第四章
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『どうしてこうなるかな』
「それはコチラの台詞だ」
仲間と合流した次の日の事だ
フリードとリコ達は飛行船を修理する為に必要な物を調達しようとロイの家へ向かった
ロイの祖父とフリードは知り合いらしく過去にも世話になっていたらしい
船が直らなくては旅はできない
ナマエは彼らの帰りを大人しく留守番をして待っていたのだが、何やら外が騒がしい
急いで外へ出てみれば見た事のない男がサイドンで戦いを挑んでくる
マードックとモリーが彼の相手をするが苦戦している
『ドラパルト!』
足元の影から飛び出したドラパルトの背中に乗りモリー達の元へ急ごうとするが、突然目の前に黒い影が横切り加勢を邪魔する
その黒い影の正体は大きなカラスのようなポケモンアーマーガア
そしてその背中に乗り信じられないと言った顔を浮かべる少年…アメジオだ
『アメジオくん?どうして?』
「お前こそっ、なんでそいつ等といる!」
お互いに動揺し宙を飛んだまま動けない、だがその間にも下では激しいバトルが繰り広げられ友好な相手とは思えない
「まさか…お前もライジングボルテッカーズの仲間だったのか?」
『そうだけど…下の人はアメジオくんの仲間?どうしてバトルしてくるの?』
アメジオは眉間にシワを寄せながら俯きツートンカラーの髪が彼の顔にかかり表情を隠した
「だから…会いたくないって言ったんだ」
呟いた声は小さくナマエの耳には届かない
顔にかかる髪の隙間から盗み見たナマエはあの日と変わらず真っ直ぐにコチラを見てくる
僅かに心の何処かで期待していた彼女との再会
だがこんな再会は望んでいない
自分達が敵同士なんて
アメジオは変えることのできないお互いの関係に切なさを感じつつ深く深呼吸を一度するとゆっくりと顔を上げナマエを睨みつける
「…………そうだ、俺達はお前からみたら敵だ!俺達の目的は一つ!ペンダントを大人しく寄こせ!」
『ペンダント?じゃあリコちゃんを狙ってるのは……アメジオくんなの?』
ショックを受けたのは彼女も同じであり泣きそうに顔を歪める
「ペンダントさえ寄こせば俺はお前に危害は加えない……約束する」
大人しく頷いて欲しい
せめて彼女を傷つけるような事はしたくないと願うが、アメジオの思い通りにはならないようだ
『ごめん…あたしも任務なの、彼女もペンダントも守らなきゃいけない!だから…ごめん!』
僅かな希望さえ神は叶えてくれなかった
アメジオは苦しげに顔を一瞬歪めるが、直ぐ様険しい顔に変え腰に下げていたボールを掴む
「ならば…ポケモンバトルだ!」
マードック達から離れた浜辺に降り立ちアメジオはソウブレイズを取り出し、ナマエもドラパルトを向かわせた
一度は協力しあった者同士
ポケモン同士もまた内心動揺しつつもパートナーの指示に従いバトルが始まる
「ソウブレイズ!」
『ドラパルト!』
それはマードック達のバトルとは比較にならない激しい戦いだった
影から影へ移動しては剣と鋭い爪がぶつかる音が響き、弾かれたりゅうせんぐんが砂浜に落下し砂煙を高々に空へ上げる
「そんなものか!本気を出せっ!」
『っ!アメジオくんに言われたくないよ!』
「っ!生意気な奴だ!」
バトルは激しいが何処か遠慮がある
二人はあと一歩本気になれず戦いにも迷いが見えていた
このままでは勝負にならない
どうしたものかと焦りを見せた時、ドラパルトとは違うドラゴンの雄叫びが浜辺に響いた
声の主へと顔を上げればオレンジ色の炎を尻尾に燃やすリザードンが降り立ってきた
「ナマエ!大丈夫か!」
『フリードさん!』
リザードンと共に現れたフリードはアメジオから彼女を守るように立ち、自分の背中へとナマエを隠した
「まさかこんなとこまで追いかけてくるとはな」
意地悪い笑みを浮べアメジオを睨むフリード、彼らはナマエがいない間にもバトルしており因縁の相手となっていた
「ナマエ、お前はリコ達といろ…ここは俺が相手をする」
『……うん』
ナマエはフリードの背中からアメジオを一度見つめるとドラパルトを呼び寄せリコ達の元へと急ぎ、彼女の後ろ姿を見つめるアメジオは肩から力が抜け落ちた
「(助かった…お前相手ではやりくい…)」
「おいおい、どこ見てんだ?お前の相手は俺だろ?」
「(だが…コイツ相手なら手加減などしない!)」
目に力を入れ直したアメジオはフリードに向き合いソウブレイズと並び敵意を向ける
「貴様こそ!よそ見するな!バトルに集中しろ!」
***************
リコちゃんとニャオハ
そしてロイくんとホゲータ
彼らはトレーナーになりたてのようだった
バトルを通じて成長しているけどまだ危なっかしい
最初はあたしが戦う予定だったけどリコちゃん達は自分達が戦いたいと言い見守る事にした
火を吹く事さえできなかったホゲータはこの戦いでひのこを覚えサイドン相手になんとか勝てた
けど勝利の喜びも束の間ー
こちらが気になってよそ見をしてしまったフリードさんの隙をついてアメジオくんがあたし達に襲いかかる
ニャオハ達とソウブレイズではレベルの差がありすぎる
ましてやアーマーガアまで攻撃を仕掛けてくる
成長の為に見守ろうと思ったけどもう無理、傷つき倒れるニャオハを抱きしめその場に崩れ落ちるリコちゃんをこれ以上傷つけたくない
ドラパルトにロイくん達を避難させあたしはリコちゃんを庇うように前に出た
『アメジオくん!もうやめて!』
急ブレーキするようにアーマーガアの翼が地面に風をぶつけ風圧で体がよろめく、それでも後ろにいるリコちゃんを守ろうとあたしは足に力を入れ踏ん張った
「ナマエっ退けっ!ペンダントを寄こさないなら無理矢理奪うまでだ!」
『退かない!ペンダントも…渡せない!』
「〜〜っ!後悔するぞ!」
どうしてこんなにペンダントが欲しいの?アメジオくんはどうしてそんなに必死なの?
聞きたい事があり過ぎて言葉がでない
彼は怒っているのか唇を強く噛みしめながらあたしに向けて攻撃を向けようとし、彼の後ろからリザードンに乗って叫ぶフリードさんの姿が見えた
きっとフリードさんは間に合わない
ドラパルトもコチラに気がついたけどすぐには来れないだろう
ロイくん達を守るように伝えたのだから
アーマーガアの攻撃を受ける覚悟を決め目を強く瞑り首を竦めた時だった
辺りが眩い光に包まれ波音を掻き消す程の甲高い音が響き渡る、その音は一つではなく共鳴するように二つ
『何っ、リコちゃん!ロイくん!』
光輝くリコちゃんのペンダントとロイくんの持つ古のモンスターボール目を開けるのもやっとの眩しい光は空へと走り目を疑う物が現れた
「嘘…空っぽじゃなかったんだ」
「あれは…」
ロイくんとリコちゃんが唖然とするのも分かる
だって頭上に現れたポケモンは巨大な黒いレックウザだ
図鑑で知っていたレックウザよりも何倍も大きな体を持つ黒いレックウザはあたし達を見下ろし鼓膜が破れそうな程大きな鳴き声を響かせた
『うっ!うぅっ!』
色んな感情が頭の中に直接入り込む
殴られたような強い衝撃にあたしは耐えられず耳を塞ぎ、その場に両膝をつき蹲るとアメジオくんが手を伸ばそうとした
「おっおいっ」
「ナマエっっっ!!」
アメジオくんがあたしに触れる前にリザードンに乗ったフリードさんが風を切りながらあたしの体を拾い上げ胸の中に抱きしめた
「ナマエ!しっかりしろ!」
『っ…ぅ…』
痛い痛い痛い!
今まで感じたどの痛みとも違う
頭の中で暴れる声に耳の奥がキンっと痺れ何も聞こえない
異常事態のあたしに気がついたのかフリードさんは顔を歪めると叫ぶように仲間達に指示をだした
「リコ!ロイ!飛行船に避難しろ!モリー!ナマエを診てくれっ」
巨大すぎるレックウザに今戦いを挑んでは無謀だ
アメジオくん達もそう思ったのか逃げだし、あたしは薄れそうになる意識を必死に起こし空のレックウザを見上げた
レックウザはリコをじっと見つめるとまた大きな雄叫びをあげ空の彼方へと消えていき、ペンダントとボールの光は消え元通りとなっていく
何が起こっているんだろう
少しでも知りたいのに、あたしは痛みに顔を歪め冷や汗が浮かび必死にフリードさんの胸の服を掴むしかできずモリーの元へ着く頃には自分の体の変化に絶望した
「それはコチラの台詞だ」
仲間と合流した次の日の事だ
フリードとリコ達は飛行船を修理する為に必要な物を調達しようとロイの家へ向かった
ロイの祖父とフリードは知り合いらしく過去にも世話になっていたらしい
船が直らなくては旅はできない
ナマエは彼らの帰りを大人しく留守番をして待っていたのだが、何やら外が騒がしい
急いで外へ出てみれば見た事のない男がサイドンで戦いを挑んでくる
マードックとモリーが彼の相手をするが苦戦している
『ドラパルト!』
足元の影から飛び出したドラパルトの背中に乗りモリー達の元へ急ごうとするが、突然目の前に黒い影が横切り加勢を邪魔する
その黒い影の正体は大きなカラスのようなポケモンアーマーガア
そしてその背中に乗り信じられないと言った顔を浮かべる少年…アメジオだ
『アメジオくん?どうして?』
「お前こそっ、なんでそいつ等といる!」
お互いに動揺し宙を飛んだまま動けない、だがその間にも下では激しいバトルが繰り広げられ友好な相手とは思えない
「まさか…お前もライジングボルテッカーズの仲間だったのか?」
『そうだけど…下の人はアメジオくんの仲間?どうしてバトルしてくるの?』
アメジオは眉間にシワを寄せながら俯きツートンカラーの髪が彼の顔にかかり表情を隠した
「だから…会いたくないって言ったんだ」
呟いた声は小さくナマエの耳には届かない
顔にかかる髪の隙間から盗み見たナマエはあの日と変わらず真っ直ぐにコチラを見てくる
僅かに心の何処かで期待していた彼女との再会
だがこんな再会は望んでいない
自分達が敵同士なんて
アメジオは変えることのできないお互いの関係に切なさを感じつつ深く深呼吸を一度するとゆっくりと顔を上げナマエを睨みつける
「…………そうだ、俺達はお前からみたら敵だ!俺達の目的は一つ!ペンダントを大人しく寄こせ!」
『ペンダント?じゃあリコちゃんを狙ってるのは……アメジオくんなの?』
ショックを受けたのは彼女も同じであり泣きそうに顔を歪める
「ペンダントさえ寄こせば俺はお前に危害は加えない……約束する」
大人しく頷いて欲しい
せめて彼女を傷つけるような事はしたくないと願うが、アメジオの思い通りにはならないようだ
『ごめん…あたしも任務なの、彼女もペンダントも守らなきゃいけない!だから…ごめん!』
僅かな希望さえ神は叶えてくれなかった
アメジオは苦しげに顔を一瞬歪めるが、直ぐ様険しい顔に変え腰に下げていたボールを掴む
「ならば…ポケモンバトルだ!」
マードック達から離れた浜辺に降り立ちアメジオはソウブレイズを取り出し、ナマエもドラパルトを向かわせた
一度は協力しあった者同士
ポケモン同士もまた内心動揺しつつもパートナーの指示に従いバトルが始まる
「ソウブレイズ!」
『ドラパルト!』
それはマードック達のバトルとは比較にならない激しい戦いだった
影から影へ移動しては剣と鋭い爪がぶつかる音が響き、弾かれたりゅうせんぐんが砂浜に落下し砂煙を高々に空へ上げる
「そんなものか!本気を出せっ!」
『っ!アメジオくんに言われたくないよ!』
「っ!生意気な奴だ!」
バトルは激しいが何処か遠慮がある
二人はあと一歩本気になれず戦いにも迷いが見えていた
このままでは勝負にならない
どうしたものかと焦りを見せた時、ドラパルトとは違うドラゴンの雄叫びが浜辺に響いた
声の主へと顔を上げればオレンジ色の炎を尻尾に燃やすリザードンが降り立ってきた
「ナマエ!大丈夫か!」
『フリードさん!』
リザードンと共に現れたフリードはアメジオから彼女を守るように立ち、自分の背中へとナマエを隠した
「まさかこんなとこまで追いかけてくるとはな」
意地悪い笑みを浮べアメジオを睨むフリード、彼らはナマエがいない間にもバトルしており因縁の相手となっていた
「ナマエ、お前はリコ達といろ…ここは俺が相手をする」
『……うん』
ナマエはフリードの背中からアメジオを一度見つめるとドラパルトを呼び寄せリコ達の元へと急ぎ、彼女の後ろ姿を見つめるアメジオは肩から力が抜け落ちた
「(助かった…お前相手ではやりくい…)」
「おいおい、どこ見てんだ?お前の相手は俺だろ?」
「(だが…コイツ相手なら手加減などしない!)」
目に力を入れ直したアメジオはフリードに向き合いソウブレイズと並び敵意を向ける
「貴様こそ!よそ見するな!バトルに集中しろ!」
***************
リコちゃんとニャオハ
そしてロイくんとホゲータ
彼らはトレーナーになりたてのようだった
バトルを通じて成長しているけどまだ危なっかしい
最初はあたしが戦う予定だったけどリコちゃん達は自分達が戦いたいと言い見守る事にした
火を吹く事さえできなかったホゲータはこの戦いでひのこを覚えサイドン相手になんとか勝てた
けど勝利の喜びも束の間ー
こちらが気になってよそ見をしてしまったフリードさんの隙をついてアメジオくんがあたし達に襲いかかる
ニャオハ達とソウブレイズではレベルの差がありすぎる
ましてやアーマーガアまで攻撃を仕掛けてくる
成長の為に見守ろうと思ったけどもう無理、傷つき倒れるニャオハを抱きしめその場に崩れ落ちるリコちゃんをこれ以上傷つけたくない
ドラパルトにロイくん達を避難させあたしはリコちゃんを庇うように前に出た
『アメジオくん!もうやめて!』
急ブレーキするようにアーマーガアの翼が地面に風をぶつけ風圧で体がよろめく、それでも後ろにいるリコちゃんを守ろうとあたしは足に力を入れ踏ん張った
「ナマエっ退けっ!ペンダントを寄こさないなら無理矢理奪うまでだ!」
『退かない!ペンダントも…渡せない!』
「〜〜っ!後悔するぞ!」
どうしてこんなにペンダントが欲しいの?アメジオくんはどうしてそんなに必死なの?
聞きたい事があり過ぎて言葉がでない
彼は怒っているのか唇を強く噛みしめながらあたしに向けて攻撃を向けようとし、彼の後ろからリザードンに乗って叫ぶフリードさんの姿が見えた
きっとフリードさんは間に合わない
ドラパルトもコチラに気がついたけどすぐには来れないだろう
ロイくん達を守るように伝えたのだから
アーマーガアの攻撃を受ける覚悟を決め目を強く瞑り首を竦めた時だった
辺りが眩い光に包まれ波音を掻き消す程の甲高い音が響き渡る、その音は一つではなく共鳴するように二つ
『何っ、リコちゃん!ロイくん!』
光輝くリコちゃんのペンダントとロイくんの持つ古のモンスターボール目を開けるのもやっとの眩しい光は空へと走り目を疑う物が現れた
「嘘…空っぽじゃなかったんだ」
「あれは…」
ロイくんとリコちゃんが唖然とするのも分かる
だって頭上に現れたポケモンは巨大な黒いレックウザだ
図鑑で知っていたレックウザよりも何倍も大きな体を持つ黒いレックウザはあたし達を見下ろし鼓膜が破れそうな程大きな鳴き声を響かせた
『うっ!うぅっ!』
色んな感情が頭の中に直接入り込む
殴られたような強い衝撃にあたしは耐えられず耳を塞ぎ、その場に両膝をつき蹲るとアメジオくんが手を伸ばそうとした
「おっおいっ」
「ナマエっっっ!!」
アメジオくんがあたしに触れる前にリザードンに乗ったフリードさんが風を切りながらあたしの体を拾い上げ胸の中に抱きしめた
「ナマエ!しっかりしろ!」
『っ…ぅ…』
痛い痛い痛い!
今まで感じたどの痛みとも違う
頭の中で暴れる声に耳の奥がキンっと痺れ何も聞こえない
異常事態のあたしに気がついたのかフリードさんは顔を歪めると叫ぶように仲間達に指示をだした
「リコ!ロイ!飛行船に避難しろ!モリー!ナマエを診てくれっ」
巨大すぎるレックウザに今戦いを挑んでは無謀だ
アメジオくん達もそう思ったのか逃げだし、あたしは薄れそうになる意識を必死に起こし空のレックウザを見上げた
レックウザはリコをじっと見つめるとまた大きな雄叫びをあげ空の彼方へと消えていき、ペンダントとボールの光は消え元通りとなっていく
何が起こっているんだろう
少しでも知りたいのに、あたしは痛みに顔を歪め冷や汗が浮かび必死にフリードさんの胸の服を掴むしかできずモリーの元へ着く頃には自分の体の変化に絶望した