拐されたって聞いたから」
「平気だよ?」
なんなら今日の方がピリピリしているような気もするけど…
丁度よく入って来た跡部君達も雰囲気が変わっていて
「なんでこんなぴりついてんだよ」
「せやな。普段の様子からは想像も付かへんわ」
「だよなぁ」
なんて言っているけど
「夢姫」
「ヒロ君?」
スマホを確認している当たり何かあったんだろうけど、一瞬顔をしかめたという事は、嫌なお仕事が入ったのかもしれない
「午前中で、帰れるか」
「めずらしいね」
「ちょっとな。ゼロも同行することになっているからポアロにも置いて行けそうにない」
ポアロも駄目という事は
「どっちにいればいい?」
「あいつ等も今日は居るって言ってたから、どっちに言っても問題はない」
陣平君もケンちゃんもいるってことかぁ
「分かった」
「悪いな」
「ううん大丈夫だよ。お仕事だもん」
仕方がないと言えば仕方がないのだ。公安の刑事さんにも何かを話しているヒロ君はきっとすぐに行ってしまうのだろう
「降谷さんって時々すごく寂しそうな顔をするよね」
「え?」
あたしが寂しそうな顔をしてる?そんな事、初めて言われた気がする
「夢姫」
「ヒロ君?」
「外回りに松田が出ているから迎えには松田が来る。一緒に居ればいい」
「じゃあそうする」
ヒロ君が出て行った後に陣平君から連絡が来て
「12時頃には付くようにする」とだけ連絡が入った
「でもお前ってそんな指輪とかしてたか?」
「「指輪?」」
「コイツの左手見てみろ」
そう見せられたのは左手に嵌めてある陣平君から買ってもらった婚約指輪だ
「すげぇ」
「随分といい奴じゃないのか?」
「そうだろうな」
「だろうなって」なんて言われているのはあたしだけど
「どうなんだろ?」
「あ?」
「だって刑事さんだしそれなりにはあると思うけど」
ヒロ君やお兄ちゃんがいる時には基本的にウチに来ることもあるけど、陣平君は基本自炊はしないし、外で食べていることがメインだんだって言ってた気がする
「まぁそれに14歳も離れてるからそれなりにはしてると思うけど」
「それもそっか」
「そんだけ離れててよく引っ掛からねぇな」
「どういう事?」
「他の男に目移りとかしねぇのかよ」
「跡部や侑士、不二だっていい男じゃね?」
あー…
「まぁ確かにカッコイイ男の人っていう感じはあるけど」
「けど?」
「目移りするほどではないかな?」
「マジか…」
結局午前中で学校を出ると
「おや」
「へぇ」
「だ、誰…」
「お前は知らねぇか」
「久しぶりだね跡部君達は。元気にしているようでなにより」
跡部君達の知り合いっぽいけど
「へぇ、そないに警戒心の強いこっちゅーからどんな子かと思うたらそこらにいる女の子と大差あらへんやん」
いやいや、本当に誰!?
「依然少しだけお会いした気がしますが」
「そうですっけ?」
「えぇ。貴女が高等部に上がってすぐの時に越知に会っているでしょう」
越知?
「青メッシュ先輩だな」
「あー…そう言えば」
「彼と同じ年ですよ我々は」
「そうなんですね」
「なんやホンマに興味ないんかいな」
「無いですよ」
彼ら以外…そして陣平君以外には
「そらまた随分やな」
丁度よく氷帝の入り口で煙草をふかしているシルエットが見えてきて
「だって本当の事ですもん」
「ほう」
携帯用の灰皿に煙草を入れたのが見えると
「じゃああたしはこれで失礼しますね」
「え?」
「は?」
「ちょい待ちや」
「何ですか?」
「何もそんなに焦らんでも」
「あたしは焦らないですけど、彼は仕事の合間であたしの迎えに来てくれているので」
「彼?」
「彼とは一体」
入り口で待ってくれているあたり、あたしが行かなくちゃいけないんだろうけど
「越知先輩と同じ年なら先輩ですね。でも入り口で待ってくれている彼は既に社会人ですよ」
「「「はぁ!?」」」
「夢姫」
しびれを切らしたのであろう迎えに来てくれた陣平君に
「ったくお前はどんだけ色んな野郎に引っ掛かってんだよ」
「好きで引っ掛かってんじゃないんだけど」
「だろうな」
「だろうなっていうならそう言わないでよ」
「そういうふうに俺達は育てちゃねーよ」
なんて言って来る陣平君にあっけを取られている先輩達
「やっぱ護身術でもお兄ちゃんたちに教わろうかな」
「止めとけ。あの馬鹿が本気で教えたら俺でも止められねーぞ」
少しだけ考えた後
「まぁ、それもそっか」
「つーことで諦めろ」
「お兄ちゃんを馬鹿って言えるのも陣平君くらいだけどね?いくら警察学校時代によくケンカしてたとは言え」
「今じゃいい思い出だろ」
「そう?」
「あぁ」
いい思い出なんだ?
「んじゃ、コイツは連れて帰るな」
「え?」
「あたしが言っていた彼はこの人の事ですからね?」
それこそ固まった先輩達に何を考えてるか分からない人もいて
「よかったな俺達が外回りで」
「もう1人は」
「伊達だ」
なんだ、航君かぁ
「お前今『なんだ』って思ったろ」
「は?」
「え?」
「さすが」
「同じ捜査一課だからな。アイツも」
「そうだけど」
「どんな会話なんでしょう?」
「さぁ?」
「悪いな夢姫は知ってることだから普通に話してたな」
「え?」
「俺達刑事は基本1人行動はしねぇ。2人1組だ」
「航君も陣平君もよく新人の人と組ませられるじゃん」
「しゃーねぇだろ」
まぁいつ元の部署に戻るか分からないもんね
「じゃあな」
それだけ言ってあたしの手を取ると歩きだした陣平君に
「陣平君」
「んだよ?」
「今日も好きだよ」
「バーカ」
「ば!?」
「言わなくても分かんだよ、それ位。今度どっか出かけっか」
「あ、じゃあゆーえんち行きたい」
「なんだってまた遊園地なんだよ」
「昔行ったきりだもん」
「昔っつったって、ほんの7、8年前だろ」
「それでも昔は昔だもん」
ヒロ君はそのうち旅行に行ってくれるって言ってたけど
「お前、秋の方が忙しくなるんじゃね?」
「秋?冬じゃなくて?」
「お前の誕生日当たり毎年やべーじゃん」
「まぁ、確かにそうだけど」
何故か毎年爆発処理班の人達やら公安の人たちから誕生日プレゼントをもらうけど
「諸伏もそこら辺考えてんだろうな」
「え?」
「早めに行くんじゃね?」
「かな。長野に行ったらお蕎麦食べたいんだよね」
「信州そばだっけか」
「たしか」
ヒロ君は他にも美味しい物が沢山あるし観光もできるからって言ってたけど
「んー…」と考えて車に乗った後も
「何考えてやがる松田」
「夢姫とのデート」
「デ?」
「ここ最近全然いけてねぇんだから、今度の休みで出かけるかって話だ」
静かに走り出している車の中でそんな話をしていると
「でも遊園地なぁ」
「夢姫が行きてぇってんならいいんだけどよ?ほら新しくできた所あんだろ」
「そういやあったな。観覧車がメインの」
「あぁ」
観覧車がメインの…か
「夢姫」
「陣平君?」
「変な事考えんなよ?」
「え?」
「んな所にある訳がねぇだろ」
「だって」
「あれは俺達を狙った犯行だっただろうが」
「うん」
「あの時の犯人はもういねぇよ」
そう…だよね
