第四章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「え?姉ちゃんの仲間?」
騒動はフリードとナマエによって収まった
どうやら虫ポケモン達が集めていた木の実をホゲータが食べてしまい運悪く居合わせたリコ達が犯人だと勘違いしたようだ
野生ポケモン達の怒りを沈め森へ帰すとナマエは仲間達が島に来ている事をロイに説明するが、ロイは喜んではくれなかった
「ナマエが世話になったな」
然りげ無く彼女の肩に置かれたフリードの手、ロイはその手をじっと見つめた後つまらなそうにナマエを見上げた
「じゃあ島を出てっちゃうの?」
『うん、飛行船を修理してるようだからすぐには出発しないけど…準備ができ次第出るよ』
「………そっか…ホゲータも行っちゃうんだよな?」
ロイの足元にいるホゲータは視線を感じると逃げ出してしまい、ロイは切なそうに短い眉を下げた
「とりあえず船に戻ろう、ナマエの事を皆に知らせたら早く会わせろって煩いからな」
『ロイくん、後で改めて挨拶に行くから…また後でね?』
「あ……うん……」
元気のない顔が気にかかりながらもナマエはフリードに連れられ森を出ていった
彼女の後ろ姿を見ながらロイは帽子のつばを握り俯くと唇を強く噛み、地面を強く蹴りつけ走り出す
「ナマエ〜〜!おかえりっ!」
「おかえり、怪我はない?痛いとこがあるなら見てやるよ?」
飛行船に戻ると直ぐ様オリオやモリーに抱きつかれ再会を喜び、ドットもスマホの画面越しに戻ってきた事を喜んでくれた
女性陣に揉みくちゃにされ髪の毛がボサボサになった頃ナマエは自分を見る少女の視線に気が付き苦笑いを浮かべた
『えっと…改めて自己紹介するね?あたしはナマエ、ちょっと仕事で別行動してたんだけどライジングボルテッカーズの仲間だよ』
よろしくと笑顔を向けると少女リコは吃りながらも挨拶を返してくれた
「リコです、こっちはニャオハ」
『ニャオハもよろしくね』
リコの腕に抱かれたニャオハに挨拶すると彼女の首から下げられた大きなペンダントに目が止まった
『………そのペンダント』
「あ、これはお祖母ちゃんから貰って…でもこれのせいで変な人達から狙われてフリードさん達に助けて貰ったんです」
『……ルッカ先生の言った通りだったんだ』
元々依頼人はリコの母であるルッカだが、彼女の予想通りペンダントを狙ってくるとは思わなかった
それ程貴重なペンダントなんだろうか
ナマエはリコのペンダントに意識を向けると不思議な違和感を感じた
『(ロイのボールみたいな…変な気配がする…なんでだろう?)』
じっと見つめてくるナマエにリコが困り果て視線を彷徨わせているとフリードが会話に入り込んできた
「ペンダントだけじゃなくリコとニャオハも狙われてな…なるべく早くパルデアに戻った方がいいかもしれない」
『その狙ってくる人達って…』
敵は何者なのかフリードに聞こうとするが真剣な会話を邪魔するようにマードックが大きな声を上げてしまう
「よーし!今夜はパーティーだ!美味いもん沢山作るぞ!」
マードックの雄叫びのような声と共に仲間達は喜びの声をあげ、フリードとナマエはお互いを見合わせ小さく笑った
難しい話は後にして、今夜はパーティーに集中しようと決めたのだ
夜も早い時間から始まったパーティーはマードックが腕によりをかけた料理が沢山並んだ
リコは慣れない雰囲気に困ってもいたが彼女の隣に座ったナマエが緊張を解そうと話しかける
歳も近く二人ともパルデア出身の為共通の話題がある
そのお陰かリコは少しずつ笑顔を浮かべてくれるようになった
女同士で会話を楽しでいると一瞬ナマエがギクリと体を揺らした
「ナマエさん?どうかしましたか?」
『ん、んん?なんでもないよ?それとナマエでいいからね?』
「じゃ、じゃあ!あたしもリコで!」
少し照れているリコが可愛らしくて癒やされると感じながらもナマエは自分の反対隣に腰掛けているフリードに困っていた
テーブルの下
膝の上に置いていたナマエの左手をフリードの手が握ってきたのだ
彼もマードックや仲間達と何食わぬ顔で会話を続けているが、テーブルの下では彼の指先がナマエの手の甲や指の隙間をなぞり
今度は内側へと入り込み軽々と手を握れてしまった
指と指を絡めて繋ぎ自分の存在を意識させる彼にナマエは頬を赤めリコとの会話がぎこちなくなる
旅の話しやナマエがいなかった間の仲間達の話しで盛り上がり時計の針が進んでいく
沢山あった料理が減っていきグラスの中身が空っぽになる
長い針と短い針が真上を向こうとする頃には皆それぞれの部屋に戻り深い眠りへと入っていく
この二人以外は……
『んっ…ふっぁ…』
「…っ……はぁ……んぅ」
解散となるなりフリードはナマエの手首を掴み自室へと連れ込んだ
扉を閉め鍵をかければ待っていたかのように乱暴に唇に襲い掛かり壁にナマエの背中を押し付けた
『ぁ…フリードさ…ん…待って…少し…お話したいっ』
唇を離し瞳を潤ませたまま願うとフリードは生唾をごくりと飲み込み赤い顔のまま切羽詰まったように眉を険しくさせた
「パーティー中もこっちは我慢してたんだぜ?今は少しでも早くお前を感じたいっ」
『でもっ、ひやぁっ!』
フリードの手が彼女の尻を服の上からなぞり柔らかく丸い尻のラインを楽しんだ
背中を仰け反らせ驚く彼女の無防備な首筋に舌を這わせフリードの息が荒くなっていく
「もう待てねぇ…今夜お前の全部がほしいっ!」
立ったままでは何かとやりにくい
フリードは徐ろにナマエを抱き上げるとベッドまで運び白いシーツへと押し倒した
二人分の重みにギシッと鳴るスプリング
窓から入り込む月の光がフリードの蜂蜜色の瞳を輝かせ、闇に浮かぶ姿はまるで飢えた美しい獣のようだった
『……フリードさん、あたしだって貴方の物になりたいです…でも…』
「でも?」
ナマエはフリードの頭についていたゴーグルを外すとそれを自分の胸元へと握り込み照れたように頬を赤めた
『初めては……優しくして欲しいです』
「〜〜〜っ!お前っ……そりゃ殺し文句だっ」
『んんっ!』
フリードは押し倒した彼女の唇に深いキスを贈りながら鬱陶しそうに上着を脱ぎ捨て衣擦れが静かに響いた
「っ、ふっ……ナマエ…愛してる…やっと…俺だけの物に……ん…」
彼女の顔を両手で包み込み何度も唇を押し付け舌を絡ませる
熱いキスの嵐に翻弄されながらもナマエも彼を受け入れようと足を彼の腰に擦り付け甘える
それが嬉しくてフリードはゆっくりと唇を離すとナマエの服へと視線をずらした
黒い長袖とズボンといったラフな姿になっている彼は今度は彼女の服を脱がそうと上着に手をかけた
ドクドクと煩い心臓
こめかみの血管が千切れそうな程興奮してしまう
期待と不安が混ざった目を向ける彼女にフリードはもう一度甘いキスを送ろうと顔を傾ける
すると……
「ウワァァァァ!!!」
雷の音と共に誰かの叫び声が外から聞こえガクリとフリードは頭を下げた
「あ〜〜っ!今度はなんだよっ!」
『キャップと……この声はロイくん?』
慌てて飛び起きた彼女はいそいそと部屋の外へと出ていってしまい
フリードは口を尖らせては拗ねたように自分の頭を掻きむしった
「はぁぁぁ……ったく」
一度大きく深呼吸をし外へとフリードも出てみると本当に昼間見た少年ロイが飛行船内に侵入していた
不審者と思ったキャップが電気ショックを与えたようだが…ロイは直ぐ様立ち上がりナマエに抱きついた
「姉ちゃん!僕会いにきたんだ!」
「あぁ?」
まさかナマエを返せと言うつもりかとフリードの目つきが悪くなるがロイの一番の目的はホゲータだったらしい
もう一度会って仲良くなりたいと興奮気味に言うがポケモンにも心はある、ロイだけが会いたがっても駄目だとフリードが伝えるとロイも納得しまた後日ホゲータを探しに来ると約束した
すっかりムードを壊されたフリードは機嫌が悪く、逆にナマエは少しほっとしていた
今夜はもう何もできないだろうとドサクサに紛れ自室へナマエも帰ろうとすると、フリードが後ろからついてきた
「悪かったな…また暴走しちまったな」
振り返れば頬を赤めながら気まずそうに視線を彷徨わせ、自分の首の後ろをさするフリードが見えた
「お前が大人になるまで待つって決めたのに……なんか我慢できなくなっちまって…悪かった」
『いえ、あたしも…その…もういいかなって思っちゃったていうか…フリードさんと…したいと思ったし』
自室の扉の前で足を止めた二人はお互いに照れており視線を泳がせた
フリードは本当なら自分の部屋へもう一度連れ出し続きをしたいと思っていたが…少し冷静になれば彼女がまだ未成年だというのを思い出す
「せめて成人しねぇとな…えっと?お前の誕生日がこの日だから……」
指で何やら数えだしハッキリとした数字を確認しようとするあたりフリードは少しでも早くナマエと結ばれたいようだ
「こっからの距離を見てパルデアに着く頃が丁度お前の誕生日だな」
『そうなんですか?いつの間にか一年経ってたなんて…なんか早いですね』
パルデアに帰る頃が誕生日
島にいた頃は友人のネモ達と小さなパーティーをして楽しんだものだ
だが今度はそうもいくまい
ニヤリと笑っている彼は何か悪い事でも浮かんだのだろう
不安げにフリードを見上げると
「んじゃ今から予約しとくか、パルデアに着いた夜は……俺と二人で過ごしてくれ……朝まで……な?」
背中を少し屈めた彼はナマエの片手をすくい上げ、王子がお姫さまに挨拶するように手の甲に唇で触れた
一瞬ではあるが触れた唇は柔らかく温かい
その感触に胸を飛び跳ねさせたナマエと我慢させられた仕返しとばかりきイタズラが成功したフリード
パルデアについた時
果たしてナマエはどうなってしまうんだろうか
騒動はフリードとナマエによって収まった
どうやら虫ポケモン達が集めていた木の実をホゲータが食べてしまい運悪く居合わせたリコ達が犯人だと勘違いしたようだ
野生ポケモン達の怒りを沈め森へ帰すとナマエは仲間達が島に来ている事をロイに説明するが、ロイは喜んではくれなかった
「ナマエが世話になったな」
然りげ無く彼女の肩に置かれたフリードの手、ロイはその手をじっと見つめた後つまらなそうにナマエを見上げた
「じゃあ島を出てっちゃうの?」
『うん、飛行船を修理してるようだからすぐには出発しないけど…準備ができ次第出るよ』
「………そっか…ホゲータも行っちゃうんだよな?」
ロイの足元にいるホゲータは視線を感じると逃げ出してしまい、ロイは切なそうに短い眉を下げた
「とりあえず船に戻ろう、ナマエの事を皆に知らせたら早く会わせろって煩いからな」
『ロイくん、後で改めて挨拶に行くから…また後でね?』
「あ……うん……」
元気のない顔が気にかかりながらもナマエはフリードに連れられ森を出ていった
彼女の後ろ姿を見ながらロイは帽子のつばを握り俯くと唇を強く噛み、地面を強く蹴りつけ走り出す
「ナマエ〜〜!おかえりっ!」
「おかえり、怪我はない?痛いとこがあるなら見てやるよ?」
飛行船に戻ると直ぐ様オリオやモリーに抱きつかれ再会を喜び、ドットもスマホの画面越しに戻ってきた事を喜んでくれた
女性陣に揉みくちゃにされ髪の毛がボサボサになった頃ナマエは自分を見る少女の視線に気が付き苦笑いを浮かべた
『えっと…改めて自己紹介するね?あたしはナマエ、ちょっと仕事で別行動してたんだけどライジングボルテッカーズの仲間だよ』
よろしくと笑顔を向けると少女リコは吃りながらも挨拶を返してくれた
「リコです、こっちはニャオハ」
『ニャオハもよろしくね』
リコの腕に抱かれたニャオハに挨拶すると彼女の首から下げられた大きなペンダントに目が止まった
『………そのペンダント』
「あ、これはお祖母ちゃんから貰って…でもこれのせいで変な人達から狙われてフリードさん達に助けて貰ったんです」
『……ルッカ先生の言った通りだったんだ』
元々依頼人はリコの母であるルッカだが、彼女の予想通りペンダントを狙ってくるとは思わなかった
それ程貴重なペンダントなんだろうか
ナマエはリコのペンダントに意識を向けると不思議な違和感を感じた
『(ロイのボールみたいな…変な気配がする…なんでだろう?)』
じっと見つめてくるナマエにリコが困り果て視線を彷徨わせているとフリードが会話に入り込んできた
「ペンダントだけじゃなくリコとニャオハも狙われてな…なるべく早くパルデアに戻った方がいいかもしれない」
『その狙ってくる人達って…』
敵は何者なのかフリードに聞こうとするが真剣な会話を邪魔するようにマードックが大きな声を上げてしまう
「よーし!今夜はパーティーだ!美味いもん沢山作るぞ!」
マードックの雄叫びのような声と共に仲間達は喜びの声をあげ、フリードとナマエはお互いを見合わせ小さく笑った
難しい話は後にして、今夜はパーティーに集中しようと決めたのだ
夜も早い時間から始まったパーティーはマードックが腕によりをかけた料理が沢山並んだ
リコは慣れない雰囲気に困ってもいたが彼女の隣に座ったナマエが緊張を解そうと話しかける
歳も近く二人ともパルデア出身の為共通の話題がある
そのお陰かリコは少しずつ笑顔を浮かべてくれるようになった
女同士で会話を楽しでいると一瞬ナマエがギクリと体を揺らした
「ナマエさん?どうかしましたか?」
『ん、んん?なんでもないよ?それとナマエでいいからね?』
「じゃ、じゃあ!あたしもリコで!」
少し照れているリコが可愛らしくて癒やされると感じながらもナマエは自分の反対隣に腰掛けているフリードに困っていた
テーブルの下
膝の上に置いていたナマエの左手をフリードの手が握ってきたのだ
彼もマードックや仲間達と何食わぬ顔で会話を続けているが、テーブルの下では彼の指先がナマエの手の甲や指の隙間をなぞり
今度は内側へと入り込み軽々と手を握れてしまった
指と指を絡めて繋ぎ自分の存在を意識させる彼にナマエは頬を赤めリコとの会話がぎこちなくなる
旅の話しやナマエがいなかった間の仲間達の話しで盛り上がり時計の針が進んでいく
沢山あった料理が減っていきグラスの中身が空っぽになる
長い針と短い針が真上を向こうとする頃には皆それぞれの部屋に戻り深い眠りへと入っていく
この二人以外は……
『んっ…ふっぁ…』
「…っ……はぁ……んぅ」
解散となるなりフリードはナマエの手首を掴み自室へと連れ込んだ
扉を閉め鍵をかければ待っていたかのように乱暴に唇に襲い掛かり壁にナマエの背中を押し付けた
『ぁ…フリードさ…ん…待って…少し…お話したいっ』
唇を離し瞳を潤ませたまま願うとフリードは生唾をごくりと飲み込み赤い顔のまま切羽詰まったように眉を険しくさせた
「パーティー中もこっちは我慢してたんだぜ?今は少しでも早くお前を感じたいっ」
『でもっ、ひやぁっ!』
フリードの手が彼女の尻を服の上からなぞり柔らかく丸い尻のラインを楽しんだ
背中を仰け反らせ驚く彼女の無防備な首筋に舌を這わせフリードの息が荒くなっていく
「もう待てねぇ…今夜お前の全部がほしいっ!」
立ったままでは何かとやりにくい
フリードは徐ろにナマエを抱き上げるとベッドまで運び白いシーツへと押し倒した
二人分の重みにギシッと鳴るスプリング
窓から入り込む月の光がフリードの蜂蜜色の瞳を輝かせ、闇に浮かぶ姿はまるで飢えた美しい獣のようだった
『……フリードさん、あたしだって貴方の物になりたいです…でも…』
「でも?」
ナマエはフリードの頭についていたゴーグルを外すとそれを自分の胸元へと握り込み照れたように頬を赤めた
『初めては……優しくして欲しいです』
「〜〜〜っ!お前っ……そりゃ殺し文句だっ」
『んんっ!』
フリードは押し倒した彼女の唇に深いキスを贈りながら鬱陶しそうに上着を脱ぎ捨て衣擦れが静かに響いた
「っ、ふっ……ナマエ…愛してる…やっと…俺だけの物に……ん…」
彼女の顔を両手で包み込み何度も唇を押し付け舌を絡ませる
熱いキスの嵐に翻弄されながらもナマエも彼を受け入れようと足を彼の腰に擦り付け甘える
それが嬉しくてフリードはゆっくりと唇を離すとナマエの服へと視線をずらした
黒い長袖とズボンといったラフな姿になっている彼は今度は彼女の服を脱がそうと上着に手をかけた
ドクドクと煩い心臓
こめかみの血管が千切れそうな程興奮してしまう
期待と不安が混ざった目を向ける彼女にフリードはもう一度甘いキスを送ろうと顔を傾ける
すると……
「ウワァァァァ!!!」
雷の音と共に誰かの叫び声が外から聞こえガクリとフリードは頭を下げた
「あ〜〜っ!今度はなんだよっ!」
『キャップと……この声はロイくん?』
慌てて飛び起きた彼女はいそいそと部屋の外へと出ていってしまい
フリードは口を尖らせては拗ねたように自分の頭を掻きむしった
「はぁぁぁ……ったく」
一度大きく深呼吸をし外へとフリードも出てみると本当に昼間見た少年ロイが飛行船内に侵入していた
不審者と思ったキャップが電気ショックを与えたようだが…ロイは直ぐ様立ち上がりナマエに抱きついた
「姉ちゃん!僕会いにきたんだ!」
「あぁ?」
まさかナマエを返せと言うつもりかとフリードの目つきが悪くなるがロイの一番の目的はホゲータだったらしい
もう一度会って仲良くなりたいと興奮気味に言うがポケモンにも心はある、ロイだけが会いたがっても駄目だとフリードが伝えるとロイも納得しまた後日ホゲータを探しに来ると約束した
すっかりムードを壊されたフリードは機嫌が悪く、逆にナマエは少しほっとしていた
今夜はもう何もできないだろうとドサクサに紛れ自室へナマエも帰ろうとすると、フリードが後ろからついてきた
「悪かったな…また暴走しちまったな」
振り返れば頬を赤めながら気まずそうに視線を彷徨わせ、自分の首の後ろをさするフリードが見えた
「お前が大人になるまで待つって決めたのに……なんか我慢できなくなっちまって…悪かった」
『いえ、あたしも…その…もういいかなって思っちゃったていうか…フリードさんと…したいと思ったし』
自室の扉の前で足を止めた二人はお互いに照れており視線を泳がせた
フリードは本当なら自分の部屋へもう一度連れ出し続きをしたいと思っていたが…少し冷静になれば彼女がまだ未成年だというのを思い出す
「せめて成人しねぇとな…えっと?お前の誕生日がこの日だから……」
指で何やら数えだしハッキリとした数字を確認しようとするあたりフリードは少しでも早くナマエと結ばれたいようだ
「こっからの距離を見てパルデアに着く頃が丁度お前の誕生日だな」
『そうなんですか?いつの間にか一年経ってたなんて…なんか早いですね』
パルデアに帰る頃が誕生日
島にいた頃は友人のネモ達と小さなパーティーをして楽しんだものだ
だが今度はそうもいくまい
ニヤリと笑っている彼は何か悪い事でも浮かんだのだろう
不安げにフリードを見上げると
「んじゃ今から予約しとくか、パルデアに着いた夜は……俺と二人で過ごしてくれ……朝まで……な?」
背中を少し屈めた彼はナマエの片手をすくい上げ、王子がお姫さまに挨拶するように手の甲に唇で触れた
一瞬ではあるが触れた唇は柔らかく温かい
その感触に胸を飛び跳ねさせたナマエと我慢させられた仕返しとばかりきイタズラが成功したフリード
パルデアについた時
果たしてナマエはどうなってしまうんだろうか