第一章
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時を渡り十年以上経ったガラルはナマエにとって異世界に来たようなものだ
同じガラルなのに何処か違う、自分だけ置き去りにされた気分だった
「さて、これからについてだが…オマエはどうしたい?故郷に帰りてぇってんなら送るぜ?」
バトルを終えキバナから貰った傷薬でヒトカゲを治療していると彼から今後について問われた
『……家に帰っても両親はいないし、町の皆も変わってしまったから帰りづらいです』
幼馴染み以外の友人達も今では大人だろう
いくら故郷とは言え家族も引っ越してしまったなら居場所がない気がした
「ならよ、オレさまんとこに来るか?」
『え?キバナさんのとこ?』
いきなり何を言い出すのかと彼を見つめるとキバナは自分の顎を撫でながら自分の考えを口にした
「オマエの事情を知ってるのは今のところオレだけだろ?このままほっとけねぇし、新しい生活に目処がつくまでウチに来いよ」
『いいんですか!でもあたしお金ないですよ?何か高価な物もないし…』
願ってもない提案だが、代わりに差し出せる物はない
ジムチャレンジ用にリュックに入れていたお小遣いはあるが高額ではない、他に何か出せる物があっただろうかと真剣に考え込む彼女にキバナは吹き出しクスクスと笑い出す
「ガキから金請求する程困ってねぇよ、だが家賃の代わりに一つ条件がある」
『な、なんでしょうか?』
何か大変な事を言われるのではと緊張し体を強張らせるが、彼が出した提案はナマエの想像とは違うものだった
「オマエを育てさせろ」
何を言い出すんだ?と、ナマエは緊張が抜け代わりに引き気味に顔を曇らせた
『………キバナさん子供が欲しいんですか?』
「違ぇよっ!!どんな誤解してんだ!トレーナーとして育てさせろって事だ!」
先程より強力なデコピンを食らわせそうな殺気を一瞬纏わせるが、キバナは軽く息を吐き代わりに右手を差し出した
「ダンデと戦いたいんだろ?次のジムチャレンジまでにオマエを仕込んでやるよ」
グローブをつけた大きな褐色の手と彼の顔を見比べ、考えるより先に白い手がキバナの手をとった
『チャンピオンと戦うって事はキバナさんにも勝つって事ですよ?』
「ハッ上等!このオレを超すつもりで強くなってもらわないと楽しめねぇからな」
『……よろしくお願いしますっ』
握手を交わし出会ったばかりだというのに不思議な関係ができた
これもセレビィが招いた運命なんだろうか
その後キバナ宅に案内されたのだが…
『広ッッッ!!え?広っ!』
「アハハ〜いい反応だなぁ」
男の一人暮らしなのだから部屋数も少なくもっとシンプルな作りの部屋かと思っていたが、とんでもない
モデルハウスにでも来たようなセンスの良い家具に吹き抜けの天井をした大きなマンションの一室だった
『天井高い!家の中に木がある!え?本当にキバナさん一人で暮らしてるんですか?』
「おう、愛するポケモン達とオレさまだけだ」
『(これなら確かに家賃いらないとか言いそう)』
自分が田舎者だからなのか
子供だからなのか
あまりに豪華な作りの部屋にテンションが上がってしまう
ポケモン達のオヤツ用に用意された観葉植物にでさえ感動する彼女の反応が面白くてキバナは自然と口元を緩めてしまう
「(やっぱガキだな、可愛いとこあるじゃん)」
『うわぁ〜(ダンデくんの家も大きかったけどキバナさんの家も広いなぁ)』
「ほらオマエの部屋に案内すっからついてこいよ」
長い廊下を進みキョロキョロと辺りを見回しながらついた場所は同じ扉が二つ並んでいた
「オマエはこっちを使ってくれ、隣がオレさまの部屋だから寂しくなったら来てもいいぜ?ガキは守備範囲じゃねぇが添い寝ぐらいならしてやるよ」
ニッコリと不真面目な事を言い出す大人にナマエは先程までのテンションを下げジト目を向ける
『行きませんから安心してください』
「可愛くねぇ〜な?オレさまの寝室に入りたがる女の子がどれだけいるか知らねぇのか?」
『あー、十年前の人間なんで知りませんね』
「ハハッ違ぇねぇわ!おチビちゃんには大人の男の魅力はまだ分からねぇよな」
ケラケラと笑いナマエの頭を数回軽く叩く彼はどう見ても彼女を子供扱いしている
年頃の女の子からしてこれは許せない、頭に触れる彼の手を払いのけるとナマエは眉を吊り上げた
『て言うか、あたしそこまで子供じゃないです!何歳だと思ってるんですか!』
「あ?そういやちゃんと年齢聞いてねぇな、あ〜〜〜十歳くらい?」
随分子供に見られたものだ
『もうすぐ十六歳です!』
どうだ!と言わんばかりに胸を張りキバナの謝罪を待つが…
「じゃあ今十五か?やっぱガキじゃん」
帰ってきた言葉は欲しい言葉ではなく余計に苛立たせた
『〜〜っ!絶対バトルで強くなって泣かす!』
「ハハッ、怖い女だな!期待してっから早く強くなれよ?チ〜ビちゃんっ」
また頭を撫でる大きな手
髪の毛をボサボサにされながら打倒キバナを誓うナマエだった
同じガラルなのに何処か違う、自分だけ置き去りにされた気分だった
「さて、これからについてだが…オマエはどうしたい?故郷に帰りてぇってんなら送るぜ?」
バトルを終えキバナから貰った傷薬でヒトカゲを治療していると彼から今後について問われた
『……家に帰っても両親はいないし、町の皆も変わってしまったから帰りづらいです』
幼馴染み以外の友人達も今では大人だろう
いくら故郷とは言え家族も引っ越してしまったなら居場所がない気がした
「ならよ、オレさまんとこに来るか?」
『え?キバナさんのとこ?』
いきなり何を言い出すのかと彼を見つめるとキバナは自分の顎を撫でながら自分の考えを口にした
「オマエの事情を知ってるのは今のところオレだけだろ?このままほっとけねぇし、新しい生活に目処がつくまでウチに来いよ」
『いいんですか!でもあたしお金ないですよ?何か高価な物もないし…』
願ってもない提案だが、代わりに差し出せる物はない
ジムチャレンジ用にリュックに入れていたお小遣いはあるが高額ではない、他に何か出せる物があっただろうかと真剣に考え込む彼女にキバナは吹き出しクスクスと笑い出す
「ガキから金請求する程困ってねぇよ、だが家賃の代わりに一つ条件がある」
『な、なんでしょうか?』
何か大変な事を言われるのではと緊張し体を強張らせるが、彼が出した提案はナマエの想像とは違うものだった
「オマエを育てさせろ」
何を言い出すんだ?と、ナマエは緊張が抜け代わりに引き気味に顔を曇らせた
『………キバナさん子供が欲しいんですか?』
「違ぇよっ!!どんな誤解してんだ!トレーナーとして育てさせろって事だ!」
先程より強力なデコピンを食らわせそうな殺気を一瞬纏わせるが、キバナは軽く息を吐き代わりに右手を差し出した
「ダンデと戦いたいんだろ?次のジムチャレンジまでにオマエを仕込んでやるよ」
グローブをつけた大きな褐色の手と彼の顔を見比べ、考えるより先に白い手がキバナの手をとった
『チャンピオンと戦うって事はキバナさんにも勝つって事ですよ?』
「ハッ上等!このオレを超すつもりで強くなってもらわないと楽しめねぇからな」
『……よろしくお願いしますっ』
握手を交わし出会ったばかりだというのに不思議な関係ができた
これもセレビィが招いた運命なんだろうか
その後キバナ宅に案内されたのだが…
『広ッッッ!!え?広っ!』
「アハハ〜いい反応だなぁ」
男の一人暮らしなのだから部屋数も少なくもっとシンプルな作りの部屋かと思っていたが、とんでもない
モデルハウスにでも来たようなセンスの良い家具に吹き抜けの天井をした大きなマンションの一室だった
『天井高い!家の中に木がある!え?本当にキバナさん一人で暮らしてるんですか?』
「おう、愛するポケモン達とオレさまだけだ」
『(これなら確かに家賃いらないとか言いそう)』
自分が田舎者だからなのか
子供だからなのか
あまりに豪華な作りの部屋にテンションが上がってしまう
ポケモン達のオヤツ用に用意された観葉植物にでさえ感動する彼女の反応が面白くてキバナは自然と口元を緩めてしまう
「(やっぱガキだな、可愛いとこあるじゃん)」
『うわぁ〜(ダンデくんの家も大きかったけどキバナさんの家も広いなぁ)』
「ほらオマエの部屋に案内すっからついてこいよ」
長い廊下を進みキョロキョロと辺りを見回しながらついた場所は同じ扉が二つ並んでいた
「オマエはこっちを使ってくれ、隣がオレさまの部屋だから寂しくなったら来てもいいぜ?ガキは守備範囲じゃねぇが添い寝ぐらいならしてやるよ」
ニッコリと不真面目な事を言い出す大人にナマエは先程までのテンションを下げジト目を向ける
『行きませんから安心してください』
「可愛くねぇ〜な?オレさまの寝室に入りたがる女の子がどれだけいるか知らねぇのか?」
『あー、十年前の人間なんで知りませんね』
「ハハッ違ぇねぇわ!おチビちゃんには大人の男の魅力はまだ分からねぇよな」
ケラケラと笑いナマエの頭を数回軽く叩く彼はどう見ても彼女を子供扱いしている
年頃の女の子からしてこれは許せない、頭に触れる彼の手を払いのけるとナマエは眉を吊り上げた
『て言うか、あたしそこまで子供じゃないです!何歳だと思ってるんですか!』
「あ?そういやちゃんと年齢聞いてねぇな、あ〜〜〜十歳くらい?」
随分子供に見られたものだ
『もうすぐ十六歳です!』
どうだ!と言わんばかりに胸を張りキバナの謝罪を待つが…
「じゃあ今十五か?やっぱガキじゃん」
帰ってきた言葉は欲しい言葉ではなく余計に苛立たせた
『〜〜っ!絶対バトルで強くなって泣かす!』
「ハハッ、怖い女だな!期待してっから早く強くなれよ?チ〜ビちゃんっ」
また頭を撫でる大きな手
髪の毛をボサボサにされながら打倒キバナを誓うナマエだった
