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翌朝、いつも通り起きて、支度した後
「歩いて行くか」
「行くー!」
ケンちゃんも一緒に行くとの事で神奈川モーターサイクルフェスティバルの会場まで一緒に歩いて行くことに
「でか…」
「確かに」
「にぃにーお腹すいた」
「ったく。だから朝飯しっかり食えって言っただろうが」
「だってぇ…」
ママのご飯は夜に食べたいんだもん。それに夜遅く帰って来たママ起こすわけにもいかないじゃん。って言う事で
「モーニングしよ?」
頭ポリポリしながら
「鈴に言われたら断れねーな」
「だな」
ケンちゃんがお勧めだと教えてくれた場所は和洋中のビュッフェだ。お値段は高いけど
「姉貴に聞いたんだ」
「ちーちゃん?」
「あぁ。『鈴もきっと気に入る』ってそう言って、鈴の朝飯代、姉貴から預かってる」
やった!
「なんで千速は鈴にあめーんだよ」
「たまにしか会えないからだろ」
中に入って、ちょっとずつたくさん食べて来た!美味しかったよ!また連れてきて貰う!
会場の方に歩いていると、高速から降りて来た真っ黒なバイクと遭遇しちゃった
「あぶねぇ!」
あたしの腕を引いてくれたにぃにはやっぱりお巡りさんです
あたしじゃない別の女の子を庇ったのはちーちゃんでした
「大丈夫か?」
「うん…」
砂を払ってくれているちーちゃんはやっぱり優しいお姉ちゃんだ
「横断歩道は安全地帯ではない。信号が青でも周りの注意を怠るなよ?」
ちーちゃんに言われた女の子は泣きながら頷いていて
「リク!」泣いていた女の子はそう言われて親の方に走って行っていた
「陣平ちゃん」
「んだよ?」
「やっぱ車取って来るわ」
「おー」
「気を付けてねー」
「あぁ」
ケンちゃんは元来た道を戻って行ったけどあたしとにぃにはそこに居て
「鈴も無事か?」
「うん。にぃにと一緒だったもん」
「そうか」
「それと朝ごはん、食べて来た!」
「どうだった?」
「美味しかったよ!ちーちゃんのお勧めに外れがないの知ってるよ」
「それはよかった。研二はどうした」
「今車取りに行ってる」
「そうか」
無線で
「奴は川崎方面へ逃走した。絶対に逃すな」
そんな事を指示できるちーちゃんの姿もかっこいいです!
なんて思っていると白の車と1台のバイクが止まっていて
「やっぱりそうだ。アンタあの時の!」
そういった蘭ちゃんのパパがいると言う事は…って思ってたら、後部座席には蘭ちゃんに園子ちゃん、助手席にコナン君が乗ってて、バイクには真純ちゃんが乗ってた!
「真純ちゃん、バイクの免許持ってたんだね?」
「あぁ。というか来てたんだな?神奈川」
そういうと思われなくて、にぃにと顔を見合わせると
「だって元々、あたし地元神奈川だよ?」
「えぇ!?」
あ、そんなに驚くんだ?
「ちなみに陣君もケンちゃんも神奈川出身だよ?」
「嘘だろ?」
「ほんとー」
なんて話をしていると車を持って来たケンちゃんも到着したらしい
「陣君、ケンちゃん付いてるよ」
「そうみてーだな」
助手席から降りて来たコナン君に
「また会ったな少年」
げって顔をしたにぃにと表情を変えてないちーちゃんは流石です
「鈴ちゃん!」
「鈴も来てたのね」
「うん。たまには実家に顔を出そうと思って」
「へぇ」
なんて話をしたあと
「わりっ待たせた」
「待ってないよ?」
「言うほどな」
「丁度いい所に来たな、研二」
「だろうな?」
なんだろうこの姉弟…カッコ良いです…
「県庁前まで乗せてけ」
「じゃああたし、ちーちゃんの隣!」
「はいはい」
「そう言うだろうな」
「お前なぁ」
やった!そういうとこ大好き!
ケンちゃんの車に乗り込む前に、車を誘導してくれてたちーちゃんは流石です
「今日、県庁前も何かやってるんだね?」
「あぁ」
車から降りたちーちゃんはどっかに行っていて
「あーあ行っちゃった」
「まぁ、仕事中だしなアイツ」
「あれ?今の人の声聞いたことあるよ?」
「そうか?」
「うん!」
「安全を確保しつつ、回り込んで挟み撃ちにしろ!」
機動隊の人たちもいるや
「にぃに達もこっちだったら良かったのにね?」
「冗談じゃねぇ」
なんて話してると
「グズグズしてんじゃねぇ!」
なんて言われた直後にバイクの音がしたかと思えば
「わぁ!」
「だから、感心してんなよ」
「なんで?」
「なんでも」
ちーちゃんがバイクで男の人にタイヤでぶつかっていて
「おぉーっ」
「さすが姉貴」
がっくりとしてるおじさんと、帽子とマスク(?)をとった人は
「横溝警部だっけ?」
「あぁ」
「千速~~!」
「さぁ観念しろ!」
指をさしたちーちゃんは
「抵抗すると痛い目にあうぞ」
バイクを止めたちーちゃんに
「お前、事故ったんじゃ…」
「丁度いい所に間に合ったな」
そう言ったちーちゃんは警部さんの方に行っていて
「いや、お前はここの担当じゃねぇだろ!これは警察の訓練を見てもらうための…」
「まぁいいじゃないか!観客たちは大喜びだ。それに」
「それに?」
あたしたちの方を見たちーちゃんは手招きをしてくれて
「行ってきてやれ」
「うん!」
走ってちーちゃんの所に行くと
「いやいやいや。その子供は…?まさか、隠し子?」
「な訳あるか。研二と幼なじみで親友の陣平の妹だ」
「大分年が離れてんな」
「初めましてっ松田鈴ですっ」
「元気がいいな」
「ちーちゃんがいてくれるので!」
「そうか」
「そうだ、もう行かないと」
行かないと。それはきっとちーちゃんが話していた白バイの事だろう
「そこのバイク返しておいてくれ」
指さしたちーちゃんは
「あっちの展示から借りて来たんだ」
あ、バイク仮に行ってたんだ?
「ちーちゃん。にぃにの所にいっかい戻るね」
「あぁ。気を付けて来いよ」
「はーい」
にぃにの所に戻って3人で会場に行くと
「すっごぉい」
「すげぇな」
「こんだけのバイクが揃ってると圧巻だな」
「だねー」
なんて話をしていると
「鈴」
「なぁに?」
「バイクの試し乗り出来るってよ。乗って見りゃいいじゃねぇか」
実物のバイクをみるとやっぱりデカい…そして怖い…
「なんで千速の後ろに乗れてこれに乗れねぇんだよ」
「前に誰かがいる安心感があるもん」
「「そっちか」」って顔をされた
でも試しにと、乗せてくれたけど、運転技術はやっぱりへたくそで
「運転しない…」
「そうしろ」
「お前が運転なんてしたら俺達の身が持たねぇよ」
えー…
「せいぜい車にしとけ。オートマ限定で」
「そうする」
「とっても運転させなさそうなのが2人いるけどな」
「同感」
なんて話をしていると
「夕べのバイクはいねぇよな」っていう子供の声も聞こえてきている
「あれ?世良ちゃんは?」
って
いう園子ちゃん達の声もする
「やっぱり!」
「あんたもここに来てたのね?」
「うん!」
「よぉボウズ共」
「松田刑事に萩原刑事も一緒なんだね」
「あぁ」
「あれ?」
「どうかしたの?」
「世良ちゃんは?」
「そうなのよ。鈴、アンタ見てない?」
「みてないよ?ねー?」
「そうだな」
コナン君によれば1人別行動がしたいと言っていたらしい
「そうなんだ」
「アンタはあれ試して来たの?」
「うん、乗って来た」
「からっきしだったな」
「えー。意外」
意外…かなぁ?
「でもよく、この会場入れたわね?」
「ちーちゃんの招待だよ?あたしたち」
「はぁ?」
「バイクのフェスがあるんだよ。新しい白バイのお披露目もあります」
「で、鈴が行きたいっていうから、姉貴の招待で俺達は来てるって訳」
「萩原刑事のお姉さん?」
「うん。皆も見てるよ?萩原千速さん」
「「うっそぉー!」」
なんて話をしていると
「さぁ、お待たせをいたしました」っていう会場のアナウンスも入っていて
「高度な運転アシスト機能を搭載した最新の白バイク、エンジェルの搭乗です」
一瞬会場が暗くなったかと思えば、白バイにまたがってヘルメットを装着しているちーちゃんの姿がある
「ちーちゃん、かっこいいね!」
「あぁ」
「テストライダーは神奈川県警交通部第三交通機動隊小隊長萩原千速警部補です」
「間近で見れるぞ」
「見たい!」
「へーへー」
近場で良く見える場所に連れて来てくれたにぃにとケンちゃんと一緒に見ていると
「やっぱりかっこいいね!」
「姉貴がかっこいいって言われると俺達がカッコ悪いみたいじゃんか」
「ケンちゃん達だってカッコいいよ?」
当然じゃない?
エンジェルと言われた白バイは最新の運転アシストシステムが搭載されていると言う
「すっご…」
「車体各所に設置されたセンサーにより、障害物を検知し、スピードを調整、また車体のバランスを維持する機能も付いており、これにより転倒事故を防止。フロントセンサーと連動したオートブレーキ機能により衝突事故を回避できます」
「へぇ」
白バイの紹介をしているのにあたしはちーちゃんにくぎ付けだ
「こりゃ帰る時が大変だな、俺達」
「だな」
「これまでのこのバイクのタイムは1分5秒03です」
「それって早い?」
「十分はえーよ」
その合図とともにスピードをあげたちーちゃんは
1分以内にゴールしてて
「かっこいいー」
「だな」「さすがは千速って感じだな」
「し、新記録だ」
ちーちゃんが開発者の人の所に行くのと同時に新しい白バイの写真を撮られている
「どうでした?完走したエンジェルの感想は」
「なかなか良かったぞ。これから上手くやっていけそうだ」
っていうのは聞こえてたけど、その後ちーちゃんが何を言って高までは、しらない
「私には、少し遊びがあるくらいがちょうどいい」っていうのが聞こえて来たのだ
「ちーちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しい」
「俺達だけじゃ不満だってか」
「違うよ?ケンちゃんと付き合ったら堂々とちーちゃんをお姉ちゃん呼び出来るなぁって思っただけだもん」
それはあまり変わらないと思ったにぃにとケンちゃんなのでした
来ていた男の人は自動車メーカーから来ていて、バイクの開発をしているエンジニアだと言う
「やっぱり、バイクに乗るならちーちゃんの後ろが安全かなぁ」
「お前らしいな」
子どもたちはどうやら昨日から神奈川に来ていたらしい(星を見るために)
なのに、そこで見たのは、真っ黒なバイクで乗っている人に首から上が無かったのだと言う
「に…」
「今はそう呼ぶなよ鈴」
「うん…」
アシストシステムと完全自動運転は別物だと言っている、大前さん
「完全自動運転。自動運転レベルファイブと言って乗っている人が何もしなくても、バイクが勝手に走ってくれるシステムの事だよ」
「それだったら乗れる?」
「「止めとけ」」
ちぇ…
「僕たちを含めて、世界中で研究がされているけど、まだ実用化にはほど遠い状態なんだ」
「へー」
「残念だけどね」
子どもたちは素直だから表情に出やすいけど
「本物の幽霊かぁ?」
「ばーか」
「「ば!?」」
「幽霊なんてもん存在するわけねーだろ」
「え!?」
「でも、見たんですよ。首から上がないのに、バイクにまたがったまま走って行くのを!」
「へぇへぇ」
あ、これにぃに本気で捉えてない
「でも鈴おねーさんが話したら松田刑事たちだって調べるんでしょ?」
「そこに事件性が加わればな」
「え?」
「にぃにたちはね。そんな毎回あたしの言ってることに調べたりはしてくれないよ」
「そうなんですね」
にぃに達と歩いて見学していると
「蘭、すごーい!」っていう園子ちゃんの声がしてきて
「すごいねぇ」
「たまたまだよ」
たまたまでA判定なんて出るものなの?
「あたしなんてE判定だったよ?」
「鈴ちゃん、運動神経良くないもんね」
「そうなんだよ…運動神経が良いのは全部、にぃにに持ってかれた…」
「あらら」
ケンちゃんとちーちゃん見たく、姉弟でも運動神経が良ければよかったのにぃ
「残念…にぃにの運動神経の良さが欲しかった」
「でもそのままの鈴ねーちゃんでも出来る運動ってあるんじゃないの?」
「ほぼないよ?」
にぃにみたく何かしたいって言った時にも「やめておけ」って言われたの覚えてるもん
蘭ちゃんの隣でやってた女の人はS判定が出てた!すごーい!と思ったら、園子ちゃんが
「蘭、あの人…」
「うん…」
「龍里希莉子さん」
「龍里さんって確かデザイナーだよね?」
蘭ちゃんの判定を見た龍里さんが
「あら、やるじゃない」って蘭ちゃん褒められてた!
「このシュミレーター結構難しいのに」
「いえ、そんな…たまたまです」
「あなた、バイクは何に乗っているの?」
「実はまだ免許持ってなくて」
蘭ちゃんも持ってないんだ?いがーい
「でも鈴は取りたいんでしょ?」
「取りたいけど、取ったら欲しくなるでしょ?」
「そうだねー」
「でもきっと乗り出したらあの2人の他にも心配されるからやめちゃった」
「「分かるかも」」そう言った園子ちゃんと蘭ちゃん。なんで!?
「これだけセンスがあるのにもったいないわね」
「興味はあるんですけど、なんか難しそうで」
「そんな事無いわよ」
そう言っていた龍里さんはサングラスをかけて
「最近はもっと楽に運転できるタイプもあるし」
ほへぇ…
「ちーちゃんなら分かるかなぁ?」
「分かるだろうな」
「へへ。お仕事終わったら聞いてみよー」
「お前くらいだぞ。仕事終わりの千速捕まえられんの」
「そんな事無いもん」
あ、でも
「今日、ちーちゃんのバイクに乗せてもらお」
「なんでそんな千速大好きなんだよ。お前は」
「昔からじゃん」
「龍里さん」とスタッフの人たちが呼びに来ていたからきっと何かあるんだろう
「そろそろ、お時間です」
「それじゃ、正しく乗ればバイク楽しいわよ」
そう言っていて
「やっぱり取りたいなぁ」
そう言ったあたしに
「「駄目」」
「けちぃ」
「はいはい」
他にもバイクを見て回った後、大前さんと龍里さんの対談もあるみたいで少しだけ話を聞いていると
「先ほど、子供たちにも聞かれたんですが、バイクの自動運転にはまだまだ高い壁があるんですよね」
「今回のアシストシステムでも、事故を大きく減らすことが出来ると言う事でとても期待しています。しかし一方で少し心配もあります」
心配な部分なんてあるんだ?
「というと?」
「アシスト機能によって、誰でも凄いライディングスキルを得られるわけですよね?それって危なくありませんか?」
うんうん。と頷いているにぃに達はきっとこっちが心配なんだろうって思った
「安心してください。それも搭載されているAIによってサポートされていますから」
「では極端な話にはなりますけど、最近は軍用のバイクが開発されている噂もあります。万が一、攻撃的な目的で悪用されたときに取り締まることが困難になるのでは?」
「これが先に配備されれば、心配ありませんよ。その為の『エンジェル』ですから」
「エンジェルねぇ」
「ちーちゃんみたいだね」
「このアシストシステムがあれば、より多くの人がバイクに乗れるようになります」
そう言ってくれた大前さんの言葉でにぃにをみたあたしに「駄目」とあっけなく返されたあたし
「ちぇ…」
「龍里さんもその思いで、デザインを引き受けて下さったのでは?」
「そうですね。そうなるよう、私に出来ることをさせていただきます」
おぉー
蘭ちゃん達はホテルに戻るみたいだ
「実行委員の人たちに」と言った園子ちゃんも大変だぁ
ピロリと鳴ったのは蘭ちゃんの携帯で
「あ、お父さんから電話」
電話に出た蘭ちゃんは「もしもし、お父さん?」って言ってた
席を立つと丁度よくちーちゃんがいたから行こうと思ったのに、警部さんとお話ししているみたいだ
「どうした?犯人役はもういいのか?」
「それどころじゃない。追跡から逃れた奴が今度は東京に現れた」
そう言った警部さんのことばにちーちゃんの顔が変わった
「鈴」
「ばれてたか」
「気づかないわけが無かろう。悪いがバイクに乗せられるのはしばらくかかるが」
「ちぇ…」
「姉貴も止めるだろ?鈴がバイクの免許取るの」
「取ればよかろう?」
やった!
「だがな?取れば私の後ろにはもう乗せんぞ」
ピシッと固まったあたしは
「取るの辞める」
「姉貴の言葉のが効果てきめんってどうなんだよ」
「そのバイクってもしかして」
「あぁ。お前たちも見ただろ?黒いバイク。警視庁の奴等が追跡したが、どうやら逃げられたらしい」
あらら…残念
「だろうな」
ちーちゃんは何か思い当たる人がいるのだろうか?
「簡単に捕まるような奴じゃない」そう言っていて
「コナンくーん…」って呼ぶ蘭ちゃんの声がするかと思えばあたしたちの後ろにコナン君がいて
「えへへ」
「少年」
「コナン君…」
「ごめんなさい。何かあったら教えろって小五郎のおじさんに言われてて」
なんて言うもんだから、にぃにがしゃがんで
「テメェが知りてぇだけだな」
「え゛」
迎えに来た蘭ちゃんが
「すみません、邪魔しちゃって。ほら、行こう?お父さん例のバイクの件で警視庁に行かなくちゃいけないらしいから。先にチェックイン済ませないと」
なんて話してた蘭ちゃんたちをよそに、ちーちゃんとよこみぞ警部が顔を見合わせていて
「待て。行き先はどのあたりだ」
「ぅぇ…」
行き先を告げた蘭ちゃんは
「鈴」
「ケンちゃん?」
「内緒な」
そう言ってケンちゃんの車で警部さんの車の後ろをついて行くことに
カーブを曲がったところで、止まった車の後ろに止まったケンちゃん
「やっぱり付いて来てたな」
「ここは?」
歩道には白い花が供えられていて
「あそこで事故があったんですか?」
「あぁ」
その「あぁ」にも躊躇したような声をしていて
「どんな事故だったの?」
「白バイに追跡されていたバイクがカーブを曲がり切れず激突したんだ」
「…っ」
「その事故で亡くなった男性、佐々木直之は当時暴走行為の常習犯としてこの辺りでは有名だった。施設育ちでな。自分は捨てられたんだと、その事を恨んでの行為だったらしい。そんな佐々木がようやく更生して、まじめに働き始めたんだがその矢先の事故だった。過剰な追跡だったとマスコミに大きく取り上げられた」
「それって去年やってたやつか」
「あぁ」
「更生したのにどうして、白バイに追われてたの?」
「佐々木の乗っていたバイクが盗難車だったんだ」
「「!!」」
「鈴、千速の所に行ってろ」
「うん」
ちーちゃんの方に行くと
「大丈夫だったか?」
「ケンちゃんの運転だもん」
「それもそうだな」
お供えしてあったお花の方に手を合わせてからちーちゃんと一緒に戻ると
「裏ではバイク窃盗の一味とまだ繋がっていたらしい」
「それじゃあ、その時の白バイに乗ってたのが…千速さん?」
「いや、私ではない」
「え?」
「違うの?」
「去年だろ?その時は私は東京にいて鈴とこいつ等と出かけていたんだ」
「だから先輩である浅葱警部補が代わりに勤務していたんだ」
浅葱さん…?
「そして最悪な事に、その事故に巻き込まれて」
「2人とも済まない。寄りたい所が出来た。重吾頼めるか?」
「生きてはいるんだ。鈴も久々に会うか?浅葱先輩に」
「会えるの?」
「あぁ」
ケンちゃんの車でついて行った先はマンションで