坊ちゃん×ルック
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お題:Gを10匹殺らないと出られない部屋
※放たれた黒い悪魔を十体抹消しないと出られないという部屋に入ってしまいました。
「おおお落ち着けルック、いくら素早いとは言え、相手はあんなに小さな……デカッ! えっ、デカッ! ぎゃ……! 飛んだァ!」
部屋に放たれた無数の黒い悪魔たちは、カサカサと部屋中を走り回っていた。床に壁、天井。いたるところを這い回っている。
解放軍を率いてトラン共和国を打ち立てるという偉業を成した若き英雄殿は、すっかり取り乱して青い顔をしながらルックの背中に隠れてしまった。四方八方を取り囲まれているというのに、この隠れ方に何か意味はあるのだろうかとルックは思った。
背後から闇の気配を感じ取り、ルックはギオンの方を振り返る。
「えぇ……? 何やってんの」
ギオンの右手の甲にある紋章が光を放っている。尋ねるまでもなく、ソウルイーターの魔力を解放しようとしているのだろう。
「十匹も抹消しないといけないんだろう?こんなところさっさと出よう」
そう言うギオンの瞳は潤んで見えた。
(魔力の無駄遣いにも程がある……)
ルックは大仰に嘆息しながら、片足を上げる。よくよくタイミングを計ってから、ブーツの踵を勢いよく振り下ろした。足元を駆け抜ける素早い悪魔に向かって。
「ルッッッッッッッッック!?」
背後でギオンが悲鳴を上げる。
「的はいくらでもあるんだから、テキトーに踏めば良いだけだろ。ホラ、あっち」
ルックは黒い悪魔がウロチョロしている壁の方を指差した。壁の真ん中には大きな扉がある。十匹抹消するまでは鍵が開かないという話だが――
「あそこの扉に歩いていくまでに、あと九匹くらいはいけるんじゃないか」
扉の方へ足を進めつつ、ルックは二体目の悪魔を抹殺した。
「わぁ〜、ルックちゃん頼もしい〜! ルックのブーツ……もう絶対触れないや」
ツゥッと涙を流しながら、ギオンはルックのあとを追いかけてきた。