デュラララ‼





───後悔なんて、いくらでもしてきたんだよ───



俺の愛する人間の多い街、池袋。俺、折原臨也はビッグなネタを求めて池袋を散策中だった。

「お、あれは…」

向こう側から、静ちゃんの上司である田中トムが歩いてくる。となれば、恐らくは静ちゃんも……

「…あれ…?」
「お。こんな所でどした?」
「ねぇ、今日静ちゃんはどうしたの?」
「あー、静雄は今日休みなんだわ」
「休み?あの静ちゃんが?」

例え風邪で高熱を出していたとしても、絶対仕事に行く静ちゃんが?有り得ない。

「まぁ色々あってな。アイツにもアイツなりの事情があって、今日は休みなんだわ」

田中トムの言葉に、俺もあぁと合点がいった。

「全く、静ちゃんも物好きだよねぇ…」

はぁ、とワザとらしくため息を漏らす。
静ちゃんは世間一般で言うところのゲイというヤツで、昔から男とだけ付き合っている。

「まぁな…。今回のヤツはやめとけって言ったんだけど、静雄のヤツ聞かなくて…」
「で、手酷くフラれて終わったと?」
「一応静雄の方からフったんだけどな。アイツ意外と脆い部分があるべ?昨日の夜電話かけて話したら、ちょっと不安定だったから休みにしたんだわ」

そこまで聞いて、俺はちょっとモヤモヤした気分になった。俺がどんなに嫌がらせをしても、静ちゃんは全く堪えない(それどころか時には俺まで被害を被る)というのに、静ちゃんの恋人だった男どもはいともあっさりと静ちゃんの心を傷つけ揺るがせていく。大変に面白くない。

…念のためにいうが、俺にはソッチの気は全くない。寧ろ「ホモ?ナニソレ、気持ち悪っ!!」と言っている人種である。所謂ノンケというやつだ。

「まぁともかくそんなわけだから、今は静雄を刺激しないでやってくれよ」

それだけ言うと田中トムは去っていった。残された俺の中にはぐるぐると得体のしれないモヤモヤだけが残った。

──そういえば、昔もこんな思いをしたような──……



「アレ?新羅、静ちゃんは?」
「あぁ。静雄なら体育館だよ」
「なんで?」
「あー…まぁ色々?」

言葉を濁す新羅に、俺は内心ニヤリとした。
体育館と言えば、指導もしくは告白!!そんな静ちゃんを見れる機会なんてなかなかないよね。

よしっ、からかいに行くか!!

「新羅、俺今から静ちゃんの所行ってくるから」
「えっ…えぇっ!?な、何のためにっ!?」
「決まってるじゃないか。からかいに行くんだよ♪」
「だからって今行くのはマズいんじゃあ…」
「何今更なこと言ってるの、新羅。それに、ネタは新鮮な内に確認しないとね!!」

じゃぁねっ!!と言って俺は体育館へと急いで向かった。新羅の止める言葉を無視して───。



「…いないし」

体育館に着いたものの、そこに肝心な静ちゃんの姿は見当たらなかった。
もう全部終わって帰っちゃったのかな?だとしたらかなりの無駄足だ。

「あー!つまんないの!!」

そう叫んで帰ろうとしたその時だった。

「───っ──、────」

どこからともなく声が聞こえる。耳を澄まして音のする方を探ると、その音は体育倉庫の中から聞こえていると分かった。

「っ──、──」

よくは聞こえないが、何かをしているのは間違いない。恐らくは不純異性交遊辺りだろう。

ちょうどいい。静ちゃんの弱みを握るコトは出来なかったけど、誰かの弱みを握ることが出来るならプラマイ0だ。

俺は体育倉庫に近づき、気付かれない程度に隙間を作って中を覗き込んだ。

…俺はてっきり、ここでセックスをしてるのが普通に男女だと思っていた。だから──

「ひっあぁんっ、せんぱっ、ふわっ」

静ちゃんが男に犯されている姿を見たとき、それが一瞬誰なのか分からなかった。



「っ!?」



俺は驚きのあまりその場に固まってしまった。
だって有り得ない。あの静ちゃんが、あんなにも溶けきった顔をしてるなんて…!!
しかも相手は男で、恐らくは先輩だ。

…となると、静ちゃんはゲイだ。気持ち悪いと思うけど、静ちゃんの表情から目が離せない。

「気持ちいいのかよ?」
「うっふっ、きもちい、あひぃっ」

普段の声からは想像もできない高い声。その声は欲と快楽に塗れて甘い響きとなり、俺の脳内を犯す。まるで麻薬だ…。

「ひんっひぅあぁっ」

だけど、そんなのは俺には全く関係ないじゃないか。だって俺は至ってノーマルだし、あんな静ちゃんを見たってなんとも───

「あっああっああんっ、イイ、よ、きもちいっ」

だから

「ふあっ…ぁっ、先ぱっひきゃぁんっ」

俺には、

「っくぅ…静、雄」

俺には、

「あっあ、もっ、だめぇっあぁっ!」

全く、

「先ぱ、あぁっふぁっ、あぁぅっ!」

関係ない──



「あ、臨也!」
「って、どうした!?」
「いや、ちょっ、トイレ!!」

学ランでズボンの前を隠して走っていく臨也の姿に、門田の頭の上にはクエスチョンマークが浮かぶ。
新羅は少し考えたあと思い出したように門田に告げた。

「そうだった。さっき、静雄をからかいに行くって言って体育館に…」

新羅がそこまで言うと門田も成る程と頷いた。

「なんだよ、アイツ見ちまったのか。ノンケのくせに何やってんだろうなぁ」

この時間帯、静雄は先輩に体育館の倉庫で抱かれている。それを知らない臨也の中で体育館=指導or告白という公式が浮かぶのも無理はないだろう。ましてやそっちの気もないのだから尚更だ。

「ノンケならではの情欲じゃないかな?僕らじゃあんな新鮮な反応できないし」

一年の頃から既に静雄が真性であることを知っていた門田と、それこそ昔っから静雄がそうであると知っていた新羅。そんな二人にとって、臨也の反応は新鮮だった。

「でも静雄のアノ顔はないだろ?」
「あー…分かる。アレはヤバいよ。この俺でさえもセルティがいるのに手を出してしまいそうになるからね」

いくら自分たちも慣れているとは言え、やはり情事の最中や情後の静雄の表情にはそそられるモノがある。自分たちでさえそうなってしまうのだから、初めてそれを見てしまった臨也にはダメージが大きかったことだろう。

「あっ、メールだ」

新羅がポケットからケータイを取り出す。メールの差出人は静雄からで、終わったけど動けないから迎えにきてほしいとのことだった。

「……なぁ、新羅。もし静雄がアレを知ったら……」
「…言ったらダメだよ…」

二人だけしか知らない噂。それは、先輩を愛している静雄にはとても言い難い残酷な真実。今の静雄にそれを伝えたならば、きっと静雄は壊れてしまうだろう。

「今静雄は幸せなんだ。…静雄の幸せを壊すことなんて、私たちには出来ないじゃないか」

そんな新羅の言葉には、難儀の思いが籠められていた。



誰もいないであろうトイレに、流れる水の音が響く。

「……」

さっき体育倉庫から出て行こうとした時、一瞬先輩と目があった。唇の片方だけを吊り上げて笑うその顔が、俺を苛立たせた。

──関係ない、ハズなのに。

なのに胸に渦巻く、このモヤモヤとした思いは何なのだろうか?こんなの初めてだ…。

「クソッ…!!」

力任せに思いっきり個室のドアを殴る。予想以上に大きな音が響き渡り、流石の俺も驚いてしまった。



その後も暫く、俺の中では言いようのない感覚が続いた。静ちゃんとの日常は相変わらずで、顔を合わせては殆どが喧嘩という毎日を送った。静ちゃんがゲイであることを流してやろうかとも思ったが、新羅に話したところもはや暗黙の了解、公然の秘密だったらしく諦めた。

そして俺の中からそのモヤモヤが消えたのは、先輩と静ちゃんの関係が先輩の浮気によって終わったと静ちゃん本人から聞かされた時だった。

だけど、その後も風の噂で静ちゃんが男と付き合っていると聞くたびにモヤモヤが渦巻き、別れたと聞くたびに消えていった。



…そうだ。何で忘れてたんだろう…。



今までだって、何度もコレを経験してきたのに、何で忘れてたんだろう。

…違う。忘れてたんじゃない。押し込めてたんだ。だって、俺は至って普通だし男に恋愛感情を抱くなんて自分でもキモイと思う。

だけど、もしかしたら静ちゃんに対しては違ったのかもしれない。いつだって、真剣で真っ直ぐな静ちゃん。自分より相手を大切にする人間なのに、どうしてそんな人間を嫌いになれるんだろう?

俺が嫌いなのは静ちゃんじゃなくて、静ちゃんに近づく男どもだったんじゃないか?

この想いが本当にそれなのか。分からないけど確かめるには静ちゃん本人に会うしかない。

「静ちゃん…」

会うならきっと、この渦巻いているモノがある今しかない。
太陽は既に傾いていて、夜の帳が落ちようとしていた。

俺は人混みを掻き分けるようにして、静ちゃんに会うために走り出した。



窓から入ってきた夕焼けの光に、俺は意識を覚醒させた。いつの間にか眠っていたらしい。

「……もうこんな時間かよ……」

携帯で時間を確認したと同時、目の回りが腫れぼったく感じた。何気なく触った枕もなんとなく湿っている。

あぁ。また自分は、泣いていたんだ。

我ながらおかしな話だと思う。自分からフっておいて何で泣くんだろうな。

でも涙の理由はそれとは違う。それとはまた別の後悔だ。どんなに他のヤツと付き合っていても、アイツの影が頭にチラつく。アイツにその気はないと分かりきっているから、今以上の関係は望まない。だから俺は他に男を求める。もちろん付き合っている間はちゃんと尽くしてきたし、そいつの他には目もくれはしなかった。

でも、俺の中の本心はアイツを求めている。だから無意識の内にアイツと同じ様な雰囲気を持ったヤツと付き合っていた。唯一の例外は俺が初めて付き合ったあの人かもしれない。

不意に腹が鳴り、俺は昨夜から何も食べていないことを思い出した。冷蔵庫の中もカラだから、何か適当に買いに行くか。俺は財布をポケットに突っ込み、部屋の外に出た。



最寄りのコンビニに行き、弁当と水、それからプリンを買う。今日はいつものバーテン服じゃないためか、誰も俺とは気付かなかった。でも傷心中の俺には逆に有り難かった。

「有り難うございましたー」

機械的とも言えるその言葉を聞きながら俺はコンビニの外へと出た。既に日は沈み、紺の世界の中に灯りがチラチラと眩しかった。

早く家に帰ろうと歩き出したその時だった。

「静雄じゃないか」

響いた声に後ろを振り向けば…

「せ、先輩!?」
「久しぶりだな。高校以来か?」

先輩とは中学と高校の頃に付き合っていた。先輩が高校在学中はそれこそ頻繁に恋人としての付き合いがあったが、先輩と別れた後は全くと言って良いほど関わりがなかった。

昔こそ好きであったが、今思えばこの人ほど最低な男はいなかった。

「…こんなところで、何してるんすか…?」
「聞いたぜ?お前男と別れたんだろ?」
「どうしてそのことを…!?」
「その手の情報なら、結構簡単に掴めるモンなんだよ」

先輩の言葉に、俺は下唇を噛み締めた。そもそもの先輩との出会いが、俺みたいな人間の集まるバーだった。そこでは色んな情報が飛び交っていて、特にこの手の情報は飛ぶのが早かった。

だから、俺が別れたという情報を掴むのは先輩には造作もないことだったのだろう。

「で、何しにきたんすか?」
「ツレないなぁ…お前の肌が懐かしくなったからに決まってるだろ?」

つうっと頬を撫でられ、俺の背中がゾクリと震えた。

「相変わらず、その辺の女より綺麗な肌だ…大人になった所為か余計にそそるな」
「先ぱっ…」
「あの頃を思い出すなぁ…。いっつも俺の言うこと聞いて、色んな姿を見せてくれたっけな?」
「離せ!!」

バッと先輩の手を振り払う。

「おいおい。まだあの時のこと怒ってるのかよ?悪かったって」

本当に悪かったと思っているのか。
先輩と別れた理由は、先輩の浮気だった。俺が来神の三年だった頃、先輩が他の男とキスしていた所を見たのだ。そしてそのまま、ホテルに入って行くところも…。

「アイツとはただの遊びだって。断りづらくて相手しただけだ。それにお前だってあの後色んな男と楽しんでたんだろ?お互い様じゃないか」
「…っ!!」
「まぁでも、お前にとって俺は特別だってちゃんと分かってるぜ。何て言っても、やっぱ俺はお前にとって『はじめて』の男だしな」

──その言葉を聞いた瞬間、俺は先輩の鳩尾を殴っていた。

「っ!?」
「分かったような口きいてんじゃねぇよ、このヤリチン野郎!!」

後ろの壁まで吹っ飛んだ先輩は鳩尾を押さえて咳込んでいる。

──とっさに手加減した自分が憎い。

「なんでテメェみてぇなヤツが好きだったのか…っ。よく考えもせずテメェみてぇな人間にはじめてヤらせちまったのか、昔の自分にマジ腹が立つ!!」

今更思っても遅ぇし、何回も、何十回も、同じコトを思ってきたけど……

「どうして…どうしてもっと早くに臨也と出会えなかったんだよっ…!!」

もっと早くに、だなんて。早くに出会った所で何が変わっていたというのか。それはわからねぇけど、口に出さずにはいられなかった。

───後悔なんて、いくらでもしてきたんだよ───

「……静、ちゃん……?」

聞こえた声に振り向けば、そこには……

「…い………」

──堪えられない。俺は臨也を押しのけて走り出した。


「静ちゃん!!」
「イッテェ……静雄のヤツ殴りやがって……」

鳩尾を押さえながら先輩が痛そうに言うのが聞こえた。…手加減したのか、こんなクズみたいな人間相手に。

「お前も静雄狙いか?やめとけ、あんな凶暴で可愛げのないヤツ」
「……っさい……」
「それにお前みたいに顔が良けりゃアイツ以外にも遊び放題だろ。まぁ俺も静雄じゃなくてもべ」
「ダマレ。うるせぇって言ってんだろ」

俺自身も信じられないような冷たく低い声が出る。その声に圧倒されてか、先輩は固まっていた。

こんなヤツに構ってるヒマは俺にはない。俺は走っていってしまった静ちゃんを追って走り出した。
静ちゃんの背中はとっくに見えなくなっていたけど、静ちゃんの行きそうな場所なら検討はつく。そこまでの道を辿っていけば、絶対に静ちゃんは捕まるはずだ。



しばらく俺のカンを頼りに走って行くと前の方に静ちゃんの背中が見えた。

「静ちゃん!!」

静ちゃんの名前を叫ぶけど、静ちゃんは止まってくれないし俺を見てもくれない。

「静ちゃん!!待ってよ静ちゃん!!」

これじゃあいつもの逆パターンだ。だけど、俺は絶対に静ちゃんを逃がさない。
現に俺と静ちゃんとの距離は少しずつ縮んでいて、やっと腕の届く範囲で俺は静ちゃんの腕を掴んだ。

「静ちゃん!!」
「放せっ、放せ臨也!!」

臨也に掴まれた腕を振り解こうとするけど、案外力のあるその腕は俺を放してはくれなかった。

「イヤだよ!!やっと捕まえたんだ。放すわけがないだろ!?」
「ほっといてくれよ!!今はお前の顔なんざ見たかねぇんだよ!!」

恐らく、臨也はあの言葉を聞いてしまっただろう。俺が長らく秘めていた想いの言葉を。
臨也は俺とは違う。拒絶されることを分かり切っているから、俺は臨也の顔を見れない。……何度、俺が女だったら良かったのにと思っただろう。そしたらきっと、こんなにツラく悲しい思いはしなかったのに……。

「ほっとけるわけないじゃん……。静ちゃん、今自分がどんな顔してるか分かってるの…?」
「っ、触んなっ!!」

頬に伸ばされた手を俺は振り払う。

「俺に…そんなことすんなっ……」

だって期待してしまう。
そんなこと、絶対にないのに──……。
頼むから、優しくしないでくれ…!

「そんなの、無理だよ静ちゃん」
「!?」

俺の心を読んだかのように臨也は言うと、そのまま俺を抱き締めた。

「っ、放」
「放さないって言ってんだろ!!」

普段聞いたこともないような臨也の声に驚いて、俺は体を跳ねさせた。

恐る恐る、俺は臨也の顔を見た。月明かりに照らされた臨也の瞳は、真っ直ぐに俺を見ていた。

「ねぇ、静ちゃん聞いて」

さっきとは違う穏やかな、だけど真剣な声音で臨也は話し始めた。

「俺ね、昔静ちゃんが体育倉庫で先輩とヤってる所見ちゃったんだよ」
「っ」
「その後、胸の中がスゴいモヤモヤしたんだ。モヤモヤが渦巻いて、苛々したんだ。なんでだと思う?」

問われて、俺は分からないという意味を込めて首を横に振った。人が何を考えているかなんて分からねえし、臨也の歪みきった考えなら尚更だ。

「俺もね、何だか変だなって思ってたんだよ。でもあんまり気にしないで過ごしてた。モヤモヤが消えたのは静ちゃんが先輩と別れてから。だけどね、その後も静ちゃんが他の男と付き合い始めたって聞くたびにモヤモヤして、別れたって聞くたびに消えてった。それで、今日やっと気付いたんだよ」

その後の言葉は、まるで夢を見ているかのような言葉だった。

「俺、気付かない内に静ちゃんのこと好きになってたみたい。だからさ、俺と付き合ってよ」



とある日の池袋。穏やかに流れる時間は平和で平凡な日々の象徴だろう。俺は今日もビッグなネタを求めて池袋を散策中だ。

「ふざけてんじゃねぇぞ、てめぇらぁあっ!!」

そんな怒号にふと目を向ければ、静ちゃんは相変わらず喧嘩中だ。何も変わらない、いつもの非日常のような日常。

…いや、変わったコトが一つだけ。

「相変わらず静ちゃんはすごいねぇ~。まるで怪物だよ。いや怪物か」
「…テメェも殺されてぇのか、あぁん?」
「それは困るよ。だってさ」

静ちゃんの傍まで行って、その白い頬にそっと口づける。

「っ!!」
「俺が死んじゃったら、こんな風に触ってあげられないよ」

顔を赤くして少し焦ったような表情を見せる静ちゃんは……本当に可愛かった。

あれから、俺と静ちゃんは恋人として付き合い始めた。男と付き合ったことなんてなかったから、最初は戸惑うことも多少あった。だけど静ちゃんが色々と教えてくれたから今では戸惑うこともない。ま、静ちゃん以外の男に魅力は感じない…ってか、静ちゃん以外の男を好きになるなんて考えられないし気持ち悪いから、今後静ちゃんと別れたとしてもその知識を使うことはないだろう。

男か女かと言われたら女だけど、女か静ちゃんかと言われたら静ちゃんと俺は答えるだろう。それぐらい、今の俺の中は静ちゃんで満たされている。昔は喧嘩ばっかりだったけど、今はそんなこともない。恋人として甘い時を過ごすことの方が多いだろう。

「しーずちゃん」

俺は静ちゃんを抱き寄せて、耳元で愛を囁いた。静ちゃんは更に顔を赤くして、俺に腕を回してギュッと抱きついてきた。そんな静ちゃんに、俺の心の中には愛おしさが募っていった。



「愛してるよ、静ちゃん」
「…うん…俺も…」



これからの日々はきっと、日常のような非日常──……。



[END]

『ノンホモ!』企画様に提出した作品です^^
ノンケ臨也×ホモ静ちゃん好きです!!なのになんだこの作品!お題に沿ってなくね!?主催様ごめんなさい!(土下座)
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