第三巻
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
長い長い廊下
薄暗い照明を反射する滑らかな床
ここは何処だろうか?周りを見回したいのに首さえ動かせない
ぼんやりとした頭で感じたのはこれが夢だという事だった
楽しい夢とは思えない
ならばこれから何か怖い物でも現れるんだろうか
固定された視野に不安を感じながらも早く出てこいと待ち受けると廊下の先に誰かの後ろ姿が見える
その人を追いかけようと足が動き段々と見えてくる誰かの背中
紫の長い髪の隙間から見える一番の背番号が大きくプリントされたユニフォーム
広く大きな背中へ向け手を伸ばすと彼に触れる前に現実へと意識が戻りナマエはハッと目を覚ました
『…………(あれ?……ここは?)』
大きなベッドの上で目を覚ました彼女はゆっくりと起き上がり部屋を見回した
病院でも自分の部屋でもない
見たことないがない部屋だった
まだ夢の続きを見ているんだろうかと体を動かそうと衣擦れをされると声が部屋に響いた
「ん?なんだ目が覚めちまったのか?」
突然聞こえた男の声にビクンッと体が震え身構えてしまう、誰かの部屋なのかと声の主を探し視線を彷徨わせるとベッドから少し離れた一人用のソファに前屈みで座っている男を見つけた
彼は手の中で弄っていたスマホから視線を上げナマエを見つめ、彼女も彼が誰か分かると肩が下へと下がりホッと小さく息を漏らした
『……キバナさん』
「まだ朝じゃねぇし、寝てな」
言われてベッドから見える窓へ視線を向ければ確かに外はまだ暗い
時間までは分からないが真夜中のようだ
『なんであたしはここに?この部屋ってもしかしてキバナさんの?』
「そ、キバナさまの家…んでオマエが使ってるのはオレさまのベッドってわけ」
『ごっごめんなさいっ!すぐ降りますっ!』
「いいから寝てろって、まだアルコール抜けてねぇだろ?」
ベッドから降りようとすると確かに頭がふらつき上手く動けなかった
額を抑え俯く彼女をキバナは眺めソファに背中を預け座り直した
「飲んでた時の事覚えてる?」
長い足を組み合わせて問いかけるとナマエは少し考え込み顔をゆっくりとあげた
『……ぼんやりとですが』
順番に思い出そうとし、ソニアやダンデに似た男の顔が浮かぶ
そして最後に揺れる視界の中でキバナを見つけ酔った勢いで泣きながらキバナに縋った事を思い出し慌てて彼に頭を下げた
『〜〜っ、すみませんでした!あたしキバナさんに抱きついて…それだけじゃなくて運んで貰ってる最中に寝ちゃって』
顔を青くしたり赤くしたりと忙しい反応にキバナは小さく笑い返した
「それは構わねぇよ、てかオレが聞きたいのはそこじゃねぇのよ」
『え?』
「オマエ…誰の為に泣いてた?」
『っ!』
じっと見つめる青い瞳
下手な嘘は全て見抜くような美しく光るその瞳を前にナマエは身構えてしまう
「全部聞き取れたわけじゃねぇけど…誰かに告られて、なのにそいつに嘘つかれたのか?」
酔っぱらいの自分を責めつつナマエは毛布を強く両手で握りポツポツと思っていた事を口にした
『………ちょっと自分でも分からないんです、この前その人から好きだと言われてずっとモヤモヤしてたのに…友達から聞いた話だとその人と噂になってる女の子が何人かいて』
まだハッキリとは嘘をつかれたか分からないが、自分とは違う華やかな世界の女性達がダンデの周りにいると思うと気分が暗くなる
『あたしに言った好きはもしかしたら恋愛じゃなかったのかなとか…他にも好きな人がいるけど手を出して来るような人なのかなとか考えすぎて…分からなくなってお酒に逃げました』
勝手に浮かれて勝手に沈む
自分でも変だと分かっているが、初めての恋愛事に悩みしか浮かばなかった
「………ナマエちゃんはそいつが好きなの?」
『………まだ分かりません』
彼に対してのこの気持ちがダンデと同じ物なのか分からない
恋なのか信頼や憧れによる物なのか
分からなかった
「オレよりそいつが気になる?」
『……失礼な言い方だと思いますが、何よりも今はその人の本当の気持ちが知りたいです』
嘘ではない
ダンデが自分を本当に恋愛対象として好きなのか、それとも遊びなのか分かるまでは他の人を考える余裕はない
「………そっか」
ソファから立ち上がりベッドへと近寄るキバナはゆっくりと彼女の側に背中を向けて腰掛けキシっとスプリングを揺らした
「んじゃそいつの本音を聞くまではオレにもまだチャンスあるよな?」
『キバナさん?』
キバナは顔だけを振り向かせ小さく笑っていた
「その男がクズ野郎だったらオレさまのとこに帰ってきな?ナマエちゃんの事待っててやるからさ」
ニカッと尖った八重歯を光らせて笑う姿はナマエの胸に罪悪感を広がらせた
キバナは一度ナマエに告白している、そんな彼に他の男が気になっていると失礼な事を言ったのに…
彼はまだ自分を待っていると言ってくれた
『……どうしてあたしなんですか?キバナさんなら他にも沢山もっといい人が選べそうなのに』
「ハハッまあオレさまくらいになると女の子から寄ってくるから不自由はしねぇけどさ…なんていうか…ん〜そうだな」
キバナは体の向きを少し変えナマエの隣に座るように横を向いた
座高からして違う彼は座っていても目線が高くナマエは自然と上を向き、キバナもそんな彼女を優しく見下ろした
「ナマエちゃんの事はオレが見てやりたい…つーか……すぐ側にいたいって思っちまったからかな?後抱き心地が最高で相性良さそうだし!」
気不味くならないようにしてくれたのだろう
ニヒヒと最後は少しふざけて言い場の雰囲気を柔らかくしてくれた
『あたしは抱き枕ですか?』
クスクスと目元を腫らしたまま笑う彼女にキバナは瞳を細めて微笑みゆっくりとベッドに寝転んだ
「そっ…オレさまの癒やしの抱き枕、食いしん坊で恥ずかしがり屋さんで可愛い可愛いオレの好きな人だ」
背伸びをしながらベッドに寝転ぶ彼は大きな猫のようだ
彼は驚いたままこちらをみるナマエの腰に額を擦り付けて甘えて見せるとふにゃりとヌメラのように笑った
『〜〜っ!』
ストレートに想いを伝えてくる彼の行動は男慣れしていない彼女には効果バツグンだ
顔を真っ赤にしハクハクと口を開き言葉にならない悲鳴をあげているとキバナはナマエが動けない事を良い事に彼女の膝を枕代わりにし横を向いて寝直した
「本当なら今すぐキスしたいけど」
『そっそれはちょっとあたしにはハードすぎてっ無理です!』
ビクンッと大袈裟に慌てる彼女が可愛くてキバナはケラケラと笑い出した
「んハハハッ!だろうな!ちょっと抱きついただけで茹でダコみたいな顔になるんだもん…逃げないようにゆっくり口説いてやるしかないよな」
太ももに感じるキバナの重さ
黒い髪の毛は間近で見ると艷やかで手入れをちゃんとしているのが分かる
『なんかキバナさん楽しんでますか?』
からかわれて悔しくて
ナマエは不満げに口を尖らせる
「半分当たり、でも半分は……これでも焦ってんだぜ?」
『え?うわっ!』
突然力強く引っ張られたと思えばさっきまで太ももで横たわっていた筈のキバナが今度は逆にナマエを見下ろす
ベッドに押し倒されたようだ
彼女の上に覆いかぶさったキバナは少し乱れた黒い前髪を一束垂らし真剣な顔つきで彼女を見つめた
「お前の小さな体の中に他の男が入り込んでいると思うとオレらしくもなく焦っちまう…オレだけで満たしたいのに」
ベッドから
そして目の前の彼から香る香水のような優しい匂い
匂いのせいかドキドキと煩く鳴る心音は耳に痛いほど響き呼吸さえ苦しい
目の前のキバナはゆっくりとナマエの顔に影を落とし、近寄ってくる肌の熱の気配にナマエはつい目を閉じ唇をキュッと結び身構えた
逃げるわけでもないが
受け入れるわけでもない
そんな彼女に気が付きキバナは鼻先だけを軽く彼女の鼻に掠め顔を少し離した
「キスでドロドロに蕩けさせて体にキバナを教え込む事もできっけど…オレはナマエちゃんのハートが欲しい」
『は、ハート?』
恐る恐る目を開けるとキバナは困ったように笑っていた
「だからさ…最後はオレの元に戻ってきてよ、キバナは惚れた女の為ならなんでもするから」
無理矢理何かしようと思えばできるのに、彼はキスさえ我慢してくれる
さっきまでキスできそうなくらい側にいた彼は体を離し、ナマエの上から体を退かしベッドから降りた
『………キバナさんって』
「ん?」
『見た目はチャラいのに…古風ですね』
突然何を言うのか
今度は珍しくキバナが驚きキョトンと目を見開いた
「んん?それって貶してる?それとも褒めてるの?」
小首を傾げ本気で悩む彼が面白くてナマエは小さく笑い出す
『……ふふっ、どっちでしょう?秘密です!』
「なんだよそれ、やっぱ襲ってやろうか!」
ガウッ!と牙を出し両手で獣のポーズを取ると二人はどちらとなく笑い出し、結局その夜はキバナの言う通り手を出す事はなかった
薄暗い照明を反射する滑らかな床
ここは何処だろうか?周りを見回したいのに首さえ動かせない
ぼんやりとした頭で感じたのはこれが夢だという事だった
楽しい夢とは思えない
ならばこれから何か怖い物でも現れるんだろうか
固定された視野に不安を感じながらも早く出てこいと待ち受けると廊下の先に誰かの後ろ姿が見える
その人を追いかけようと足が動き段々と見えてくる誰かの背中
紫の長い髪の隙間から見える一番の背番号が大きくプリントされたユニフォーム
広く大きな背中へ向け手を伸ばすと彼に触れる前に現実へと意識が戻りナマエはハッと目を覚ました
『…………(あれ?……ここは?)』
大きなベッドの上で目を覚ました彼女はゆっくりと起き上がり部屋を見回した
病院でも自分の部屋でもない
見たことないがない部屋だった
まだ夢の続きを見ているんだろうかと体を動かそうと衣擦れをされると声が部屋に響いた
「ん?なんだ目が覚めちまったのか?」
突然聞こえた男の声にビクンッと体が震え身構えてしまう、誰かの部屋なのかと声の主を探し視線を彷徨わせるとベッドから少し離れた一人用のソファに前屈みで座っている男を見つけた
彼は手の中で弄っていたスマホから視線を上げナマエを見つめ、彼女も彼が誰か分かると肩が下へと下がりホッと小さく息を漏らした
『……キバナさん』
「まだ朝じゃねぇし、寝てな」
言われてベッドから見える窓へ視線を向ければ確かに外はまだ暗い
時間までは分からないが真夜中のようだ
『なんであたしはここに?この部屋ってもしかしてキバナさんの?』
「そ、キバナさまの家…んでオマエが使ってるのはオレさまのベッドってわけ」
『ごっごめんなさいっ!すぐ降りますっ!』
「いいから寝てろって、まだアルコール抜けてねぇだろ?」
ベッドから降りようとすると確かに頭がふらつき上手く動けなかった
額を抑え俯く彼女をキバナは眺めソファに背中を預け座り直した
「飲んでた時の事覚えてる?」
長い足を組み合わせて問いかけるとナマエは少し考え込み顔をゆっくりとあげた
『……ぼんやりとですが』
順番に思い出そうとし、ソニアやダンデに似た男の顔が浮かぶ
そして最後に揺れる視界の中でキバナを見つけ酔った勢いで泣きながらキバナに縋った事を思い出し慌てて彼に頭を下げた
『〜〜っ、すみませんでした!あたしキバナさんに抱きついて…それだけじゃなくて運んで貰ってる最中に寝ちゃって』
顔を青くしたり赤くしたりと忙しい反応にキバナは小さく笑い返した
「それは構わねぇよ、てかオレが聞きたいのはそこじゃねぇのよ」
『え?』
「オマエ…誰の為に泣いてた?」
『っ!』
じっと見つめる青い瞳
下手な嘘は全て見抜くような美しく光るその瞳を前にナマエは身構えてしまう
「全部聞き取れたわけじゃねぇけど…誰かに告られて、なのにそいつに嘘つかれたのか?」
酔っぱらいの自分を責めつつナマエは毛布を強く両手で握りポツポツと思っていた事を口にした
『………ちょっと自分でも分からないんです、この前その人から好きだと言われてずっとモヤモヤしてたのに…友達から聞いた話だとその人と噂になってる女の子が何人かいて』
まだハッキリとは嘘をつかれたか分からないが、自分とは違う華やかな世界の女性達がダンデの周りにいると思うと気分が暗くなる
『あたしに言った好きはもしかしたら恋愛じゃなかったのかなとか…他にも好きな人がいるけど手を出して来るような人なのかなとか考えすぎて…分からなくなってお酒に逃げました』
勝手に浮かれて勝手に沈む
自分でも変だと分かっているが、初めての恋愛事に悩みしか浮かばなかった
「………ナマエちゃんはそいつが好きなの?」
『………まだ分かりません』
彼に対してのこの気持ちがダンデと同じ物なのか分からない
恋なのか信頼や憧れによる物なのか
分からなかった
「オレよりそいつが気になる?」
『……失礼な言い方だと思いますが、何よりも今はその人の本当の気持ちが知りたいです』
嘘ではない
ダンデが自分を本当に恋愛対象として好きなのか、それとも遊びなのか分かるまでは他の人を考える余裕はない
「………そっか」
ソファから立ち上がりベッドへと近寄るキバナはゆっくりと彼女の側に背中を向けて腰掛けキシっとスプリングを揺らした
「んじゃそいつの本音を聞くまではオレにもまだチャンスあるよな?」
『キバナさん?』
キバナは顔だけを振り向かせ小さく笑っていた
「その男がクズ野郎だったらオレさまのとこに帰ってきな?ナマエちゃんの事待っててやるからさ」
ニカッと尖った八重歯を光らせて笑う姿はナマエの胸に罪悪感を広がらせた
キバナは一度ナマエに告白している、そんな彼に他の男が気になっていると失礼な事を言ったのに…
彼はまだ自分を待っていると言ってくれた
『……どうしてあたしなんですか?キバナさんなら他にも沢山もっといい人が選べそうなのに』
「ハハッまあオレさまくらいになると女の子から寄ってくるから不自由はしねぇけどさ…なんていうか…ん〜そうだな」
キバナは体の向きを少し変えナマエの隣に座るように横を向いた
座高からして違う彼は座っていても目線が高くナマエは自然と上を向き、キバナもそんな彼女を優しく見下ろした
「ナマエちゃんの事はオレが見てやりたい…つーか……すぐ側にいたいって思っちまったからかな?後抱き心地が最高で相性良さそうだし!」
気不味くならないようにしてくれたのだろう
ニヒヒと最後は少しふざけて言い場の雰囲気を柔らかくしてくれた
『あたしは抱き枕ですか?』
クスクスと目元を腫らしたまま笑う彼女にキバナは瞳を細めて微笑みゆっくりとベッドに寝転んだ
「そっ…オレさまの癒やしの抱き枕、食いしん坊で恥ずかしがり屋さんで可愛い可愛いオレの好きな人だ」
背伸びをしながらベッドに寝転ぶ彼は大きな猫のようだ
彼は驚いたままこちらをみるナマエの腰に額を擦り付けて甘えて見せるとふにゃりとヌメラのように笑った
『〜〜っ!』
ストレートに想いを伝えてくる彼の行動は男慣れしていない彼女には効果バツグンだ
顔を真っ赤にしハクハクと口を開き言葉にならない悲鳴をあげているとキバナはナマエが動けない事を良い事に彼女の膝を枕代わりにし横を向いて寝直した
「本当なら今すぐキスしたいけど」
『そっそれはちょっとあたしにはハードすぎてっ無理です!』
ビクンッと大袈裟に慌てる彼女が可愛くてキバナはケラケラと笑い出した
「んハハハッ!だろうな!ちょっと抱きついただけで茹でダコみたいな顔になるんだもん…逃げないようにゆっくり口説いてやるしかないよな」
太ももに感じるキバナの重さ
黒い髪の毛は間近で見ると艷やかで手入れをちゃんとしているのが分かる
『なんかキバナさん楽しんでますか?』
からかわれて悔しくて
ナマエは不満げに口を尖らせる
「半分当たり、でも半分は……これでも焦ってんだぜ?」
『え?うわっ!』
突然力強く引っ張られたと思えばさっきまで太ももで横たわっていた筈のキバナが今度は逆にナマエを見下ろす
ベッドに押し倒されたようだ
彼女の上に覆いかぶさったキバナは少し乱れた黒い前髪を一束垂らし真剣な顔つきで彼女を見つめた
「お前の小さな体の中に他の男が入り込んでいると思うとオレらしくもなく焦っちまう…オレだけで満たしたいのに」
ベッドから
そして目の前の彼から香る香水のような優しい匂い
匂いのせいかドキドキと煩く鳴る心音は耳に痛いほど響き呼吸さえ苦しい
目の前のキバナはゆっくりとナマエの顔に影を落とし、近寄ってくる肌の熱の気配にナマエはつい目を閉じ唇をキュッと結び身構えた
逃げるわけでもないが
受け入れるわけでもない
そんな彼女に気が付きキバナは鼻先だけを軽く彼女の鼻に掠め顔を少し離した
「キスでドロドロに蕩けさせて体にキバナを教え込む事もできっけど…オレはナマエちゃんのハートが欲しい」
『は、ハート?』
恐る恐る目を開けるとキバナは困ったように笑っていた
「だからさ…最後はオレの元に戻ってきてよ、キバナは惚れた女の為ならなんでもするから」
無理矢理何かしようと思えばできるのに、彼はキスさえ我慢してくれる
さっきまでキスできそうなくらい側にいた彼は体を離し、ナマエの上から体を退かしベッドから降りた
『………キバナさんって』
「ん?」
『見た目はチャラいのに…古風ですね』
突然何を言うのか
今度は珍しくキバナが驚きキョトンと目を見開いた
「んん?それって貶してる?それとも褒めてるの?」
小首を傾げ本気で悩む彼が面白くてナマエは小さく笑い出す
『……ふふっ、どっちでしょう?秘密です!』
「なんだよそれ、やっぱ襲ってやろうか!」
ガウッ!と牙を出し両手で獣のポーズを取ると二人はどちらとなく笑い出し、結局その夜はキバナの言う通り手を出す事はなかった