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「そう言えばそろそろ警察学校も卒業だけど、夢姫の学校はどうしようか」
ここを出れば、あたしも一緒に出る訳で。ケンちゃんとじんぺー君は爆発物処理班に。航君は刑事さんとして。ヒロ君とお兄ちゃんは公安という場所に行くらしい(本当は言っちゃだめなんだって言われた)
「そうだよなぁ」
「普通の学校でしょ?」
「そうもいかないんだ」
なんて話をしていて、お兄ちゃんは何かを調べているようだ
「セキュリティがしっかりしている学校がそうそうある訳じゃない」
そう調べているのは東京都内のセキュリティがしっかりしている学校で
「ここ等辺だったら近いよね」
そう調べ出したのは氷帝学園だ
「こーり?」
「これで
氷帝…?
「ちょっと見学にでも行ってこようか夢姫」
「うん」
翌日、氷帝学園に見学に行くという理由で外出届を出してあたしとお兄ちゃん。そしてヒロ君で見に行くと
「おっきー…」
「あぁ」
「デカいな。写真で見るよりも断然」
なんて話をしながら中に入ると、先生たちよりも先に警備員が来て
「今日見学にと連絡をした降谷です」
「お待ちしておりました降谷様」
様!?
中ではいろいろとしていて、小学校は幼稚舎と呼ばれているらしい。そしてこの氷帝学園では大学までエスカレーター式。中学にも高校にもそのまま上がる方法だ
「授業は全て、PCを使用していて教科書などのものは支給されませんが、ノートを使用してもしなくても構いません。ご本人にお任せをいたしています」
「使用してもという事は、回答も基本は」
「はい。PCに記載をしてもらっています。そしてPCは本人預かりとなります」
「本人預かり…?」
「夢姫が自分で持つって言う事だよ」
そうなんだ
「基本必要となって購入していただくモノは」
習字道具と絵具道具などの他の教科のものだ
「先生」
「何でしょう」
「テスト期間中以外は室内での護衛をしてもよろしいですか?」
「一応警備はしておりますが。防犯上カメラと警備員が数名」
「いえ、我々の方からという事です。夢姫はつい最近誘拐をされていまして、そのせいか学校に行くのを怖がってしまって居まして」
「なるほど。それでご見学に来られたという訳ですね」
「はい」
「検討しておきましょう」
そんな中で鳴ったチャイムと同時に出てきた生徒たちを見てびっくりしたあたしは、お兄ちゃんのズボンを掴んでいて
「そして、選択科目というものもありまして」
「せんたくかもく?」
「そう。降谷さんが自分で臨んだ場合のみ受講できる科目よ?例えば外国語や書道、美術とかね。ここに入ったらもっと色々と選べるわ」
「すごいね!」
「あぁ」
「後はそうですね」
一通り見学をした後
「氷帝箱の幼稚舎と言う所から制服なんですね」
「はい。幼稚舎から高等部までは一環として制服を。それと来年ですよね?」
「いえ、出来れば10月ごろより入れたいと考えているのですが」
「10月…ですか」
「はい」
「できるだけこちらとしても努力はしますが」
「はい」
「10月と言うと修学旅行というものがあります。国内ではありますが…」
「では?という事は」
「少し先になりますが、6年生になると海外になりますので」
か…海外…?
「あとは氷帝学園全体としましては、世界4か所に姉妹校がございます。この幼稚舎~大学での交流イベントや、姉妹校での交換留学や研修旅行などの交流の場を用意しています」
プルプルと震えながらお兄ちゃんに捕まっていると
「あとは、そうですね。室内ではなく屋外も見学しますか?」
「ではお言葉に甘えて」
「あ、でもちょっとお待ちくださいね」
「待つの?」
「えぇ」
出て行った生徒たちが教室の中に戻って行っていて
「おぉ…っ」
落ち着いた頃合いで、屋外の見学も行くことになり、先生の後について行くと
「グラウンドを筆頭に交友棟、体育館、プールもございます」
「すごいね」
「あぁ」
「それと、どの学部にもカフェテリアとシアタールームがございます」
「へぇ、それはまた」
「中等部はまた変わりますが、カフェは保護者もご使用になれます」
カフェも見せて貰うと中は広くて
「同じ規模の物が中等部と高等部にございます」
「凄いですね」
「1階は食事、2階は喫茶スペースとなっております」
「きっさ?」
「カフェの事だよ。夢姫はまだ行った事が無かったね。今度連れて行ってみるか」
「そうだな」
お昼前になり幼稚舎を出ると、目の前は
「目の前は中等部になります」
「へ?」
「中学も中々にデカいな」
「あぁ」
「ありがとうございました!」
「どういたしまして。ご検討の程宜しくお願いします」
「あ、はい。それと編入する時には」
「編入試験の事ですか?」
「ありますよね」
「一応はございます。がそんなに難しい事は無いですよ」
「そうですか」
お兄ちゃんとヒロ君と一緒にきたのはファミレスで
「どう思う」
「俺はいいと思うけど。設備もいいし、何より警備もしやすい。監視カメラもしっかり設備している学校なんてそうそうないぞ」
「だよな」
「夢姫は」
「まぁ俺達の送迎で行くだろ?それは問題ないが」
「ゆき、どこでもいいよ?」
「そうは言ってもなぁ」
「だが他の学校を見に行ったところで」
「だろうな」
なんて話をしているお兄ちゃんズ
「夢姫」
「うん?」
「編入試験の勉強頑張れるか?」
「がんばる!」
「その意気だ」
お昼ご飯を食べて
「珍しいね夢姫が野菜をちゃんと食べてるの」
「確かに。なんだろう」
「ドレッシングかな」
なんて言いながらちゃんと食べたサラダのドレッシングを味見していたヒロ君
「夢姫、このドレッシング確かに好きそうだね」
「え?」
「今度、このドレッシング作ってみようか」
あ、作れるんだ。なんて思いながら食べたドリア
「あちっ」
「ちゃんと冷まさないからだよ」
「うぅ…」
フーフーとしながらお兄ちゃんが小分けにしてくれたドリアをゆっくりと食べているとヒロ君が飲み物を持ってきてくれて、外で食べる時は好きな物を飲んでいいって言ってくれたのもヒロ君とお兄ちゃんだ。警察学校の中じゃ基本はお茶かお水だ
半分食べて「ごちそうさまでした」と言うと
「まぁ、食べた方だね」
「だな」
「帰ったら勉強だな」
「ぁぃ」
お兄ちゃんとヒロ君でノートと勉強道具を買ってくれて、警察学校に戻ると
「お帰り」
「どうだったんだよ?氷帝は」
「今の夢姫が通うには十分だ。まぁ流石に私立なだけあって編入試験はあるらしい」
「あぁ。それでその量の文房具」
「あぁ」
「でも編入試験っつったって」
「その前に、今の小学校に転校の手続きをしないといけないからな」
「ゆきも行くの?」
「いや。僕だけで行って来るよ。夢姫はここでハギたちと留守番だ」
「分かった」
そう言われた翌日、なぜかじんぺー君しかいなくて
「あれぇ?ケンちゃ…」
「ハギはいねぇぞ」
いない!?
「航君…」
「班長もいねぇ」
うぅ…
お兄ちゃんはヒロ君と小学校に転校の手続きに行ってしまっているし
「俺じゃ不満だってか?」
「だって…」
「ふーん…」
「?」
「今日は遊んでやろうと思ったけどな」
アソンデヤロウトオモッタ?
「遊んでくれるの?」
「あぁ」
いつもはお兄ちゃんたちがいてケンちゃんがいてくれるからだろうけど
「あそぶーー!」
外に出て、自動二輪というバイクに乗せて貰ったあたし
「なんか揺れてるよ?」
「だろうな」
少しだけ、学校内をバイクで走った後、じんぺー君と一緒に他の人たちも含めかくれんぼをすることに
「ちゃんと隠れてろよ」
「え?」
「どこに居てもぜってぇみつけてやっから」
「うん!」
体育館の中だけでという事になり、体育館倉庫に隠れていると、次々と見つかる人達。近場まで来ているのは分かるのに、中に入って来られるかもと思っていると少しだけ怖かった
「じんぺーくん」
その言葉を小さく発した後に開いたドアの先にいたのはじんぺー君で
「夢姫」
「じんぺー君?」
「見つけた」
そうあたしを抱え上げると
「きゃーーっ」
「なんで松田は分かんだよ」
「声が聞こえたんだよ」
声?
「コイツが俺の名前を呼ぶ声がな」
「!!」
「呼んだろ?」
「よんだ」
「ほらな」
「それで分かんのお前くらいだろ松田」
「んな事ねぇだろ」
なんて言ってたけど、なんで分かったのはもっと先の話
氷帝学園の編入試験にも受かり、制服の採寸を終わらせた後、人込みの中お兄ちゃんと繋いでいた手が離れてしまった
「お兄ちゃん…」
誰かに腕を引かれ、目を覚ました時には、下で聞きなれた声がしていたからだ
「外守…」
「!?」
「大きな声を出すな。今ちょっと前にまた眠った所なんだ。これから父ちゃんとあの世に遠足に行くんだよな?有里?」
「やっぱり、自分の娘だと思い込んで…」
「その子は有里ちゃんじゃない!」
「ん…」
目を開けたあたしに
「違うものか!お前が会わせてくれたんじゃないか!」
「お、俺が?」
「本当はあの日、クローゼットで寝ているお前に気づいていたが、殺さないでやったんだ」
ヒロ…くん?
「有里と仲が良かったお前のそばにいれば、お前の親がどこかへ隠した有里にいつか会わせてくれると思ってな!」
近づいてくるヒロ君達の気配もある
「遠足の日に有里ちゃん言ってましたよ。お父さんと喧嘩したって」そう言ったヒロ君の言葉におじさんの腕が緩んでいたのをヒロ君が見逃すはずがない。
蹴りを入れてくれたおかげであたしは航君に抱え上げられて、ヒロ君はおじさんを抑えていた。
「な、何で爆発しない」
「解体、間に合ったようだな」
「お兄ちゃんたちもいる?」
「あぁ」
下に降りた時にお兄ちゃんに泣きながら抱き着くと
「ごめんな」
「怖かったよぉ…っ」
「すまなかったなボウヤ」
そう言ったおじさんは上でも同じように爆発をした中に入って行って
「表!桜!」
「何言ってんだ?表に桜なんか咲いて無…」
「じんぺー君のこれ?」
そうさしたのは教場旗で、お兄ちゃんたちは「そうか」という顔をしていた
それを広げて待って居ると上からヒロ君とおじさんが飛び降りてきて
「ふぅ…」
「し、死なせてくれよ」
「そいつは無理ですよ。ちゃんと罪を償ってもらうまではね」
警察学校に戻ると、お兄ちゃんは先生の所に行くからと。あたしは脱衣所の掃除を任せられて、お風呂場は「男手でする」と入れさせてもらえなかった
お兄ちゃんの卒業と同時にあたしも警察学校を出て、時季外れの氷帝学園に転入。それこそ最初からヒロ君やお兄ちゃんの送迎じゃなくてケンちゃんに、航君も送迎をしてくれていたけど
「うしっ」
「ケンちゃん?」
「学校終わったらちょっくら機動隊に寄っか」
「なんでぇ?」
「じんぺーちゃんに幼稚舎の制服見せに行くか」
「いく!」
「素直でよろしい」
ケンちゃんと一緒に警視庁の機動隊に行くと、怖そうなおじさんたちが急に顔を変えていて
「いたっ」
「お、もう見つけたか」
「じんぺーくん!」
抱き着こうとしたのに、ヒョイッと回収されたあたしは
「まだまだチビだな夢姫」
「チビじゃない!」
「あまりチビって言うと嫌われるぞ?松田」
「んなことコイツに出来ねーよ」
「ぶぅ」
「ガキ」
「ガキじゃないもん!」
「だが萩原、今日はお前休みだっただろ」
「あぁ。だから夢姫の迎えに行ってそのままお前にこの制服見せに来たんだろ」
「ふーん」
途中から入ったと言うのもあって、なかなか氷帝になじめずにいたあたしに
「夢姫」
その日、迎えに来てくれたのがじんぺー君だ
「なんでぇ!?」
「ちょっとな。出かけっか」
「うん!」
じんぺー君の車に乗って出かけた先は遊園地で
「わーーっ!」
「お前こういうとこ好きだよな」
「すき!」
お兄ちゃんたちが警察学校に行っている間にもよくじんぺー君はあたしを気晴らしにって遊園地やら動物園やらいろいろと連れて行ってくれていた
「じんぺー君も好き!」
「はいはい」
いろんなアトラクションにも乗せて貰って、観覧車にも乗って帰る時間になり、一緒に帰ると
「お帰り」
「ただいまっ」
「松田とデートしてきたんだね?」
「うん!」
「デートか?」
「デートだろ。夢姫は松田が好きなんだから」
「ほんッとマジで分かんねぇ」
「あれだよ。外守に誘拐されて爆発事件に巻き込まれたとき」
「あれが」
「あの時から夢姫は松田が好きみたいだぞ?」
「はぁ!?」
「つーか、班長と松田以外みんな知ってるからな?」
「なんであん時なんだよ。外守を捕まえた後、ゼロにしがみついてたじゃねーか」
「目線はお前に行ってたけどな」
じんぺー君に抱き着くと
「明日も来てね!」
「だってさ。松田」
「明日なぁ…」
明日はお兄ちゃんがお迎えに来てくれる日だ。息はヒロ君がいるからと言ってた気がするけど
「最近の夢姫はね、松田が送迎だって言うと物凄く喜んでるからね」
「へぇ」
「どうしたって俺やゼロがいけない日だってある。学校には無理を言っているのも知って居るけど、それだけの事が夢姫にはあったし、これからもないとは言い切れない」
「だな」
「夢姫」そう言ってくれたじんぺー君はしゃがんで
「明日は無理だ」
「えー」
「たまにはゼロとの時間も大切にしてやれ」
「うん…」
「今度、氷帝が休みの日にどっか連れて行ってやるよ」
「松田はそうやって夢姫を甘やかす」
「お前らが表立ってどこにも連れて行けないからだろうが」
「そうかも知れないけど」
「そういや、ハギと同じ休みの日があったな」
「ケンちゃんと?」
「おう。ちと遠出でもすっか」
「とーで?」
「そ。東京じゃない場所に出かけんの」
「行きたい!」
「決まりだ。それまでは俺じゃねーかもしれねーけど我慢な」
「はぁい…」
頭をポンとしてくれたじんぺー君は立ち上がって
「じゃ、また来る」
「あぁ」
