第一章
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「ダンデさんですよね!変装バレバレですよ〜」
「今夜は沢山楽しんでくださいね〜勿論二人で抜け出してもいいですよ?」
クスクスと笑いながら擦り寄ってくる女性達、本来なら嬉しい状態なのかもしれないが今俺の頭を埋めているのはヒバニー…いや外にいた女性だ
夜のネオンに包まれても尚輝いて見えたのはヒバニーの衣装のせいか、それとも彼女のプラチナブロンドの髪が光を反射しただけなのか
ポケモンが好きすぎて人間の女性にあまり興奮しないとは薄々思ってたが、まさかコスプレした女の子に?
いや…それなら今側にいる女の子達だって同じコスプレした姿だ
ピカチュウやイーブイの耳もふさふさの尻尾も可愛らしいのにあの子よりも魅力的に感じない
「はぁ……いったい俺はどうしたんだ…」
大体キバナもキバナだ
トイレと言ってまだ帰ってこない
まさか俺を置いて帰ったんじゃないよな?
「(……有り得るな)」
適当な言い訳をし多めの金を置くと店を飛び出した
店の出入り口にはトイレに行くと言っていたキバナはあの女の子と一緒にいた
キバナは俺を見るなりムッと不機嫌そうに顔を歪めるが俺だって同じ顔になるぜ
「酷いじゃないか!俺を置き去りにして!」
「別に酷くねぇだろ?オレさまのお陰でオマエは沢山の女の子といれただろ?」
「一人でアレは無理だっ」
少し泣きそうになりながらキバナに怒る俺は情けないだろうが仕方ない
あんな肉食系な女の子達に隙なんて見せてみろ
一発で既成事実作られて結婚までまっしぐらだ
それだけはごめんだぜ!
それに…俺が興味があったのは…
『あれ?もうお帰りですか?』
ヒバニーの格好をした彼女をじっと見ると彼女も俺の視線に気が付き目と目が合う
スミレ色の長い睫毛をした瞳は店の女の子達とは違いギラギラしていなかった
「その…君は」
『お二人さん、もしかしてお好みの女の子いませんでしたか?』
俺が話す前に彼女は話だし何やら腕を組み合わせ悩みだした
つい腕の中で寄せられた胸元に目がいき慌てて視線を泳がせる、その間に彼女は何か思いつくと俺達の側に寄り腕をぐいっと引き寄せ耳元で小さな声で囁いた
『このお店の右から3軒目!あそこもおすすめです!ちょっと高いですけど女の子は美人さんばったかりだし年齢も幅広いですよ?』
きっと俺らの為に秘密の情報を教えてやってるつまりらしいが…俺は…いやキバナもきっとその店には興味がないだろう
この小さなウサギから目が離せないのだから
「行かねぇよ、てかチハルちゃんは仕事いつ終わるの?」
『え、あたしですか?えっと…後一時間くらいですかね?』
「ならさ、この後オレさまと…」
「俺達とお茶でもしないか?なんなら食事でも酒でも構わないぜ!」
キバナが彼女を独占しようとしたのを感じ取り二人で誘う事にした
案の定キバナは邪魔するなとコチラを睨むが俺だってこの子には興味があるんだ
『ご飯!あっ、え?でもいいんですか?』
「勿論だぜ!君の仕事を邪魔してしまったお詫びもあるからな」
*********************************************
数時間後ー
『本当に好きなの食べていいんですか?』
「おーなんでもいいぜ?」
「俺達も食べるから遠慮しなくていいぜ!」
『助かります!お腹ペコペコでっ…えっと…どれにしよっかな…どれも美味しそう!』
バイトしていただけなのにご飯を奢ると言ってくれた二人の男性、一人は昨日上着を貸してくれたキバナさんという人だ
褐色の肌に黒い帽子、少しダブついた服の首元からは金色のチェーンネックレスがチラリと見えておりお洒落さんだと思った
もう一人は同じく帽子を深く被ったままニコニコと微笑むダンデさんという人だ
彼は白いTシャツから出た太く浅黒い腕が目を引く、凄い筋肉モリモリさんだけど格闘家か何かだろうか?
二人共帽子のせいで顔が半分しか見えないけどあの有名人と同じ名前なんて凄い偶然
なんとなく雰囲気も似てるしそっくりさんでテレビに出れるんじゃないかな?
とにかくあたしは食費を浮かせれて美味しい物が食べれるなら相手は誰でも構わない
夜遅くのファミレスは人もまばらで注文した料理は待たずにすぐテーブルに届いた
『はぁ〜久しぶりのお肉だ!ん〜美味しいっ!』
熱い鉄板の上でジュウジュウと音を立てるデミグラスハンバーグ、あたしはあちあちと口を火傷しながらも急いで食べ始めてしまい向かい側の席に座っていた彼らは驚いたように目を大きくさせていた
「おいおい慌てすぎ、んな急がなくても逃げねぇし食いたいならおかわり注文していいから」
氷水の入ったグラスをあたしの前に出したくれたキバナさんに感謝しながら水を一気に飲み干すと満足と共に吐息がほぅと漏れ出た
『すみませんっ…だって、こんなちゃんとした食事久しぶりだったもんで』
「ちゃんとしたって…オマエ普段何食ってんの?」
『ん、もやしとキャベツとか…たまにパン屋さんがくれる耳とか』
肉や魚なんて滅多に食べれない
だから必死に食い溜めしようとあたしはほっぺいっぱいにご飯を含む
ハムスターのように頬袋をパンパンにしていたせいかキバナさんは突然吹き出し喉を鳴らしながら俯いたがあたしは気にしない
一方ダンデさんは言いづらそうに体を前のめりにし小さな声で問いかけてきた
「君の……チハルの家は…その、貧しいのか?それとも何か目的があって節約してるのか?」
『ん〜どっちもですかね?』
「ん、ふふっ…はぁ…だからってあんな店で働くなよ、ボーイも側につけないで美味そうな子ウサギちゃんがぴょんぴょんしてたらすぐ食われるぞ?」
やっと笑いがおさまったらしい彼はまだ少し口角が緩んでいるけど忠告してくれた
心配してくれるのは有り難いけどあたしには必要ないと思う
『あは、そんな物好きいませんよ』
「(いや、目の前にいるだろ)」
「(ここにいるんだが)」
ぎこちなく笑った彼らは何故か気不味そうにそっぽを向いてコーヒーに口をつけた
ハンバーグは肉汁が多くて柔らかくて噛む前に飲み込んでしまう程美味しかった
味わって食べたかったのにすぐになくなってしまい味が恋しくてソースをつけたフォークを噛んでいると目の前にメニューが広げられた
「ほら、次どれいく?」
キバナさんは当たり前のようにメニューをあたしに見せてくれた
「オレらの奢りなんだから遠慮なく食えよ」
「そうだぜ!それに君の食べっぷりを見てたらコッチも腹が減ってきた!俺はこのステーキにしようかな?キバナはどうする?」
「んじゃオレさまも同じやつ」
彼らが指さしたステーキプレートはハンバーグより高いし肉も大きい
美味しそうだと素直に思いじっとメニューを見つめていると視線を感じチラリと前を向いた
すると二人は少年のように意地悪く笑い
「オマエも食べるだろ?」
「一緒に食べようぜ!」
当たり前のように誘ってくれる姿はまるで昔からの友人のようで…嬉しかった
でも
『このお礼はどちらにすればいいですか?』
「ん〜?」
「お礼?」
ステーキがそれぞれの前に並び食べ始めた頃あたしは気になっていた事を聞いてみた
だって夜の街で出会ったばかりの男性がいきなり奢ってくれる…という事はそういう事だよね?
『あたしはどちらとエッチしたら…』
ガシャンッ!!
「ぶっっ!!げぼっ、はっ、はああぁっ?何言ってんだオマエはっ!」
盛大に吹き出したキバナさんは顔を真っ赤にさせながら怒り出し、ダンデさんは手元からフォークとナイフを落としたまま固まっていた
『あ、もしかして二人一緒にでしたか?』
「待て待て待て待てっ!なんでそうなるんだ!ダンデもいつまでも固まってんなっ!否定しろって!」
深夜のファミレスはあたし達の席だけ賑やかになってしまった
「今夜は沢山楽しんでくださいね〜勿論二人で抜け出してもいいですよ?」
クスクスと笑いながら擦り寄ってくる女性達、本来なら嬉しい状態なのかもしれないが今俺の頭を埋めているのはヒバニー…いや外にいた女性だ
夜のネオンに包まれても尚輝いて見えたのはヒバニーの衣装のせいか、それとも彼女のプラチナブロンドの髪が光を反射しただけなのか
ポケモンが好きすぎて人間の女性にあまり興奮しないとは薄々思ってたが、まさかコスプレした女の子に?
いや…それなら今側にいる女の子達だって同じコスプレした姿だ
ピカチュウやイーブイの耳もふさふさの尻尾も可愛らしいのにあの子よりも魅力的に感じない
「はぁ……いったい俺はどうしたんだ…」
大体キバナもキバナだ
トイレと言ってまだ帰ってこない
まさか俺を置いて帰ったんじゃないよな?
「(……有り得るな)」
適当な言い訳をし多めの金を置くと店を飛び出した
店の出入り口にはトイレに行くと言っていたキバナはあの女の子と一緒にいた
キバナは俺を見るなりムッと不機嫌そうに顔を歪めるが俺だって同じ顔になるぜ
「酷いじゃないか!俺を置き去りにして!」
「別に酷くねぇだろ?オレさまのお陰でオマエは沢山の女の子といれただろ?」
「一人でアレは無理だっ」
少し泣きそうになりながらキバナに怒る俺は情けないだろうが仕方ない
あんな肉食系な女の子達に隙なんて見せてみろ
一発で既成事実作られて結婚までまっしぐらだ
それだけはごめんだぜ!
それに…俺が興味があったのは…
『あれ?もうお帰りですか?』
ヒバニーの格好をした彼女をじっと見ると彼女も俺の視線に気が付き目と目が合う
スミレ色の長い睫毛をした瞳は店の女の子達とは違いギラギラしていなかった
「その…君は」
『お二人さん、もしかしてお好みの女の子いませんでしたか?』
俺が話す前に彼女は話だし何やら腕を組み合わせ悩みだした
つい腕の中で寄せられた胸元に目がいき慌てて視線を泳がせる、その間に彼女は何か思いつくと俺達の側に寄り腕をぐいっと引き寄せ耳元で小さな声で囁いた
『このお店の右から3軒目!あそこもおすすめです!ちょっと高いですけど女の子は美人さんばったかりだし年齢も幅広いですよ?』
きっと俺らの為に秘密の情報を教えてやってるつまりらしいが…俺は…いやキバナもきっとその店には興味がないだろう
この小さなウサギから目が離せないのだから
「行かねぇよ、てかチハルちゃんは仕事いつ終わるの?」
『え、あたしですか?えっと…後一時間くらいですかね?』
「ならさ、この後オレさまと…」
「俺達とお茶でもしないか?なんなら食事でも酒でも構わないぜ!」
キバナが彼女を独占しようとしたのを感じ取り二人で誘う事にした
案の定キバナは邪魔するなとコチラを睨むが俺だってこの子には興味があるんだ
『ご飯!あっ、え?でもいいんですか?』
「勿論だぜ!君の仕事を邪魔してしまったお詫びもあるからな」
*********************************************
数時間後ー
『本当に好きなの食べていいんですか?』
「おーなんでもいいぜ?」
「俺達も食べるから遠慮しなくていいぜ!」
『助かります!お腹ペコペコでっ…えっと…どれにしよっかな…どれも美味しそう!』
バイトしていただけなのにご飯を奢ると言ってくれた二人の男性、一人は昨日上着を貸してくれたキバナさんという人だ
褐色の肌に黒い帽子、少しダブついた服の首元からは金色のチェーンネックレスがチラリと見えておりお洒落さんだと思った
もう一人は同じく帽子を深く被ったままニコニコと微笑むダンデさんという人だ
彼は白いTシャツから出た太く浅黒い腕が目を引く、凄い筋肉モリモリさんだけど格闘家か何かだろうか?
二人共帽子のせいで顔が半分しか見えないけどあの有名人と同じ名前なんて凄い偶然
なんとなく雰囲気も似てるしそっくりさんでテレビに出れるんじゃないかな?
とにかくあたしは食費を浮かせれて美味しい物が食べれるなら相手は誰でも構わない
夜遅くのファミレスは人もまばらで注文した料理は待たずにすぐテーブルに届いた
『はぁ〜久しぶりのお肉だ!ん〜美味しいっ!』
熱い鉄板の上でジュウジュウと音を立てるデミグラスハンバーグ、あたしはあちあちと口を火傷しながらも急いで食べ始めてしまい向かい側の席に座っていた彼らは驚いたように目を大きくさせていた
「おいおい慌てすぎ、んな急がなくても逃げねぇし食いたいならおかわり注文していいから」
氷水の入ったグラスをあたしの前に出したくれたキバナさんに感謝しながら水を一気に飲み干すと満足と共に吐息がほぅと漏れ出た
『すみませんっ…だって、こんなちゃんとした食事久しぶりだったもんで』
「ちゃんとしたって…オマエ普段何食ってんの?」
『ん、もやしとキャベツとか…たまにパン屋さんがくれる耳とか』
肉や魚なんて滅多に食べれない
だから必死に食い溜めしようとあたしはほっぺいっぱいにご飯を含む
ハムスターのように頬袋をパンパンにしていたせいかキバナさんは突然吹き出し喉を鳴らしながら俯いたがあたしは気にしない
一方ダンデさんは言いづらそうに体を前のめりにし小さな声で問いかけてきた
「君の……チハルの家は…その、貧しいのか?それとも何か目的があって節約してるのか?」
『ん〜どっちもですかね?』
「ん、ふふっ…はぁ…だからってあんな店で働くなよ、ボーイも側につけないで美味そうな子ウサギちゃんがぴょんぴょんしてたらすぐ食われるぞ?」
やっと笑いがおさまったらしい彼はまだ少し口角が緩んでいるけど忠告してくれた
心配してくれるのは有り難いけどあたしには必要ないと思う
『あは、そんな物好きいませんよ』
「(いや、目の前にいるだろ)」
「(ここにいるんだが)」
ぎこちなく笑った彼らは何故か気不味そうにそっぽを向いてコーヒーに口をつけた
ハンバーグは肉汁が多くて柔らかくて噛む前に飲み込んでしまう程美味しかった
味わって食べたかったのにすぐになくなってしまい味が恋しくてソースをつけたフォークを噛んでいると目の前にメニューが広げられた
「ほら、次どれいく?」
キバナさんは当たり前のようにメニューをあたしに見せてくれた
「オレらの奢りなんだから遠慮なく食えよ」
「そうだぜ!それに君の食べっぷりを見てたらコッチも腹が減ってきた!俺はこのステーキにしようかな?キバナはどうする?」
「んじゃオレさまも同じやつ」
彼らが指さしたステーキプレートはハンバーグより高いし肉も大きい
美味しそうだと素直に思いじっとメニューを見つめていると視線を感じチラリと前を向いた
すると二人は少年のように意地悪く笑い
「オマエも食べるだろ?」
「一緒に食べようぜ!」
当たり前のように誘ってくれる姿はまるで昔からの友人のようで…嬉しかった
でも
『このお礼はどちらにすればいいですか?』
「ん〜?」
「お礼?」
ステーキがそれぞれの前に並び食べ始めた頃あたしは気になっていた事を聞いてみた
だって夜の街で出会ったばかりの男性がいきなり奢ってくれる…という事はそういう事だよね?
『あたしはどちらとエッチしたら…』
ガシャンッ!!
「ぶっっ!!げぼっ、はっ、はああぁっ?何言ってんだオマエはっ!」
盛大に吹き出したキバナさんは顔を真っ赤にさせながら怒り出し、ダンデさんは手元からフォークとナイフを落としたまま固まっていた
『あ、もしかして二人一緒にでしたか?』
「待て待て待て待てっ!なんでそうなるんだ!ダンデもいつまでも固まってんなっ!否定しろって!」
深夜のファミレスはあたし達の席だけ賑やかになってしまった