賢者の石
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
9月1日の朝、バーノンおじさんはなんと2人を車に乗せてキング•クロス駅に連れて行ってくれた。
ダドリー、ペチュニア、マージョリーも一緒だ。
4人はこれから旅行に行くのだという。
それにしても不気味な程に嬉々としている。
駅に着いて、大量の荷物を全て下ろすのを手伝ったりしてくれたのだ。
不気味だ。凄く不気味だ。
エマは思わず猫のミネットがバーノンおじさんになんかされてやしないかと、バーノンがカゴを触るたびにソワソワした。
「じゃぁな!無事に着けるといいなー。何番線に何時発だ?」
「9と4分の3番線に11時半発だよ」
「そうかそうか、気をつけてな。わしらはコレから一週間旅行だから、家にはもちろん誰もいない。鍵もしっかり閉めてきたからな」
バーノンはニヤニヤしながらそれだけ言ってさっさと車に乗り込んだ。ダドリーがバイバーイと憎たらしげに手を振り、行ってしまった。
ポツンと駅に置き去りされたような感情が湧き上がる。2人は何だか心細くなった。
大きな荷台でフクロウのヘドウィッグがバサバサと羽を広げている。
「とにかく、行こう」
9番線のホームに着いたが、隣を見ても10番線しかない。9番線の横には当たり前だが、8番線と10番線…
駅員に聞いても「大人をからかったらダメだ」と叱られてしまった。
ホームでは忙しそうに人々が交差している。だれも2人を見ていない。どうしたらいいのか…
いよいよ、エマが泣き言を言いそうになった時
「さぁ、急いで!全くローブを忘れるなんて本当に何考えてるのかしら。ボクワーツ行きの列車が来ちゃうわよ!」
と聞こえてきた。
救済の女神!と2人は急いで声のする方へかけていった。
「すみません!9と4分の3番線はどこにいったらいいですか?」
ふっくらした体の赤髪の女性が「あら、」と優しそうな笑顔を向けてくれた。
「貴方達もホグワーツ?」
コクコクコクコクコクと2人が頷くと「まぁまぁ」と笑って2人の肩を優しく押して導いてくれた。
「貴方たち、一年生ね。うちのロンも今年から一年生よ、仲良くしてね」
ロンと呼ばれる赤毛の男の子はふふんと笑った。
よく見ると赤毛の家族は結構な大所帯でハリー達より高学年だろう男の子達が他に3人。そのうち2人は双子だ。母親の横で小さい女の子がハリーをじっと見つめている。
「じゃぁ、パーシー、先に行きなさい」
この中で1番最年長のパーシーは10番線と9番線の間の壁に向かって走り出した。ぶつかるとヒヤッとしたが、当たり前かのように壁の中にズブリと入って消えていった。なんてこった。まさか壁に入っていくとは思いもよらない。
「おい、ジョージ豆持ってきてるか?」
「いや、あいにく鳩にやるような豆は持ってきてないな」
双子の1人がニヤニヤしながらエマのオデコをチョンと突き、もう1人がハトのモノマネをした。
「フレッド!ジョージ!ふざけてないで早く行きなさい!」
わはははーーと双子は壁の中に消えていった。
「大丈夫、怖かったら駆け足で行っちゃいなさい」
「ハリー先に行って」
赤毛の母親とエマに促され、ハリーは思い切って壁に向かい、消えた。
「………ふーーー…よし!」
エマも駆け足で壁に向かってタックルする勢いで進んだ。
小さなトンネルに潜ったような錯覚が起き、気づいたら赤い色の大きな蒸気機関車が見えた。
ハリーも無事壁を通り抜けていて、蒸気機関車をキラキラした瞳で眺めていた。
「凄いや」
「本当に魔法界なのね」
プラットホームは自分達と同じ沢山の荷物を持ったホグワーツの学生やその家族でガヤガヤしている。
ネビルと呼ばれる男の子がカエルがいなくなったと騒いでいるのを横目に、座れる席を探す。
「こんなに人がいたらすぐ埋まっちゃうかも。」
ハリーとエマは空いてるコンパートメントを見つけ、列車の窓から荷物を載せようと各々四苦八苦していた。
エマはトランクの柄を持って持ち上げるが、自分の脇腹までしか持ち上がらない。
「ぃよーっ…い、しょっ…!」
今度はトランクの下側を持って持ち上げようとしたが、重たすぎてヨタついた。
「おっとー、無茶するなよっ」
エマは誰かに支えられて転けずにすんだ。さっきの双子の1人だ。
「どら、手伝うぞ。ジョージ」
「あいよ!」
重い荷物を軽々と持ち上げて、先に車両に乗り込んだ相方にヒョイと渡す、ポンポンと荷物がコンパートメントに収まった。
エマは2人の鮮やかなコンビネーションに感心するように眺めていた。
「すごい、息ピッタリだわっ」
「そんなに見つめるなよー」
「照れるじゃないのー」
へっへっへーと笑って、2人はハリーの荷物もさっさーと乗せてくれた。
「ありがとう」
「オレはフレッド」
「オレはジョージ」
「エマよ、エマ•ファース」
「ハリー•ポッターだ」
「「ハリーポッター?!?」」
2人は目を丸くした。
「あの、あのハリーポッターか?」
「同性同名の別人じゃなくて?」
「ど、どのハリーの事言ってるの?」
フレッドがハリーの前髪をかきあげて稲妻型の傷を見た。それを見てジョージはびっくりして空いた口を両手で押さえた。
「うわーっ!すげぇ!」
「本物だっ!」
双子がはしゃぐので、ハリーは耳を赤くした。
「おい!ロンはどこだ」
「ロニー!ロニー坊やー!!ロニー坊ーやーーー!」
「何だよ!やめてよ恥ずかしいなっ!」
ロニー坊やが怒りながら列車の窓から顔を出した。
「おい、びっくりするなよ」
「びっくりしてひっくり返るなよ」
「もうっだから何だよ!」
ジョージはヒョイっと汽車の窓から降りて、ロンの肩に手を回し、コソコソと耳打ちした。
すると、ロンの不機嫌だった顔が驚きの表情に変わりハリーを凝視した。
「君、本当にハリーポッターなの?」
「うん、そうだよ。」
双子はニヤニヤしている。ハリーは少し居心地が悪そうだ。
「同学年にハリーがいるなんて」
「ロニー坊やはなんてラッキーなんだ」
そんなやりとりをしているとホームで赤毛の母親がフレッドとジョージを呼んだ。
「ママ、今行くよ!」
ジョージに続き、フレッドが向かおうとしたが、はたと止まる。
「…きみ、名前聞いたっけ?」
エマはすっかり忘れられていた。
一連の騒動をただミネットを抱き抱えながら傍観していた。
何だか嵐のようだったなとエマは笑う。
「エマ•ファースよ」
「エマ!!それじゃまたな!!」
フレッドはそういうと、軽快に走って母親の元へ行った。
「ママ、さっきのメガネの子いたろ?」
「あの金髪の子と一緒にいた」
フレッドとジョージは嬉々としていた。
「「ハリーポッターだよ!」」
「まぁ!」
双子が声を揃えて言うと、母親も驚いていた。
母親の袖を掴み女の子が羨ましそうにしている
「私も見に行きたい、行ってもいい?」
「こらっ。だめよ、動物園じゃないんだから。
でも、そうなのね、ハリー今年からホグワーツに通うのね…」
母親は感慨深げに呟く、そしてハッと何か思い出したような顔をした。
「ハリーと一緒にいた子、子供だけどそっくりだわ…。あの子の名前は聞いたかしら?」
「エマだよ。エマ•ファース」
フレッドが言った
「ファースっ!…エイヴァの子供よ。なんで気づかなかったのかしら…」
「ママ、エマを知ってるの?」
ジョージが尋ねるが、母親は暫し黙っていた。
「いい?フレッド、ジョージ、ロンだけじゃなく、ハリーとエマにもよくしてあげるのよ。2人はきっと沢山苦労してきたはずだから」
「まかせとけっ!」
「それから!2人とも今年はお行儀よくする事!もうホグワーツからのお手紙を受け取るのは嫌ですからね!」
「もう、ママは心配性だな。僕らそんな事しないよ」
「そうそう!ジニー、新学期はじまったらダンブルドアの髭リボン送ってやるよ」
「お前たち!!!」
ケタケタ笑う2人を呆れたように見送り、間も無く汽車は出発する。
ダドリー、ペチュニア、マージョリーも一緒だ。
4人はこれから旅行に行くのだという。
それにしても不気味な程に嬉々としている。
駅に着いて、大量の荷物を全て下ろすのを手伝ったりしてくれたのだ。
不気味だ。凄く不気味だ。
エマは思わず猫のミネットがバーノンおじさんになんかされてやしないかと、バーノンがカゴを触るたびにソワソワした。
「じゃぁな!無事に着けるといいなー。何番線に何時発だ?」
「9と4分の3番線に11時半発だよ」
「そうかそうか、気をつけてな。わしらはコレから一週間旅行だから、家にはもちろん誰もいない。鍵もしっかり閉めてきたからな」
バーノンはニヤニヤしながらそれだけ言ってさっさと車に乗り込んだ。ダドリーがバイバーイと憎たらしげに手を振り、行ってしまった。
ポツンと駅に置き去りされたような感情が湧き上がる。2人は何だか心細くなった。
大きな荷台でフクロウのヘドウィッグがバサバサと羽を広げている。
「とにかく、行こう」
9番線のホームに着いたが、隣を見ても10番線しかない。9番線の横には当たり前だが、8番線と10番線…
駅員に聞いても「大人をからかったらダメだ」と叱られてしまった。
ホームでは忙しそうに人々が交差している。だれも2人を見ていない。どうしたらいいのか…
いよいよ、エマが泣き言を言いそうになった時
「さぁ、急いで!全くローブを忘れるなんて本当に何考えてるのかしら。ボクワーツ行きの列車が来ちゃうわよ!」
と聞こえてきた。
救済の女神!と2人は急いで声のする方へかけていった。
「すみません!9と4分の3番線はどこにいったらいいですか?」
ふっくらした体の赤髪の女性が「あら、」と優しそうな笑顔を向けてくれた。
「貴方達もホグワーツ?」
コクコクコクコクコクと2人が頷くと「まぁまぁ」と笑って2人の肩を優しく押して導いてくれた。
「貴方たち、一年生ね。うちのロンも今年から一年生よ、仲良くしてね」
ロンと呼ばれる赤毛の男の子はふふんと笑った。
よく見ると赤毛の家族は結構な大所帯でハリー達より高学年だろう男の子達が他に3人。そのうち2人は双子だ。母親の横で小さい女の子がハリーをじっと見つめている。
「じゃぁ、パーシー、先に行きなさい」
この中で1番最年長のパーシーは10番線と9番線の間の壁に向かって走り出した。ぶつかるとヒヤッとしたが、当たり前かのように壁の中にズブリと入って消えていった。なんてこった。まさか壁に入っていくとは思いもよらない。
「おい、ジョージ豆持ってきてるか?」
「いや、あいにく鳩にやるような豆は持ってきてないな」
双子の1人がニヤニヤしながらエマのオデコをチョンと突き、もう1人がハトのモノマネをした。
「フレッド!ジョージ!ふざけてないで早く行きなさい!」
わはははーーと双子は壁の中に消えていった。
「大丈夫、怖かったら駆け足で行っちゃいなさい」
「ハリー先に行って」
赤毛の母親とエマに促され、ハリーは思い切って壁に向かい、消えた。
「………ふーーー…よし!」
エマも駆け足で壁に向かってタックルする勢いで進んだ。
小さなトンネルに潜ったような錯覚が起き、気づいたら赤い色の大きな蒸気機関車が見えた。
ハリーも無事壁を通り抜けていて、蒸気機関車をキラキラした瞳で眺めていた。
「凄いや」
「本当に魔法界なのね」
プラットホームは自分達と同じ沢山の荷物を持ったホグワーツの学生やその家族でガヤガヤしている。
ネビルと呼ばれる男の子がカエルがいなくなったと騒いでいるのを横目に、座れる席を探す。
「こんなに人がいたらすぐ埋まっちゃうかも。」
ハリーとエマは空いてるコンパートメントを見つけ、列車の窓から荷物を載せようと各々四苦八苦していた。
エマはトランクの柄を持って持ち上げるが、自分の脇腹までしか持ち上がらない。
「ぃよーっ…い、しょっ…!」
今度はトランクの下側を持って持ち上げようとしたが、重たすぎてヨタついた。
「おっとー、無茶するなよっ」
エマは誰かに支えられて転けずにすんだ。さっきの双子の1人だ。
「どら、手伝うぞ。ジョージ」
「あいよ!」
重い荷物を軽々と持ち上げて、先に車両に乗り込んだ相方にヒョイと渡す、ポンポンと荷物がコンパートメントに収まった。
エマは2人の鮮やかなコンビネーションに感心するように眺めていた。
「すごい、息ピッタリだわっ」
「そんなに見つめるなよー」
「照れるじゃないのー」
へっへっへーと笑って、2人はハリーの荷物もさっさーと乗せてくれた。
「ありがとう」
「オレはフレッド」
「オレはジョージ」
「エマよ、エマ•ファース」
「ハリー•ポッターだ」
「「ハリーポッター?!?」」
2人は目を丸くした。
「あの、あのハリーポッターか?」
「同性同名の別人じゃなくて?」
「ど、どのハリーの事言ってるの?」
フレッドがハリーの前髪をかきあげて稲妻型の傷を見た。それを見てジョージはびっくりして空いた口を両手で押さえた。
「うわーっ!すげぇ!」
「本物だっ!」
双子がはしゃぐので、ハリーは耳を赤くした。
「おい!ロンはどこだ」
「ロニー!ロニー坊やー!!ロニー坊ーやーーー!」
「何だよ!やめてよ恥ずかしいなっ!」
ロニー坊やが怒りながら列車の窓から顔を出した。
「おい、びっくりするなよ」
「びっくりしてひっくり返るなよ」
「もうっだから何だよ!」
ジョージはヒョイっと汽車の窓から降りて、ロンの肩に手を回し、コソコソと耳打ちした。
すると、ロンの不機嫌だった顔が驚きの表情に変わりハリーを凝視した。
「君、本当にハリーポッターなの?」
「うん、そうだよ。」
双子はニヤニヤしている。ハリーは少し居心地が悪そうだ。
「同学年にハリーがいるなんて」
「ロニー坊やはなんてラッキーなんだ」
そんなやりとりをしているとホームで赤毛の母親がフレッドとジョージを呼んだ。
「ママ、今行くよ!」
ジョージに続き、フレッドが向かおうとしたが、はたと止まる。
「…きみ、名前聞いたっけ?」
エマはすっかり忘れられていた。
一連の騒動をただミネットを抱き抱えながら傍観していた。
何だか嵐のようだったなとエマは笑う。
「エマ•ファースよ」
「エマ!!それじゃまたな!!」
フレッドはそういうと、軽快に走って母親の元へ行った。
「ママ、さっきのメガネの子いたろ?」
「あの金髪の子と一緒にいた」
フレッドとジョージは嬉々としていた。
「「ハリーポッターだよ!」」
「まぁ!」
双子が声を揃えて言うと、母親も驚いていた。
母親の袖を掴み女の子が羨ましそうにしている
「私も見に行きたい、行ってもいい?」
「こらっ。だめよ、動物園じゃないんだから。
でも、そうなのね、ハリー今年からホグワーツに通うのね…」
母親は感慨深げに呟く、そしてハッと何か思い出したような顔をした。
「ハリーと一緒にいた子、子供だけどそっくりだわ…。あの子の名前は聞いたかしら?」
「エマだよ。エマ•ファース」
フレッドが言った
「ファースっ!…エイヴァの子供よ。なんで気づかなかったのかしら…」
「ママ、エマを知ってるの?」
ジョージが尋ねるが、母親は暫し黙っていた。
「いい?フレッド、ジョージ、ロンだけじゃなく、ハリーとエマにもよくしてあげるのよ。2人はきっと沢山苦労してきたはずだから」
「まかせとけっ!」
「それから!2人とも今年はお行儀よくする事!もうホグワーツからのお手紙を受け取るのは嫌ですからね!」
「もう、ママは心配性だな。僕らそんな事しないよ」
「そうそう!ジニー、新学期はじまったらダンブルドアの髭リボン送ってやるよ」
「お前たち!!!」
ケタケタ笑う2人を呆れたように見送り、間も無く汽車は出発する。