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夢小説設定
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あれから数日。望ちゃんはお爺様とご両親を含め一課で夜逃げをしてしまったらしい。なんでも会社のお金を横領していたんだとかで
「あの子もこんなことになるだなんて想像もしてなかったでしょうけどね」
「だね」
「そう言えば」
「うん?」
「修正したテストの返却きた?」
「あー…きてたような」
机の中を見るとちゃんと回答用紙が入っていて
「夢姫でも間違えるのね」
「お兄ちゃんほど頭が良い訳じゃないからね」
「へぇ」
「そう言えば」
「なによ?」
「修学旅行、シンガポールだっけ」
「そうね」
「海外なんてあたし行ったことなくて」
「あら以外。てっきり行きたい放題だとばかり思ってたわ」
「残念。パスポートも作らなくちゃいけないし面倒だから行ってないよ。お兄ちゃんは行ってるかもしれないけど」
「中学の時はどうしてたのよ」
「理由着けて行かなかった」
あぁ、とすぐに納得されてしまったあたし
にしてもシンガポールかぁ…近いようできっと遠いよなぁ
「そんなに松田さんに会えないのが寂しいのね?」
「んな!」
あれから正式に心空ちゃんの事を陣平君、ケンちゃん、航君。そしてヒロ君とお兄ちゃんに紹介した
「夢姫から友達を紹介される日が来るなんてなぁ」
「紹介すんのがおせぇんだよ」
「もっと早くに紹介するんだよ」
「夢姫が間違った友人を連れてくるなんてことは無いだろうけど」
「お前も苦労すると思うが、夢姫と仲良くしてやってくれよな」
なんて言われてた心空ちゃんは大分驚いてたけどね
「あの日、あんたが私をお兄さんたちに紹介するなんて思わなくてビックリしたけど、そうね。松田さんなら私も反対はしないわ」
「どういう…」
「そのままの心境よ」
そのままの心境なんだ
「そう言えば心空ちゃんは好きな人とかいないの?彼氏とか」
「居ないわよ?」
あ、意外だ。美人さんだから彼氏がいると思ってたのに
「好きな人は?」
「さぁ?それは教えないわよ」
「ケチっ」
「夢姫だって最初松田さんを好きだなんて教えて来なかったじゃない」
「う゛」
「でもまぁ夢姫にはあれくらい大人な人がお似合いよ」
「へ?」
なんて思っていると
「あんたみたいにのんびりまったりのマイペースなタイプには松田さんみたいにしっかりした人が一緒に居た方が安全なのよ」
「そんなにマイペースかな」
「マイペースじゃない。どう見ても。それに鈍感」
鈍感!?そんな事言われた事無くておどおどしてるのもヒロ君は見ていて
「まぁあんたの保護者がみてるしね。変な悪さする人なんていないでしょうけど」
「いたらすぐにヒロ君に言う約束してるから」
「どんな約束よ」
「ひーみーつ」
「夢姫の癖に生意気よ?」
なんて言って授業も休憩もあっという間に終わっていく日常。
今日もヒロ君の車での移動だ
「そう言えば修学旅行シンガポールなんですけど」
と話した心空ちゃんに
「シンガポールか…パスポート作りに行かないといけないな」
「理由着けて休んじゃダメ?」
「友達と遊んでくるのだって夢姫には大事な事だと思うけどな」
大事な事?なんて思っていると
「まぁ今日はゼロも帰って来るみたいだからそこで決めればいいじゃないか」
「そうする」
「でもよくこんなマイペースな」
「そうだなぁ、夢姫が初めて何かをする時も周りよりも割と遅かったし、意外ともうその時点でマイペースだったんだよ」
「よくそんな」
「夢姫が生まれた時から知ってるからなぁ」
「え?」
それこそ心空ちゃんは驚きだっただろう
「あんたそんな大事なこと私に黙ってたの!?」
「別に言わなくてもいいかなぁ…と」
「駄目に決まってるじゃない!」
きゃいきゃいしているあたし達を運転しながら見ていたヒロ君
「はい、ついたよ」
「ありがとうおございます」
「いいえ」
==
「修学旅行か」
「うん。中学の時にはそんな余裕なかったしお兄ちゃんも反対したから行かなかったんだけど」
「そうだな」
「今回も理由着けて休んだって」
そう言った夢姫の顔が寂しそうな表情をしていて
「そうだな、ゼロ次第だけど、行けるのなら行ってきても構わないと思ってるよ俺は」
「そうなの?」
「あぁ」
パアッと明るくなった夢姫の表情を見ると、ここ最近では俺達が見せなかった新しい一面をよく見せてくれるようになったのはきっと高校に上がってかあ出来た新しい友人のおかげなのかもしれない
程なくして戻ってきたゼロに「あのね、あのね」と玄関で話し始めた夢姫に
「先に着替えてくる。その後でリビングで話を聞く」
そう言ったゼロにブスーっとしながらダイニングに戻ってきた夢姫に
「あれ、聞く気ないじゃん」
「ゼロの事だからそんなことはないと思うけど」
なんて思いながらゼロを待って居ると
「悪い」
「夢姫から話があるみたいだよ」
「そう言えばさっきまで興奮していたな」
「修学旅行の件だろ」
「修学旅行?」
「高等部の修学旅行、シンガポールなの」
一瞬でゼロの空気が変わったのは言うまでもない
「修学旅行、行きたいけど駄目なら諦める」
「俺はいいと思うけど。五十嵐さんみたいなしっかりした子が一緒なら」
「そうだな。行ってくればいいじゃないか」
ゼロという兄が許可を出すと思わなかったんだろう。さっきよりも明るい表情になった夢姫を見た俺達は
「こんな明るい表情をする夢姫を見るのはどれくらいぶりだろうな」
「さぁな。だけど彼女と仲良くなって新しい一面が見られるとは思わないだろう?」
「そうだな」
なんて話をしていると
「パスポートも作りに行かないとな」
そう言った俺に
「海外での仕事を増やして護衛をするか?いやでも」
なんて1人でブツブツ言っているゼロを放置して夕食の支度を終わらせると
「氷帝って毎年行ってるんだよな?海外」
「うん。毎年行ってる。あたしはその間毎年誰かと国内で旅行だった」
「そうだよな」
夕飯を食べながら未だにブツブツと言っているゼロを放置して食べ終わると
「夢姫が高校生活楽しそうで安心してる証拠だから構わないさ」
「そっか」
終いには「ヒロ、やはり夢姫にも家族カードを!」なんて言っているゼロを止めるのには毎度疲れ果てている
カードを持たせるのは平気だ。だけどそれを落として悪用されたときの恐怖の方がまだ強い
「カードなんていらないよ、お兄ちゃん」
「何を言っているんだ。海外でもし何かあった時すぐに使えるのなんてそうそう限られてるんだ」
なんて言っているけど、でもまぁゼロの言うことも一理ある訳で
「ゼロ、修学旅行の時にゼロのカードを渡しておけばいいじゃないか」
「僕のを」
「そう。そしたらどういう状況で使用しているかすぐに分かるだろ」
「それもそうだな。うん、そうしよう」
といきこんでいるゼロを見た夢姫に「お兄ちゃんが怖い」とまで言われている始末だ
「あ、そうだ」
「まだ何かあるのか」
なんてまくしたてるように夢姫の方へ行っているゼロに「お兄ちゃんは怖いから言いたくない」とまで言われていて
「おいおい」
「あのね」
そう切り出した夢姫は俺の方に見せてきた書類。それは
「へぇ宿泊施設を自分たちで予約するのか」
「そうなの。なんかそれも社会経験の一環だって先生から」
「そうか。ゼロー。出番だぞ」
そう言った俺に石と化していたゼロが元に戻っていて
「夢姫と心空ちゃんの部屋を取ればいいんだろ?」
「そう」
「じゃあ1番いい部屋を取っておくとするよ」
「ホント!?」
「あぁ。妹の海外デビューなんだ」
「それ位は兄として、惜しみなく使うさ」
「ありがとうっ」
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