第一章
夢小説設定
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「チハルっ!大丈夫!」
少し目を離した隙にチハルが消えた
ハルトが漸く彼女を見つけた時、彼女は見たこともないポケモンに抱き上げられていた
『う、うん、襲われそうになったらこのポケモンが助けてくれて』
あの洞窟内は野生ポケモンの巣になっていた
一匹一匹ならばニャオハと戦うところだが彼らは群れを作り一斉に襲ってくる
親玉のヘルガーまで現れてしまいピンチになっていると赤いポケモンが彼女を助け出してくれたのだ
『君もありがとうね?』
腕から降ろしてもらうとポケモンはへたりと倒れ込み二足歩行から四足歩行の体へと代わった
「うわっ!どうしたの?姿が変わっちゃったけど…」
『疲れちゃったのかな?出会った時も砂浜で倒れていたし…無理させてごめんね』
起き上がったポケモンは四足歩行の為に視線が近くなりチハルは小さく微笑んだ
『なんかよく見たら可愛いね!』
トカゲのような顔つきだがタイヤのような喉袋もあり初めてみるポケモンだ
このパルデアには似たようなポケモンがいるが体の色や細かい部分が違う
ネモとハルトにも分からず小首を傾げるがチハルは特に気にしてないようだ
正体の分からないポケモンを警戒する事なく接し彼の首を撫でてやると嬉しそうに鳴き声をあげる
危険なポケモンではないと感じたハルトはホッと息を吐き、ネモはキラキラとした期待の目を向けだした
「強そうだね〜チハルのポケモンになったら是非バトルさせてね!そうだ!その時の為に連絡先も交換しようよ!」
『うん!……へへ、パルデアで一番最初の友達だ!』
「〜〜っ!やだっそんな可愛い事言って!」
感情が高ぶったネモはチハルに抱き着きポケモンのように頭を撫でて可愛がり、彼女もまんざらでもなくされるがままに笑っている
「(いいなぁ、女の子は)」
自分もその輪に入りたいのに…
どちらに対しての嫉妬なのかハルトは口を尖らせ少し拗ねてしまう
「そうだ!すぐそこにある灯台に寄ってこう!眺めが最高なんだよ!」
三人で歩き出すと赤いポケモンは弱々しく鳴き声を出し寂しそうにチハルを見つめる
置いていかれると思ったのだろう、彼の不安を感じとりチハルはこちらへ来るように手招きしてみせると赤いポケモンは大型犬のように顔を明るくさせついてきた
「あれ?」
灯台につくと誰かが先にそこに立っていた
ネモが気が付き声を出すと彼女の声に反応し相手は振り返り目を大きくさせた
ハイライトの入った長い前髪から見えるライトグリーンの瞳はチハル達を鋭く睨み駆け寄ってくる
「なんでいるっ!!」
『っ!』
真っ直ぐに走ってきた彼はネモでもハルトでもなくチハルの前に止まり怒鳴った
『え?あ、あの…なんでって…』
彼とは何処かで会っただろうか?
必死に思い出そうとするが思い当たる人物が浮かばす焦ってしまう
制服のシャツをキュッと握り眉を下げ彼を見上げると男は気不味そうに視線を逸らし
「……お前に言ったんじゃないさ」
今にも舌打ちしそうな不機嫌な顔だった
彼が見ていたのはチハルではなく彼女の後ろにいたポケモンのようだ
「君は確か文系クラスのペパーだっけ?ポケモン博士…オーリム博士の息子さんだよね」
「母ちゃんは関係ない!」
名前を呼ばれた彼はネモに振り返りまた怒鳴った、何がそんなに彼を苛立たせるのか分からずチハルはペパーに怯えてしまう
彼女を心配した赤いポケモンは鼻先をチハルの脇の下に押し込み甘えてくれた
『この子は貴方のポケモンなの?さっきあたしが野生のポケモンに襲われそうになったら助けてくれたの』
「チハルを助けた時はかっこよかったよ?その後疲れちゃったのか倒れちゃって…形が変わる前は凄く強かったんだよ?」
チハルとネモの言葉を聞きペパーは眉間に皺を寄せながら赤いポケモンを睨み直した
「……だろうな、この姿じゃ戦えないさ…コライドンの本来の姿は戦っている時のフォルムだからな」
『コライドン?』
改めて赤いポケモンを見る
コライドンと呼ばれたポケモンはグルグルと喉を鳴らし名前を呼ばれた事に喜んでいるようだ
「お前、見ない顔だな…でもその制服を着てるって事は同じアカデミーの生徒なのか?」
『あ、あたしはブルーベリー学園から交換留学生として来たんです』
「なんだ、余所者か」
余所者…確かに自分は本当のオレンジアカデミーの生徒ではない
真っ直ぐに言われた言葉に傷ついてしまい手足から力が突然抜け落ちていくようだった
彼女が言葉に詰まってしまう間もペパーは言葉を続けていく
「コライドンは普通のトレーナーが扱えるポケモンじゃねぇ!」
「どういうポケモンなの?」
ネモが質問してもペパーは答えずまだ黙り込んでいるチハルを冷たい目で見下ろした
「……ふん!コライドンをちゃんと世話して扱えるか俺がお前を試してやる!」
「ちょっと待ってください!いきなりそんな!それになんでチハルなんですか!」
「うるせぇ!いいから勝負だ!」
ハルトを言葉で下がらせるとペパーはボールを構え彼女を睨んでくる
チハルはまだ拭えない感情に頭を軽く振りペパーを見つめ目に力を入れなおす
『(こんな事で傷ついてたら先輩に呆れられちゃう!)』
カキツバタの背中を思い浮かべた彼女は腰に下げたボールを掴みニャオハを呼び出す
それを合図に始まったバトルはチハルの勝利で幕を閉じた
負けた事に納得していないのかペパーはブツブツと独り言を呟きネモの質問にさえ答えない
チハルはペパーを気にしながらも勝てた事にホッとし、自分の手首につけているミサンガを見つめ安堵する
「………ほら、コライドンのボールだ」
ミサンガを見つめていた彼女の前に迫ってきたペパーは無理矢理ボールをチハルの手に握らせると走り出してしまい、ネモとハルトは勝手な行動をする彼について文句を言い合った
チハルはと言うと受け取ったボールをただ見つめこれからの一年に不安を感じていた
少し目を離した隙にチハルが消えた
ハルトが漸く彼女を見つけた時、彼女は見たこともないポケモンに抱き上げられていた
『う、うん、襲われそうになったらこのポケモンが助けてくれて』
あの洞窟内は野生ポケモンの巣になっていた
一匹一匹ならばニャオハと戦うところだが彼らは群れを作り一斉に襲ってくる
親玉のヘルガーまで現れてしまいピンチになっていると赤いポケモンが彼女を助け出してくれたのだ
『君もありがとうね?』
腕から降ろしてもらうとポケモンはへたりと倒れ込み二足歩行から四足歩行の体へと代わった
「うわっ!どうしたの?姿が変わっちゃったけど…」
『疲れちゃったのかな?出会った時も砂浜で倒れていたし…無理させてごめんね』
起き上がったポケモンは四足歩行の為に視線が近くなりチハルは小さく微笑んだ
『なんかよく見たら可愛いね!』
トカゲのような顔つきだがタイヤのような喉袋もあり初めてみるポケモンだ
このパルデアには似たようなポケモンがいるが体の色や細かい部分が違う
ネモとハルトにも分からず小首を傾げるがチハルは特に気にしてないようだ
正体の分からないポケモンを警戒する事なく接し彼の首を撫でてやると嬉しそうに鳴き声をあげる
危険なポケモンではないと感じたハルトはホッと息を吐き、ネモはキラキラとした期待の目を向けだした
「強そうだね〜チハルのポケモンになったら是非バトルさせてね!そうだ!その時の為に連絡先も交換しようよ!」
『うん!……へへ、パルデアで一番最初の友達だ!』
「〜〜っ!やだっそんな可愛い事言って!」
感情が高ぶったネモはチハルに抱き着きポケモンのように頭を撫でて可愛がり、彼女もまんざらでもなくされるがままに笑っている
「(いいなぁ、女の子は)」
自分もその輪に入りたいのに…
どちらに対しての嫉妬なのかハルトは口を尖らせ少し拗ねてしまう
「そうだ!すぐそこにある灯台に寄ってこう!眺めが最高なんだよ!」
三人で歩き出すと赤いポケモンは弱々しく鳴き声を出し寂しそうにチハルを見つめる
置いていかれると思ったのだろう、彼の不安を感じとりチハルはこちらへ来るように手招きしてみせると赤いポケモンは大型犬のように顔を明るくさせついてきた
「あれ?」
灯台につくと誰かが先にそこに立っていた
ネモが気が付き声を出すと彼女の声に反応し相手は振り返り目を大きくさせた
ハイライトの入った長い前髪から見えるライトグリーンの瞳はチハル達を鋭く睨み駆け寄ってくる
「なんでいるっ!!」
『っ!』
真っ直ぐに走ってきた彼はネモでもハルトでもなくチハルの前に止まり怒鳴った
『え?あ、あの…なんでって…』
彼とは何処かで会っただろうか?
必死に思い出そうとするが思い当たる人物が浮かばす焦ってしまう
制服のシャツをキュッと握り眉を下げ彼を見上げると男は気不味そうに視線を逸らし
「……お前に言ったんじゃないさ」
今にも舌打ちしそうな不機嫌な顔だった
彼が見ていたのはチハルではなく彼女の後ろにいたポケモンのようだ
「君は確か文系クラスのペパーだっけ?ポケモン博士…オーリム博士の息子さんだよね」
「母ちゃんは関係ない!」
名前を呼ばれた彼はネモに振り返りまた怒鳴った、何がそんなに彼を苛立たせるのか分からずチハルはペパーに怯えてしまう
彼女を心配した赤いポケモンは鼻先をチハルの脇の下に押し込み甘えてくれた
『この子は貴方のポケモンなの?さっきあたしが野生のポケモンに襲われそうになったら助けてくれたの』
「チハルを助けた時はかっこよかったよ?その後疲れちゃったのか倒れちゃって…形が変わる前は凄く強かったんだよ?」
チハルとネモの言葉を聞きペパーは眉間に皺を寄せながら赤いポケモンを睨み直した
「……だろうな、この姿じゃ戦えないさ…コライドンの本来の姿は戦っている時のフォルムだからな」
『コライドン?』
改めて赤いポケモンを見る
コライドンと呼ばれたポケモンはグルグルと喉を鳴らし名前を呼ばれた事に喜んでいるようだ
「お前、見ない顔だな…でもその制服を着てるって事は同じアカデミーの生徒なのか?」
『あ、あたしはブルーベリー学園から交換留学生として来たんです』
「なんだ、余所者か」
余所者…確かに自分は本当のオレンジアカデミーの生徒ではない
真っ直ぐに言われた言葉に傷ついてしまい手足から力が突然抜け落ちていくようだった
彼女が言葉に詰まってしまう間もペパーは言葉を続けていく
「コライドンは普通のトレーナーが扱えるポケモンじゃねぇ!」
「どういうポケモンなの?」
ネモが質問してもペパーは答えずまだ黙り込んでいるチハルを冷たい目で見下ろした
「……ふん!コライドンをちゃんと世話して扱えるか俺がお前を試してやる!」
「ちょっと待ってください!いきなりそんな!それになんでチハルなんですか!」
「うるせぇ!いいから勝負だ!」
ハルトを言葉で下がらせるとペパーはボールを構え彼女を睨んでくる
チハルはまだ拭えない感情に頭を軽く振りペパーを見つめ目に力を入れなおす
『(こんな事で傷ついてたら先輩に呆れられちゃう!)』
カキツバタの背中を思い浮かべた彼女は腰に下げたボールを掴みニャオハを呼び出す
それを合図に始まったバトルはチハルの勝利で幕を閉じた
負けた事に納得していないのかペパーはブツブツと独り言を呟きネモの質問にさえ答えない
チハルはペパーを気にしながらも勝てた事にホッとし、自分の手首につけているミサンガを見つめ安堵する
「………ほら、コライドンのボールだ」
ミサンガを見つめていた彼女の前に迫ってきたペパーは無理矢理ボールをチハルの手に握らせると走り出してしまい、ネモとハルトは勝手な行動をする彼について文句を言い合った
チハルはと言うと受け取ったボールをただ見つめこれからの一年に不安を感じていた