第二章
夢小説設定
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いつもおどおどしてて根暗な奴
第一印象はそんなもんだった
下を向いて歩き教室でも一人ぼっち
周りの生徒から何やら陰口をされているのに怒りもせず黙ってる
散々周りから嫌がらせを受けるせいか食事でさえ周りに気を使い口にサンドイッチを運ぶ動きもぎこちない
何が陰口のネタにされるか分からないから慎重になってるんだろうが、せっかく美味いもん食ってるのに勿体ない
食に煩いオレはだからアイツに声をかけたんだと思う
「お前、ちゃんと味わってるか?」
突然話しかけたオレにナマエは驚いて目を大きくさせた、あの時の顔が面白くて今も忘れられない
根暗と思ったがオレの第一印象は話す回数が増えるにつれ変わっていった
ポケモンと話せる不思議なナマエは、根暗でもなくただ優しすぎて周りに言い返す事ができない奴だった
気が弱くて、押しに弱くて
少し鈍くさくて目を離すと予想外の事に巻き込まれている
オレが守らないと
自然と胸に育った感情は友情と言うにはあまりに大きく、愛情と言うには早かった
親友として先輩として
側で守りつつ関係をもっと深めて
いつか自分からオレの手を握って欲しい
そんな期待をしていたのに
ナマエはオレの手を握らず一人で進む事を決意したらしい
「………………なんでだよ」
つい口に出た言葉にハッと我に帰りオレは自分の口元を勢いよく手の平で隠した
『先輩?』
不安気にコチラを見上げるナマエに早く何か言ってやらないと
内心焦りつつも口角を無理矢理上げオレは先輩の仮面を被った
「あぁ、いやなんでもねぇ!ジムチャレンジか…そっか…すげぇ事決めたな」
『はい!どこまで出来るか分かんないけど、やってみたくて』
不思議な事に照れながら笑う彼女の顔が可愛くて憎らしいとも感じた
オレの気持ちなんて知らないもんな
分かってるけど…寂しいもんだな
腕を組み合わせ片足に重心を置くと視線を泳がせ、ほんの少し本音を口にしてみた
「オレとしてはお前と秘伝スパイス集めをして旅したかったんだが…どうしてジムなんだ?」
『その…フリードさんを驚かせたくて、彼が帰ってきた時こんなに強くなったんだよ!って見せたいんです』
突然出た別の男の名前
頭に浮かぶのは白髪の癖毛をしたムカつく野郎の顔だった
「フリード?あのオッサンどっか行ったのか?」
聞きたくないが聞かないといけない
口元を引き攣らせながらオッサンが何処に行ったのか聞こうとするとナマエは寂しげに眉を下げ弱々しい声を出した
『うん、旅に出ちゃって…今はパルデアにいないの』
旅?
どういう事だ?
「は?いつ帰って来るんだ?」
『……………分からないんです』
散々人の事馬鹿にしてナマエの気持ちを掻き乱した癖に旅に出ただと?しかもいつ帰って来るかも言わなかったというのか?
考えれば考える程イライラとした気持ちが膨れ上がり眉間に深いシワができていく
「いつ帰ってくるかも分からない奴の為にジムチャレンジするのかっ?いくら相棒がいたって旅の間安全とは限らないんだぞ!」
『……分かってます』
「分かってねぇよっ!想像できないくらい強いポケモンだっているんだぞ!お前だってオレのマフィティフを見ただろ!」
『………』
オレの相棒は見たこともないポケモンに襲われ怪我を負いそれ以降元気がなくなった
立つこともしなくなりセンターに預けても治らなかった
だからパルデアのどこかに生えている秘伝スパイスに賭けてみたいって話をした事があった
勿論本当にあるかも分からねぇし効くかどうかも分からない
それでもナマエがいたから
お前がマフィティフの気持ちを教えてくれるからオレは進めたのにお前は一人で行くって言うのかよ
あんな…自分勝手な男の為に
「………なんで一人で行くって決めんだよ、オレは頼りにならないのか?オレらダチじゃねぇのかよ?」
スパイス探しじゃないにしても
一人で行かないで欲しい
オレの見てない所で怪我をしたり泣かされる姿が浮ぶだけで胸の奥が苦しくなっちまうから
『そんなんじゃ…でも…甘えたらあたし強くなれないっ!』
「なれるさ、だからオレを利用しろよ?一人で……勝手に行くなよ」
涙目になりながら想いを全て言い切った、正直恥ずかしいし少し後悔もしてる
こんなカッコ悪い姿見せるつもりじゃなかったのにな
濡れた目元を乱暴に腕で拭うと目の前にいたナマエがオレのワイシャツをそっと掴んだ
『……じゃあ、一緒に来てくれますか?』
手ではないが
彼女から掴んでくれた事が嬉しくてオレは頬がほんのりと熱くなるのを感じ笑みを浮かべた
「……へへっ!当たり前だろ?」
まだ友情のままだけどさ
焦る事ないよな?
いつかオレだけを見てくれるまでオレはお前の側にいる
だから忘れないで欲しい
側にオレがいる事を
最高のダチがいる事を
第一印象はそんなもんだった
下を向いて歩き教室でも一人ぼっち
周りの生徒から何やら陰口をされているのに怒りもせず黙ってる
散々周りから嫌がらせを受けるせいか食事でさえ周りに気を使い口にサンドイッチを運ぶ動きもぎこちない
何が陰口のネタにされるか分からないから慎重になってるんだろうが、せっかく美味いもん食ってるのに勿体ない
食に煩いオレはだからアイツに声をかけたんだと思う
「お前、ちゃんと味わってるか?」
突然話しかけたオレにナマエは驚いて目を大きくさせた、あの時の顔が面白くて今も忘れられない
根暗と思ったがオレの第一印象は話す回数が増えるにつれ変わっていった
ポケモンと話せる不思議なナマエは、根暗でもなくただ優しすぎて周りに言い返す事ができない奴だった
気が弱くて、押しに弱くて
少し鈍くさくて目を離すと予想外の事に巻き込まれている
オレが守らないと
自然と胸に育った感情は友情と言うにはあまりに大きく、愛情と言うには早かった
親友として先輩として
側で守りつつ関係をもっと深めて
いつか自分からオレの手を握って欲しい
そんな期待をしていたのに
ナマエはオレの手を握らず一人で進む事を決意したらしい
「………………なんでだよ」
つい口に出た言葉にハッと我に帰りオレは自分の口元を勢いよく手の平で隠した
『先輩?』
不安気にコチラを見上げるナマエに早く何か言ってやらないと
内心焦りつつも口角を無理矢理上げオレは先輩の仮面を被った
「あぁ、いやなんでもねぇ!ジムチャレンジか…そっか…すげぇ事決めたな」
『はい!どこまで出来るか分かんないけど、やってみたくて』
不思議な事に照れながら笑う彼女の顔が可愛くて憎らしいとも感じた
オレの気持ちなんて知らないもんな
分かってるけど…寂しいもんだな
腕を組み合わせ片足に重心を置くと視線を泳がせ、ほんの少し本音を口にしてみた
「オレとしてはお前と秘伝スパイス集めをして旅したかったんだが…どうしてジムなんだ?」
『その…フリードさんを驚かせたくて、彼が帰ってきた時こんなに強くなったんだよ!って見せたいんです』
突然出た別の男の名前
頭に浮かぶのは白髪の癖毛をしたムカつく野郎の顔だった
「フリード?あのオッサンどっか行ったのか?」
聞きたくないが聞かないといけない
口元を引き攣らせながらオッサンが何処に行ったのか聞こうとするとナマエは寂しげに眉を下げ弱々しい声を出した
『うん、旅に出ちゃって…今はパルデアにいないの』
旅?
どういう事だ?
「は?いつ帰って来るんだ?」
『……………分からないんです』
散々人の事馬鹿にしてナマエの気持ちを掻き乱した癖に旅に出ただと?しかもいつ帰って来るかも言わなかったというのか?
考えれば考える程イライラとした気持ちが膨れ上がり眉間に深いシワができていく
「いつ帰ってくるかも分からない奴の為にジムチャレンジするのかっ?いくら相棒がいたって旅の間安全とは限らないんだぞ!」
『……分かってます』
「分かってねぇよっ!想像できないくらい強いポケモンだっているんだぞ!お前だってオレのマフィティフを見ただろ!」
『………』
オレの相棒は見たこともないポケモンに襲われ怪我を負いそれ以降元気がなくなった
立つこともしなくなりセンターに預けても治らなかった
だからパルデアのどこかに生えている秘伝スパイスに賭けてみたいって話をした事があった
勿論本当にあるかも分からねぇし効くかどうかも分からない
それでもナマエがいたから
お前がマフィティフの気持ちを教えてくれるからオレは進めたのにお前は一人で行くって言うのかよ
あんな…自分勝手な男の為に
「………なんで一人で行くって決めんだよ、オレは頼りにならないのか?オレらダチじゃねぇのかよ?」
スパイス探しじゃないにしても
一人で行かないで欲しい
オレの見てない所で怪我をしたり泣かされる姿が浮ぶだけで胸の奥が苦しくなっちまうから
『そんなんじゃ…でも…甘えたらあたし強くなれないっ!』
「なれるさ、だからオレを利用しろよ?一人で……勝手に行くなよ」
涙目になりながら想いを全て言い切った、正直恥ずかしいし少し後悔もしてる
こんなカッコ悪い姿見せるつもりじゃなかったのにな
濡れた目元を乱暴に腕で拭うと目の前にいたナマエがオレのワイシャツをそっと掴んだ
『……じゃあ、一緒に来てくれますか?』
手ではないが
彼女から掴んでくれた事が嬉しくてオレは頬がほんのりと熱くなるのを感じ笑みを浮かべた
「……へへっ!当たり前だろ?」
まだ友情のままだけどさ
焦る事ないよな?
いつかオレだけを見てくれるまでオレはお前の側にいる
だから忘れないで欲しい
側にオレがいる事を
最高のダチがいる事を