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「に゛ぃ゛…」
「!?どうした?すっげぇ声してんぞ」
朝起きたら自分でも驚くくらい凄い声がしているのが分かって跳び起きてにぃにに抱き着いた
「あたまいたい…のどいたい…フラフラする…」
「おいおい」
「それにさむい…」
「風邪の症状だな。ちょっと待ってろ」
にぃには慌ててどこかに電話してて
「半日は来て欲しいって言われちまったけど、お前置いて行くのもな…」
「寝てるよ?だめならよぶもん…」
「呼んで、病院行った挙句、それで爆弾事件に巻き込まれただろうが」
へへ…
「緋色か安室が出ればいいけどな」
なんて話をしていたけど2人ともいないんだって…残念…
「にぃにー…さむい…」
「やっぱ、こんな状態のお前置いて仕事とか無理。検査次第で俺も休むか」
「いっしょいて?」
「いてやる」
にぃにが、学校にも電話してくれて病院に連れて行ってくれたよ
「しんどい…」
「だろうな」
「からだもいたい…」
ひょいっと体を抱えてくれたにぃには流石は現職のお巡りさんだ
「松田さーん」
そう呼ばれて一緒に入ると、にぃにがお仕事をしている都合もあるからって早いけどインフルエンザの検査してもらった(出ちゃったけど)
にぃにに車に戻されたかと思えばにぃにがお薬貰って来てくれて、携帯できっとりんがインフルだって教えてくれたんだろう。ひーくんが夜から看病に来てくれるって来てた
「なに食べたい?」
「しょくよくない…」
「ったく」
スーパーに寄ったにぃにに
「にぃにー…」
「ん?」
「かきごーりとゼリーがほしい」
「分かった。買って来てやる。戻って来るまでちゃんとに寝てろ」
「うん…」
しばらくすると、デカい袋3~4つ持って帰って来てたにぃに
「少し飲め」
そう渡されたのは経口補水液をちょっとだけ飲むと
「もういらない…」
「ったく」
おうちに帰ってきてすぐににぃにに部屋に入れられてどこかに連絡してて
「妹がインフルで」って声がしてたから学校にも
冷たい掌の感触で起きたあたし
「ひー…くん?」
「あたり。インフルエンザなんだってね」
「うん…」
「食欲もないって松田から聞いてるよ」
「なにもたべたくない…」
「そう言うと思った」
さすがはひーくん。あたしの事もちゃんと熟知してるからこういう時何も言わないでいてくれるの凄く助かる
「かき氷とかゼリーは松田にねだったんだろ?」
「うん…」
マスクをしていてもゲホゲホと籍が出てしまっているあたしはひーくんに移してしまわないか心配
「大丈夫だよ。そんなヤワな鍛え方してないから」
「そっかぁ…」
「松田も今日片付ける分だけ、今片付けに警視庁に行ってるから淋しいだろうけど」
「ひーくんいるから、さみしくないよ?」
「それはよかった」
小さい紙皿にゼリーを入れて来てくれたひーくんは
「薬飲む前に少しだけ食べようか」
「しょくよくない…」
「ひとくちでいいよ」
チュルッと口の中にゼリーを入れてくれたひーくんは流石だと思う。
にぃにはこんなことして来ないし、ケンちゃんにはいつも黙ってるから具合がよくなってからの事後報告だ
「あじ、しない…」
「そっか」
それでもって、薬をアイスに入れて飲ませて来たひーくんは
「うぅ…」
「ちゃんと飲まないとよくならないからね」
「わかってるけど。おくすりきらい…」
「はいはい」
オデコを触った後に「まだ熱いね」って言われた。
まだ頭痛いもん…
「ゆっくりと寝てるんだよ?お休み」
「おやすみなさい…」
==
Side Hiromitsu
「まさか松田から俺とゼロに連絡が来るとは思わなかったよ」
「事後報告だと心配するのが目に見えてたからな」
「そりゃ、当然だろ?」
松田が仕事だなんて嘘を言ったのは、確実に「にぃに」って言われるのが分かってたからだ
「仕事は良かったのか?半日って言われたんだろ?」
「あぁ。でも鈴がインフルだって話したら『お前も休め』ってさ班長から」
「納得」
「薬は」
「飲ませたよ。松田も休める時に休みなよ」
「あ?何言って」
「俺も鈴のアイスノン変えたら休むから」
こういう時、松田がいてくれるだけで鈴は安心するんだろうけどな
「そうか」
アイスノンを持って鈴の部屋に行くとまだ体は震えていて
「ごめん、変えるよ?」
「かえっちゃ…やだ…」
弱弱しい力と声でそう言った鈴は、きっと俺が帰ると思ったんだろう
「アイスノンだけ取り換えようか」
「いてくれる…?」
「あぁ、いてやるさ」
俺の服を掴んで話さない当たり、相当なんだろう
「あの時はずっと「にぃに」だったのにな」
鈴のアイスノンを取り換えて部屋を出ると
「どうだ?」
「寂しいんだろうな。きっと」
「あ?」
「これを取り換えるのに鈴は俺が帰ると思ったらしい」
「そうか」
「今から何か作るから、松田もちゃんと食べた方がいい」
「あぁ」
一瞬鈴の部屋を見たことに気づかない俺じゃない
「お前そう言えば仕事は」
「家出も出来る仕事だから問題はない」
「そうか」
「俺もいつまでも休んでられねぇからな」そう言ってはいるけどやっぱり心配なものは心配なんだろう
「心配なら俺の家で面倒見てようか?」
「何言って」
「鈴の面倒くらいなら家で仕事しながら体調管理もしてあげるよ」
そう提案した俺に少し悩んだ松田は
「明日から頼めるか?」
「あぁ」
松田に夕飯を作って暫くの作り置きと、きっと鈴に頼まれたものが冷蔵庫にはたくさん入っている
「相変わらず、鈴の事になると加減を知らないな松田は」
「るせ。俺が鈴を大事にしてるのなんて今に始まったこっちゃねぇ」
「それもそうだ」
夕飯を食べて、松田も寝た後にリビングで仕事をしていた俺に
「ひー…くん?」
「鈴?大丈夫か?」
「だいじょばない…けどなんかのみたくて…」
「そうだな」
顔を見ればだいぶ汗もかいているようで
「水分摂る前に着替えて来な」
「うん?」
「余計に悪化するぞ」
「やだ」
「そうだな?だから着替えておいで。飲み物用意しておくから」
「まえにのんだ、あまざけがいい」
「分かった」
ふらふらしながらも部屋に戻って着替えて来た鈴は着替えた洋服を脱衣所にまで確り持って行っている所は流石だと思っている
戻ってきた鈴に
「さっきの残りのゼリーもあるけど、食べるか?」
「ちょっとだけ…」
残りのゼリーを半分食べた後で、あまざけを飲んでいた鈴に
「松田がな?」
「にぃに?」
「あぁ。明日から忙しくなるみたいなんだ」
そう言った俺にショックを受けましたって顔をした鈴
「おうちにいる」
「それだと松田が心配で仕事にならないらしいから、しばらくは俺の家で療養しようか」
「え?」
「そうすれば松田も仕事に集中できるし、鈴も療養できる」
「でも、ひーくんのおしごと…」
「大丈夫。家でも仕事は出来るから」
「にぃに、しんぱい…」
「まずは鈴の体を休めような?」
そう言って強制的に俺の家に行かせることを決定。ゼロにもそれを話して、呆れていたが
「鈴の体調が優先だからな」って言う事で承諾。
必要な書類は全て風見に持ってこさせるという話にもなっている
「鈴?」
テーブルに突っ伏して寝てしまっている鈴を見て相当体には負担が掛かっていたんだろう
「ったく」
部屋に戻すと、アイスノンも取り換えたばかりだと言うのにすでにぬるくなっている
「それだけ高熱だって言う事か」
翌朝、松田が起きてきて
「アイツは?」
「夜1回起きて来た。汗もかいてたし着替えて貰ってゼリー少しと甘酒飲んで寝ちゃってる。今はまだ起きて来てないよ」
「そうか」
俺は今日から在宅でできるものに変えているから要らなかったんだけど
「はい、これ」
「んだよ?」
「弁当。 良かったな?鈴が色々と作り置きしてくれてたおかずがあったから助かった」
「まぁな。なんだか資格取りてぇって話はしてたんだよ。中学ん時に」
「そうなんだ」
「あぁ。でもその資格とるならバイトでもしてた方が良いっていうのは調べてあるんだけどな」
「ん?」
「アイツ、調理師と管理栄養士の資格が取りたいんだと」
「そうなんだ」
鈴らしいと言えばらしいけど
「だから今から自分なりに頑張って勉強もしてたし、こうやってたんだろうな。まぁ熱出した時のあの食欲のなさは俺にもどうも出来ねぇからな」
「ま、熱出しても食べられる元気があったら1番だったけどな」
「そらそうだ」
「今回も言ってないんだろ?ハギと伊達にも」
「言ったら大変ごとになるから言わねぇ」
「確かに」
萩原も伊達も、鈴の事になると過保護が増す。特に萩原はそれなりの付き合いがあるから、余計にかも知れないが
「お前たちなら大事にはしねぇだろ」
「確かに」
「だからお前らにだけは言うんだよ。鈴が素直に甘える奴等だからこそな」
「そうか」
松田の支度が終わったタイミングで起きて来た鈴は
「にぃに、いっちゃやぁよ?」
あ、やばいっ
「わりぃな鈴」
「やだっ」
「鈴。俺が仕事クビになってもいいならいてやるんだけどな?そしたらお互い食う場所も寝る場所も無くなるぞ?学校にも通えなくなる。それでもいいのか?」
「やだぁ!」
「なら我慢しろ。衣食住困らせないために、兄ちゃんが頑張ってくっから」
「かえってくる…?」
「あぁ。それまで緋色と一緒に居ろ」
「ひーくんと?」
「そうだ」
俺の方を見た鈴は昨日と大差ない姿で入るが少し汗ばんでいる
「緋色に好きなもんでも作って貰え。鈴の頼みなら作ってくれんだろうから」
「うん」
それでも松田のスーツジャケットから手を離そうとしない鈴に
「嫌な夢でも見たか?」
「みてない…」
いつも嫌な夢を見るとこうなるのか?
でも今「みてない」って鈴は言っていた。
「見たんだな?どんな夢、見た」
「どっかのしまにいったゆめみた」
「どっかの島?」
「うん…うみにかこまれてた…から」
「それで島だと思ったんだな?」
「うん」
「なら、お前のその風邪早く治して、その島に行くか」
「いける?」
「あぁ」
また無茶な約束こぎつけてるなぁ
「なんなら緋色と一緒に行って来てもいいんだぞ?」
「は?」
「!?」
あ、鈴の赤かった顔が更に赤くなってる
「松田」
「そうだな」
松田のジャケットを握っている手が緩くなったのを見逃すはずもない俺達がすぐに引き離すと
「や゛ぁあっ」
「ごめんね鈴」
「にぃにがいい!」
こうなるって分かってたからなるべく会わせたくなかったんだよ…
無理矢理引きはがすとそれでも大泣きしている鈴に松田が諦めたように
「わーったよ」って言っていて
「松田?」
「ちょっくら電話してくる」
家の中に戻ると、昔のように松田の後ろを歩いて引っ付いていて電話をし終わったであろう松田が私服に戻って来ている当たり休みを急遽貰ったんだろう
「コイツのこういう時の勘の鋭さはめんどくせぇ」
「それは同感」
松田にべったりになっている鈴には申し訳ないけど
「さてこれから伊達が俺の所に仕事を持ってくるんだと」
「へぇ、班長が」
「外回りのついでだっつってた」
松田から離れない当たり、こういう時の鈴は凄いと思う。と言うか
「何だか出会った時の様だな」
「確かに」
==
Side Jinpei
なんて言われて、しっかりと朝飯を食ってる最中だった。チャイムが鳴ったのは
「いやいいよ。俺が出る」
「お前が出たら伊達が驚くから鈴を見ててくれ」
「あぁ」
玄関を開ければ伊達と佐藤が一緒に立っていて
「珍しい組み合わせだな」
「まぁな」
「鈴ちゃんの具合は」
「今は寝てる」
「そう」
「はいコレ」と渡されたのは食べるタイプではなく、吸うタイプのゼリーだ
「わりぃな。助かる」
「そんなに具合悪いのか」
「朝のタイミングの悪さだな」
「え?」
「見つかったって訳か」
「そういうこった。見つかって大泣き」
「なんとなく想像つく」
「だろ。そんなんだから結局無理で休んだって訳だ」
「そう。何か必要なものがあれば言ってね。買ってくるから」
「サンキュ」
それだけ言うと、2人は帰って行ったようだ
「鈴」
「にーに?」
「つめてーぞ」
そう渡していたのは吸うタイプのアイスもあったから渡したら吸ってやがる
「ちめたい…」
「だろうね」
冷蔵と冷凍と入れておけば勝手にあさるだろうが
「にぃにー?のめない…」
「此れはな?少しとかしてから飲むのが美味しいんだよ」
「そっか」
なんて自分のおでこに当てているあたりそこが気持ちいいんだろう
「ったく」
それを飲んだり、おでこに当てたりしているうちにどうやら寝てしまったらしい鈴はソファーから落ちそうになっているのをヒロに助けられていた
「ちー…ちゃん…」
「ちーちゃん?」
なんで今千速の名前が出てくる?その前は島が出て来たって言ってた
「松田」
「島に行く前に神奈川に1度兄妹でかえっかな」
「そうしてやれ。ハギにも言われたんだろ?」
「あぁ」
つい最近帰った時に、小学校が同じ奴等に遭遇したって言ってたな。あん時はハギが彼氏だと間違えられてたみてーだけど、どう見ても鈴はハギをそんな風に見てねーだろうしな
「鈴に選ばせるさ」
「お前らしいな」
「今更だろ」
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