第三巻
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ナマエはキバナの部屋のキーを手に入れた!
『(な〜んてね、ゲームなら効果音つきで吹き出しに出てきそうだな)』
朝食を終え彼の家を出ようとするとキバナはナマエにある物を手渡した
リーグカード
ジムリーダーやチャンピオンがそれぞれ持っている自己紹介のようなカードだ
表にはキバナの写真が乗っておりナマエは少々苦笑いを浮かべてしまう
彼がナルシストだと言うのは薄々分かっていたがいざカードを渡されると反応に困ってしまうのだ
「裏見てくれる?」
『裏?……なんの番号ですか?背番号じゃないし』
「オレさまの部屋のパス」
『ええっ!そんな大事な物までリーグカードに書いてるんですか!』
オープンにするにも程がある
信じられないとばかりに驚くがキバナはムッと口角を下げた
「んなわけねぇだろ!ナマエちゃんのにだけ特別書いたんだよ」
『え…でも…』
「好きな時においでよ、オレの部屋好きに使っていいからさ」
と…言う事がありナマエはカードを落とさないように大事な物を入れている鞄のポケットへとしまいこんだ
使うかどうかは分からないが…
自分を信用してくれた彼をがっかりさせないようにしようと意気込み旅を再開する
色々ありすぎて忘れがちだがバッチはまだ半分も手に入ってないのだ
後半が近づくにつれ相手も勿論強くなる、油断しないように気をつけないといけない
自分に言い聞かせ次のジムへ向かう為ナックルシティを歩いていると
「あ!お姉ちゃん!」
聞き慣れた声に反応し顔をあげれば二つの人影が目に入る
『ユウリ!……と……ダンデさん?』
会いたかった愛する妹は今は会いたくなかった男と一緒にいた
「ナマエっ」
彼と目が合ってしまい今更来た道を戻る事もできず、ナマエはノロノロと二人の元へ合流した
ダンデは嬉しい偶然に顔を明るくさせ、じっとしていられない犬のようにナマエをそわそわと見つめた
「やあ!君も今ナックルに着いたばかりか?」
『いえ、あたしは昨日…』
まさか酒を飲んでキバナの家に厄介になったとは言えない
ぎこちなく視線を泳がせるとユウリが偶然にも話しを逸らしてくれた
「聞いてよお姉ちゃん!ホップったら最近全然電話に出てくれないんだよ!」
『ホップくんが?』
「うん…この前ビートって子と勝負してから変なんだよね、負けたのが悔しいのは分かるけどメールしても素っ気ないし……なんかやだ」
しょんぼりと口を尖らせ俯くユウリはきっと寂しいのだろう
同年代であり共に旅立ったホップはユウリの中で特別な存在にまで大きくなっているようだ
「ホップなら大丈夫さ!負けて悔しい勝って嬉しい…そうやってトレーナーはポケモンだけでなく自分自身も成長していくからな」
ユウリを励まそうとするダンデの横顔をナマエは見つめ、彼の言葉に小さく頷いた
自分もまさに体験したから分かるが勝つ事ばかりが大事ではない
負けた悔しさがあるからこそ学び次に活かそうとするのだ
『ユウリ、ホップくん今は悩んでるかもしれないけど…きっとユウリにまた連絡してくれるよ!だから…その時はちゃんと話を聞いてあげたらいいんじゃないかな?』
きっとホップもユウリに話を聞いて欲しいと思っている筈だ
ハロンにいた頃は昔からの友のように仲が良く、時間があればずっと側にいた二人なのだから
ナマエは拗ねたユウリの頭を優しく撫でてやると、彼女もやっと納得したのか頷き顔を勢いよくあげた
「うんっそうだね!こうなったらホップがほっとけない程強くなってやる!強いライバルはビートだけじゃないんだからね!」
鼻息荒く腰に手を当て胸を突き出すユウリはいっそ男らしい
なんとも頼もしい妹にナマエは拍手を送りダンデはクスクスと小さく笑った
「そうと決まれば特訓だよ!お姉ちゃんごめん!先に行くね!」
『あ、うん!またね?』
いそいそとリュックを背負い直した彼女はナマエからダンデへと体の向きを変えるとお辞儀を一つし、にっこりと笑った
「ダンデさん失礼します!お姉ちゃんの事はお願いします!」
「ああ、勿論だ!」
『え?ちょっユウリ!』
何をお願いするつもりなのか
ダンデは任せろと爽やかな笑顔で返すがナマエには二人の会話の意味が読めず困惑する
お構い無しに先に走り去ってしまった妹はまるで嵐のようで、ナマエは肩から力を落としながらため息を一つした
「面白い妹だな」
『あはは…ユウリは元気の塊のような子だから、でもそれが皆を惹きつけてるのかも』
何処にいてもユウリの周りには人が集まる、彼女本来の明るさは人を魅了し男女関係なく好かれる
誰とでも仲良くなってしまうユウリがナマエは昔から羨ましかった
昔を思い出しながらユウリの去った先を眺めていると彼女の思考を邪魔するようにダンデが小さく咳払いをした
「………俺は君に惹かれてるがな」
『っ!』
突然の不意打ち攻撃にナマエは胸を飛び跳ねさせ体を強張らせる
一気に緊張モードになってしまった相手にダンデはしまったとばかりに眉を下げ苦笑いを浮かべた
「その…少し二人で話さないか?」
街中では人目がある
ダンデはワイルドエリアに一度戻る事を提案し二人はぎこちなくナックルシティを出た
***************
「リザードン!少し休んでくれ」
ワイルドエリアに着くとダンデはボールからリザードンを呼び出し自由にさせた
小さな湖の側で休む事にした二人は手持ちのポケモン達を遊ばせ、お互いに聞きたい事を聞くタイミングを見計らっていた
「なあ」
『あの』
二人同時に声をかけてしまいお互いに次の言葉を飲み込んでしまう
「(告白の返事を聞きたい…と、ストレートに言うのは失礼だろうか?だがこれ以上待ちたくない!)」
『(本当にダンデさんは恋愛としてあたしが好きなのかな…ポケモンや友達に対しての好きだったって言われたらどうしよ)』
チラチラと隣に立つ相手を盗み見ては緊張してしまい、目の前の湖が太陽を反射し光る様子を無言で眺めた
すると、ナマエの手にダンデの指先が軽く触れだした
その指先は彼女の許しを願うように遠慮がちに触れ逃げない事が分かると優しく握ってきた
『〜〜っ』
握られた彼の手は熱くて大きい
自分とは違い少し硬い手の感触に意識が集中していると、ずっと黙っていたダンデが口を開いた
「ナマエ……よかったら…この前の返事を聞かせてくれないか?」
隣にいる彼を見上げれば自分よりも遥かに顔を赤くした男の顔が見え、ナマエにも熱が移る
『ぁ…その前にちょっと…聞きたい事が』
「なんだ?なんでも聞いてくれ」
正面に回り込んだ彼はナマエの手を握り直し笑顔を向ける
だがナマエは彼の真っ直ぐな眼差しをじっと見ることが出来なかった
『……人から聞いたんですが…ダンデさんは今…誰かに恋をしているんですか?』
「………ん?」
『その人の事が好きなら…なんであたしにあんな事を言ったのかなって…気になってて』
ダンデに限って二股とは考えられない
なら自分への好きはどういう感情なのか…
不安を感じながらも聞きたかった事を口にしダンデの反応を待つが彼は黙り込み、違和感を感じ視線をそちらへと向けると
険しい顔をしたダンデの顔が見えた
『(な〜んてね、ゲームなら効果音つきで吹き出しに出てきそうだな)』
朝食を終え彼の家を出ようとするとキバナはナマエにある物を手渡した
リーグカード
ジムリーダーやチャンピオンがそれぞれ持っている自己紹介のようなカードだ
表にはキバナの写真が乗っておりナマエは少々苦笑いを浮かべてしまう
彼がナルシストだと言うのは薄々分かっていたがいざカードを渡されると反応に困ってしまうのだ
「裏見てくれる?」
『裏?……なんの番号ですか?背番号じゃないし』
「オレさまの部屋のパス」
『ええっ!そんな大事な物までリーグカードに書いてるんですか!』
オープンにするにも程がある
信じられないとばかりに驚くがキバナはムッと口角を下げた
「んなわけねぇだろ!ナマエちゃんのにだけ特別書いたんだよ」
『え…でも…』
「好きな時においでよ、オレの部屋好きに使っていいからさ」
と…言う事がありナマエはカードを落とさないように大事な物を入れている鞄のポケットへとしまいこんだ
使うかどうかは分からないが…
自分を信用してくれた彼をがっかりさせないようにしようと意気込み旅を再開する
色々ありすぎて忘れがちだがバッチはまだ半分も手に入ってないのだ
後半が近づくにつれ相手も勿論強くなる、油断しないように気をつけないといけない
自分に言い聞かせ次のジムへ向かう為ナックルシティを歩いていると
「あ!お姉ちゃん!」
聞き慣れた声に反応し顔をあげれば二つの人影が目に入る
『ユウリ!……と……ダンデさん?』
会いたかった愛する妹は今は会いたくなかった男と一緒にいた
「ナマエっ」
彼と目が合ってしまい今更来た道を戻る事もできず、ナマエはノロノロと二人の元へ合流した
ダンデは嬉しい偶然に顔を明るくさせ、じっとしていられない犬のようにナマエをそわそわと見つめた
「やあ!君も今ナックルに着いたばかりか?」
『いえ、あたしは昨日…』
まさか酒を飲んでキバナの家に厄介になったとは言えない
ぎこちなく視線を泳がせるとユウリが偶然にも話しを逸らしてくれた
「聞いてよお姉ちゃん!ホップったら最近全然電話に出てくれないんだよ!」
『ホップくんが?』
「うん…この前ビートって子と勝負してから変なんだよね、負けたのが悔しいのは分かるけどメールしても素っ気ないし……なんかやだ」
しょんぼりと口を尖らせ俯くユウリはきっと寂しいのだろう
同年代であり共に旅立ったホップはユウリの中で特別な存在にまで大きくなっているようだ
「ホップなら大丈夫さ!負けて悔しい勝って嬉しい…そうやってトレーナーはポケモンだけでなく自分自身も成長していくからな」
ユウリを励まそうとするダンデの横顔をナマエは見つめ、彼の言葉に小さく頷いた
自分もまさに体験したから分かるが勝つ事ばかりが大事ではない
負けた悔しさがあるからこそ学び次に活かそうとするのだ
『ユウリ、ホップくん今は悩んでるかもしれないけど…きっとユウリにまた連絡してくれるよ!だから…その時はちゃんと話を聞いてあげたらいいんじゃないかな?』
きっとホップもユウリに話を聞いて欲しいと思っている筈だ
ハロンにいた頃は昔からの友のように仲が良く、時間があればずっと側にいた二人なのだから
ナマエは拗ねたユウリの頭を優しく撫でてやると、彼女もやっと納得したのか頷き顔を勢いよくあげた
「うんっそうだね!こうなったらホップがほっとけない程強くなってやる!強いライバルはビートだけじゃないんだからね!」
鼻息荒く腰に手を当て胸を突き出すユウリはいっそ男らしい
なんとも頼もしい妹にナマエは拍手を送りダンデはクスクスと小さく笑った
「そうと決まれば特訓だよ!お姉ちゃんごめん!先に行くね!」
『あ、うん!またね?』
いそいそとリュックを背負い直した彼女はナマエからダンデへと体の向きを変えるとお辞儀を一つし、にっこりと笑った
「ダンデさん失礼します!お姉ちゃんの事はお願いします!」
「ああ、勿論だ!」
『え?ちょっユウリ!』
何をお願いするつもりなのか
ダンデは任せろと爽やかな笑顔で返すがナマエには二人の会話の意味が読めず困惑する
お構い無しに先に走り去ってしまった妹はまるで嵐のようで、ナマエは肩から力を落としながらため息を一つした
「面白い妹だな」
『あはは…ユウリは元気の塊のような子だから、でもそれが皆を惹きつけてるのかも』
何処にいてもユウリの周りには人が集まる、彼女本来の明るさは人を魅了し男女関係なく好かれる
誰とでも仲良くなってしまうユウリがナマエは昔から羨ましかった
昔を思い出しながらユウリの去った先を眺めていると彼女の思考を邪魔するようにダンデが小さく咳払いをした
「………俺は君に惹かれてるがな」
『っ!』
突然の不意打ち攻撃にナマエは胸を飛び跳ねさせ体を強張らせる
一気に緊張モードになってしまった相手にダンデはしまったとばかりに眉を下げ苦笑いを浮かべた
「その…少し二人で話さないか?」
街中では人目がある
ダンデはワイルドエリアに一度戻る事を提案し二人はぎこちなくナックルシティを出た
***************
「リザードン!少し休んでくれ」
ワイルドエリアに着くとダンデはボールからリザードンを呼び出し自由にさせた
小さな湖の側で休む事にした二人は手持ちのポケモン達を遊ばせ、お互いに聞きたい事を聞くタイミングを見計らっていた
「なあ」
『あの』
二人同時に声をかけてしまいお互いに次の言葉を飲み込んでしまう
「(告白の返事を聞きたい…と、ストレートに言うのは失礼だろうか?だがこれ以上待ちたくない!)」
『(本当にダンデさんは恋愛としてあたしが好きなのかな…ポケモンや友達に対しての好きだったって言われたらどうしよ)』
チラチラと隣に立つ相手を盗み見ては緊張してしまい、目の前の湖が太陽を反射し光る様子を無言で眺めた
すると、ナマエの手にダンデの指先が軽く触れだした
その指先は彼女の許しを願うように遠慮がちに触れ逃げない事が分かると優しく握ってきた
『〜〜っ』
握られた彼の手は熱くて大きい
自分とは違い少し硬い手の感触に意識が集中していると、ずっと黙っていたダンデが口を開いた
「ナマエ……よかったら…この前の返事を聞かせてくれないか?」
隣にいる彼を見上げれば自分よりも遥かに顔を赤くした男の顔が見え、ナマエにも熱が移る
『ぁ…その前にちょっと…聞きたい事が』
「なんだ?なんでも聞いてくれ」
正面に回り込んだ彼はナマエの手を握り直し笑顔を向ける
だがナマエは彼の真っ直ぐな眼差しをじっと見ることが出来なかった
『……人から聞いたんですが…ダンデさんは今…誰かに恋をしているんですか?』
「………ん?」
『その人の事が好きなら…なんであたしにあんな事を言ったのかなって…気になってて』
ダンデに限って二股とは考えられない
なら自分への好きはどういう感情なのか…
不安を感じながらも聞きたかった事を口にしダンデの反応を待つが彼は黙り込み、違和感を感じ視線をそちらへと向けると
険しい顔をしたダンデの顔が見えた