ルック
坊ちゃん・2主・王子の名前を変換する
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某ライダー某王にハマったレックナート様の話話
「ルックー! ありがとなー!」
「ルックくん、美味しかったよ〜♡」
「見て見て! わたし可愛いのもらっちゃった! 一粒の贅匠だって!」
「おっ、ルックだ。お師匠様によろしく伝えといてくれよ」
今朝から石板前を通って行く者たちが、口を揃えたかのようにルックに声を掛けていく。ルックの師であるレックナートが、皆に何かを配ったようだ。何のために何を配ったのかはよくわからないが、どうやら美味しい食べ物を配ったらしい。
(……僕はもらってないんだけど)
と、何となく疎外感を覚える。とはいえ、このようなことでむくれていても詮無いだろう。ルックは背中を石板に預けると、読みかけの本を開いた。
数ページ読み進めた頃に、ルックと本の間に突如障害物が大量に現れた。それは顔や本、服など、いたるところににぶつかっては弾けて消えていく。
「シャボン玉……?」
「正解〜!」
言いながら、右手に携えたからくりのようなものからシャボン玉を量産しているのはマクドール家の坊っちゃんだった。
「ルック、オツトメゴクロウサマ。さっき色々もらったんだ。ルックにもお裾分けしようかと思ってね」
マクドール少年は腕にたんまりと抱えた小箱をいくつかルックに寄越してきた。
「何……? 『夜の誘惑』……?」
「レックナート様が『ルックをよろしく』って言って、皆にチョコレート配ってたんだ。よくわからないけど、美味しいから皆ありがたがってるよ」
少年の言葉を聞いて、ルックは合点がいった。師が最近門の向こう側から仕入れた円盤だ。からくりの中に入れると、芝居の映像が見られるという不思議な円盤。その芝居の物語に師はどハマリしているのであった。『にちあさ』とか言ったか、物語の登場人物の真似をしてるようだ。
「やめて欲しいよ、恥ずかしい……」
呻きながら頭を抱えていると、いつの間にかマクドール少年がまたシャボン玉を大量発生させていることに気付く。
「それもレックナート様が?」
「そう。『答えは聞いてない』って言ってくれって頼まれてさ。言うとおりにしたら、チョコレートと一緒にこれもくれたんだ」
少年はシャボン玉を無限に作り出しながら、チョコレートをポリポリと食べ続ける。
「『寿命が伸びました』って言って帰ってったよ」
――やめて欲しい、恥ずかしい。
先程口にした言葉を、ルックは再度胸中で呟く。
マクドール少年はシャボン玉を作るからくりがいたくお気に召したらしく、石板前の空間がシャボン玉だらけになるまでにそう長い時間はかからなかった。
ルックはチョコレートをかじりつつ、永遠にシャボン玉を作り続けている少年を横目で見やる。師は親切で少年にからくりを与えたわけではないはずだ。自分の欲求を満たそうとしているのだろう。
「そのうちラップ歌って♡って言われるかもしれないから、練習してた方がいいかもね」
一言忠告しながら、ルックは次のチョコレートの小箱を開けにかかった。