泥棒
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泥棒達は途端に顔を見合わせて、
「本人がそう言っているんだからしゃーねーじゃん!」
「俺らだってあんなヒーロー嫌だっつーの!」
まるでとんでもない理不尽を受けたかのように叫んだ。
心配しなくてもオレだって嫌だ。
「っつっても正義が好きなのはマジだぜ?アイツ」
「俺らたまに追いかけられっもん!盗みやったとき」
「悲鳴聞こえたら飛んでくしなー」
「あんだけフリッピーといて会わなかったのはキセキだぜ?」
「懐いてる子供もいたな、数人」
「よく叫ぶからな!子供は」
「で、英雄が飛んでく」
「「まあ大体、死ぬけど」」
……台無しだ。
最後の台詞が前フリを全て裏切っている。
言葉を打ち合うように情報を並べていく二人に、半ば割り込むように口を挟めば、双子は揃ってその手を止めた。
「英雄なのに人殺して、本人は平気なの?」
「アイツ、人殺したとか思ってねーもん」
と、リフティ。
「救命活動中に『うっかり死んだ』とか言ってんぜ」
と、シフティ。
なるほど。昨日、死ぬ前に感じた事を思い出した。『金の瞳とは違う自覚のない流血』……殺したと思っていないから、あんなに満面に笑うんだろうか。溌剌としていて無邪気な事には間違いがないのだが、どこか『笑顔』という記号のような、貼り付けたように正しく整った笑顔。
「……フリッピーに付きまとってるっていうのは?」
「それもそのまんまだっつーの!イチほどじゃねーけど」
「ハッ、知らねーけど『人殺しを止めるのは僕の使命』とか思ってんじゃね?」
「うはっ、ぜってー思ってる!自分で殺してるくせに!」
マジウケる!と爆笑する双子。いや、ウケる!で済ましていいのだろうか。ともかく、スニッフルズの言っていた『フリッピーのストーカー』の謎は解けた。
「まぁ試しにきゃー!とか言ってみろよ。来るから」
「呼んだら死ぬんだろ」
「隕石が落ちるくらいの確率で助かるかもな!」
そんな低確率な籤引はしたくない。
しかし、この時双子の言った、『今まで会わなかったのが奇跡』というのはあながち間違いではなかったらしく、
オレの死亡率はまた少し上がったのだった。
【end】
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