賢者の石
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今朝、ハリーとエマがバーノンとマージョリーの目を掻い潜り、トイレの小窓の隙間や、キッチンのオーブンの中にあった例の手紙を読んでから、もう1日が経とうとしてた。
ここは一体どこだろう。人里離れた海の上にある小さくてボロい小屋の中なのは見ればわかるが。
遭難した訳でもなく、バーノンおじさんが好き好んで、車で何時間もかけ、わざわざモーターボートを借りて、えっちらおっちらやってきたのだ。
バーノンには、ハリーとエマが我々のいう事を聞かず、手紙を見たというのなら、こちらとて考えがある。という覚悟のような気迫があった。
この小屋にたどり着くまで、バーノンおじさんとは目も合わなければ、口も聞いてくれなかった。
2人がたまらず喚こうか騒ごうが、男の大人の力で2人をここへ無理やり連れてきた。
子供2人と持ってきたトランクを、雑にポイっ!と小屋に放り込んだバーノンは小屋の扉を閉めて、ようやく口をきいた。その表情には憎たらしげに、してやったりといった感情が滲み出ている。
「いいか小僧ども、夏休みがあけるまで、この場所から動く事を禁ずる。最もあたり一面は海だがな、っは!!」
バーノンは声を張り上げて笑った。そしてトランクを足で軽く蹴り上げる。
「この中に食料と水がある。一月は持つだろう、夏休みが無事明けたら迎えにきてやる。そしてお前らはストーンウォール学校に通うんだ、間違ってもあんなインチキ、ヘンテコ詐欺師学校とやらには絶対に入れさせん!!」
おじさんは顔を真っ赤にして怒鳴った。
ハリーとエマは言葉を失う。
まさか、こんな人里離れた海の上に置いて行かれるなんて思っても見なかった。
「卑怯だぞ!こんな事して僕たちがいう事聞くと思ってるのか!」
「自分達宛の手紙を読んだだけなのに、何でこんな事されなきゃいけないの!」
「黙らっしゃい!!!!!!」
堪忍袋の尾が切れた2人の気迫に負けず、バーノンは唾を飛ばしながら叫んだ。
「これは、教育だ!!お前らのようなヘンテコな奴らを叩き直すための、教育なんだ!!!」
外はびゅうびゅうと風が強く吹き出し、小屋をガタガタと振るわせている。今夜は嵐になりそうだ。
バーノンはこれ以上逆らう事を許さないと目に込めて、ジローリと時間をかけて睨みつける。
最悪だ。日が変わればハリーは誕生日を迎えるのに、こんな事があっていいのだろうか。
まもなくバーノンはこちらまで3人で乗ってきたボートを、1人で乗って岸まで向かうんだろう、私達をここに残して…と考えるとエマは絶望感が湧き上がってきた。
すると、小屋の扉が、バン!!!と大きな音をたてて勢い良く開いた。3人は驚きのあまり同時に息を吸い、金縛りにあったかのように動けなくなった。
そこには扉を覆い尽くす人のような大きな何かが立ち塞がっている。
あまりの出来事にバーノンおじさんは猫がひしゃげた様な声を出した。
エマとハリーは唖然とだだその光景を眺めている。
大きな影はのっそりと扉から入ってきた。大きすぎる身体で頭を傾けながら。
「誰だ!キサマ!」
バーノンは頑張って威嚇した。だが大男は全く意に介さず、
ぐるりと周りを見渡し、ハリーとエマの姿を見るとのっそり2人に近寄ってきて、ガバリと2人を抱きかかえた。
「こんなに大きくなったんだな。ハリー、エマっ!」
大男は泣いている様だった。
「あの、、、お、おじさん、私たちを知ってるの?」
大男の腹に顔を埋めながら恐々とエマが尋ねた。
声がたいそうくぐもった。
大男はグスグスと鼻を啜りながら2人を解放し、ポケットから汚いハンカチを取り出す。その際よくわからないどんぐりのような木の実が2.3個コロンコロンと落ちた。
「あぁ、お前さんたちがまだ、こんくれーの時から知ってるぞ」
大男は両手をちょうど猫くらいのサイズにして見せた。黒い黄金虫のような目からキラリと涙を光らせ、優しく笑っている。
ハリーとエマはフワリと柔らかい愛情のような物を感じ、もうすっかりこの男が怖くなくなっていた。
「2人から離れてもらおう!家宅侵入だぞ!」
バーノンはまだ頑張っていたが、地響きのような声で「黙れ、ダーズリー」と凄まれ、風船が萎むような声をだして小さくなったようだ。
「おじさん、誰なの?」
「おれは、ハグリッドだ。ホグワーツの森の番人をしちょる。ダンブルドアから、オメーらの様子は聞いとるで、まっ、行きながら話をしようや。」
ハグリッドは扉に振り返り、ドスドスと進んで扉前にいたバーノンおじさんを片手で横に押しやった。
ハグリッドに敵意を向けられうえに、片手で人形のように易々と押し動かされたので、恐怖でもう何も言えなくなっている。
ダメ押しにハグリッドはギロリとバーノンおじさんを睨んだ。
「どうした、ハリー、エマ。行かんのか?それとも、この偏屈と一緒にここにいるか?」
ハリーとエマは顔を見合わせて、小走りでハグリッドの後ろについていった。
ここは一体どこだろう。人里離れた海の上にある小さくてボロい小屋の中なのは見ればわかるが。
遭難した訳でもなく、バーノンおじさんが好き好んで、車で何時間もかけ、わざわざモーターボートを借りて、えっちらおっちらやってきたのだ。
バーノンには、ハリーとエマが我々のいう事を聞かず、手紙を見たというのなら、こちらとて考えがある。という覚悟のような気迫があった。
この小屋にたどり着くまで、バーノンおじさんとは目も合わなければ、口も聞いてくれなかった。
2人がたまらず喚こうか騒ごうが、男の大人の力で2人をここへ無理やり連れてきた。
子供2人と持ってきたトランクを、雑にポイっ!と小屋に放り込んだバーノンは小屋の扉を閉めて、ようやく口をきいた。その表情には憎たらしげに、してやったりといった感情が滲み出ている。
「いいか小僧ども、夏休みがあけるまで、この場所から動く事を禁ずる。最もあたり一面は海だがな、っは!!」
バーノンは声を張り上げて笑った。そしてトランクを足で軽く蹴り上げる。
「この中に食料と水がある。一月は持つだろう、夏休みが無事明けたら迎えにきてやる。そしてお前らはストーンウォール学校に通うんだ、間違ってもあんなインチキ、ヘンテコ詐欺師学校とやらには絶対に入れさせん!!」
おじさんは顔を真っ赤にして怒鳴った。
ハリーとエマは言葉を失う。
まさか、こんな人里離れた海の上に置いて行かれるなんて思っても見なかった。
「卑怯だぞ!こんな事して僕たちがいう事聞くと思ってるのか!」
「自分達宛の手紙を読んだだけなのに、何でこんな事されなきゃいけないの!」
「黙らっしゃい!!!!!!」
堪忍袋の尾が切れた2人の気迫に負けず、バーノンは唾を飛ばしながら叫んだ。
「これは、教育だ!!お前らのようなヘンテコな奴らを叩き直すための、教育なんだ!!!」
外はびゅうびゅうと風が強く吹き出し、小屋をガタガタと振るわせている。今夜は嵐になりそうだ。
バーノンはこれ以上逆らう事を許さないと目に込めて、ジローリと時間をかけて睨みつける。
最悪だ。日が変わればハリーは誕生日を迎えるのに、こんな事があっていいのだろうか。
まもなくバーノンはこちらまで3人で乗ってきたボートを、1人で乗って岸まで向かうんだろう、私達をここに残して…と考えるとエマは絶望感が湧き上がってきた。
すると、小屋の扉が、バン!!!と大きな音をたてて勢い良く開いた。3人は驚きのあまり同時に息を吸い、金縛りにあったかのように動けなくなった。
そこには扉を覆い尽くす人のような大きな何かが立ち塞がっている。
あまりの出来事にバーノンおじさんは猫がひしゃげた様な声を出した。
エマとハリーは唖然とだだその光景を眺めている。
大きな影はのっそりと扉から入ってきた。大きすぎる身体で頭を傾けながら。
「誰だ!キサマ!」
バーノンは頑張って威嚇した。だが大男は全く意に介さず、
ぐるりと周りを見渡し、ハリーとエマの姿を見るとのっそり2人に近寄ってきて、ガバリと2人を抱きかかえた。
「こんなに大きくなったんだな。ハリー、エマっ!」
大男は泣いている様だった。
「あの、、、お、おじさん、私たちを知ってるの?」
大男の腹に顔を埋めながら恐々とエマが尋ねた。
声がたいそうくぐもった。
大男はグスグスと鼻を啜りながら2人を解放し、ポケットから汚いハンカチを取り出す。その際よくわからないどんぐりのような木の実が2.3個コロンコロンと落ちた。
「あぁ、お前さんたちがまだ、こんくれーの時から知ってるぞ」
大男は両手をちょうど猫くらいのサイズにして見せた。黒い黄金虫のような目からキラリと涙を光らせ、優しく笑っている。
ハリーとエマはフワリと柔らかい愛情のような物を感じ、もうすっかりこの男が怖くなくなっていた。
「2人から離れてもらおう!家宅侵入だぞ!」
バーノンはまだ頑張っていたが、地響きのような声で「黙れ、ダーズリー」と凄まれ、風船が萎むような声をだして小さくなったようだ。
「おじさん、誰なの?」
「おれは、ハグリッドだ。ホグワーツの森の番人をしちょる。ダンブルドアから、オメーらの様子は聞いとるで、まっ、行きながら話をしようや。」
ハグリッドは扉に振り返り、ドスドスと進んで扉前にいたバーノンおじさんを片手で横に押しやった。
ハグリッドに敵意を向けられうえに、片手で人形のように易々と押し動かされたので、恐怖でもう何も言えなくなっている。
ダメ押しにハグリッドはギロリとバーノンおじさんを睨んだ。
「どうした、ハリー、エマ。行かんのか?それとも、この偏屈と一緒にここにいるか?」
ハリーとエマは顔を見合わせて、小走りでハグリッドの後ろについていった。