夜明け前の空の青 夕暮れ時の空の紅〜blue hour,le coucher du soleil〜
僕らは母の胎の中で全て等しく分け合い双子としてこの世に生まれてきた。
――けれど、魔術王国が求めるのは不完全な二人の術士ではなく完璧な一人の術士。
双子のままでいることは許されず、顔も分からない乳飲み子の頃から引き離されて育てられた。己の半身を殺すために。
僕が知りうる片割れの情報は、青の名を冠すること。ただそれだけ。そこにはなんの感情も浮かばない。僕が殺す相手の名前であるという事実だけ。……でも、一つだけ気になることがある。
「ねえ、ブルー。君の瞳はこの空みたいに青いのかい?」
学院の窓から見える蒼穹を己の目に映す度に、ふとそんなことを思うのだった。
***
俺たちは母の胎の中で全て等しく分け合い双子としてこの世に生を受けた。
――けれど、魔術王国が求めるのは不完全な一人の術士ではなく完全な一人の術士。双子のままでいることは許されず、顔の分からぬ乳飲み子の頃より引き離されて育てられた。己の半身を殺すために。
俺が知り得る片割れの情報は、紅の名前を冠するということ。ただそれだけ。そこには何の感情も浮かばない。殺す相手の名であるという事実だけだ。……でも、気になることが一つある。
「ルージュ。お前の瞳は、この血のように紅いのか?」
術の訓練中に傷が付き、己の皮膚から真っ赤な血が流れるのを見る度にふとそんなことを思うのだった。
「紅い心臓を私に、碧の瞳を君に」
イトシイヒトへ(お題bot)@ZelP_tより
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