観音坂独歩
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明日は私の誕生日だ
…まぁ、それがどうしたと言われたらそれまでなんだけども…
誰しも、誕生日は誰かに祝ってもらった方が嬉しい…はず
…まぁ、今はそんなことが望める状況じゃないんだけど…
『…はあ…』
なんと只今、一人残って残業中…
翌日が誕生日だと言うのに、一人残業とは悲しいことだ…
しかも、もうすぐ日付変わるし…
『…はぁ』
時計を見てもう一度ため息を漏らしながら、私は再び仕事に向き合った
そんなとき
「ただいま戻りました…」
そんなか細い声が聞こえてきた
私が声の方に顔を向けると、げっそりとした顔をした観音坂さんがフロアへと戻ってきたところだった
『お帰りなさい、お疲れ様です』
私がそう声をかけると、観音坂さんはびくついてから私の存在を確認したらしく、
「…お、お疲れ様です…」
そう言葉を返してくれた
『こんな時間まで営業だったんですか?』
「…えぇ、まぁ…」
観音坂さんは苦笑を浮かべる
(なんだか顔色が悪い…)
私は、デスクから給湯室へと向かい、お茶を入れて戻ってきた
『…はい、お茶、よかったら』
「えっ!?あ、ありがとうございます…」
私が観音坂さんのデスクにお茶を置くと、観音坂さんはこっちまで恐縮するくらい縮こまってお礼を言う
『いえ。熱いので、飲むときは気を付けてくださいね』
私はそう微笑みかけると、自分のデスクに戻り、仕事を再開した
「…あの」
『…?はい?私ですか?』
「は、はい…」
『なんですか?』
観音坂さんと私のデスクは離れているから、普段ならこんなに声が小さいと聞こえないんだけど、今日は二人きりだから、よく聞こえる
「…その、あなたも、今日は残業なんですか?」
『あはは、はい、そうなんです』
私が苦笑して答えると、観音坂さんはじっと私を見つめてきた
『…?観音坂さん?』
「あっ…!す、すみません…!」
私が声をかけると、我に返ったのか物凄い早さでばっと視線をパソコンに戻す観音坂さん
なんだかそれがおかしくて、私は思わず小さく笑ってしまう
「…笑わないでくださいよ」
観音坂さんが不満げに言う
『ふふ…すみません。観音坂さんのそんな姿見たの、初めてだったので』
「…」
未だにムッとしている観音坂さんに、私は笑いすぎたかと反省した
『…すみません、観音坂さん』
「…いや、大丈夫です」
観音坂さんはそう言うと、またパソコンに向かい始めたので、私もパソコンに視線を戻す
しばらくパソコンに向かっていると、物音がして、私が顔をあげると観音坂さんが私のデスクまで来ていた
『…え、観音坂さん…?』
「…手伝います」
『えっ、え…?』
観音坂さんはそう言うと、混乱する私を尻目に近くのデスクの椅子を持ってきて、私の斜め後ろに座った
『えっ、観音坂さん、自分のお仕事は…?』
「ぼ、僕のことは良いので…江藤さん、明日誕生日なんでしょう?」
『え、どうしてそれを…』
私が目を丸くしていると、観音坂さんはくしゃりと笑う
「…貴方の先輩から聞いたんですよ。明日が、江藤さんの誕生日だって」
『私の先輩…あっ』
つい数日前に、先輩とそんな話をしたのを思い出した
『…でも、どうして…』
私の誕生日なんか…
そう思って観音坂さんを見ると観音坂さんは私の視線に気づいた
「…ふふ、驚くのはまだ早いですよ。さ、片付けましょう」
『は、はい…』
私が素直に頷くと、観音坂さんは嬉しそうに頷く
そのまま、私は観音坂さんに流されるまま仕事を観音坂さんと分けて、終わらせることになった
『…んー…終わったー…』
仕事が片付き、伸びをする
観音坂さんは、そんな私を見て笑っていた
観音坂さんはそのあと、私に荷物を片付けるよう言うと、自分もデスクに戻り、荷物を片付けてこっちに来た
そのまま二人で一階まで降りると、観音坂さんはタクシーを拾い、二人で乗ると迷わず行き先を告げた
私がどうしてと視線を向けると、観音坂さんは少し視線をさ迷わせてから、笑って自分の口に人差し指を当てる
「…内緒、です」
私がなにかを言う前に、観音坂さんは視線を前にやってしまった
私は何も聞けないまま、ある店の前でタクシーは止まった
観音坂さんは何故か一人でお会計を済ませると、私が口を挟む暇もなく降りて、私に手を差し伸べる
「…どうぞ」
『あ、ありがとうございます…』
観音坂さんの手を取ると、観音坂さんはぎこちなく、けれどしっかりと私をエスコートしてくれた
『…ここは…』
着いたのは、豪華なレストランの一室だった
「…どう、ですか?」
その部屋は、綺麗に飾りつけをしてあって、私は目を瞬く
『(こんなのいつのまに…)』
観音坂さんは私をソファーに座らせると、失礼しますと言ってから、隣に腰かけた
『…観音坂さん、これは一体…』
私が問いかけると、観音坂さんは視線をさ迷わせてから言う
「…その。あなたの誕生日を聞いてから、ずっと準備してたんです。…あなたに、喜んでほしくて」
まっすぐに投げ掛けられた言葉に、私は目を丸くしたー…
ハッピーサプライズ!
(一体、どうなってるの…?)
…まぁ、それがどうしたと言われたらそれまでなんだけども…
誰しも、誕生日は誰かに祝ってもらった方が嬉しい…はず
…まぁ、今はそんなことが望める状況じゃないんだけど…
『…はあ…』
なんと只今、一人残って残業中…
翌日が誕生日だと言うのに、一人残業とは悲しいことだ…
しかも、もうすぐ日付変わるし…
『…はぁ』
時計を見てもう一度ため息を漏らしながら、私は再び仕事に向き合った
そんなとき
「ただいま戻りました…」
そんなか細い声が聞こえてきた
私が声の方に顔を向けると、げっそりとした顔をした観音坂さんがフロアへと戻ってきたところだった
『お帰りなさい、お疲れ様です』
私がそう声をかけると、観音坂さんはびくついてから私の存在を確認したらしく、
「…お、お疲れ様です…」
そう言葉を返してくれた
『こんな時間まで営業だったんですか?』
「…えぇ、まぁ…」
観音坂さんは苦笑を浮かべる
(なんだか顔色が悪い…)
私は、デスクから給湯室へと向かい、お茶を入れて戻ってきた
『…はい、お茶、よかったら』
「えっ!?あ、ありがとうございます…」
私が観音坂さんのデスクにお茶を置くと、観音坂さんはこっちまで恐縮するくらい縮こまってお礼を言う
『いえ。熱いので、飲むときは気を付けてくださいね』
私はそう微笑みかけると、自分のデスクに戻り、仕事を再開した
「…あの」
『…?はい?私ですか?』
「は、はい…」
『なんですか?』
観音坂さんと私のデスクは離れているから、普段ならこんなに声が小さいと聞こえないんだけど、今日は二人きりだから、よく聞こえる
「…その、あなたも、今日は残業なんですか?」
『あはは、はい、そうなんです』
私が苦笑して答えると、観音坂さんはじっと私を見つめてきた
『…?観音坂さん?』
「あっ…!す、すみません…!」
私が声をかけると、我に返ったのか物凄い早さでばっと視線をパソコンに戻す観音坂さん
なんだかそれがおかしくて、私は思わず小さく笑ってしまう
「…笑わないでくださいよ」
観音坂さんが不満げに言う
『ふふ…すみません。観音坂さんのそんな姿見たの、初めてだったので』
「…」
未だにムッとしている観音坂さんに、私は笑いすぎたかと反省した
『…すみません、観音坂さん』
「…いや、大丈夫です」
観音坂さんはそう言うと、またパソコンに向かい始めたので、私もパソコンに視線を戻す
しばらくパソコンに向かっていると、物音がして、私が顔をあげると観音坂さんが私のデスクまで来ていた
『…え、観音坂さん…?』
「…手伝います」
『えっ、え…?』
観音坂さんはそう言うと、混乱する私を尻目に近くのデスクの椅子を持ってきて、私の斜め後ろに座った
『えっ、観音坂さん、自分のお仕事は…?』
「ぼ、僕のことは良いので…江藤さん、明日誕生日なんでしょう?」
『え、どうしてそれを…』
私が目を丸くしていると、観音坂さんはくしゃりと笑う
「…貴方の先輩から聞いたんですよ。明日が、江藤さんの誕生日だって」
『私の先輩…あっ』
つい数日前に、先輩とそんな話をしたのを思い出した
『…でも、どうして…』
私の誕生日なんか…
そう思って観音坂さんを見ると観音坂さんは私の視線に気づいた
「…ふふ、驚くのはまだ早いですよ。さ、片付けましょう」
『は、はい…』
私が素直に頷くと、観音坂さんは嬉しそうに頷く
そのまま、私は観音坂さんに流されるまま仕事を観音坂さんと分けて、終わらせることになった
『…んー…終わったー…』
仕事が片付き、伸びをする
観音坂さんは、そんな私を見て笑っていた
観音坂さんはそのあと、私に荷物を片付けるよう言うと、自分もデスクに戻り、荷物を片付けてこっちに来た
そのまま二人で一階まで降りると、観音坂さんはタクシーを拾い、二人で乗ると迷わず行き先を告げた
私がどうしてと視線を向けると、観音坂さんは少し視線をさ迷わせてから、笑って自分の口に人差し指を当てる
「…内緒、です」
私がなにかを言う前に、観音坂さんは視線を前にやってしまった
私は何も聞けないまま、ある店の前でタクシーは止まった
観音坂さんは何故か一人でお会計を済ませると、私が口を挟む暇もなく降りて、私に手を差し伸べる
「…どうぞ」
『あ、ありがとうございます…』
観音坂さんの手を取ると、観音坂さんはぎこちなく、けれどしっかりと私をエスコートしてくれた
『…ここは…』
着いたのは、豪華なレストランの一室だった
「…どう、ですか?」
その部屋は、綺麗に飾りつけをしてあって、私は目を瞬く
『(こんなのいつのまに…)』
観音坂さんは私をソファーに座らせると、失礼しますと言ってから、隣に腰かけた
『…観音坂さん、これは一体…』
私が問いかけると、観音坂さんは視線をさ迷わせてから言う
「…その。あなたの誕生日を聞いてから、ずっと準備してたんです。…あなたに、喜んでほしくて」
まっすぐに投げ掛けられた言葉に、私は目を丸くしたー…
ハッピーサプライズ!
(一体、どうなってるの…?)