ブルー夢小説・サガフロ本編
「その青に恋をしていた」
私は今日も捜してしまう。美しい金髪碧眼のお兄さんのことを。
こんな鉄屑しかない場所にそう何度も来るような人じゃないのはわかっている。それでも、もう一度会えたら良いなあと思うことはやめられなかった。
「はあ……」
ジャンク屋の店主のお使いの帰りに、シップ発着場の方を回っていく。遠回りになるのに何をやっているんだって一人ツッコミを入れる。でも、だって、どうしても諦められないのだ。あの人をこの目に焼き付けておきたいのだ。絶対に忘れないように。
「……いるわけない、か」
発着場に着いた時、丁度シップも着陸したところだった。シップからは、ボロから運ばれてきたであろう鉄屑を運ぶ人しかいない。私は大人しく、けれどゆっくりジャンク屋に向かって歩いていった。もしかしてすれ違えないかなあと夢見ながら。
***
「ただい……えっ」
まあそんな漫画みたいな話があるわけない。私がため息を吐きながら、現在の職場兼自宅であるジャンク屋のドアを開けたその時だった。
「買うのかい、売るのかい」
「買おう」
「3個で300クレジット、料金は先払いだよ。その後ゆっくり品物を選んでおくれ。……おや、お前さんようやく帰ってきたのかい。全く、どこで道草食ってたのやら」
いや、訂正します。漫画みたいな話があった。ありました。お陰で店主からの文句はもう右から左にすり抜けていく。
私は、目の前で真剣な顔でジャンク品を探す憧れの人に釘付けになっていたのだから。
秋桜お題bot@cosmosnoより
「その青に恋をしていた」
私は今日も捜してしまう。美しい金髪碧眼のお兄さんのことを。
こんな鉄屑しかない場所にそう何度も来るような人じゃないのはわかっている。それでも、もう一度会えたら良いなあと思うことはやめられなかった。
「はあ……」
ジャンク屋の店主のお使いの帰りに、シップ発着場の方を回っていく。遠回りになるのに何をやっているんだって一人ツッコミを入れる。でも、だって、どうしても諦められないのだ。あの人をこの目に焼き付けておきたいのだ。絶対に忘れないように。
「……いるわけない、か」
発着場に着いた時、丁度シップも着陸したところだった。シップからは、ボロから運ばれてきたであろう鉄屑を運ぶ人しかいない。私は大人しく、けれどゆっくりジャンク屋に向かって歩いていった。もしかしてすれ違えないかなあと夢見ながら。
***
「ただい……えっ」
まあそんな漫画みたいな話があるわけない。私がため息を吐きながら、現在の職場兼自宅であるジャンク屋のドアを開けたその時だった。
「買うのかい、売るのかい」
「買おう」
「3個で300クレジット、料金は先払いだよ。その後ゆっくり品物を選んでおくれ。……おや、お前さんようやく帰ってきたのかい。全く、どこで道草食ってたのやら」
いや、訂正します。漫画みたいな話があった。ありました。お陰で店主からの文句はもう右から左にすり抜けていく。
私は、目の前で真剣な顔でジャンク品を探す憧れの人に釘付けになっていたのだから。
秋桜お題bot@cosmosnoより
「その青に恋をしていた」