銀板の上で
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コートに入る時に
「めずらしいじゃねぇか夢姫が氷帝側にいるなんて」
「そういう訳じゃないんだけど」
「へぇ」
氷帝のコートでは、跡部君と鳳君が練習をしていて
「ねえがっ君」
「ん?なんだよ?」
「今の…やっぱ、なんでもない」
「気になるじゃねぇかよ」
聞けるはずがない。あたしはもう氷帝を出ている人間で、氷帝とは無関係なんだから
「よし、朝の練習はここまでだ。一旦休憩にするぞ」
「はい!」
あたしからドリンクを撮ってくれたがっ君は
「2人ともお疲れ。ほらよ、ドリンク持ってきてやったぜ」
「気が利くじゃねーの」
「夢姫に決まってんだろ?」
あたしは他の人たちにもドリンクを配ってはいたけど、がっ君はそういうのを気にするタイプではなさそう
「ありがたくいただくぜ」
「ありがとうございます。向日さん、夢姫さん」
「どういたしまして」
「それにしても長太郎。今日はやけに張り切ってたな。なんかいい事でもあったか?」
「いえ、そういう訳じゃないんですけど…久しぶりに跡部さんと練習できる機会だったので、沢山学ばせていただこうと思って」
「それで気合いが入ってるんだ?でも気合いを入れすぎてばてないようにね」
「実際、今日の動きは良かったぜ。この調子で頑張れよ」
「はい!」
なんて話していた中
「おや、氷帝の皆さんに夢姫さんではないですか。朝から精が出ますね。これは僕たちも負けていられません」
「ええ、そうですね」
「柳生に観月じゃねーか」
「比呂君は観月君とこれから練習なんだ」
「ええ、その予定です。しかし、今朝はかなり冷え込んでいますね」
「確かに」
ちょっと寒いかも
「この程度の寒さなんて、苦でもねぇだろうが」
「っつっても、ここのところ一気に寒くなって来たよなー」
「あたしも布団から抜け出すのが嫌な時期だもん」
「同感」
「気持ちはよく分かります。起きるまでが辛いんですよね」
「紅茶もすぐにぬるくなってしまいますし、この寒さには困ったものです」
「こんだけ寒いと、外に遊びに行く気もあんまり起きねーな」
「でも寒いからこそ楽しめる遊びもありますよね」
寒いから楽しめる遊びか
「スキーとかスノーボードとか?」
「それもいいですけど、実は最近、近くに屋内スケート場が出来たみたいなんですよ」
そうなんだ?
「夢姫は興味なさそうだな」
「興味はない。見てみたい気持ちはあるけど」
「今の時期にぴったりだと思いませんか?」
「ほう?屋内のスケート場か。なかなか面白そうじゃねーの。だが、そんな施設が近場に出来たなんて知らなかったぜ」
「そうですね。本当に最近出来たばかりらしいです。俺もこの前初めて知りました。そこなら今日みたいに寒い日でも楽しめると思いませんか?」
「確かに鳳君の言う通り、冬ならではの楽しみを味わえそうですね」
「ええ。それにトレーニングにもちょうど良さそうではないですか」
「トレーニング…ですか?」
「そうだな。安定した銃身で滑るために、スケートでは体感が重要視される。体感を鍛えるトレーニングとしては、有用かもしれねぇな」
「氷の上で滑るのは其れだけ難しいという事ですね」
「スケートでトレーニングをするとなったら、もしかして、スピンとかもやるんでしょうか」
「流石に素人がいきなりスピンに手を出すのは無謀だと思うぜ」
「そう言えば夢姫さんは冬は」
「あったかいお風呂に入って、あったかい部屋でぬくぬくしながら読書」
「それじゃ、いつもと変わらねーだろうが」
「が、ここでの過ごし方ね」
「あ?」
「というのは?」
「雪が降ると、毎年雪だるまを作るの」
「それはまた」
「でもお前ちいせぇからちいせぇのしか出来ねーだろ?」
「小さい小さい言うな。がっ君のバカ」
「な!?」
「どうせ、誰かに作ってもらうんだろ?」
「うん。修ちゃんとお兄ちゃん」
「先輩使うのかよ」
「がっ君たちからしたら先輩だけど、あたしはお兄ちゃんだもん。でもそうだなぁ」
「ん?」
お兄ちゃん来てくれるかなぁ?寒いの嫌いなんだよな
「正式なトレーニングとなるかはさておき、他のメンバーを誘って休みの日に行ってみるのもいいかもしれませんね」
「じゃ、あたしはお兄ちゃん達の練習見に行くから」
「ならよ」
==
「なんでがっ君や跡部君たちまで付いてくるのか分かんない」
「いいじゃねぇか」
「そうですよ」
うぅ…
お兄ちゃん達の練習は既に始まっていて
「あ」
珍しい、修ちゃんがお兄ちゃんと一緒に練習してる
「なかなかないよな、あの組み合わせでの練習」
「ないね。でも」
流石は元No.4のお兄ちゃんとNo.5の修ちゃんの試合だ
「でもなんだよ」
「バッヂのナンバーがすべてじゃないって事だよ」
「あ?」
「どういう意味ですか?」
「内緒。あの2人の練習なんて早々見られるものじゃないし、見ておくと良いよ」
「夢姫」
「サブちゃん」
「みて行かんせーね」
「大体の結果は見えているじゃない」
「どうだろうな」
フフと笑うと
「先輩方は夢姫さんの言っていることが分かって」
「おるよ。夢姫もここに来て4年。先輩らと同じだけここにおるんよ。俺達2年生とは2年の付き合いやね」
「そうなんですね」
「で?珍しい組み合わせで行動しよるんね」
そう言ったサブちゃんの言葉に手が止まったお兄ちゃんと修ちゃん
「あーぁ…サブちゃんがそんな事言うから」
「だが珍しい事には変わりはないやん」
「修ちゃん迄」
「何かあったから来たんだろう」
「ええ」
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