第二巻
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*後半パスなしのぬるい裏表情あり
吹雪に包まれたワイルドエリアは静かなものだった
轟々とした冷たい風がテントを襲い寒さを好むポケモンが数匹出歩いてるだけで時間ばかりがすぎ、気がつけば夜も遅くなっていた
ナマエから貰ったおにぎりを食べながらキバナはテントの出入口をほんの少し開き外を眺めては片眉を吊り上げ呟いた
「まずいな」
『え!美味しくないですか!すみません何か別の物をっ』
「おにぎりじゃねぇって!外っ!全然止まねぇって事!」
『あ、そっちか…そうですね、風も強いままだし』
吹雪のせいで火を起こす料理ができない
あらかじめ持っていたおにぎりがあったからまだ良かったがこれからは非常食は多めに買うべきだとナマエは学んだ
初めての旅は思ったよりも上手くいかない
同じ吹雪の中でテントに避難しているだろうユウリは大丈夫だろうか?
妹を心配しながらも今動く事も出来ずため息が出てしまう
きっとそれはキバナもだろう
外を見るのをやめた彼は胡座をかきなおし持っていたおにぎりをぺろりと大きな口で食べ終えてしまった
もう時間も遅いお喋りをして時間を潰すにしても今夜はきっと吹雪のままだろう
ナマエなりに考えた結果彼女はとんでもない提案を口にした
『良ければこのまま泊まっていってください』
何を言っているんだ?という顔をする彼は自分の足に肘をつけ頬杖を作りながら彼女をじっとりと見つめた
『キバナさん?』
「……………あのさ、ナマエちゃんて実はオレの事女の子に見えてんの?」
自分が美形だという事は分かっている
昔は確かな可愛いとも言われたが今は違う
筋肉もそれなりについているし何よりも高身長だ
よっぽどの天然なのかと疑惑を向けるがナマエは小首を傾げた
『え?いえ?なんでですか?』
「………いや、別にいいんだけどさ」
どうやら男というのは分かっているようだ
「(男として意識してないのか?それとも信頼されちまった?まあ確かにこんな場所でどうこうする気はねぇけど…複雑だ)」
今までの女の子は自分の側にいればもっと緊張したり色気をむき出しにして男のキバナを求めてくる者ばかりだった
ナルシストな考えではあるが自分に恋しない女はいないとさえ思っていたせいもあり、ナマエの存在は珍しかった
『毛布一枚しかないんでキバナさん使ってください』
キバナが考え込んでいる隙にナマエはリュックから取り出した毛布をキバナへと手渡した
ふわふわとした毛布は温かそうだが一枚しかないものを自分が使うのは気が引けた
「いやナマエちゃんが使いなよ」
『いえいえ恩人様の方が大事ですし、あたしはメッソンを抱いて寝れば平気です!』
「メッソンじゃ温かくならねぇって!ったく……出てこいコータス」
キバナがボールから呼び出したコータスは亀のような姿をしており彼から指示を受けるとテントの端に座り込み体中から温かい空気を出してくれた
「これで少しはましになるだろう、だから毛布はナマエちゃんが使いな」
『駄目です!キバナさんが使ってください!』
意外に頑固な一面もあるんだなと新しい彼女の顔を知った彼は小さく笑い妥協案を口にした
「オレさまに使わせたいなら一緒に寝ろ、それなら使ってやってもいいぜ?」
これならどう出る?
ほんの少しの意地悪を口にし口角を吊り上げる
ナマエは一緒に寝ろと言われ流石に驚き眉を険しくさせ悩んでいるようだ
何やらブツブツと呟き眉を下げたり上げたり繰り返した彼女は絞り出すような声をだし
『いっ……一緒に寝ます』
「(んーそう来たか)」
てっきり嫌だと言い彼女に毛布を使わせる作戦が成功するかと思ったが予想通りにならないようだ
その後お互いに軽く準備をし寝る為に服を着替えたいという彼女の為にキバナは背中を向けた
後ろから聞こえる衣擦れが妙に生々しく耳に届き邪な感情を出すまいと被っていたバンダナを乱暴に外す
「(早く寝ちまおう、明日は流石に晴れるだろうし早めに出れば着替えに戻れるよな)」
『着替え終わりました』
「ん、ハイハイんじゃ…寝る…か」
着替えを済ませた彼女は大きなロンTから生足を出しておりキバナはつい白い太ももに目が止まりギクリと肩を揺らした
「オマっ、それ…下履いてる?」
まさかと思い聞くと彼女は不思議そうに自分の服の裾を捲り上げショートパンツを履いている事を見せて教えた
『履いてますよ?』
「あ…そ、でも寒くねぇ?長いのねぇの?」
『あたし寝る時はこれじゃないと上手く寝れないんです』
「ソーデスカ」
自分は何か試されているんだろうか?
実は最初からドッキリとかじゃないかと疑いたくなるがキバナの葛藤など知らずナマエは床に寝転びキバナも仕方なく同じように横になった
元々一人用のテントの中は狭く体の大きなキバナは体を屈めながら横たわるしかない
なるべく体が触れないようにと心掛けるが無理があった
「寒くねぇ?」
お互いに背中を向けて横たわり僅かに触れた背中同士に意識が集まる、ナマエは緊張しつつ毛布の端を手の中でいじりわざとなんでもないフリをしてみせた
『大丈夫です!なんかすみませんっ狭いテントで』
「元はと言えばオレが避難させて貰ってんだからオマエは悪くねぇよ」
ポツポツと喋りながら暫く横たわっていると彼女から返事が来なくなった
「ナマエちゃん?」
背中側に体を反転させ向きを変えれば、コチラに背中を向けて眠る彼女の横顔が見えた
「(本当に寝てるわ…無防備に寝ちゃって、オレじゃなかったらどうなってた事やら)」
もう少し毛布をかけてやろうと近寄ると彼女の髪の毛からいい匂いがしキバナはつい鼻先をそこへ近寄らせた
「(……いい匂い、なんか安心するっつーか…もうちょっとだけ…ちょっとだけいいよな?)」
そっと彼女の背中に体をくっつけ腹に腕を回し自分の体へと抱き寄せた
小さな彼女はすっぽりと腕の中に収まり抱き心地が良い
「(あ〜……気持ちいい、ぴったりの抱き枕見つけ気分だわ)」
恋人でもないのに何をやっているんだと理性は言う
だが眠気と気持ちよさに勝てずキバナは小さなナマエを抱きしめたまま深い眠りへと入っていく
***********************
翌朝
キバナが先に目を覚ませばいつの間にか向きを変えた彼女がキバナの首に顔を埋めて眠っていた
『ん……もっと……食べ…ん』
「モルペコちゃーん?オレさま食い物じゃないのよ?」
甘えたように額を擦り付けてくる彼女は可愛らしいが、夢を見ているのか口元を彼の首筋に近寄らせ唇ではむはむと啄みだし若干困る
「うっ…っ、おいっ、それは…ちょいまずいって」
敏感な首筋に触れた柔らかい唇
甘い匂いと抱き心地がいい体を意識してしまいキバナは彼女を引き離そうと体を揺らした
横向きから起きようとするが首に縋り付いた彼女まで転がってしまい自然と仰向けに寝るナマエにキバナが覆いかぶさった姿になる
「(おいおい、余計にヤバい事になってねぇか?)」
両腕の肘をつけ彼女を潰さないように気をつけるが体勢がまずい
甘えてくる彼女はもっと首を食べようと抱きつきキバナの体が引き寄せられる
胸板に触れる柔らかい彼女の胸、離すまいと足を絡めてくる密着してしまった下半身
「(……ヤバっ)」
男の朝の生理現象のせいもありキバナのそこは少し反応して形を変えていた
『ん〜ぅ…(大きなお肉だ…絶対離さないっ)』
「くっ、ナマエちゃん、ちょい、そこで動くなって」
柔らかく温かい体
男の事情も知らず体を擦り付けてくるものだからキバナにすればたまったものじゃない
「(待て待て待てっ!生殺しもいいとこなんだけど!マジで事故りそうだから勘弁してくれっ!)」
珍しく顔を真っ赤にした彼は両手に拳を作り耐えるが夢の中にいる彼女はキバナの筋張った首をペロっと舐めだした
「っあ……、ナマエちゃ…ん、まじで…オレも我慢の限界きてんだけどっ!」
びくびくと感じてしまう彼は息を乱し始め欲に瞳が濃くなっていく
彼女にその気はないと分かりながら欲に頭を染められた彼は目の前の美味そうな獲物に喉奥を鳴らし腰を少し下へと落とした
硬くなったそれを彼女の大事な部分に押し付けて軽く前後に揺らせばぴくんとナマエの太ももが震える
『ふぅ…ぁ……ん』
「はぁ…っ…寝てる癖に感じちゃってんの?…可愛い」
硬くなった自分の物をナマエの下半身へと擦り付けわざと的確にそこへ押し付けてみる、すると彼女はキバナの耳元で甘い声を出しながら震え吐息が肌にかかる
ゾクゾクとした欲が彼の背筋から腰へと走り腰を揺らす動きが多くなる、キバナも気持ちがいいのか熱い吐息を漏らしながらナマエに体を押し付けた
「ふっ、っ、やべっ、腰止んねぇっ」
下着の中でくちゅっと濡れた音がするがどちらのか分からない
キバナは服越しに擦るだけのもどかしさと眠る彼女を犯す背徳感に興奮し頭を痺れさせ短い息を繰りかえした
『んっ、ん〜っ、っあ……ぅ』
彼が動く度にナマエは体を震わせ宙を浮く足がぴくんと揺れる、キバナはもっと体を密着させようと彼女の背中に腕を回しまるで本当に行為をしているように腰を揺らした
「(すげぇ気持ちいいっ、くそっ、もっ、イクっ!)」
後少しという時だった
『ん〜っ(もう!暴れん坊の肉めぇ!これでどうだ!)』
ガブッ!
「いっっっ!!!〜〜〜っ!!」
ナマエは夢の中で肉に噛みついたのと同じように力加減もなく思いっきりキバナの首筋に噛みついた
不意をつかれた痛みにキバナは驚き苦痛の声を漏らすがそれと同時に強い快感を感じびくびくと背筋を震わせた
「ふっ、っ、ーーっ、ふっ、ーぁ…はぁっ、っ、はぁぁ?」
止めていた呼吸を必死にしながらも震える体
ドクドクと脈うち下着の中で広がる熱にキバナは困惑し眉を下げた
「(何オレ?今噛まれてイッたの?………マジで?)」
自覚すればみるみる顔を真っ赤に染めキバナは恥ずかしさに小さくくぐもった唸り声を出し、夢の中で満足したナマエは漸くキバナの首筋から手を離しだらりと床に寝そべった
『ん……うま……おにくっ…おかわりっ…』
やっと離れた少女を見下ろし上体を起こしたキバナはまだジクジクと痛む自分の首筋を手のひらで抑えチラリと下半身へ視線を下げ
親指で下着ごとズボンを引っ張り中を確認すればぬちゃと嫌な音をさせ白い物が糸を引いているのが見えげんなりと肩を落とした
「はぁぁぁぁ……何やってんのオレ」
ーオマケー
『キバナさん…水浴びしたんですか?』
「あ、あ〜まぁな」
朝目がさめれば隣にキバナはおらずテントの外へ出てみればコータスの甲羅に何やら濡れた服を乾かしている裸の上半身にパーカーだけを羽織ったキバナが見えた
吹雪は夜中のうちに止んでいたのか溶け出している白い雪のあちこちから緑色の草が顔を出している
朝も早いせいもありまだ空気は冷たい
なのに水浴びをしたんだろうか?不思議そうにまだ寝そうな顔をコチラに向けるナマエにキバナはダラダラと冷や汗をかきコータスから視線を逸らせようと立ち上がった
「エンジンシティまではまだ距離があるし、今のうちにしっかり休め!ほらまだ寝てなっ!もう少ししたら起こしてやっから」
『ん〜』
背中を押し無理矢理テントの中へと彼女を戻すキバナ
彼のコータスの上に置かれたユニフォームの下には一番乾かしたかった下着が隠されていた…というのは秘密だ
吹雪に包まれたワイルドエリアは静かなものだった
轟々とした冷たい風がテントを襲い寒さを好むポケモンが数匹出歩いてるだけで時間ばかりがすぎ、気がつけば夜も遅くなっていた
ナマエから貰ったおにぎりを食べながらキバナはテントの出入口をほんの少し開き外を眺めては片眉を吊り上げ呟いた
「まずいな」
『え!美味しくないですか!すみません何か別の物をっ』
「おにぎりじゃねぇって!外っ!全然止まねぇって事!」
『あ、そっちか…そうですね、風も強いままだし』
吹雪のせいで火を起こす料理ができない
あらかじめ持っていたおにぎりがあったからまだ良かったがこれからは非常食は多めに買うべきだとナマエは学んだ
初めての旅は思ったよりも上手くいかない
同じ吹雪の中でテントに避難しているだろうユウリは大丈夫だろうか?
妹を心配しながらも今動く事も出来ずため息が出てしまう
きっとそれはキバナもだろう
外を見るのをやめた彼は胡座をかきなおし持っていたおにぎりをぺろりと大きな口で食べ終えてしまった
もう時間も遅いお喋りをして時間を潰すにしても今夜はきっと吹雪のままだろう
ナマエなりに考えた結果彼女はとんでもない提案を口にした
『良ければこのまま泊まっていってください』
何を言っているんだ?という顔をする彼は自分の足に肘をつけ頬杖を作りながら彼女をじっとりと見つめた
『キバナさん?』
「……………あのさ、ナマエちゃんて実はオレの事女の子に見えてんの?」
自分が美形だという事は分かっている
昔は確かな可愛いとも言われたが今は違う
筋肉もそれなりについているし何よりも高身長だ
よっぽどの天然なのかと疑惑を向けるがナマエは小首を傾げた
『え?いえ?なんでですか?』
「………いや、別にいいんだけどさ」
どうやら男というのは分かっているようだ
「(男として意識してないのか?それとも信頼されちまった?まあ確かにこんな場所でどうこうする気はねぇけど…複雑だ)」
今までの女の子は自分の側にいればもっと緊張したり色気をむき出しにして男のキバナを求めてくる者ばかりだった
ナルシストな考えではあるが自分に恋しない女はいないとさえ思っていたせいもあり、ナマエの存在は珍しかった
『毛布一枚しかないんでキバナさん使ってください』
キバナが考え込んでいる隙にナマエはリュックから取り出した毛布をキバナへと手渡した
ふわふわとした毛布は温かそうだが一枚しかないものを自分が使うのは気が引けた
「いやナマエちゃんが使いなよ」
『いえいえ恩人様の方が大事ですし、あたしはメッソンを抱いて寝れば平気です!』
「メッソンじゃ温かくならねぇって!ったく……出てこいコータス」
キバナがボールから呼び出したコータスは亀のような姿をしており彼から指示を受けるとテントの端に座り込み体中から温かい空気を出してくれた
「これで少しはましになるだろう、だから毛布はナマエちゃんが使いな」
『駄目です!キバナさんが使ってください!』
意外に頑固な一面もあるんだなと新しい彼女の顔を知った彼は小さく笑い妥協案を口にした
「オレさまに使わせたいなら一緒に寝ろ、それなら使ってやってもいいぜ?」
これならどう出る?
ほんの少しの意地悪を口にし口角を吊り上げる
ナマエは一緒に寝ろと言われ流石に驚き眉を険しくさせ悩んでいるようだ
何やらブツブツと呟き眉を下げたり上げたり繰り返した彼女は絞り出すような声をだし
『いっ……一緒に寝ます』
「(んーそう来たか)」
てっきり嫌だと言い彼女に毛布を使わせる作戦が成功するかと思ったが予想通りにならないようだ
その後お互いに軽く準備をし寝る為に服を着替えたいという彼女の為にキバナは背中を向けた
後ろから聞こえる衣擦れが妙に生々しく耳に届き邪な感情を出すまいと被っていたバンダナを乱暴に外す
「(早く寝ちまおう、明日は流石に晴れるだろうし早めに出れば着替えに戻れるよな)」
『着替え終わりました』
「ん、ハイハイんじゃ…寝る…か」
着替えを済ませた彼女は大きなロンTから生足を出しておりキバナはつい白い太ももに目が止まりギクリと肩を揺らした
「オマっ、それ…下履いてる?」
まさかと思い聞くと彼女は不思議そうに自分の服の裾を捲り上げショートパンツを履いている事を見せて教えた
『履いてますよ?』
「あ…そ、でも寒くねぇ?長いのねぇの?」
『あたし寝る時はこれじゃないと上手く寝れないんです』
「ソーデスカ」
自分は何か試されているんだろうか?
実は最初からドッキリとかじゃないかと疑いたくなるがキバナの葛藤など知らずナマエは床に寝転びキバナも仕方なく同じように横になった
元々一人用のテントの中は狭く体の大きなキバナは体を屈めながら横たわるしかない
なるべく体が触れないようにと心掛けるが無理があった
「寒くねぇ?」
お互いに背中を向けて横たわり僅かに触れた背中同士に意識が集まる、ナマエは緊張しつつ毛布の端を手の中でいじりわざとなんでもないフリをしてみせた
『大丈夫です!なんかすみませんっ狭いテントで』
「元はと言えばオレが避難させて貰ってんだからオマエは悪くねぇよ」
ポツポツと喋りながら暫く横たわっていると彼女から返事が来なくなった
「ナマエちゃん?」
背中側に体を反転させ向きを変えれば、コチラに背中を向けて眠る彼女の横顔が見えた
「(本当に寝てるわ…無防備に寝ちゃって、オレじゃなかったらどうなってた事やら)」
もう少し毛布をかけてやろうと近寄ると彼女の髪の毛からいい匂いがしキバナはつい鼻先をそこへ近寄らせた
「(……いい匂い、なんか安心するっつーか…もうちょっとだけ…ちょっとだけいいよな?)」
そっと彼女の背中に体をくっつけ腹に腕を回し自分の体へと抱き寄せた
小さな彼女はすっぽりと腕の中に収まり抱き心地が良い
「(あ〜……気持ちいい、ぴったりの抱き枕見つけ気分だわ)」
恋人でもないのに何をやっているんだと理性は言う
だが眠気と気持ちよさに勝てずキバナは小さなナマエを抱きしめたまま深い眠りへと入っていく
***********************
翌朝
キバナが先に目を覚ませばいつの間にか向きを変えた彼女がキバナの首に顔を埋めて眠っていた
『ん……もっと……食べ…ん』
「モルペコちゃーん?オレさま食い物じゃないのよ?」
甘えたように額を擦り付けてくる彼女は可愛らしいが、夢を見ているのか口元を彼の首筋に近寄らせ唇ではむはむと啄みだし若干困る
「うっ…っ、おいっ、それは…ちょいまずいって」
敏感な首筋に触れた柔らかい唇
甘い匂いと抱き心地がいい体を意識してしまいキバナは彼女を引き離そうと体を揺らした
横向きから起きようとするが首に縋り付いた彼女まで転がってしまい自然と仰向けに寝るナマエにキバナが覆いかぶさった姿になる
「(おいおい、余計にヤバい事になってねぇか?)」
両腕の肘をつけ彼女を潰さないように気をつけるが体勢がまずい
甘えてくる彼女はもっと首を食べようと抱きつきキバナの体が引き寄せられる
胸板に触れる柔らかい彼女の胸、離すまいと足を絡めてくる密着してしまった下半身
「(……ヤバっ)」
男の朝の生理現象のせいもありキバナのそこは少し反応して形を変えていた
『ん〜ぅ…(大きなお肉だ…絶対離さないっ)』
「くっ、ナマエちゃん、ちょい、そこで動くなって」
柔らかく温かい体
男の事情も知らず体を擦り付けてくるものだからキバナにすればたまったものじゃない
「(待て待て待てっ!生殺しもいいとこなんだけど!マジで事故りそうだから勘弁してくれっ!)」
珍しく顔を真っ赤にした彼は両手に拳を作り耐えるが夢の中にいる彼女はキバナの筋張った首をペロっと舐めだした
「っあ……、ナマエちゃ…ん、まじで…オレも我慢の限界きてんだけどっ!」
びくびくと感じてしまう彼は息を乱し始め欲に瞳が濃くなっていく
彼女にその気はないと分かりながら欲に頭を染められた彼は目の前の美味そうな獲物に喉奥を鳴らし腰を少し下へと落とした
硬くなったそれを彼女の大事な部分に押し付けて軽く前後に揺らせばぴくんとナマエの太ももが震える
『ふぅ…ぁ……ん』
「はぁ…っ…寝てる癖に感じちゃってんの?…可愛い」
硬くなった自分の物をナマエの下半身へと擦り付けわざと的確にそこへ押し付けてみる、すると彼女はキバナの耳元で甘い声を出しながら震え吐息が肌にかかる
ゾクゾクとした欲が彼の背筋から腰へと走り腰を揺らす動きが多くなる、キバナも気持ちがいいのか熱い吐息を漏らしながらナマエに体を押し付けた
「ふっ、っ、やべっ、腰止んねぇっ」
下着の中でくちゅっと濡れた音がするがどちらのか分からない
キバナは服越しに擦るだけのもどかしさと眠る彼女を犯す背徳感に興奮し頭を痺れさせ短い息を繰りかえした
『んっ、ん〜っ、っあ……ぅ』
彼が動く度にナマエは体を震わせ宙を浮く足がぴくんと揺れる、キバナはもっと体を密着させようと彼女の背中に腕を回しまるで本当に行為をしているように腰を揺らした
「(すげぇ気持ちいいっ、くそっ、もっ、イクっ!)」
後少しという時だった
『ん〜っ(もう!暴れん坊の肉めぇ!これでどうだ!)』
ガブッ!
「いっっっ!!!〜〜〜っ!!」
ナマエは夢の中で肉に噛みついたのと同じように力加減もなく思いっきりキバナの首筋に噛みついた
不意をつかれた痛みにキバナは驚き苦痛の声を漏らすがそれと同時に強い快感を感じびくびくと背筋を震わせた
「ふっ、っ、ーーっ、ふっ、ーぁ…はぁっ、っ、はぁぁ?」
止めていた呼吸を必死にしながらも震える体
ドクドクと脈うち下着の中で広がる熱にキバナは困惑し眉を下げた
「(何オレ?今噛まれてイッたの?………マジで?)」
自覚すればみるみる顔を真っ赤に染めキバナは恥ずかしさに小さくくぐもった唸り声を出し、夢の中で満足したナマエは漸くキバナの首筋から手を離しだらりと床に寝そべった
『ん……うま……おにくっ…おかわりっ…』
やっと離れた少女を見下ろし上体を起こしたキバナはまだジクジクと痛む自分の首筋を手のひらで抑えチラリと下半身へ視線を下げ
親指で下着ごとズボンを引っ張り中を確認すればぬちゃと嫌な音をさせ白い物が糸を引いているのが見えげんなりと肩を落とした
「はぁぁぁぁ……何やってんのオレ」
ーオマケー
『キバナさん…水浴びしたんですか?』
「あ、あ〜まぁな」
朝目がさめれば隣にキバナはおらずテントの外へ出てみればコータスの甲羅に何やら濡れた服を乾かしている裸の上半身にパーカーだけを羽織ったキバナが見えた
吹雪は夜中のうちに止んでいたのか溶け出している白い雪のあちこちから緑色の草が顔を出している
朝も早いせいもありまだ空気は冷たい
なのに水浴びをしたんだろうか?不思議そうにまだ寝そうな顔をコチラに向けるナマエにキバナはダラダラと冷や汗をかきコータスから視線を逸らせようと立ち上がった
「エンジンシティまではまだ距離があるし、今のうちにしっかり休め!ほらまだ寝てなっ!もう少ししたら起こしてやっから」
『ん〜』
背中を押し無理矢理テントの中へと彼女を戻すキバナ
彼のコータスの上に置かれたユニフォームの下には一番乾かしたかった下着が隠されていた…というのは秘密だ