弓親


【夢主は唐突に、彼に『好き』と伝えてみた】
〜弓親の場合〜



弓「…そう」


彼は一言だけそう言うと、口元に手を当て何かを考える素振りを見せた
私への反応は素っ気無く感じた
けどその実、髪の隙間から見える耳は少し赤かった


弓「…ああ、ダメだね僕は。こんなのガラじゃ無いんだけどな…」


そう言って私と目が合うと、今度は顔を赤くさせていた
普段澄ました顔をしているそんな彼を見て、
私も思わず顔が赤くなってしまう


弓「…ったく、本当は言うつもりは無かったのに。君のせいなんだから、ちゃんと責任取ってくれるんだろうね?」


さっきの赤い顔はどこへやら
いつもの澄ました顔を向け、私の腰を引き寄せた


弓「今更やっぱ撤回…なんて無しだからね」


少しずつ近付く彼の顔
私達の熱い吐息が重なった


-end-