第三章
夢小説設定
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「ナマエー!お〜い」
飛行船内に響くフリードの声
探し人が朝食後から見つからず小首を傾げては歩き回っていた
「ナマエ?さっき食器を洗うのを手伝ってくれたが…」
「ああ、あの子ならさっき洗濯物を干すの手伝ってくれたよ?」
「ナマエ?薬品棚の整理手伝ってくれてさっき出てったばかりだけど…すれ違いになったのかもね」
「……おいおい、マジで何処行ったんだ?」
キッチンにウィングデッキ、そして救護室と忙しく行動している恋人にフリードは心配になり探す足を早めた
「(ナマエの奴…なんか頑張ろうとしてんのは分かるが優先順位が違うだろーが)」
せっかく同じ船に乗っているのだから会えなかった分も二人の時間が欲しい
なのに大切な恋人は自分をほっといて他のメンバーと交流する為にあちこち歩きまわっているようだ
「ったく、俺の事も構えっつーの」
口を尖らせ眉を寄せる彼は子供のように拗ねている
不満を隠さず辺りを見回しながら船内を端から端まで探していると漸く倉庫の前でお目当ての人物を見つけフリードはホッと顔から力を抜いた
背を向けた彼女はまだ彼に気がついておらず俯いており、フリードはわざと大きな声を出した
「ナマエっここにいたのか!探したんだぞ?」
『え?フリードさん?探したって…あたしに何か用でしたか?』
振り返ったナマエはキョトンとした顔を向けフリードは言葉に詰まる
特別な用は無い
敢えて言うならイチャつきたいというお誘いぐらいだが、こうも真っ直ぐに聞かれては言いにくいものだ
「用…つーか、ん?それパモじゃないか」
彼女の腕に抱かれたオレンジ色の生き物、それはパルデアに生息するパモというポケモンだった
『うん、パルデアに着いた時に船内に入り込んだみたいで…これからどうしようかって話してたとこです』
パモは不安げに小さく鳴き声を出しナマエの腕の中で身を丸くさせた
船はパルデアを既に飛び立っておりこの辺りに島はなく広い海しか無い
こんな場所で捨てられたら…
涙目で震えるパモは必死にナマエの胸に顔を寄せ甘えだしフリードは小さく吹き出した
「んな怯えんなよ、別に好きなくらいここにいていいぜ?他の地方からもこの船に乗り込んで勝手に住み着いている奴らが結構いるしな」
『本当!良かったねパモさん!』
ここにいて良いのだと分かるとパモは嬉しそうに瞳を輝かせ短い両手をあげて喜んだ
ピカチュウと似たようなポケモンだがキャップとは違った可愛さにナマエは頬を緩めた
「パモ…さん?」
ふと…フリードがパモの呼び方について聞き返すとナマエは自分の口を軽く抑え目を見開いた
『あ…つい、アカデミーでセイジ先生と一緒にお世話をしているパモがいてパモさんって呼んでたんでつい』
眉を下げて照れ笑いを浮かべる彼女にフリードはムッと口をへの字にさせ瞳をじっとりと細めた
「………セイジって…男か?」
『そうですよ?』
「どんな奴?」
『セイジ先生ですか?んー背が高くて色黒でお喋りが好きで…ちょっと強引でカッコいい人ですね』
「ふーん」
嘘の笑顔を貼り付けたフリードは心の中では今すぐ聞きたい事が次から次へと浮かび暴れていた
「(また違う男かよ、って駄目だ駄目だ!ここで下手に反応したら心の狭い男と思われる!あ〜でも気になる!)」
モヤモヤと嫉妬の炎を背中に纏わせた彼に気が付かずナマエは呑気にパモを撫でながらフリードを見上げる
『そういえば、この船は今は何処かに向かってるんですか?』
「ん?ああ、今んとこ特別な目的はないが…もう少しした先に見えてくる島には一度降りる予定だ」
パルデアを出て初めての島
期待とは別にほんの少しの不安を感じるのは何故だろう
改めて生まれた故郷から離れ旅に出た事を感じ眉を下げるナマエにフリードは優しく微笑み
「お前にとっては初めての島だろ?何か新しい発見があるかもしれないし楽しもうぜ?」
『ん…そうですね』
「万が一何かあってもお兄さんが守ってやるから安心しな!」
少し強く頭を撫でてくる大きな手
温かくて頼れる手の感触に安心を感じナマエは小さな不安が薄れていくのを感じ頬を緩めた
『…ふふ、頼りにしてますね』
「おうっ!」
ニッと歯を出して笑うフリード
ナマエは目の前の彼が突然恋しくなり額をフリードの胸元に押し付けて甘えだす
「ナマエ?」
抱きついたわけではないが、自分から触れてくる彼女にフリードは一瞬動揺する
『フリードさんと一緒に旅ができるなんて今でも信じられなくて…なんか嬉しいです』
「……俺もだよ」
このまま抱きしめてもいいのか
倉庫という人気のない場所で二人っきり、甘い期待をしてしまいフリードは両手でナマエの頬を包み上を向かせた
『…フリードさん』
じっと見上げる幼さを残す恋人の顔、ピンク色の唇に視線が釘付けになりフリードは顔を傾けながら背中を丸めていく
「……ナマエ」
キスしたい
思ったままに行動し瞳を細め顔を近づけるが
『あたし次の島で必ず皆の役に立てる事します!』
「…………………………ん?」
場の雰囲気とは違う意気込んた言葉にフリードは触れそうだった唇を止めナマエに聞き返した
『だって皆それぞれ仕事があるでしょ?マードックさんはご飯作ってくれるしモリーさんは怪我を治してくれるし…オリオさんや会った事ないけどドットさんだって』
この飛行船内にいるメンバーはそれぞれ役割があり普段から自分の仕事をこなしている
ランドウの役割は少々不明だが…釣りをしながらも見張りをしている時がある
それに比べ自分はまだ皆の手伝いしか出来てない
自分にしかできない何かをしたい
ナマエなりに考えた答え
それは……
『だから、あたしは旅に必要なお金を稼ぎます!』
「ん?んんん?」
年下の恋人はまだまだ予測不可能だ
飛行船内に響くフリードの声
探し人が朝食後から見つからず小首を傾げては歩き回っていた
「ナマエ?さっき食器を洗うのを手伝ってくれたが…」
「ああ、あの子ならさっき洗濯物を干すの手伝ってくれたよ?」
「ナマエ?薬品棚の整理手伝ってくれてさっき出てったばかりだけど…すれ違いになったのかもね」
「……おいおい、マジで何処行ったんだ?」
キッチンにウィングデッキ、そして救護室と忙しく行動している恋人にフリードは心配になり探す足を早めた
「(ナマエの奴…なんか頑張ろうとしてんのは分かるが優先順位が違うだろーが)」
せっかく同じ船に乗っているのだから会えなかった分も二人の時間が欲しい
なのに大切な恋人は自分をほっといて他のメンバーと交流する為にあちこち歩きまわっているようだ
「ったく、俺の事も構えっつーの」
口を尖らせ眉を寄せる彼は子供のように拗ねている
不満を隠さず辺りを見回しながら船内を端から端まで探していると漸く倉庫の前でお目当ての人物を見つけフリードはホッと顔から力を抜いた
背を向けた彼女はまだ彼に気がついておらず俯いており、フリードはわざと大きな声を出した
「ナマエっここにいたのか!探したんだぞ?」
『え?フリードさん?探したって…あたしに何か用でしたか?』
振り返ったナマエはキョトンとした顔を向けフリードは言葉に詰まる
特別な用は無い
敢えて言うならイチャつきたいというお誘いぐらいだが、こうも真っ直ぐに聞かれては言いにくいものだ
「用…つーか、ん?それパモじゃないか」
彼女の腕に抱かれたオレンジ色の生き物、それはパルデアに生息するパモというポケモンだった
『うん、パルデアに着いた時に船内に入り込んだみたいで…これからどうしようかって話してたとこです』
パモは不安げに小さく鳴き声を出しナマエの腕の中で身を丸くさせた
船はパルデアを既に飛び立っておりこの辺りに島はなく広い海しか無い
こんな場所で捨てられたら…
涙目で震えるパモは必死にナマエの胸に顔を寄せ甘えだしフリードは小さく吹き出した
「んな怯えんなよ、別に好きなくらいここにいていいぜ?他の地方からもこの船に乗り込んで勝手に住み着いている奴らが結構いるしな」
『本当!良かったねパモさん!』
ここにいて良いのだと分かるとパモは嬉しそうに瞳を輝かせ短い両手をあげて喜んだ
ピカチュウと似たようなポケモンだがキャップとは違った可愛さにナマエは頬を緩めた
「パモ…さん?」
ふと…フリードがパモの呼び方について聞き返すとナマエは自分の口を軽く抑え目を見開いた
『あ…つい、アカデミーでセイジ先生と一緒にお世話をしているパモがいてパモさんって呼んでたんでつい』
眉を下げて照れ笑いを浮かべる彼女にフリードはムッと口をへの字にさせ瞳をじっとりと細めた
「………セイジって…男か?」
『そうですよ?』
「どんな奴?」
『セイジ先生ですか?んー背が高くて色黒でお喋りが好きで…ちょっと強引でカッコいい人ですね』
「ふーん」
嘘の笑顔を貼り付けたフリードは心の中では今すぐ聞きたい事が次から次へと浮かび暴れていた
「(また違う男かよ、って駄目だ駄目だ!ここで下手に反応したら心の狭い男と思われる!あ〜でも気になる!)」
モヤモヤと嫉妬の炎を背中に纏わせた彼に気が付かずナマエは呑気にパモを撫でながらフリードを見上げる
『そういえば、この船は今は何処かに向かってるんですか?』
「ん?ああ、今んとこ特別な目的はないが…もう少しした先に見えてくる島には一度降りる予定だ」
パルデアを出て初めての島
期待とは別にほんの少しの不安を感じるのは何故だろう
改めて生まれた故郷から離れ旅に出た事を感じ眉を下げるナマエにフリードは優しく微笑み
「お前にとっては初めての島だろ?何か新しい発見があるかもしれないし楽しもうぜ?」
『ん…そうですね』
「万が一何かあってもお兄さんが守ってやるから安心しな!」
少し強く頭を撫でてくる大きな手
温かくて頼れる手の感触に安心を感じナマエは小さな不安が薄れていくのを感じ頬を緩めた
『…ふふ、頼りにしてますね』
「おうっ!」
ニッと歯を出して笑うフリード
ナマエは目の前の彼が突然恋しくなり額をフリードの胸元に押し付けて甘えだす
「ナマエ?」
抱きついたわけではないが、自分から触れてくる彼女にフリードは一瞬動揺する
『フリードさんと一緒に旅ができるなんて今でも信じられなくて…なんか嬉しいです』
「……俺もだよ」
このまま抱きしめてもいいのか
倉庫という人気のない場所で二人っきり、甘い期待をしてしまいフリードは両手でナマエの頬を包み上を向かせた
『…フリードさん』
じっと見上げる幼さを残す恋人の顔、ピンク色の唇に視線が釘付けになりフリードは顔を傾けながら背中を丸めていく
「……ナマエ」
キスしたい
思ったままに行動し瞳を細め顔を近づけるが
『あたし次の島で必ず皆の役に立てる事します!』
「…………………………ん?」
場の雰囲気とは違う意気込んた言葉にフリードは触れそうだった唇を止めナマエに聞き返した
『だって皆それぞれ仕事があるでしょ?マードックさんはご飯作ってくれるしモリーさんは怪我を治してくれるし…オリオさんや会った事ないけどドットさんだって』
この飛行船内にいるメンバーはそれぞれ役割があり普段から自分の仕事をこなしている
ランドウの役割は少々不明だが…釣りをしながらも見張りをしている時がある
それに比べ自分はまだ皆の手伝いしか出来てない
自分にしかできない何かをしたい
ナマエなりに考えた答え
それは……
『だから、あたしは旅に必要なお金を稼ぎます!』
「ん?んんん?」
年下の恋人はまだまだ予測不可能だ