第一章
夢小説設定
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「よし、これで今日の分終了っと!ファイルに保管するの頼むぜリョウタ」
清掃業務から事務用品の納品リスト
ジムトレーナー達一人一人の今日のトレーニングメニューの結果やポケモン達の体調管理等
全てチェックし今日の分の報告書を書き終えるとオレは右腕として信頼している部下に書類を手渡した
「はい!ところで…キバナさま、最近随分ご機嫌ですね?」
「そうか?」
自分じゃ分からねぇが…そんなに顔に出ていたんだろうか?
口元を片手で撫でながら執務室を出て、廊下をリョウタと歩きながら話を続けた
「ええ、なんだか生き生きしていらっしゃいますし…何かいい事がありましたか?」
「あー、まあそうだな」
思い当たる事といえば最近一緒に暮らし始めた存在だ、チビちゃんと暮らすようになってから確かに毎日笑ってる気がする
ひょんな事から保護した女の子、チビちゃんことナマエはオレの期待以上に成長速度が早い
乾いたスポンジのようにバトルの知識とコツを掴んでいき教える方もやりがいがあるし、何よりバトルセンスがあって戦う度に新しい刺激をくれる
「(まるでダンデと戦ってるみたいなんだよな)」
オレのポケモン達とは勿論レベルの差があるからチビちゃんが勝てるわけねぇんだが、毎回ギリギリまで食いついてくるあの情熱が好感を持てるんだよな
がむしゃらに頑張る奴は男女関係なしに好きだ
何度負けても勝利を諦めないところがまたいい
「(このまま行けば次のジムチャレンジに出るルーキーで一番強い選手にしてやれるな)」
オレさまの推薦した選手がダンデを倒したら
それはオレが倒したも同じようなもんだろ?
ダンデを倒すのはキバナでありたいが、オレの育てたチビちゃんが勝つのは悪くねぇ
それに…
「(病院で見た悔しがるアイツの顔…忘れられねぇしな)」
セレビィによる事故だとは言えライバルに先を越されたのは悔しかっただろう
あの日以来アイツはどんなにきついトレーニングでも泣く事はないが、本当はきっと……
「あれ?あそこにいるのチャンピオンじゃ…」
リョウタの声にハッとし顔を上げるとスポンサーマークの沢山ついたマントを背負う男の後ろ姿が見えた
辺りをキョロキョロと見回す様子から見てまた迷子になったようだな
「ダンデ!」
声をかけりゃ奴は金色の大きな瞳を輝かせ白い歯を出しながら太陽のような笑顔で振り返った
「キバナ!よかった!君に会いに来たんだが執務室が分からなくてな」
「オマエそれ何百回目だよ?いい加減覚えろって」
「ハハッ!すまん!」
このやり取りも何度もしてるんだけどな
どうせ反省もなしにまた同じ事やるんだろ?
呆れながら用件を聞こうとオレは話を変えた
「んで?何の用だ?」
「そうだ!今日これから飲みにいかないか?本当はバトルしたいが今は禁止されてるだろ?」
ジムチャレンジ前でジム関係者同士のバトルは禁止されている
バトルジャンキーのコイツもストレスが溜まってきてるってとこか
いつもならオレもストレス発散に酒に付き合うとこだが…
「わりぃがパス」
ハッキリと断ればダンデは随分驚いたのかキョトンとした顔を浮かべた
「なんでだ?いつもならオッケーしてくれるのに」
「オレさまにも予定があんだよ」
「デートか?」
「ちげぇよ!早く家に帰りたいだけだ」
チビちゃんが待ってるからな
「なら君の家で飲まないか?酒は俺が用意するぜ!」
「っ!ぜっっってぇぇぇダメっ!!!」
ヤバい…つい大声を出しちまった!
慌てて口を手のひらで隠したが既に遅い
オレが何かを隠している事に気がついたダンデは探るように笑みを浮かべオレを観察しだす
「なんだ?彼女でもいるのか?ここ最近はマスコミも騒いでいないしキバナにしては大人しいと思ったんだが…隠していたのか?」
「……だから違うって」
オレさまの彼女じゃねぇし!
寧ろオマエの幼馴染みだ!
別にチビちゃんに言われたわけじゃねぇが、今ダンデと会わすのはよくない気がした
それに…もし…
もしもだが、ダンデと再会したらアイツは家を出ていっちまうかもしれない
まだ育てている途中で手放すのは惜しいんだよ
「照れるなっ照れるな!まあそういう事なら今日は大人しく帰るぜ!」
「あーもうそれでいいから帰れ!」
「じゃあ……出口まで連れてってくれ!」
「はぁぁぁぁぁ…」
本当……オマエ何百回ここに来てるんだよ?
どっと疲れたまま家に帰るといつもは暗い家の窓が光を放っている
それだけだというのに何故かホッとしオレはドアの鍵をゆっくりと開け扉を開いた
「ただいま〜」
帰ってきた事を知らせれば奥からパタパタと走ってくる足音が聞こえる
『おかえりなさい!ちょっ、今すみません!鍋が!!』
オレに挨拶し終えたチビちゃんはまた慌ただしく奥のキッチンへと戻っていき、彼女の後ろを留守番していたヌメラやコータスが楽しそうに追いかけていった
「まぁ〜た、なんか失敗したか?」
自然とニヤつく口元をそのままに靴を脱ぎスリッパで中へと入るといい匂いが鼻を掠めた
真っ直ぐにキッチンへ行くと何やら味見しつつ鍋と格闘しているチビちゃんを見つけた
『んーー?なんか足りない?本の通りに入れたのになぁ』
「お?ミネストローネか?」
『はい、でもなんか一味足りない気がするんですが…味見しすぎて分からなくなっちゃいました』
「どれどれ?」
彼女の味見していた小皿を奪い味見すると優しいトマトの味が広がり美味かった
このままでも十分美味いがオレなら……
「塩を少し入れてみな?」
『塩?しょっぱくなるんじゃ……』
ブツブツと言いつつ言う事を聞き塩を少し入れ鍋を掻き回し、また味見すると…
『っ美味しくなった!!』
「だろ?」
『キバナさんて本当になんでもできますよね、ちょっとムカつきます』
「おい、そこは素直に凄いって言えよ」
『ふふっ悔しいから嫌でーす』
「(ったく、素直じゃねぇんだから)」
家賃の代わりに家事をやらせてくれと言ったチビちゃん、正直最初は期待してなかったが歳の割に器用で飯もわりと美味い
ポケモン達の世話も安心して任せられる腕で正直助かっているくらいだ
なんでポケモンの世話まで上手いのかと聞けば
ポケモンが好きで色々調べているうちに覚えた、だそうだ
とにかく今の生活リズムが悪くなくてストレスが溜まる事がないのが有り難いわ
「飯食ったら昨日のゲームの続きするか?」
『する!!』
「負けた方が皿洗いな」
ダンデの話をするべきだろうが
今はまだ……したくねぇわ
清掃業務から事務用品の納品リスト
ジムトレーナー達一人一人の今日のトレーニングメニューの結果やポケモン達の体調管理等
全てチェックし今日の分の報告書を書き終えるとオレは右腕として信頼している部下に書類を手渡した
「はい!ところで…キバナさま、最近随分ご機嫌ですね?」
「そうか?」
自分じゃ分からねぇが…そんなに顔に出ていたんだろうか?
口元を片手で撫でながら執務室を出て、廊下をリョウタと歩きながら話を続けた
「ええ、なんだか生き生きしていらっしゃいますし…何かいい事がありましたか?」
「あー、まあそうだな」
思い当たる事といえば最近一緒に暮らし始めた存在だ、チビちゃんと暮らすようになってから確かに毎日笑ってる気がする
ひょんな事から保護した女の子、チビちゃんことナマエはオレの期待以上に成長速度が早い
乾いたスポンジのようにバトルの知識とコツを掴んでいき教える方もやりがいがあるし、何よりバトルセンスがあって戦う度に新しい刺激をくれる
「(まるでダンデと戦ってるみたいなんだよな)」
オレのポケモン達とは勿論レベルの差があるからチビちゃんが勝てるわけねぇんだが、毎回ギリギリまで食いついてくるあの情熱が好感を持てるんだよな
がむしゃらに頑張る奴は男女関係なしに好きだ
何度負けても勝利を諦めないところがまたいい
「(このまま行けば次のジムチャレンジに出るルーキーで一番強い選手にしてやれるな)」
オレさまの推薦した選手がダンデを倒したら
それはオレが倒したも同じようなもんだろ?
ダンデを倒すのはキバナでありたいが、オレの育てたチビちゃんが勝つのは悪くねぇ
それに…
「(病院で見た悔しがるアイツの顔…忘れられねぇしな)」
セレビィによる事故だとは言えライバルに先を越されたのは悔しかっただろう
あの日以来アイツはどんなにきついトレーニングでも泣く事はないが、本当はきっと……
「あれ?あそこにいるのチャンピオンじゃ…」
リョウタの声にハッとし顔を上げるとスポンサーマークの沢山ついたマントを背負う男の後ろ姿が見えた
辺りをキョロキョロと見回す様子から見てまた迷子になったようだな
「ダンデ!」
声をかけりゃ奴は金色の大きな瞳を輝かせ白い歯を出しながら太陽のような笑顔で振り返った
「キバナ!よかった!君に会いに来たんだが執務室が分からなくてな」
「オマエそれ何百回目だよ?いい加減覚えろって」
「ハハッ!すまん!」
このやり取りも何度もしてるんだけどな
どうせ反省もなしにまた同じ事やるんだろ?
呆れながら用件を聞こうとオレは話を変えた
「んで?何の用だ?」
「そうだ!今日これから飲みにいかないか?本当はバトルしたいが今は禁止されてるだろ?」
ジムチャレンジ前でジム関係者同士のバトルは禁止されている
バトルジャンキーのコイツもストレスが溜まってきてるってとこか
いつもならオレもストレス発散に酒に付き合うとこだが…
「わりぃがパス」
ハッキリと断ればダンデは随分驚いたのかキョトンとした顔を浮かべた
「なんでだ?いつもならオッケーしてくれるのに」
「オレさまにも予定があんだよ」
「デートか?」
「ちげぇよ!早く家に帰りたいだけだ」
チビちゃんが待ってるからな
「なら君の家で飲まないか?酒は俺が用意するぜ!」
「っ!ぜっっってぇぇぇダメっ!!!」
ヤバい…つい大声を出しちまった!
慌てて口を手のひらで隠したが既に遅い
オレが何かを隠している事に気がついたダンデは探るように笑みを浮かべオレを観察しだす
「なんだ?彼女でもいるのか?ここ最近はマスコミも騒いでいないしキバナにしては大人しいと思ったんだが…隠していたのか?」
「……だから違うって」
オレさまの彼女じゃねぇし!
寧ろオマエの幼馴染みだ!
別にチビちゃんに言われたわけじゃねぇが、今ダンデと会わすのはよくない気がした
それに…もし…
もしもだが、ダンデと再会したらアイツは家を出ていっちまうかもしれない
まだ育てている途中で手放すのは惜しいんだよ
「照れるなっ照れるな!まあそういう事なら今日は大人しく帰るぜ!」
「あーもうそれでいいから帰れ!」
「じゃあ……出口まで連れてってくれ!」
「はぁぁぁぁぁ…」
本当……オマエ何百回ここに来てるんだよ?
どっと疲れたまま家に帰るといつもは暗い家の窓が光を放っている
それだけだというのに何故かホッとしオレはドアの鍵をゆっくりと開け扉を開いた
「ただいま〜」
帰ってきた事を知らせれば奥からパタパタと走ってくる足音が聞こえる
『おかえりなさい!ちょっ、今すみません!鍋が!!』
オレに挨拶し終えたチビちゃんはまた慌ただしく奥のキッチンへと戻っていき、彼女の後ろを留守番していたヌメラやコータスが楽しそうに追いかけていった
「まぁ〜た、なんか失敗したか?」
自然とニヤつく口元をそのままに靴を脱ぎスリッパで中へと入るといい匂いが鼻を掠めた
真っ直ぐにキッチンへ行くと何やら味見しつつ鍋と格闘しているチビちゃんを見つけた
『んーー?なんか足りない?本の通りに入れたのになぁ』
「お?ミネストローネか?」
『はい、でもなんか一味足りない気がするんですが…味見しすぎて分からなくなっちゃいました』
「どれどれ?」
彼女の味見していた小皿を奪い味見すると優しいトマトの味が広がり美味かった
このままでも十分美味いがオレなら……
「塩を少し入れてみな?」
『塩?しょっぱくなるんじゃ……』
ブツブツと言いつつ言う事を聞き塩を少し入れ鍋を掻き回し、また味見すると…
『っ美味しくなった!!』
「だろ?」
『キバナさんて本当になんでもできますよね、ちょっとムカつきます』
「おい、そこは素直に凄いって言えよ」
『ふふっ悔しいから嫌でーす』
「(ったく、素直じゃねぇんだから)」
家賃の代わりに家事をやらせてくれと言ったチビちゃん、正直最初は期待してなかったが歳の割に器用で飯もわりと美味い
ポケモン達の世話も安心して任せられる腕で正直助かっているくらいだ
なんでポケモンの世話まで上手いのかと聞けば
ポケモンが好きで色々調べているうちに覚えた、だそうだ
とにかく今の生活リズムが悪くなくてストレスが溜まる事がないのが有り難いわ
「飯食ったら昨日のゲームの続きするか?」
『する!!』
「負けた方が皿洗いな」
ダンデの話をするべきだろうが
今はまだ……したくねぇわ
