第二章
夢小説設定
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「誰だ?」
突如現れたリザードン、ううん
その背中から飛び降りあたしの前に現れたダンデさんは太い腕を胸の前で組み合わせ凄い形相で睨んできた
あたしを…というよりも隣に立つ彼ビートくんをだけど、どうしてこんなに怒っているんだろう
不安なあたしと違いビートくんは真っ直ぐにダンデさんを見上げ怖気づいてもいない
「ビートです、初めましてチャンピオン…ローズ委員長からお話は色々聞いてます」
ビートくんは握手を求め手を出したけどダンデさんは腕を組み合わせたまま見下ろし握手には答えなかった
いつもならファンの人々を大事にしてすぐ握手に答えるのにどうしたんだろう?
「ビート?……あぁそういえばローズさんが言っていた気がするな」
「覚えておいた方がいいですよ?貴方を倒す男ですから」
「………それはどうだろうな」
手を出さない事に諦めたのかビートくんは腕を降ろし紫のコートのポケットへと手を戻してしまった
勝ち気な目を細め鼻で笑う彼はこちらを睨む金色にも負けず言葉を続ける
「すぐに分かりますよ、僕の凄さがね」
自信に溢れる彼はきっとバトルの腕があるからだ、少し周りを馬鹿にしたような言い方をするけど根はいい子だってあたしは知っている
だけど…
「貴方が推薦したチャレンジャーよりローズ委員長に推薦された僕の方が遥かに優秀だと…チャンピオンならばすぐに気がつくべきです」
言葉が強くて悪いイメージばかり目立ってしまうんだろう
ビートくんは自分がどれだけ優秀かをその後も話し自慢気にバトル経験も語ったけどダンデさんの表情は変わらなかった
「悪いが…今の君からは何も感じないな」
「………それはどういう意味ですか?」
お互い瞳を鋭くさせピリついた空気が流れ、なんだか落ち着かない
空気を変えようとあたしはダンデさんへと声をかけてみた
『あの!ダンデさんはどうしてここに?』
「君に会いに来たんだ」
『えっ?』
ストレートな言い方に驚き彼を見上げるとダンデさんはじっとあたしを見つめ…やっと組んでいた腕を解いた
その手を片方あたしへと向け手のひらを見せると
「少し二人で話せるか?」
聞いてくるのにこちらへ来いと言っているようなオーラを感じるダンデさんの顔、あたしはビートくんをチラリと横目で見た
ここでダンデさんと二人になっては彼に申し訳ない
目で言いたい事を訴えればビートくんは不機嫌そうに視線を反らした
「どうぞ?僕も忙しいのでこれで失礼します」
『え、まだお礼が』
「必要ありません!次からは僕が教えた通り一人でテントを準備するように!」
フンッと鼻を鳴らしたビートくんはそのまま背を向け大股であたし達の元を離れてしまった
『ビートくんっごめん!それと…ありがとうね!』
慌ててお礼を言い彼を追いかけようとするとあたしの手首をダンデさんの大きな手が掴んだ
ガクンと体が揺れ振り返れば彼は眉を下げ顔を険しくさせている
「行かないでくれ」
必死に告げる彼がなんだか耳を垂らした大型犬のように見え、つい可愛く思う
ビートくんを追いかけたいけど…
今は手を強く掴むダンデさんの言う通りにした方が良いと判断しあたしは彼に体を向けた
いつものマントがないダンデさんはやっと二人っきりになった事にホッとしたのか表情が柔らかくなる
さっきの怖い顔とは違い優しい瞳があたしを見つめ手を静かに離してくれた
『あの…あたしに会いに来たって、どういう事ですか?何かあたしやっちゃいましたか?』
「いや、君が悪いとかそういうのではなくてだな」
ダンデさんは自分の口元を片手で覆い隠し視線を泳がせる、それは言葉を探しているようにも見えた
小さく唸ったりこちらをチラチラと見ては黙り込む彼からの言葉を待ち見つめているとダンデさんは不意に手を伸ばし
「あぁそうだ!一つ目のバッチ…おめでとう」
ぎこちなくもあたしの頭を撫でるその手は温かくて大きい
誰かに頭を撫でて貰うというのは成長しても気持ちよくて、あたしは恥ずかしいと思いつつ身を任せた
『ありがとうございます!ダンデさんのお陰です、貴方に貰ったメッソンが頑張ってくれました!』
「育てたのは君だろ?君の力だ、自信を持ってこれからも頑張って欲しい」
『……はい』
嬉しさに頬を緩ませ頭を撫でて貰っていると彼の手が下がり頬へと触れた
今度は頬を撫でてくれるのかな?
そう思い動かずにいればダンデさんの手は壊れ物でも触るように慎重に頬に触れた
感触をゆっくりと感じ頬に手のひらが触れ、親指が唇の端を掠めた
視線を目の前の彼に上げれば金色の蜂蜜のような瞳が色濃くなりあたしをじっと見てくれていた
「……正直に言うと、ただ君に会いたくて来たんだ…君の顔が見たくて……
俺は」
『あたしの顔?ふふっこんな顔が見たくなるなんて変わってますね?』
特別特徴的な顔ではない気がするけど、ダンデさんはあたしの顔の何処かが気に入ったのかな?
クスクスと小さく笑えば反対側の頬にもダンデさんの手のひらが触れ包み込まれた
「変わってるのか…分からないが、俺が君に惹かれているのは確かだ」
『……え?』
「ポケモン以外でここまで興味を持ったのは初めてで…俺の中に色んな初めての感情が生まれている!君を見ていると守りたくなるし離れていると寂しい…他の男といればムカムカして…気分が悪かった」
背中を丸めながら顔を近づけてくる彼から目を離せずあたしは金色の瞳と形のいい唇をつい意識してしまいドキドキと胸が早鐘を打った
今までは可愛い人だと思っていた
でも今目の前の彼は肩幅が広く大きな手を持つ逞しい大人の男性
異性なんて今まであまり意識したことなかったせいかもしれない
ダンデさんが…とても素敵に見えた
「俺は…この通りポケモン以外は何も知らない不器用で田舎者な男だが…君へのこの感情をもっと育てたいと思っている」
彼の親指が今度はあたしの下唇をなぞり、ダンデさんは頬をほんのり赤くさせ息を一つ飲み込んだ
それはあたしも同じであり
指先が触れた唇がじんわりと熱くなり、まるでキスされたような錯覚を感じてしまう
「育ててもいいだろうか?……君さえ良ければ…この感情をもっと進化させたい」
例えがポケモンなのが彼らしい
ダンデさんの言う感情が何を意味するのか…思い当たる感情は…恋
あぁ、でも違うかもしれない
守りたいと言うくらいだし、ホップくんに向ける兄弟愛や家族愛かもしれない
自惚れないようにしないといけない
だってこんな素敵な人があたしなんかに恋するなんて有り得ないもの
好きだと言われてない
愛してると言われたわけじゃない
自分に言い聞かせあたしは頬を包む彼の手の甲に自分の手を重ね眉を下げて微笑んだ
『…はい、あたしもダンデさんを大事に思ってますし…一緒に進化していきましょ?』
あたしのこの感情はなんだろう?
憧れか年上の男性への好奇心か
それとも本当に……恋か
自分自身を知るためにもあたしも進化しなくてはいけない
そう感じ答えればダンデさんは唇を真っ直ぐに結び顔を真っ赤にさせ息を止めていた
『ダンデさん?』
「っ、ん!いや…うん!…そのっ…嬉しかっただけだっ!」
頬から手を離した彼は背筋も戻すと手のひらで顔を隠し大きく深呼吸し、落ち着く頃には手を退かし息を整えにっこりと微笑んでくれた
「よし!じゃあこれからもちょくちょく様子を見に来る!だから君もあまり他の男に隙を見せないでくれ」
『隙って…ビートくんの事ですか?彼はあたしがテント張るの遅いからコツを教えてくれただけですよ?』
「それでもだ!君が……他の男と楽しげにしている姿を見ると…胃の辺りがムカムカして気分が悪いんだ」
嫉妬…してくれてるんだろうか?
腕を組み合わせ鼻息荒くした彼はムスッと口を尖らせており
そんな顔でそんな事を言われてはますます自惚れそうで困る
『(ダンデさんて…なんか直球というか本当に子供みたいな事言うんだな)』
あたしまで頬が染まり胸が騒いでしまう
恋愛というにはまだ早く
友達としては行き過ぎた想いが生まれたあたし達
この感情が進化するのは案外すぐなのかもしれない
突如現れたリザードン、ううん
その背中から飛び降りあたしの前に現れたダンデさんは太い腕を胸の前で組み合わせ凄い形相で睨んできた
あたしを…というよりも隣に立つ彼ビートくんをだけど、どうしてこんなに怒っているんだろう
不安なあたしと違いビートくんは真っ直ぐにダンデさんを見上げ怖気づいてもいない
「ビートです、初めましてチャンピオン…ローズ委員長からお話は色々聞いてます」
ビートくんは握手を求め手を出したけどダンデさんは腕を組み合わせたまま見下ろし握手には答えなかった
いつもならファンの人々を大事にしてすぐ握手に答えるのにどうしたんだろう?
「ビート?……あぁそういえばローズさんが言っていた気がするな」
「覚えておいた方がいいですよ?貴方を倒す男ですから」
「………それはどうだろうな」
手を出さない事に諦めたのかビートくんは腕を降ろし紫のコートのポケットへと手を戻してしまった
勝ち気な目を細め鼻で笑う彼はこちらを睨む金色にも負けず言葉を続ける
「すぐに分かりますよ、僕の凄さがね」
自信に溢れる彼はきっとバトルの腕があるからだ、少し周りを馬鹿にしたような言い方をするけど根はいい子だってあたしは知っている
だけど…
「貴方が推薦したチャレンジャーよりローズ委員長に推薦された僕の方が遥かに優秀だと…チャンピオンならばすぐに気がつくべきです」
言葉が強くて悪いイメージばかり目立ってしまうんだろう
ビートくんは自分がどれだけ優秀かをその後も話し自慢気にバトル経験も語ったけどダンデさんの表情は変わらなかった
「悪いが…今の君からは何も感じないな」
「………それはどういう意味ですか?」
お互い瞳を鋭くさせピリついた空気が流れ、なんだか落ち着かない
空気を変えようとあたしはダンデさんへと声をかけてみた
『あの!ダンデさんはどうしてここに?』
「君に会いに来たんだ」
『えっ?』
ストレートな言い方に驚き彼を見上げるとダンデさんはじっとあたしを見つめ…やっと組んでいた腕を解いた
その手を片方あたしへと向け手のひらを見せると
「少し二人で話せるか?」
聞いてくるのにこちらへ来いと言っているようなオーラを感じるダンデさんの顔、あたしはビートくんをチラリと横目で見た
ここでダンデさんと二人になっては彼に申し訳ない
目で言いたい事を訴えればビートくんは不機嫌そうに視線を反らした
「どうぞ?僕も忙しいのでこれで失礼します」
『え、まだお礼が』
「必要ありません!次からは僕が教えた通り一人でテントを準備するように!」
フンッと鼻を鳴らしたビートくんはそのまま背を向け大股であたし達の元を離れてしまった
『ビートくんっごめん!それと…ありがとうね!』
慌ててお礼を言い彼を追いかけようとするとあたしの手首をダンデさんの大きな手が掴んだ
ガクンと体が揺れ振り返れば彼は眉を下げ顔を険しくさせている
「行かないでくれ」
必死に告げる彼がなんだか耳を垂らした大型犬のように見え、つい可愛く思う
ビートくんを追いかけたいけど…
今は手を強く掴むダンデさんの言う通りにした方が良いと判断しあたしは彼に体を向けた
いつものマントがないダンデさんはやっと二人っきりになった事にホッとしたのか表情が柔らかくなる
さっきの怖い顔とは違い優しい瞳があたしを見つめ手を静かに離してくれた
『あの…あたしに会いに来たって、どういう事ですか?何かあたしやっちゃいましたか?』
「いや、君が悪いとかそういうのではなくてだな」
ダンデさんは自分の口元を片手で覆い隠し視線を泳がせる、それは言葉を探しているようにも見えた
小さく唸ったりこちらをチラチラと見ては黙り込む彼からの言葉を待ち見つめているとダンデさんは不意に手を伸ばし
「あぁそうだ!一つ目のバッチ…おめでとう」
ぎこちなくもあたしの頭を撫でるその手は温かくて大きい
誰かに頭を撫でて貰うというのは成長しても気持ちよくて、あたしは恥ずかしいと思いつつ身を任せた
『ありがとうございます!ダンデさんのお陰です、貴方に貰ったメッソンが頑張ってくれました!』
「育てたのは君だろ?君の力だ、自信を持ってこれからも頑張って欲しい」
『……はい』
嬉しさに頬を緩ませ頭を撫でて貰っていると彼の手が下がり頬へと触れた
今度は頬を撫でてくれるのかな?
そう思い動かずにいればダンデさんの手は壊れ物でも触るように慎重に頬に触れた
感触をゆっくりと感じ頬に手のひらが触れ、親指が唇の端を掠めた
視線を目の前の彼に上げれば金色の蜂蜜のような瞳が色濃くなりあたしをじっと見てくれていた
「……正直に言うと、ただ君に会いたくて来たんだ…君の顔が見たくて……
俺は」
『あたしの顔?ふふっこんな顔が見たくなるなんて変わってますね?』
特別特徴的な顔ではない気がするけど、ダンデさんはあたしの顔の何処かが気に入ったのかな?
クスクスと小さく笑えば反対側の頬にもダンデさんの手のひらが触れ包み込まれた
「変わってるのか…分からないが、俺が君に惹かれているのは確かだ」
『……え?』
「ポケモン以外でここまで興味を持ったのは初めてで…俺の中に色んな初めての感情が生まれている!君を見ていると守りたくなるし離れていると寂しい…他の男といればムカムカして…気分が悪かった」
背中を丸めながら顔を近づけてくる彼から目を離せずあたしは金色の瞳と形のいい唇をつい意識してしまいドキドキと胸が早鐘を打った
今までは可愛い人だと思っていた
でも今目の前の彼は肩幅が広く大きな手を持つ逞しい大人の男性
異性なんて今まであまり意識したことなかったせいかもしれない
ダンデさんが…とても素敵に見えた
「俺は…この通りポケモン以外は何も知らない不器用で田舎者な男だが…君へのこの感情をもっと育てたいと思っている」
彼の親指が今度はあたしの下唇をなぞり、ダンデさんは頬をほんのり赤くさせ息を一つ飲み込んだ
それはあたしも同じであり
指先が触れた唇がじんわりと熱くなり、まるでキスされたような錯覚を感じてしまう
「育ててもいいだろうか?……君さえ良ければ…この感情をもっと進化させたい」
例えがポケモンなのが彼らしい
ダンデさんの言う感情が何を意味するのか…思い当たる感情は…恋
あぁ、でも違うかもしれない
守りたいと言うくらいだし、ホップくんに向ける兄弟愛や家族愛かもしれない
自惚れないようにしないといけない
だってこんな素敵な人があたしなんかに恋するなんて有り得ないもの
好きだと言われてない
愛してると言われたわけじゃない
自分に言い聞かせあたしは頬を包む彼の手の甲に自分の手を重ね眉を下げて微笑んだ
『…はい、あたしもダンデさんを大事に思ってますし…一緒に進化していきましょ?』
あたしのこの感情はなんだろう?
憧れか年上の男性への好奇心か
それとも本当に……恋か
自分自身を知るためにもあたしも進化しなくてはいけない
そう感じ答えればダンデさんは唇を真っ直ぐに結び顔を真っ赤にさせ息を止めていた
『ダンデさん?』
「っ、ん!いや…うん!…そのっ…嬉しかっただけだっ!」
頬から手を離した彼は背筋も戻すと手のひらで顔を隠し大きく深呼吸し、落ち着く頃には手を退かし息を整えにっこりと微笑んでくれた
「よし!じゃあこれからもちょくちょく様子を見に来る!だから君もあまり他の男に隙を見せないでくれ」
『隙って…ビートくんの事ですか?彼はあたしがテント張るの遅いからコツを教えてくれただけですよ?』
「それでもだ!君が……他の男と楽しげにしている姿を見ると…胃の辺りがムカムカして気分が悪いんだ」
嫉妬…してくれてるんだろうか?
腕を組み合わせ鼻息荒くした彼はムスッと口を尖らせており
そんな顔でそんな事を言われてはますます自惚れそうで困る
『(ダンデさんて…なんか直球というか本当に子供みたいな事言うんだな)』
あたしまで頬が染まり胸が騒いでしまう
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友達としては行き過ぎた想いが生まれたあたし達
この感情が進化するのは案外すぐなのかもしれない