『ただいまー』


「ただ今帰りました」


「お帰りなさい、寂雷先生、子猫ちゃん」


「お、お帰りなさい…！」


私と寂雷先生が帰ると、伊弉冉さんと観音坂さんが出迎えてくれた


『ただ今帰りました』


「はい、一二三くん。これが着替え用のスーツだよ」


寂雷先生が伊弉冉さんに袋を渡す


「わざわざありがとうございます。お手数お掛けしました、子猫ちゃん、寂雷先生」


「いえいえ」


『どういたしまして。食材も買ってきたので、冷蔵庫まで運んで貰えますか？』


「は、はい！」


「わかりました」


観音坂さんと伊弉冉さんに、袋を渡す


「そうそう、さっきここの病院に寄ってきてね。ここでの医師の資格を取れそうだよ」


「え！？ほ、本当ですか！？」


「そ、それはすごいですね…」


「ふふ、ありがとうございます」


『ふふ、驚きますよね。後は中で話してくださいね』

寂雷先生が先ほどの報告をしているのを微笑ましく見ながらそう告げると、寂雷先生は頷いて二人を連れて中へと入っていった


「オネーサンおかえりなさーい！」


『…あ、らむ…飴村さん』


「もー！乱数でいいよぅ！」


「お帰りなさい」


「お、帰ってきたんだな！」


シンジュクのメンバーと入れ替わりにシブヤのメンバーがやって来た


『ただ今帰りました。…えっと、乱数さんに、夢野さん、有栖川さん』


「それでよし！」


「すみませんねぇ、乱数が賑やかで」


「騒がしいの間違いだろ」


「うわーん！帝統に貶されたよーう！」


帝統の言葉に泣き真似する乱数


それを聞き怯む帝統


「う、わ、わりぃ…」


「帝統…貴方素直ですね」


『ふふ、３人とも賑やかですよ』


思わず笑ってしまう


『皆さんちゃんとお留守番してましたか？』


「ええ、変なことをする輩も居ませんでしたよ」


『そうですか、ご報告ありがとうございます』


夢野さんの言葉を聞いてから自分の手荷物を持ってリビングの戸を開けた


『ただ今帰りました』


「おや、お帰りなさい」


「んだ、帰ってきたのか」


「お帰り」


「お、お帰り」


「お帰り」


「お帰りなさい」


『はい。ただ今帰りました』


ひさしぶりのお帰りの言葉


何だか嬉しい気持ちになった


『お昼ご飯どうします？』


荷物を置いてからキッチンに向かい、中にいた毒島さんと一郎くんに問いかける


「あ、あぁ、それなんだが…」


『…あぁ、タランチュラとかは入れないでくださいね』


なんとなく一郎くんの濁した事がわかったのでそう言うと


「む、ダメなのか」


『だめです』


その会話を聞いて、左馬刻と入間さんがホッとしていた


『毒島さんはとってもお料理上手なんですから、食材も上等にしましょう』


「タランチュラは上等『あれとは違う上等です』…ふむ」





お昼ご飯を作ろう

(食材選びは慎重に)