第一章
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『可愛いなぁ〜』
初めての相棒のメッソン
水色の体に大きな目、笑った顔も愛らしくてチハルはすっかりメロメロだ
「私のヒバニーだって可愛いもん!」
『ふふ、そうだね!ヒバニーも尻尾がふわふわで笑った顔もメッソンと同じくらい可愛い!』
ポケモンをパートナーに選び終わった後、ダンデの母の提案によりバーベキューに参加する事になった
ユウリとチハルは初のバトルを楽しんだ後もお互いのポケモンについて褒め合いながら楽しんでいたが、二人に負けたホップは会話には参加せず肉に被り付き頬を真ん丸にさせている
「ホップったら口に入れすぎ!」
「ふぁんはよ!ひぃーはろ!(なんだよ!いいだろ!)」
ユウリに怒られたホップは両手に肉の刺さった串を持ちながらその場を逃げ出し、その後ろをユウリが追いかけていってしまった
彼なりに負けた悔しさもあり素直になれないのかもしれないがユウリもホップをほっとけないのだろう
『(幼馴染みか…いいなぁ)』
仲のいい二人を目で追いかけていると視界いっぱいに突然大量の肉が乗った皿が現れた
「君の分だ!ちゃんと食べないとホップに全部食べられてしまうぞ?」
味付けされた沢山の肉は美味しそうな香りと湯気を出しているが女性には多すぎる量だった
ダンデに悪気はなく寧ろ沢山食べさせたくて善意で持ってきたようだ
食べてくれと言わんばかりの輝いた瞳についチハルは笑ってしまう
『ダンデさんっ、ふふっこんなに食べれませんよ』
「ん?そうなのか?」
なら少し減らしてから渡そうか
手に持った皿を見下しどのくらいの量がちょうどいいのか真剣に考え込んでいる彼
そんな彼の口元に美味しい物を食べた痕が残っていたのを見つけた
『あれ?ダンデさん口の端にソースがついてますよ?』
「ん、ハハっ俺も腹が減っていたからな!がっつき過ぎたかもしれん、ん…ここか?」
手の甲で拭うが上手く取れていない
何度も擦っては小首を傾げる彼をほっとけなくてチハルは自分の服の袖を引っ張り掴むと一歩近寄り
『こっちです、あ…待って動かないで』
「っ!」
ダンデの頬へと手を伸ばした
一瞬頬を撫でられると感じたダンデは目を見開き体を強張らせたが、彼女が触れたのは一瞬だ
僅かに触れた口の端に余韻を残し離れていく彼女の手を危うく掴みそうになるが、ぐっと耐えその代わりに目は彼女を追いかけ続けた
『はい、取れましたよ』
小首を傾け無邪気に微笑む姿に見惚れつつダンデは自分の口元を撫で、不自然にならないようすぐに礼を言った
「ぁ…ああ、サンキューだぜ!」
『ダンデさんって…なんだか可愛いですね』
「可愛い?俺が?」
何を言っているのかと口元から手をゆっくりと離し顔を彼女へと向けると、チハルはメッソンを抱き上げ相棒の顎を指の背で撫で始める
気持ち良さげに目を細め身を委ねるメッソンを見つめ優しげに微笑む彼女の姿にダンデは釘付けになり周りの音が遠く感じた
薄いピンク色の唇が言葉を話す瞬間も彼の目は瞬きを忘れ雑音を全て消し去りチハルの声だけに耳を傾ける
何故ここまで集中しているのか本人にも分からないが、彼女の言葉や仕草全てに体が反応してしまっていた
『ポケモンの事を話す時は目がキラキラしてて楽しそうだし、普段ファンの皆の前ではカッコイイのに今みたいに少し慌てん坊さんなとこもあって…可愛いなぁって思っちゃいました』
ニヒヒといたずらっ子のような笑顔をこちらに向けた彼女にダンデは一歩前へと近寄り、彼女の頬へと手を伸ばした
だが触れようとした手は彼女の頬に触れる前にピクリと揺れながら止まり、触れようとした頬から下がりチハルが抱いたメッソンの頭の上に降りた
彼女とは違う大きな手に頭を撫でられたメッソンは小さく鳴きながらも嫌がらずダンデの手を受け止める、彼が本当に触れたかったのはメッソンではないが今は気持ちが動揺しておりこうするしかなかった
「君は変わった事を言うな?こんなガタイのいい男を可愛いだなんて、俺から見たら君の方がずっと……」
可愛い…そう口にする前に彼女を見ると先程よりも色濃くチハルの姿が目に映った
可愛らしく微笑む小さな存在、改めて意識してしまえばダンデの頬は急激に熱くなる
『ダンデさん?』
「ぁ…いや、何でもないぜ!喉が乾いたな、何か持ってくるから待っててくれ」
突然背を向けた彼にチハルは頷く事しかできず大人しくその場で待っていた
『ん?メッソン?降りたいの?』
腕の中にいたメッソンはサルノリ達と遊びたくなったらしくダンデの家にあるバトルコートへと走っていってしまった
さっきまでバトルしたとは思えない程三匹は仲良く駆け回り遊びだす
自分もユウリやホップとこうしていつまでも仲良くできたら…ふと笑顔が静かに消え去った頃ダンデが飲み物を持って戻ってきた
「チハル?どうかしたのか?」
まだ少し頬が赤い彼は飲み物が入ったコップを一つチハルへと渡すと、受け取った彼女は眉を下げ強張った笑みを浮かべた
『いえ…少しはしゃぎ過ぎて疲れただけです』
「………そうか」
これ以上は言いたくないのかコップを傾け喉へと流し込む彼女の姿を眺めながらダンデは隠された本心を探ろうとした
「(何か心配事か?何故素直に言わないんだ?聞いてしまえばいいのかもしれないが…俺が聞いて答えてくれるだろうか)」
自分達はまだ出会ったばかりだ
親友でもなければ女同士でもない
年頃の女の子が歳の離れた男に素直に相談事をするのは難しいだろう
悩みつつ手に持っていたコップを喉へと流し込もうとすると口内に甘いジュースの味が広まりギョッと目を見開いた
「っ!待てっチハル!そっちは俺のだっ!」
ダンデが持ってきたのは彼女用のジュースと自分用の酒、色が似ており間違った方を渡してしまったようだ
だが気がついた頃にはもう遅い
声をかけられたチハルはとろりと下がった瞳をしており、何を言われたか分からないのか反応が鈍い
『ぅ?なんですかぁ?』
「すまないっ君に渡したのは俺の酒だ!」
『あ〜道理で…ちょっと苦いなぁって思って…う〜口の中苦味でピリピリするんですけど…なんか変になってますかぁ?』
口をパカンと開けダンデを見上げ、彼は小さな口内に見える赤い舌に釘付けになる
誰かの口の中を見るなんて滅多にない
ましてや異性の口内なんて見ないだろう
小さな舌を見せふにゃりと笑う彼女を見下ろすとダンデの胸は早鐘を打ち始め、また頬に熱が集まる
「だ、大丈夫だ、何か甘い物を食べれば治るさ」
『ん…本当?…うぅ…舌にも苦いのが…』
ぺろりと出した赤い舌を人差し指で撫で顔を少し歪める彼女は本当に苦味が嫌いなのだろう
なんとか味を薄めようと舌に触れるが意味はない、寧ろ目の前の男を惑わすばかりで状況は悪くなる
「……っ、とにかく…今はこれを」
彼女に渡す筈だったジュースの入ったコップを渡し飲ませようとするが、コップを掴む前にチハルの体はふらつき後ろへと倒れそうになった
「チハル!!」
コップは音をたて地面に転がり中身が足元に拡がった
ダンデの素早い行動によりチハルはコップのように地面に倒れる事はなかったが様子がおかしい
『ん…っ…』
「大丈夫か!何処か具合が悪いのか?」
慌てて彼女の体を抱きしめ支えたが、腕の中の彼女はぐったりと力が抜け落ちていた
『ぅ…なんか…ふわふわ…して…足が…へん』
「………アルコールがまわったんだ、すまない俺のせいだ」
未成年に酒を飲ませてしまった
後悔と自分のミスに顔を歪めながらもダンデは頬がほんのり赤くなったチハルを抱き上げまだ宴会モードな庭から静かに席を外した
『ん…ダンデ…さ…ん?』
「中で…少し休もう」
横抱きにし軽い体を運ぶと仄かに彼女の甘い香りが鼻を掠めダンデはまた心音を早くさせた
厚く逞しい胸板に頬を寄せ、身を任せていた彼女の耳にその心音は伝わり早いリズムの心音を聞きながらチハルは気持ちのいい浮遊感にただ目を閉じた
初めての相棒のメッソン
水色の体に大きな目、笑った顔も愛らしくてチハルはすっかりメロメロだ
「私のヒバニーだって可愛いもん!」
『ふふ、そうだね!ヒバニーも尻尾がふわふわで笑った顔もメッソンと同じくらい可愛い!』
ポケモンをパートナーに選び終わった後、ダンデの母の提案によりバーベキューに参加する事になった
ユウリとチハルは初のバトルを楽しんだ後もお互いのポケモンについて褒め合いながら楽しんでいたが、二人に負けたホップは会話には参加せず肉に被り付き頬を真ん丸にさせている
「ホップったら口に入れすぎ!」
「ふぁんはよ!ひぃーはろ!(なんだよ!いいだろ!)」
ユウリに怒られたホップは両手に肉の刺さった串を持ちながらその場を逃げ出し、その後ろをユウリが追いかけていってしまった
彼なりに負けた悔しさもあり素直になれないのかもしれないがユウリもホップをほっとけないのだろう
『(幼馴染みか…いいなぁ)』
仲のいい二人を目で追いかけていると視界いっぱいに突然大量の肉が乗った皿が現れた
「君の分だ!ちゃんと食べないとホップに全部食べられてしまうぞ?」
味付けされた沢山の肉は美味しそうな香りと湯気を出しているが女性には多すぎる量だった
ダンデに悪気はなく寧ろ沢山食べさせたくて善意で持ってきたようだ
食べてくれと言わんばかりの輝いた瞳についチハルは笑ってしまう
『ダンデさんっ、ふふっこんなに食べれませんよ』
「ん?そうなのか?」
なら少し減らしてから渡そうか
手に持った皿を見下しどのくらいの量がちょうどいいのか真剣に考え込んでいる彼
そんな彼の口元に美味しい物を食べた痕が残っていたのを見つけた
『あれ?ダンデさん口の端にソースがついてますよ?』
「ん、ハハっ俺も腹が減っていたからな!がっつき過ぎたかもしれん、ん…ここか?」
手の甲で拭うが上手く取れていない
何度も擦っては小首を傾げる彼をほっとけなくてチハルは自分の服の袖を引っ張り掴むと一歩近寄り
『こっちです、あ…待って動かないで』
「っ!」
ダンデの頬へと手を伸ばした
一瞬頬を撫でられると感じたダンデは目を見開き体を強張らせたが、彼女が触れたのは一瞬だ
僅かに触れた口の端に余韻を残し離れていく彼女の手を危うく掴みそうになるが、ぐっと耐えその代わりに目は彼女を追いかけ続けた
『はい、取れましたよ』
小首を傾け無邪気に微笑む姿に見惚れつつダンデは自分の口元を撫で、不自然にならないようすぐに礼を言った
「ぁ…ああ、サンキューだぜ!」
『ダンデさんって…なんだか可愛いですね』
「可愛い?俺が?」
何を言っているのかと口元から手をゆっくりと離し顔を彼女へと向けると、チハルはメッソンを抱き上げ相棒の顎を指の背で撫で始める
気持ち良さげに目を細め身を委ねるメッソンを見つめ優しげに微笑む彼女の姿にダンデは釘付けになり周りの音が遠く感じた
薄いピンク色の唇が言葉を話す瞬間も彼の目は瞬きを忘れ雑音を全て消し去りチハルの声だけに耳を傾ける
何故ここまで集中しているのか本人にも分からないが、彼女の言葉や仕草全てに体が反応してしまっていた
『ポケモンの事を話す時は目がキラキラしてて楽しそうだし、普段ファンの皆の前ではカッコイイのに今みたいに少し慌てん坊さんなとこもあって…可愛いなぁって思っちゃいました』
ニヒヒといたずらっ子のような笑顔をこちらに向けた彼女にダンデは一歩前へと近寄り、彼女の頬へと手を伸ばした
だが触れようとした手は彼女の頬に触れる前にピクリと揺れながら止まり、触れようとした頬から下がりチハルが抱いたメッソンの頭の上に降りた
彼女とは違う大きな手に頭を撫でられたメッソンは小さく鳴きながらも嫌がらずダンデの手を受け止める、彼が本当に触れたかったのはメッソンではないが今は気持ちが動揺しておりこうするしかなかった
「君は変わった事を言うな?こんなガタイのいい男を可愛いだなんて、俺から見たら君の方がずっと……」
可愛い…そう口にする前に彼女を見ると先程よりも色濃くチハルの姿が目に映った
可愛らしく微笑む小さな存在、改めて意識してしまえばダンデの頬は急激に熱くなる
『ダンデさん?』
「ぁ…いや、何でもないぜ!喉が乾いたな、何か持ってくるから待っててくれ」
突然背を向けた彼にチハルは頷く事しかできず大人しくその場で待っていた
『ん?メッソン?降りたいの?』
腕の中にいたメッソンはサルノリ達と遊びたくなったらしくダンデの家にあるバトルコートへと走っていってしまった
さっきまでバトルしたとは思えない程三匹は仲良く駆け回り遊びだす
自分もユウリやホップとこうしていつまでも仲良くできたら…ふと笑顔が静かに消え去った頃ダンデが飲み物を持って戻ってきた
「チハル?どうかしたのか?」
まだ少し頬が赤い彼は飲み物が入ったコップを一つチハルへと渡すと、受け取った彼女は眉を下げ強張った笑みを浮かべた
『いえ…少しはしゃぎ過ぎて疲れただけです』
「………そうか」
これ以上は言いたくないのかコップを傾け喉へと流し込む彼女の姿を眺めながらダンデは隠された本心を探ろうとした
「(何か心配事か?何故素直に言わないんだ?聞いてしまえばいいのかもしれないが…俺が聞いて答えてくれるだろうか)」
自分達はまだ出会ったばかりだ
親友でもなければ女同士でもない
年頃の女の子が歳の離れた男に素直に相談事をするのは難しいだろう
悩みつつ手に持っていたコップを喉へと流し込もうとすると口内に甘いジュースの味が広まりギョッと目を見開いた
「っ!待てっチハル!そっちは俺のだっ!」
ダンデが持ってきたのは彼女用のジュースと自分用の酒、色が似ており間違った方を渡してしまったようだ
だが気がついた頃にはもう遅い
声をかけられたチハルはとろりと下がった瞳をしており、何を言われたか分からないのか反応が鈍い
『ぅ?なんですかぁ?』
「すまないっ君に渡したのは俺の酒だ!」
『あ〜道理で…ちょっと苦いなぁって思って…う〜口の中苦味でピリピリするんですけど…なんか変になってますかぁ?』
口をパカンと開けダンデを見上げ、彼は小さな口内に見える赤い舌に釘付けになる
誰かの口の中を見るなんて滅多にない
ましてや異性の口内なんて見ないだろう
小さな舌を見せふにゃりと笑う彼女を見下ろすとダンデの胸は早鐘を打ち始め、また頬に熱が集まる
「だ、大丈夫だ、何か甘い物を食べれば治るさ」
『ん…本当?…うぅ…舌にも苦いのが…』
ぺろりと出した赤い舌を人差し指で撫で顔を少し歪める彼女は本当に苦味が嫌いなのだろう
なんとか味を薄めようと舌に触れるが意味はない、寧ろ目の前の男を惑わすばかりで状況は悪くなる
「……っ、とにかく…今はこれを」
彼女に渡す筈だったジュースの入ったコップを渡し飲ませようとするが、コップを掴む前にチハルの体はふらつき後ろへと倒れそうになった
「チハル!!」
コップは音をたて地面に転がり中身が足元に拡がった
ダンデの素早い行動によりチハルはコップのように地面に倒れる事はなかったが様子がおかしい
『ん…っ…』
「大丈夫か!何処か具合が悪いのか?」
慌てて彼女の体を抱きしめ支えたが、腕の中の彼女はぐったりと力が抜け落ちていた
『ぅ…なんか…ふわふわ…して…足が…へん』
「………アルコールがまわったんだ、すまない俺のせいだ」
未成年に酒を飲ませてしまった
後悔と自分のミスに顔を歪めながらもダンデは頬がほんのり赤くなったチハルを抱き上げまだ宴会モードな庭から静かに席を外した
『ん…ダンデ…さ…ん?』
「中で…少し休もう」
横抱きにし軽い体を運ぶと仄かに彼女の甘い香りが鼻を掠めダンデはまた心音を早くさせた
厚く逞しい胸板に頬を寄せ、身を任せていた彼女の耳にその心音は伝わり早いリズムの心音を聞きながらチハルは気持ちのいい浮遊感にただ目を閉じた