第一章
夢小説設定
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「ご馳走さん!後で連絡すっけどアカデミーに行く時はオレが迎えに行ってやるから、一人で行こうとするなよ?」
食事を終えるとペパーは用事があるとの事で別行動となった
別れ際に念を押してナマエに言い聞かせるように言うと彼女も困ったように笑い頷いてくれた
満足そうに背を向けるペパーと違い彼女の後ろに立つフリードは不満気に両手をポケットに入れ瞳を険しくさせている
ステーキは文句のない味で腹は満たされたというのにモヤモヤと嫌な気分だった
「(なんだこれ?煙草でも吸いたいのか?いや…それとも違うな…なんかこう…ここが落ち着かない)」
モヤモヤが渦巻く胸元を撫でるが不快な気分は晴れずにいる
どうしたものかと考えていると、いつの間にかナマエがフリードの顔を下から覗き込んでいた
『フリードさん?』
「あ、ああ!悪いっちょっと考え事してたわ」
胸元から手を素早く離しひらひらと片手をふり何でも無いと伝えると彼女は安心したように柔らかく瞳を細め
『よかった、具合悪いのかと思って…心配しちゃいました』
小首を傾け笑う彼女は未成年らしく幼さが残りあどけなく見える
純粋に自分を心配してくれた気持ちにフリードは小さな喜びを感じ口角を緩く上げた
「そうだ、お菓子も買いたいんだろ?何処の店だ?」
『あ、はい!えっと……あっ!あそこです!』
彼女が指差した先には確かにスイーツを扱う店があったが、フリードの視線は店ではなく白い手首に浮ぶ赤い痕に目が止まった
「それ…さっきの奴のか?見せてみろ」
『え?あ…あ〜でももう痛くないですよ?』
「いいから見せろっ!」
引っ込めようとした彼女の手を掴み長袖に隠れていた手首をあらわにさせるとほんのり赤く握られた痕が残っていた
余程強くペパーが握っていたのだろう、フリードは両手で彼女の手を包み痛々しい痕を優しく指先でなぞった
「ガキだな…女の子の体にこんな痕が残る程強く握るなんて」
眉を険しくさせたフリードは長い前髪を垂れ下げながら俯き呟いた
『偶々です…それに今回のは連絡しなかったあたしが悪かったんですし…先輩なりに心配してたんだと思うから』
「(こんな痕を残されても…アイツを庇うのか?俺ならこんな事しないのに…俺なら)」
他の男に残された痕を忌々しく睨んだフリードは眉間に深いシワを寄せると彼女の手を優しく支えながら背中を丸め
『フリー…ド…さん?』
彼の髪の毛が腕に触れたと感じた瞬間、手首に柔らかい何かが触れた
『んっ…っ、あのっ』
温かく柔らかいそれは労るように赤い痕に数回落とされ小さなリップ音が何度も聞こえる
ちゅ……ちゅっ…ぷ……
『(これって…嘘っ、フリードさんの唇?)』
何をされているのか分かるとナマエは頬を熱くさせ甘い痺れと共に肌が敏感になっていく、初めての感覚に震えているとゆっくりと彼の唇が離れた
『ふ…ぁ…なにを…?』
「………痛みが引くおまじないだ」
そう言ってやっと背筋を戻し顔を上げた彼はいつも通りの顔で笑っておりナマエは驚きに目を丸くさせた
腕とは言えあれだけ甘いキスをしたというのに彼はなんともなかったように平然としている
「さぁ〜て暗くなる前に買い物すませようぜ?」
それどころか呑気にも買い物しようと店へと先に歩きだしてしまい、ナマエは慌ててキスされた腕を服の袖で隠した
『は、はいっ!(おまじない?そっか…うん…おまじないか)』
大人が泣いた子供によくやるおまじないの一つだろうか?
彼から見ればナマエは確かに子供であり意識してしまう自分が変なのかもしれない
ナマエは火照った体に恥ずかしくなりながらフリードの後ろを数歩遅れてついて行き
前を歩くフリードは手の甲で自分の熱くなった頬を隠し眉を寄せていた
「(何やってんだ俺は?何がしたいんだよっ!)」
鼻から熱い息を吐き落ち着かせようと数回深呼吸をしていると、ふと胸元に手をかざし違和感に気がついた
先程まであった不快なモヤモヤが消えているのだ
「(どういう事だ?やっぱただの胸焼けか?)」
ハテナマークを数個浮かべるが今は確かな答えも見つからず、少年に戻ったようにドキドキと勝手に鳴る煩い胸に戸惑った
食事を終えるとペパーは用事があるとの事で別行動となった
別れ際に念を押してナマエに言い聞かせるように言うと彼女も困ったように笑い頷いてくれた
満足そうに背を向けるペパーと違い彼女の後ろに立つフリードは不満気に両手をポケットに入れ瞳を険しくさせている
ステーキは文句のない味で腹は満たされたというのにモヤモヤと嫌な気分だった
「(なんだこれ?煙草でも吸いたいのか?いや…それとも違うな…なんかこう…ここが落ち着かない)」
モヤモヤが渦巻く胸元を撫でるが不快な気分は晴れずにいる
どうしたものかと考えていると、いつの間にかナマエがフリードの顔を下から覗き込んでいた
『フリードさん?』
「あ、ああ!悪いっちょっと考え事してたわ」
胸元から手を素早く離しひらひらと片手をふり何でも無いと伝えると彼女は安心したように柔らかく瞳を細め
『よかった、具合悪いのかと思って…心配しちゃいました』
小首を傾け笑う彼女は未成年らしく幼さが残りあどけなく見える
純粋に自分を心配してくれた気持ちにフリードは小さな喜びを感じ口角を緩く上げた
「そうだ、お菓子も買いたいんだろ?何処の店だ?」
『あ、はい!えっと……あっ!あそこです!』
彼女が指差した先には確かにスイーツを扱う店があったが、フリードの視線は店ではなく白い手首に浮ぶ赤い痕に目が止まった
「それ…さっきの奴のか?見せてみろ」
『え?あ…あ〜でももう痛くないですよ?』
「いいから見せろっ!」
引っ込めようとした彼女の手を掴み長袖に隠れていた手首をあらわにさせるとほんのり赤く握られた痕が残っていた
余程強くペパーが握っていたのだろう、フリードは両手で彼女の手を包み痛々しい痕を優しく指先でなぞった
「ガキだな…女の子の体にこんな痕が残る程強く握るなんて」
眉を険しくさせたフリードは長い前髪を垂れ下げながら俯き呟いた
『偶々です…それに今回のは連絡しなかったあたしが悪かったんですし…先輩なりに心配してたんだと思うから』
「(こんな痕を残されても…アイツを庇うのか?俺ならこんな事しないのに…俺なら)」
他の男に残された痕を忌々しく睨んだフリードは眉間に深いシワを寄せると彼女の手を優しく支えながら背中を丸め
『フリー…ド…さん?』
彼の髪の毛が腕に触れたと感じた瞬間、手首に柔らかい何かが触れた
『んっ…っ、あのっ』
温かく柔らかいそれは労るように赤い痕に数回落とされ小さなリップ音が何度も聞こえる
ちゅ……ちゅっ…ぷ……
『(これって…嘘っ、フリードさんの唇?)』
何をされているのか分かるとナマエは頬を熱くさせ甘い痺れと共に肌が敏感になっていく、初めての感覚に震えているとゆっくりと彼の唇が離れた
『ふ…ぁ…なにを…?』
「………痛みが引くおまじないだ」
そう言ってやっと背筋を戻し顔を上げた彼はいつも通りの顔で笑っておりナマエは驚きに目を丸くさせた
腕とは言えあれだけ甘いキスをしたというのに彼はなんともなかったように平然としている
「さぁ〜て暗くなる前に買い物すませようぜ?」
それどころか呑気にも買い物しようと店へと先に歩きだしてしまい、ナマエは慌ててキスされた腕を服の袖で隠した
『は、はいっ!(おまじない?そっか…うん…おまじないか)』
大人が泣いた子供によくやるおまじないの一つだろうか?
彼から見ればナマエは確かに子供であり意識してしまう自分が変なのかもしれない
ナマエは火照った体に恥ずかしくなりながらフリードの後ろを数歩遅れてついて行き
前を歩くフリードは手の甲で自分の熱くなった頬を隠し眉を寄せていた
「(何やってんだ俺は?何がしたいんだよっ!)」
鼻から熱い息を吐き落ち着かせようと数回深呼吸をしていると、ふと胸元に手をかざし違和感に気がついた
先程まであった不快なモヤモヤが消えているのだ
「(どういう事だ?やっぱただの胸焼けか?)」
ハテナマークを数個浮かべるが今は確かな答えも見つからず、少年に戻ったようにドキドキと勝手に鳴る煩い胸に戸惑った