十二話
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『ここです、私の部屋』
「では、失礼します」
「おっじゃまっしまーす!」
「邪魔するぜ」
ポッセの三人と私室に入る
カラーボックスの所に歩いていくと
「これですね…持てますか?乱数、帝統」
「とーぜんだよっ!」
「たりめーだ」
と言って、三人は軽々とカラーボックスを持ってしまった
…いや、空だからそんなに重くはないんだけど、数が多いから、三人でも二回になるかな、なんて思ってたんだけど…三人は予想外に力持ちで、軽々と持ち上げてしまった
『…』
「…おや、どうかしましたか?」
私が呆然としていると、夢野先生が声をかけてくれる
『…あ、いえ、三人って線が細いのに、力持ちでなんだなって…特に乱数さん…』
「ひどぉーい!ボクだってオトコノコだよぉー?」
乱数がプンプン怒る真似をする
…だが、可愛いだけである
『す、すみません…』
「とにかく、行きましょうか」
『あ、私がドア開けますから!』
カラーボックスを持ってるのにドアを開けようとする夢野先生を慌てて制して私がドアを開けた
「ふふ、ありがとうございます」
『いえ!これくらいさせてください!』
「ありがとな!」
「ありがとっ!」
『いえいえ!』
四人で大広間へと戻った
カララ…
『ただいま戻りました』
「あぁ、お帰りなさい」
『はい。…それじゃあ、そこの端に並べて貰っても良いですか?』
「ええ」
「おう」
「はーいっ!」
三人はお願いしなくても私が言った所に並べて、セットまでしてくれた
「…んだ?その紙は」
『っあ、左馬刻様』
後ろから左馬刻様に覗きこまれ、驚く
「おう。つかさっきからなんだその“左馬刻様”って」
『え?えーっと…左馬刻様は左馬刻様です』
「なげえよ、左馬刻でいい」
『え!?』
「おや」
「ほう」
いきなり左馬刻呼びを許可され、動揺が頂点に達する
っていうか銃兎も理鶯もそんなに興味部深そうに見ないで!!
『…えっと』
「おら、呼んでみろ」
『…………えっと、さま、とき?』
「…っ、おう、それでいい」
首をかしげて呼ぶと、何故か口許に手を当てて顔を背けられた
なんだ、ブスがやるなってか
まぁいいや
『これは、皆さんの名前を書いた紙です。カラーボックスに貼って、わからなくならないようにしようと思って』
「あぁ、なるほどな」
一郎が頷いてくれる
「覚えときゃいいんじゃねぇの?」
『…え、だって誰かとは言わないけど、犬猿の仲の二人の衣服が一緒になっちゃったりしたら不味いじゃん…』
すごく気まずい雰囲気になりそうじゃん…喧嘩とかになったら困るし…
「…なるほどな」
みんなが微妙な顔で黙り込んだ
『と言うわけで、ディビジョンごとには分けますが、間違えないようにしてくださいね』
と言って、各カラーボックスに名前の書いた紙を貼って行った
順番は二段で、図にすると
一郎┃二郎┃三郎┃寂雷┃一二三┃独歩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
乱数┃幻太郎┃帝統┃左馬刻┃銃兎┃理鶯
である
これでもよく考えたのだ
仲の悪い二人が重ならないように
『…よし』
最後の一枚を貼り終えた
『じゃあ、皆さん自分の荷物をまとめてください』
「おう」
「ええ、わかりました」
『その間に、ご飯作っちゃいますね』
そろそろみんなのお腹が減ったはずだ
「あ、俺腹へった…」
帝統が座り込む
『ふふ、ここにいる間は少なくとも衣食住に困ることはないと思いますよ』
と笑うと、帝統は目を輝かせた
「お前いいヤツだな!」
『ふふ、ありがとうございます』
「あー、敬語とかいいって」
『え?でも…』
「私たちも敬語は良いですよ」
「ボクもー!」
「勿論、私達も。ねぇ?左馬刻」
「あぁ」
「当然、私達も敬語は要らないよ。ですよね、独歩くん、一二三くん」
「は、はい」
「ええ、先生」
『…はい。ありがとうございます。あ、ありがとう、か。…でも、寂雷先生には、敬語で…』
「おや、寂しいですね」
『すみません…敬語をやめられるよう努力します』
「ふふ、楽しみに待ってますよ」
…そういえば、いつの間にか一二三がスーツ着てる…
『…観音坂さん』
「え!?は、はい」
『そういえば確認しなかったけど、伊弉冉さんのスーツ、ちゃんと着まわし出来るように買った?』
「え?一着しか買ってない、けど…」
『え!?だめだよ!1着じゃ洗濯してるときに伊弉冉さんが大変!明日買いに行かなきゃ…』
「それじゃあ、明日は私が同行しよう」
『え、寂雷先生が?』
「ええ。ダメですか?」
『い、いえ…』
「ふふ、楽しみですね」
『…は、はい…』
敬語なしからのお出掛けの約束
(わぁ、フラグがいっぱい…)
「では、失礼します」
「おっじゃまっしまーす!」
「邪魔するぜ」
ポッセの三人と私室に入る
カラーボックスの所に歩いていくと
「これですね…持てますか?乱数、帝統」
「とーぜんだよっ!」
「たりめーだ」
と言って、三人は軽々とカラーボックスを持ってしまった
…いや、空だからそんなに重くはないんだけど、数が多いから、三人でも二回になるかな、なんて思ってたんだけど…三人は予想外に力持ちで、軽々と持ち上げてしまった
『…』
「…おや、どうかしましたか?」
私が呆然としていると、夢野先生が声をかけてくれる
『…あ、いえ、三人って線が細いのに、力持ちでなんだなって…特に乱数さん…』
「ひどぉーい!ボクだってオトコノコだよぉー?」
乱数がプンプン怒る真似をする
…だが、可愛いだけである
『す、すみません…』
「とにかく、行きましょうか」
『あ、私がドア開けますから!』
カラーボックスを持ってるのにドアを開けようとする夢野先生を慌てて制して私がドアを開けた
「ふふ、ありがとうございます」
『いえ!これくらいさせてください!』
「ありがとな!」
「ありがとっ!」
『いえいえ!』
四人で大広間へと戻った
カララ…
『ただいま戻りました』
「あぁ、お帰りなさい」
『はい。…それじゃあ、そこの端に並べて貰っても良いですか?』
「ええ」
「おう」
「はーいっ!」
三人はお願いしなくても私が言った所に並べて、セットまでしてくれた
「…んだ?その紙は」
『っあ、左馬刻様』
後ろから左馬刻様に覗きこまれ、驚く
「おう。つかさっきからなんだその“左馬刻様”って」
『え?えーっと…左馬刻様は左馬刻様です』
「なげえよ、左馬刻でいい」
『え!?』
「おや」
「ほう」
いきなり左馬刻呼びを許可され、動揺が頂点に達する
っていうか銃兎も理鶯もそんなに興味部深そうに見ないで!!
『…えっと』
「おら、呼んでみろ」
『…………えっと、さま、とき?』
「…っ、おう、それでいい」
首をかしげて呼ぶと、何故か口許に手を当てて顔を背けられた
なんだ、ブスがやるなってか
まぁいいや
『これは、皆さんの名前を書いた紙です。カラーボックスに貼って、わからなくならないようにしようと思って』
「あぁ、なるほどな」
一郎が頷いてくれる
「覚えときゃいいんじゃねぇの?」
『…え、だって誰かとは言わないけど、犬猿の仲の二人の衣服が一緒になっちゃったりしたら不味いじゃん…』
すごく気まずい雰囲気になりそうじゃん…喧嘩とかになったら困るし…
「…なるほどな」
みんなが微妙な顔で黙り込んだ
『と言うわけで、ディビジョンごとには分けますが、間違えないようにしてくださいね』
と言って、各カラーボックスに名前の書いた紙を貼って行った
順番は二段で、図にすると
一郎┃二郎┃三郎┃寂雷┃一二三┃独歩
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
乱数┃幻太郎┃帝統┃左馬刻┃銃兎┃理鶯
である
これでもよく考えたのだ
仲の悪い二人が重ならないように
『…よし』
最後の一枚を貼り終えた
『じゃあ、皆さん自分の荷物をまとめてください』
「おう」
「ええ、わかりました」
『その間に、ご飯作っちゃいますね』
そろそろみんなのお腹が減ったはずだ
「あ、俺腹へった…」
帝統が座り込む
『ふふ、ここにいる間は少なくとも衣食住に困ることはないと思いますよ』
と笑うと、帝統は目を輝かせた
「お前いいヤツだな!」
『ふふ、ありがとうございます』
「あー、敬語とかいいって」
『え?でも…』
「私たちも敬語は良いですよ」
「ボクもー!」
「勿論、私達も。ねぇ?左馬刻」
「あぁ」
「当然、私達も敬語は要らないよ。ですよね、独歩くん、一二三くん」
「は、はい」
「ええ、先生」
『…はい。ありがとうございます。あ、ありがとう、か。…でも、寂雷先生には、敬語で…』
「おや、寂しいですね」
『すみません…敬語をやめられるよう努力します』
「ふふ、楽しみに待ってますよ」
…そういえば、いつの間にか一二三がスーツ着てる…
『…観音坂さん』
「え!?は、はい」
『そういえば確認しなかったけど、伊弉冉さんのスーツ、ちゃんと着まわし出来るように買った?』
「え?一着しか買ってない、けど…」
『え!?だめだよ!1着じゃ洗濯してるときに伊弉冉さんが大変!明日買いに行かなきゃ…』
「それじゃあ、明日は私が同行しよう」
『え、寂雷先生が?』
「ええ。ダメですか?」
『い、いえ…』
「ふふ、楽しみですね」
『…は、はい…』
敬語なしからのお出掛けの約束
(わぁ、フラグがいっぱい…)