二十三話
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「…おや、誰か来ていたのかい?」
『あ、寂雷先生…』
私と入間さんが玄関で警部さんを見送っていると、寂雷先生が近づいてきた
『はい、入間さんへのお客さんです』
「ほう…」
私がそう告げると、寂雷先生は興味深そうに入間さんを見る
「何かあったんですか?」
そう聞く寂雷先生に、入間さんは先程の話を簡潔に説明する
「…ほう、なるほど。貴方も仕事が見つかったんですね、おめでとうございます」
「いえ、ありがとうございます」
『…さて、戻りましょうか?』
二人の会話が切れたところで、私がそう提案すると、二人はうなずいてくれた
そして、そのままリビングへと戻ったのだった
ーそして夕飯の時
もはや恒例となりつつある、仕事が決まった人の報告をすると、反応は三者三様だった
素直に祝福する人、なんだか気まずそうにする人、無反応な人…
それを見て、改めてこの人たちは個性的だなと思った
その後、その日のお皿洗いは、私と観音坂さんだった
『美味しかったですねー』
「は、はい…」
私が笑顔で話しかけるも、観音坂さんはどこかぎこちなくて…まだ慣れてないのかな、なんて思って、無理させてはいけないと、そのあとは無言でお皿を洗っていた
…すると
「…あ、あの」
『?はい?』
唐突に、観音坂さんに話しかけられた
なんだろう…そう思いながら返事をすると、観音坂さんは迷うように口を開けたり閉じたりする
『…観音坂さん?』
私が首をかしげて名前を呼ぶと、観音坂さんは意を決したのか、話し出した
「…その。明日、俺に時間をいただけませんか…?」
『え?構いませんけど…どうかしたんですか?』
観音坂さんは視線をさ迷わせて答える
「…その、俺も仕事しないとと思って…」
『!』
私は、夕飯時の報告の時に、観音坂さんが焦ったような表情を浮かべていたことを思い出した
『…あの、無理しなくても良いんですよ?』
私が遠慮がちにそう言うと、観音坂さんは首を横にふった
「…いつまでも、あなたに甘えるわけにはいきませんから」
『…』
それを見て、なんだか観音坂さんらしいな、と思った
責任感があるというか…人を頼ることが苦手なんだろうか
…いや、違うな
優しいから、人を頼れないんだ
うつむいてお皿を洗う観音坂さんに、私は静かに目を細める
『…じゃあ、約束してください』
「…?何を、ですか…?」
キョトンとする観音坂さんに、私は言う
『辛くなったら、我慢しないで私に言うって』
観音坂さんが目を見開く
『…』
じっと観音坂さんの瞳を見つめると、観音坂さんは目を伏せ睫毛を震わせた
「…そんなこと、初めて言われました」
ポツリと呟く観音坂さん
『寂雷先生には言われなかったんですか?』
「先生は…どっちかって言うと、先生の前では…俺は、悪い癖が出てしまうので…」
悪い癖…ネガティブ思考のことだろう
『…ふふ、それだけ、寂雷先生のことは信頼してるんですね』
私が微笑んで言うと、今度は観音坂さんが目を細めた
「…ありがとうございます」
手元を見つめたまま、小さく呟いた観音坂さんに、私は微笑みを返したのだったー…
夕飯のあと、
(観音坂さん…無理はしないでくださいね)
『あ、寂雷先生…』
私と入間さんが玄関で警部さんを見送っていると、寂雷先生が近づいてきた
『はい、入間さんへのお客さんです』
「ほう…」
私がそう告げると、寂雷先生は興味深そうに入間さんを見る
「何かあったんですか?」
そう聞く寂雷先生に、入間さんは先程の話を簡潔に説明する
「…ほう、なるほど。貴方も仕事が見つかったんですね、おめでとうございます」
「いえ、ありがとうございます」
『…さて、戻りましょうか?』
二人の会話が切れたところで、私がそう提案すると、二人はうなずいてくれた
そして、そのままリビングへと戻ったのだった
ーそして夕飯の時
もはや恒例となりつつある、仕事が決まった人の報告をすると、反応は三者三様だった
素直に祝福する人、なんだか気まずそうにする人、無反応な人…
それを見て、改めてこの人たちは個性的だなと思った
その後、その日のお皿洗いは、私と観音坂さんだった
『美味しかったですねー』
「は、はい…」
私が笑顔で話しかけるも、観音坂さんはどこかぎこちなくて…まだ慣れてないのかな、なんて思って、無理させてはいけないと、そのあとは無言でお皿を洗っていた
…すると
「…あ、あの」
『?はい?』
唐突に、観音坂さんに話しかけられた
なんだろう…そう思いながら返事をすると、観音坂さんは迷うように口を開けたり閉じたりする
『…観音坂さん?』
私が首をかしげて名前を呼ぶと、観音坂さんは意を決したのか、話し出した
「…その。明日、俺に時間をいただけませんか…?」
『え?構いませんけど…どうかしたんですか?』
観音坂さんは視線をさ迷わせて答える
「…その、俺も仕事しないとと思って…」
『!』
私は、夕飯時の報告の時に、観音坂さんが焦ったような表情を浮かべていたことを思い出した
『…あの、無理しなくても良いんですよ?』
私が遠慮がちにそう言うと、観音坂さんは首を横にふった
「…いつまでも、あなたに甘えるわけにはいきませんから」
『…』
それを見て、なんだか観音坂さんらしいな、と思った
責任感があるというか…人を頼ることが苦手なんだろうか
…いや、違うな
優しいから、人を頼れないんだ
うつむいてお皿を洗う観音坂さんに、私は静かに目を細める
『…じゃあ、約束してください』
「…?何を、ですか…?」
キョトンとする観音坂さんに、私は言う
『辛くなったら、我慢しないで私に言うって』
観音坂さんが目を見開く
『…』
じっと観音坂さんの瞳を見つめると、観音坂さんは目を伏せ睫毛を震わせた
「…そんなこと、初めて言われました」
ポツリと呟く観音坂さん
『寂雷先生には言われなかったんですか?』
「先生は…どっちかって言うと、先生の前では…俺は、悪い癖が出てしまうので…」
悪い癖…ネガティブ思考のことだろう
『…ふふ、それだけ、寂雷先生のことは信頼してるんですね』
私が微笑んで言うと、今度は観音坂さんが目を細めた
「…ありがとうございます」
手元を見つめたまま、小さく呟いた観音坂さんに、私は微笑みを返したのだったー…
夕飯のあと、
(観音坂さん…無理はしないでくださいね)