第二章
夢小説設定
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*後半ぬる裏
*匂わせ程度の表現なのでパスはなしです
『なんでっ、え?』
窓辺に腰掛けていた彼はダンデだった、彼はボールがぶつかった顔を撫でつつ痛みに顔を歪める
予測していなかった攻撃に流石の彼も防御できなかったようだ
赤くなった額の辺りを片手で擦り痛みを逃がしている
「ぅ…痛たたっ…あぁすまない、驚かせたな?」
さっきのオレンジの炎は火の玉ではなく外で待つリザードンの尻尾の炎だったようだ、彼はダンデに指示され夜空へと消えた
どうやら呼ぶまで自由に散歩してこいと言われたようだ
『ごめんなさいっポケモンかと思って…思いっきりボール投げちゃいました』
ポケモンだと思った
そんな彼女らしい理由に痛みは吹き飛び代わりに笑みが浮かんできた
「アハハっこれくらい大丈夫さ!それより…君の方が心配だ」
ダンデは革靴を部屋の床へとつけ立ち上がるとベッドから降りようとする彼女の元へと近寄る
患者用の病衣を身に着けたチハルを見つめる金色の瞳は切なげであり今にも泣きそうだ
『…ダンデ…さ…ん?』
突然コチラへと近寄るダンデの迫力に負けベッドへと腰を戻してしまうと、彼は片膝を床につけ彼女の冷えた足を下からすくい手のひらに乗せた
『っ!あの!汚いからっ!それにスーツが!』
彼女の言葉を聞いてもダンデは床から膝をあげる事もせず、ただ裸足の白い彼女の足を大切そうに両手で包んだ
浅黒い彼の手の温もりが冷えていた足からじんわりと伝わり、むず痒い気持ちとなる
「怪我をしたんだろ?すぐに来れなくてすまなかった…もっと早く来たかったのに」
『…そんな…こうして来てくれたじゃないですか!心配してくれただけであたしは嬉しいですっ』
彼の手の中にある小さな足
その細く白い足首には新しくできたばかりの瘡蓋が残っており痛々しい
病衣で全ては見えないが、きっと他にも怪我をしているのだろう
ダンデは眉間に深いシワを寄せ顔を歪めると視線を落としたまま重い口を開いた
「一体何があったんだ?」
チハルは足元に膝まついた彼にポツポツと今までの事を話し始めた
いつもと違う姿とはいえガラルの王を膝まつかせたままというのは落ち着かないが、話すまできっと彼は納得してくれない
ならば早く話して立ってもらおうと考え自分から見たもの聞いたものを素直に話した
見知らぬルーキーに案内された穴場
崖から落ち出会ったポケモン
そして助けてくれたキテルグマ達とユウリから聞いたバッチの事
その間ダンデはずっとチハルの足首を優しく撫で労った
「……そうか、今は?何処か痛みはあるのか?」
『いえ、もう大丈夫です!明日には退院できるだろうって先生にも言われてますから』
「(……取りあえずその男には罰を与えないとな、二度と悪事を考えられないように…俺の手で)」
『あの…そろそろ立ってください、ダンデさんにこんな事させるのは…その…申し訳ないというか落ち着かないし』
顔を上げれば自分の胸の服を握り頬を赤めたチハルの顔が見え、ダンデの中でゾクリとした物が背筋を震わせた
ただ膝を床につけ足を触っているだけ、なのに彼女は限界だと言うように顔を赤くさせ瞳を潤ませている
それが支配欲を刺激し、もっと困らせたくなってしまう
「何故だ?俺はただ君の傷を見ているだけだぜ?」
彼女が困っている
分かっているがわざと聞きたくなる
『だって、こんな…』
大人の男性…しかも酷く整った顔とスーツを着ていても分かる逞しい体つきの男が自分の前で膝を床につけている
普段の生活ではまず体験しないであろう事に戸惑い耳まで熱くなってしまう
逆にダンデを煽るとも知らず涙を潤ませる彼女に彼は口角を吊り上げた
「ここ…本当に痛くないのか?」
『え、ゃあっ!』
彼は両手で包んでいた小さな足の甲へと唇を落とした
突然の柔らかい唇に驚き声を漏らしてしまうとダンデは小さく笑い
「ほら…やっぱり痛いんだろ?……ここは?」
チュッ…チュッ…プ……っ…
足の甲から足首へと小さなキスを何回も落としていき上がってくる
唇と彼の顎髭が肌に触れる度にチハルはビクビクと震えてしまい声が出でしまう
『ふっ、ぁ、ぁっ、ん』
「しぃー……外に声が聞こえてしまうぜ?」
『っ!ふぅ…っ…んんっ』
彼の指先が病衣のズボンの裾の中へと忍込み上へと服を捲りあげていく
足首から脹ら脛へと捲りあげ、見えてきた白い肌にダンデは愛しげにキスを繰り返し瘡蓋とその周りを優しく触れた
『(なにっ…これっ、ゾクゾクがお腹に…変なところが熱くなるっ)』
「(あぁ…柔らかくて…いい匂いだ、もっと…もっと…触れたい)」
キスだけでは満足できない
ダンデは段々と熱くなる自分の息遣いに気が付かないまま口を開き白い脹ら脛に優しく歯を立てた
『っひ!!』
カプっと白い歯が肌に食込む
甘噛みされたそこはビリビリとした刺激が走りチハルの肩がビクついた
震える小さな体は足を閉じようと内股を擦り合わせダンデの頭を挟んでしまう
これでは好きに動けない
ダンデはようやく膝を床から離し立ち上がると乱暴に自分の首元のボタンを引き千切り、チハルへと覆いかぶさった
「はぁっ…っ…チハルっ」
『ダンデさ、っ、ひゃっ!』
ドサリとベッドへと押し倒され仰向けになる上半身
ベッドから落ちた両足の間に割り込むように体を押し付けるダンデ
引きちぎれたボタンをぶら下げたままの襟から見える鎖骨と太い喉仏
首元から顎髭…そしてもっと上を見上げればコチラを見下ろす金色の瞳と視線が重なりチハルの胸が飛び跳ねた
「……っ…嫌なら俺を殴ってくれ…じゃないと…俺は…」
この先を分らせるようにダンデは腰をわざと落とし彼女の大事な部分に反応し始めている昂りを押し付けた
ゴリッと硬く熱を持つ何かが押し付けられチハルはビクンッと体を揺らし頬を真っ赤にさせた
『あっ…っ?え…これ…何?』
男性との経験がないからだろう
触れてはいけない場所に触れたコレが何か分からず困惑している
ダンデはなんと言えば良いか少し考え込み眉を寄せたまま言いづらそうに口を開いた
「………これは…俺の…、いや…君が欲しくて…堪らないって証だ」
モロな言葉を今は言いたくない
オブラートに包んだ言い方をしたが彼女にはきっと半分も伝わらないだろう
いっそ殴るなり泣いて嫌がって欲しい、どんどんと高まる欲望に翻弄されながらダンデは残る理性に縋っていた
ベッドにつけた自分の両手の間にいる小さな彼女、細い首筋と鎖骨
乱れた病衣から少し見える柔らかそうな胸の谷間
「(頭がクラクラするっ、胸が苦しいっ!さっきからエッチな事ばかり想像してしまうっ…この欲を…君にぶつけたいっ)」
数分前までいたドレスを着たスポンサーの娘にはなんの反応もしなかったのに、色気のない病衣に身を包んだチハルには酷く興奮している自分がいる
「チハル……嫌がらない…のか?」
『あ…あたしっ…あたしはっ』
シーツに投げ出された彼女の手にゴツゴツとした彼の指が絡む
恋人のようにつなぎ合わせた手をダンデは強く握り
体をゆっくりと落とし距離をつめ、垂らした紫の髪がシーツに触れる頃にはチハルと今にもキスできそうな距離まで近付いていた
『(どうしよ、どうしたらいいの?こんな…切羽詰まった顔のダンデさん初めて見た)』
まだ返事を聞いていない
なのにダンデの瞳は彼女の唇に集中しており頭の奥を痺れさせていた
「(もぅ…我慢できない)」
口を薄っすらと開き顔をキスしやすいように傾けた時ー
コンコンッ
控えめに扉をノックする音に二人は蕩けさせた瞳を戻し体をビクつかせた
看護師による夜の見回りだ
「(まずいっ!リザードンはっ…)」
窓に視線を向けるがそこにリザードンはいない、夜空の散歩をまだ楽しんでいるのだろう
『(ダンデさんがいたってバレたら…彼に迷惑が!こうなったら!)』
チハルは咄嗟に彼を引き寄せ布団の中へと潜り込んだ
「なっ!チハル!」
『しぃっ!少しこのままで!』
ガチャ…
扉を開け覗いた室内は真っ暗で静かな物だった
「……寝てますね?(あら?妙に布団が盛り上がって見えるけど…気の所為かしら?)」
違和感を暗闇のせいにして看護師は彼女が寝ている事を疑わず扉を閉めまた違う部屋へと歩きだした
その足音を聞きながらダンデとチハルはドキドキと胸を鳴らしていた
彼が隠れているのはベッドの中
詳しく言えば横向きに寝るチハルの胸の中だ
彼の顔を胸に抱き込むように寝たふりをしダンデもつい彼女の体にしがみつきバレないように動かないようにしていた
ドキドキと聞こえる彼女の胸の心音と頬を包む柔らかい胸の感触にダンデは体を熱くさせてしまう
「(いい匂い…それに…柔らかくて…気持ちいいな)」
ほんの少し顔を動かせばプニッと彼の唇に少し硬い何かが触れた
柔らかい胸の中心にあるそれは胸の先端部分だ
「っ!!」
彼女が息をする度に唇で揺れる乳首にダンデはドキドキと胸を鳴らし、薄っすらと口を開くとパクリと噛みついた
『んあっ!えっ、ダ…何をっ?』
慌てて布団の中を確認するとダンデは太い腕で彼女の細い腰をガッチリと掴み胸へと顔を埋め乳首を吸い始めていた
チュッ、チュクっ
『ひっぁっ、ん…や、待って、ぁ』
最初は軽く唇で挟んだり吸うだけ
段々と固くなるそこに夢中になりダンデは服の上からベロリと舌の腹を押し付け乳首を攻めた
「(可愛いっ…俺の舌でピクピク震えてっ…なんて可愛いんだっ!)」
愛しさを溢れさせ愛撫を続け段々と布が水気を吸い色が変わっていく
目で見てわかるほど勃つ乳首にダンデは満足そうに微笑み顔を彼女へと向けた
「すまない…美味そうで…つい」
謝りつつも彼の手は腰から背筋を撫で、尻へと伸びようとしている
ギラついた瞳はもっと深い関係になることを望んでおり暴走している
熱気とほんの少し匂うアルコールの匂いに気がついたチハルはキュッと口を結ぶと勢いよくダンデの頬を両手で包み
『ダ、ダンデさん!お酒の匂いします!きっと貴方は酔っ払ってるんです!だからっ…もうしっかりして?』
願いを込めて言うとダンデはギラつかせた瞳をゆっくりと落ち着かせ
自分が欲に溺れていた事に気がつき顔を青くさせた
「あ…俺は…君になんてことをっ」
慌てて布団を払いのけ起き上がった彼は自分の口元を抑え乱れた息を数回した
「(馬鹿か俺は!まだ告白もしていないっ恋人でもない彼女になんて事をっ)」
せっかく少なからず好意を持ってくれていたかもしれないというのに
今自分がやった事は強姦だ
冷や汗を浮かべるダンデは嫌われたと感じ絶望を顔に浮かべた
『ダンデさん?大丈夫ですか?』
「すまないっ俺はっ!〜くっ!」
『ダンデさん!』
彼女の呼び止める声も聞かずダンデは窓へと駆け寄ると口笛でリザードンを呼び戻し、直ぐ様窓を飛び降りてしまった
『待って!』
チハルも急ぎ窓へと向うが見えたのはリザードンの背中に乗り飛び立った彼の後ろ姿だけ
『………ダンデさん』
真っ暗な病室
月明かりが照らした床には彼の引き千切った糸のついたボタンが一つ転がっていた
*匂わせ程度の表現なのでパスはなしです
『なんでっ、え?』
窓辺に腰掛けていた彼はダンデだった、彼はボールがぶつかった顔を撫でつつ痛みに顔を歪める
予測していなかった攻撃に流石の彼も防御できなかったようだ
赤くなった額の辺りを片手で擦り痛みを逃がしている
「ぅ…痛たたっ…あぁすまない、驚かせたな?」
さっきのオレンジの炎は火の玉ではなく外で待つリザードンの尻尾の炎だったようだ、彼はダンデに指示され夜空へと消えた
どうやら呼ぶまで自由に散歩してこいと言われたようだ
『ごめんなさいっポケモンかと思って…思いっきりボール投げちゃいました』
ポケモンだと思った
そんな彼女らしい理由に痛みは吹き飛び代わりに笑みが浮かんできた
「アハハっこれくらい大丈夫さ!それより…君の方が心配だ」
ダンデは革靴を部屋の床へとつけ立ち上がるとベッドから降りようとする彼女の元へと近寄る
患者用の病衣を身に着けたチハルを見つめる金色の瞳は切なげであり今にも泣きそうだ
『…ダンデ…さ…ん?』
突然コチラへと近寄るダンデの迫力に負けベッドへと腰を戻してしまうと、彼は片膝を床につけ彼女の冷えた足を下からすくい手のひらに乗せた
『っ!あの!汚いからっ!それにスーツが!』
彼女の言葉を聞いてもダンデは床から膝をあげる事もせず、ただ裸足の白い彼女の足を大切そうに両手で包んだ
浅黒い彼の手の温もりが冷えていた足からじんわりと伝わり、むず痒い気持ちとなる
「怪我をしたんだろ?すぐに来れなくてすまなかった…もっと早く来たかったのに」
『…そんな…こうして来てくれたじゃないですか!心配してくれただけであたしは嬉しいですっ』
彼の手の中にある小さな足
その細く白い足首には新しくできたばかりの瘡蓋が残っており痛々しい
病衣で全ては見えないが、きっと他にも怪我をしているのだろう
ダンデは眉間に深いシワを寄せ顔を歪めると視線を落としたまま重い口を開いた
「一体何があったんだ?」
チハルは足元に膝まついた彼にポツポツと今までの事を話し始めた
いつもと違う姿とはいえガラルの王を膝まつかせたままというのは落ち着かないが、話すまできっと彼は納得してくれない
ならば早く話して立ってもらおうと考え自分から見たもの聞いたものを素直に話した
見知らぬルーキーに案内された穴場
崖から落ち出会ったポケモン
そして助けてくれたキテルグマ達とユウリから聞いたバッチの事
その間ダンデはずっとチハルの足首を優しく撫で労った
「……そうか、今は?何処か痛みはあるのか?」
『いえ、もう大丈夫です!明日には退院できるだろうって先生にも言われてますから』
「(……取りあえずその男には罰を与えないとな、二度と悪事を考えられないように…俺の手で)」
『あの…そろそろ立ってください、ダンデさんにこんな事させるのは…その…申し訳ないというか落ち着かないし』
顔を上げれば自分の胸の服を握り頬を赤めたチハルの顔が見え、ダンデの中でゾクリとした物が背筋を震わせた
ただ膝を床につけ足を触っているだけ、なのに彼女は限界だと言うように顔を赤くさせ瞳を潤ませている
それが支配欲を刺激し、もっと困らせたくなってしまう
「何故だ?俺はただ君の傷を見ているだけだぜ?」
彼女が困っている
分かっているがわざと聞きたくなる
『だって、こんな…』
大人の男性…しかも酷く整った顔とスーツを着ていても分かる逞しい体つきの男が自分の前で膝を床につけている
普段の生活ではまず体験しないであろう事に戸惑い耳まで熱くなってしまう
逆にダンデを煽るとも知らず涙を潤ませる彼女に彼は口角を吊り上げた
「ここ…本当に痛くないのか?」
『え、ゃあっ!』
彼は両手で包んでいた小さな足の甲へと唇を落とした
突然の柔らかい唇に驚き声を漏らしてしまうとダンデは小さく笑い
「ほら…やっぱり痛いんだろ?……ここは?」
チュッ…チュッ…プ……っ…
足の甲から足首へと小さなキスを何回も落としていき上がってくる
唇と彼の顎髭が肌に触れる度にチハルはビクビクと震えてしまい声が出でしまう
『ふっ、ぁ、ぁっ、ん』
「しぃー……外に声が聞こえてしまうぜ?」
『っ!ふぅ…っ…んんっ』
彼の指先が病衣のズボンの裾の中へと忍込み上へと服を捲りあげていく
足首から脹ら脛へと捲りあげ、見えてきた白い肌にダンデは愛しげにキスを繰り返し瘡蓋とその周りを優しく触れた
『(なにっ…これっ、ゾクゾクがお腹に…変なところが熱くなるっ)』
「(あぁ…柔らかくて…いい匂いだ、もっと…もっと…触れたい)」
キスだけでは満足できない
ダンデは段々と熱くなる自分の息遣いに気が付かないまま口を開き白い脹ら脛に優しく歯を立てた
『っひ!!』
カプっと白い歯が肌に食込む
甘噛みされたそこはビリビリとした刺激が走りチハルの肩がビクついた
震える小さな体は足を閉じようと内股を擦り合わせダンデの頭を挟んでしまう
これでは好きに動けない
ダンデはようやく膝を床から離し立ち上がると乱暴に自分の首元のボタンを引き千切り、チハルへと覆いかぶさった
「はぁっ…っ…チハルっ」
『ダンデさ、っ、ひゃっ!』
ドサリとベッドへと押し倒され仰向けになる上半身
ベッドから落ちた両足の間に割り込むように体を押し付けるダンデ
引きちぎれたボタンをぶら下げたままの襟から見える鎖骨と太い喉仏
首元から顎髭…そしてもっと上を見上げればコチラを見下ろす金色の瞳と視線が重なりチハルの胸が飛び跳ねた
「……っ…嫌なら俺を殴ってくれ…じゃないと…俺は…」
この先を分らせるようにダンデは腰をわざと落とし彼女の大事な部分に反応し始めている昂りを押し付けた
ゴリッと硬く熱を持つ何かが押し付けられチハルはビクンッと体を揺らし頬を真っ赤にさせた
『あっ…っ?え…これ…何?』
男性との経験がないからだろう
触れてはいけない場所に触れたコレが何か分からず困惑している
ダンデはなんと言えば良いか少し考え込み眉を寄せたまま言いづらそうに口を開いた
「………これは…俺の…、いや…君が欲しくて…堪らないって証だ」
モロな言葉を今は言いたくない
オブラートに包んだ言い方をしたが彼女にはきっと半分も伝わらないだろう
いっそ殴るなり泣いて嫌がって欲しい、どんどんと高まる欲望に翻弄されながらダンデは残る理性に縋っていた
ベッドにつけた自分の両手の間にいる小さな彼女、細い首筋と鎖骨
乱れた病衣から少し見える柔らかそうな胸の谷間
「(頭がクラクラするっ、胸が苦しいっ!さっきからエッチな事ばかり想像してしまうっ…この欲を…君にぶつけたいっ)」
数分前までいたドレスを着たスポンサーの娘にはなんの反応もしなかったのに、色気のない病衣に身を包んだチハルには酷く興奮している自分がいる
「チハル……嫌がらない…のか?」
『あ…あたしっ…あたしはっ』
シーツに投げ出された彼女の手にゴツゴツとした彼の指が絡む
恋人のようにつなぎ合わせた手をダンデは強く握り
体をゆっくりと落とし距離をつめ、垂らした紫の髪がシーツに触れる頃にはチハルと今にもキスできそうな距離まで近付いていた
『(どうしよ、どうしたらいいの?こんな…切羽詰まった顔のダンデさん初めて見た)』
まだ返事を聞いていない
なのにダンデの瞳は彼女の唇に集中しており頭の奥を痺れさせていた
「(もぅ…我慢できない)」
口を薄っすらと開き顔をキスしやすいように傾けた時ー
コンコンッ
控えめに扉をノックする音に二人は蕩けさせた瞳を戻し体をビクつかせた
看護師による夜の見回りだ
「(まずいっ!リザードンはっ…)」
窓に視線を向けるがそこにリザードンはいない、夜空の散歩をまだ楽しんでいるのだろう
『(ダンデさんがいたってバレたら…彼に迷惑が!こうなったら!)』
チハルは咄嗟に彼を引き寄せ布団の中へと潜り込んだ
「なっ!チハル!」
『しぃっ!少しこのままで!』
ガチャ…
扉を開け覗いた室内は真っ暗で静かな物だった
「……寝てますね?(あら?妙に布団が盛り上がって見えるけど…気の所為かしら?)」
違和感を暗闇のせいにして看護師は彼女が寝ている事を疑わず扉を閉めまた違う部屋へと歩きだした
その足音を聞きながらダンデとチハルはドキドキと胸を鳴らしていた
彼が隠れているのはベッドの中
詳しく言えば横向きに寝るチハルの胸の中だ
彼の顔を胸に抱き込むように寝たふりをしダンデもつい彼女の体にしがみつきバレないように動かないようにしていた
ドキドキと聞こえる彼女の胸の心音と頬を包む柔らかい胸の感触にダンデは体を熱くさせてしまう
「(いい匂い…それに…柔らかくて…気持ちいいな)」
ほんの少し顔を動かせばプニッと彼の唇に少し硬い何かが触れた
柔らかい胸の中心にあるそれは胸の先端部分だ
「っ!!」
彼女が息をする度に唇で揺れる乳首にダンデはドキドキと胸を鳴らし、薄っすらと口を開くとパクリと噛みついた
『んあっ!えっ、ダ…何をっ?』
慌てて布団の中を確認するとダンデは太い腕で彼女の細い腰をガッチリと掴み胸へと顔を埋め乳首を吸い始めていた
チュッ、チュクっ
『ひっぁっ、ん…や、待って、ぁ』
最初は軽く唇で挟んだり吸うだけ
段々と固くなるそこに夢中になりダンデは服の上からベロリと舌の腹を押し付け乳首を攻めた
「(可愛いっ…俺の舌でピクピク震えてっ…なんて可愛いんだっ!)」
愛しさを溢れさせ愛撫を続け段々と布が水気を吸い色が変わっていく
目で見てわかるほど勃つ乳首にダンデは満足そうに微笑み顔を彼女へと向けた
「すまない…美味そうで…つい」
謝りつつも彼の手は腰から背筋を撫で、尻へと伸びようとしている
ギラついた瞳はもっと深い関係になることを望んでおり暴走している
熱気とほんの少し匂うアルコールの匂いに気がついたチハルはキュッと口を結ぶと勢いよくダンデの頬を両手で包み
『ダ、ダンデさん!お酒の匂いします!きっと貴方は酔っ払ってるんです!だからっ…もうしっかりして?』
願いを込めて言うとダンデはギラつかせた瞳をゆっくりと落ち着かせ
自分が欲に溺れていた事に気がつき顔を青くさせた
「あ…俺は…君になんてことをっ」
慌てて布団を払いのけ起き上がった彼は自分の口元を抑え乱れた息を数回した
「(馬鹿か俺は!まだ告白もしていないっ恋人でもない彼女になんて事をっ)」
せっかく少なからず好意を持ってくれていたかもしれないというのに
今自分がやった事は強姦だ
冷や汗を浮かべるダンデは嫌われたと感じ絶望を顔に浮かべた
『ダンデさん?大丈夫ですか?』
「すまないっ俺はっ!〜くっ!」
『ダンデさん!』
彼女の呼び止める声も聞かずダンデは窓へと駆け寄ると口笛でリザードンを呼び戻し、直ぐ様窓を飛び降りてしまった
『待って!』
チハルも急ぎ窓へと向うが見えたのはリザードンの背中に乗り飛び立った彼の後ろ姿だけ
『………ダンデさん』
真っ暗な病室
月明かりが照らした床には彼の引き千切った糸のついたボタンが一つ転がっていた